• 血圧改善のためのシンプルな7ステップ

    7個の健康的な生活習慣を続けると高血圧リスクが低減するという研究結果が、「Hypertension」6月26日オンライン版に掲載された。この研究で効果が示されたのは米国心臓協会(AHA)が提唱する“Life’s Simple 7(以下、LS7)”。LS7では、心疾患予防のためのシンプルな生活習慣の目標として「禁煙」「健康体重の維持」「健康的な食事」「身体活動の継続」「血糖値の管理」「脂質値の管理」「血圧値の管理」が挙げられている。

     研究を実施した米アラバマ大学のJohn Booth氏らは、米国の黒人を対象とした疫学研究であるジャクソン心臓研究(JHS)に参加した5,000人超を対象に、LS7の7個の健康的な生活習慣をどの程度守っているかについて評価した。2000~2004年の研究開始時、対象者には高血圧や心血管疾患はなかった。

     約8年間にわたり追跡した結果、対象者の半数が高血圧を発症した。解析の結果、健康的な生活習慣を守っている人ほど、そうでない人に比べて高血圧の発症リスクが低いことが分かった。研究開始時に健康的な生活習慣を0~1個しか守っていなかった人では81.3%が高血圧を発症したのに対して、6個を守っていた人では11.1%にとどまり、90%のリスク低減が認められた。2個のみを守っていた人であっても、0~1個の人に比べると高血圧の発症リスクは20%低かった。

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     なお、7個全てを守っていた人はいなかった。対象者の中で、若齢、女性、学歴が高卒以上、世帯収入が年間25,000ドル(約280万円)以上といった特徴を持つ人は、より健康的な生活習慣を続けている傾向があった。

     Booth氏は、「心血管の健康がわずかに改善するだけでも、高血圧の発症リスクが低減する可能性があることが分かった」と話す。米国では成人の約3割に高血圧がみられるが、白人よりも黒人で多く、黒人では男性の45%、女性の46%に及ぶ。「LS7はAHAが心血管の健康状態を把握するために取り入れているアプローチだが、アフリカ系米国人の高血圧リスクを確認するためにも利用できる」と、同氏は述べている。

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    HealthDay News 2017年7月5日
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  • プロバイオティクスのサプリ、保育園児の感染予防には効果なし?

    1歳前後の保育園児にプロバイオティクスのサプリメントを使用しても、風邪や感染性胃腸炎といった感染症を予防する効果は認められなかったとする研究結果が「Pediatrics」7月3日オンライン版に掲載された。

     この研究は、コペンハーゲン大学(デンマーク)栄養・運動・スポーツ学のRikke Pilmann Laursen氏らが実施したもの。同国の保育園に通う健康な生後8~14カ月の子ども290人を対象として、そのうち144人を6カ月間にわたって1日1回パウダー状のプロバイオティクスを食事や飲み物に混ぜて摂取してもらう群(プロバイオティクス群)に、146人をプラセボを混ぜて摂取してもらう群(プラセボ群)にランダムに割り付けた。

     その結果、保育園を休んだ日数や風邪の症状、下痢、発熱、嘔吐などの発生頻度がプロバイオティクス群で減少することはなく、プロバイオティクス群とプラセボ群との間に差は認められなかった。また、プロバイオティクス使用による副作用の報告もなかった。

     これまでに報告されている研究では、プロバイオティクスによる感染性胃腸炎の予防効果が示されているにもかかわらず、今回は同様の結果が得られなかった。この点について、同研究の論文に関する論評の著者の1人である米カリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)小児科学のMichael Cabana氏は、「今回の研究の対象となった子どものほぼ半数で研究期間中も母乳育児が続けられており、全般的に健康状態が良好であったため、プロバイオティクスによる効果が現れにくかったのではないか」と考察。母乳に含まれるヒトミルクオリゴ糖は乳児の消化管に固有の細菌の成長を促進するため、母乳は腸内細菌の健康的なバランスを保つ最良の方法かもしれないとしている。

     また、今回の研究ではプロバイオティクスの副作用は認められず、安全であることは示されたが、同氏は「プロバイオティクスにはさまざまな製品があるため、もし試したいなら、まずは小児科医に相談し、適切な菌株を含み厳格な臨床試験で評価された製品を選ぶとよい」と助言している。

    Abstract:リンク先
    HealthDay News 2017年7月3日
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