全身持久力を高く保つと高血圧になりにくい? 約6千人の日本人男性で検討、東北大

全身持久力を測定した約6,000人の日本人成人男性を23年間追跡した結果、厚生労働省が推奨する全身持久力の基準を継続的に達成すると高血圧になりにくい可能性があることが、東北大学大学院運動学分野講師の門間陽樹氏らの研究グループの検討で分かった。6年間に全身持久力の基準を3回以上達成すると、高血圧を発症するリスクが最大で38%低下することが示されたという。詳細は「Journal of Hypertension」9月17日オンライン版に掲載された。

 全身持久力を高く保つと高血圧の発症リスクが低減すると考えられているが、どのレベルの全身持久力を、どのくらいの期間保つ必要があるのかについては明らかになっていない。そこで、門間氏らは今回、全身持久力を測定した男性を長期にわたり追跡し、厚労省が推奨する全身持久力の基準の達成状況と高血圧の発症リスクとの関連を検討する研究を実施した。

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 対象は、1986年の研究開始時またはそれ以前に全身持久力を測定した高血圧のない男性6,653人。対象者を最大で23年間追跡し、1980~1986年に測定された全身持久力の値に基づいて、厚労省が公表している「健康づくりのための身体活動基準2013」で定められている基準を達成した回数を評価し、1986~2009年の高血圧発症との関連を検討した。

 追跡期間中に3,630人が高血圧を発症した。解析の結果、研究開始時に全身持久力の基準に達していた群では、達していなかった群に比べて高血圧リスクが21%低いことが分かった(調整後ハザード比0.79、95%信頼区間0.74~0.85)。また、追跡開始以前の6年間における全身持久力の基準の達成回数が多いほど、高血圧リスクは低下した。さらに、この基準の達成回数が1~2回だった場合には、達成の有無で高血圧リスクに差はみられなかったが、基準を3回以上達成すると高血圧リスクは顕著に低い値を示すことも明らかになった(調整後ハザード比は基準達成回数が3回の場合は0.72、7回の場合は0.62)。

 以上の結果を踏まえ、門間氏らは「厚労省が推奨する全身持久力の基準を継続的に達成すると高血圧の予防につながる可能性がある」と結論づけている。また、同氏らは、この結果は、厚労省の身体活動基準による全身持久力の基準は高血圧予防において妥当であることを支持するもので、運動指導や保健指導の現場で活用する根拠にもなるとしている。

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HealthDay News 2018年10月15日
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