• 最新研究では40歳からのマンモグラフィ検診を支持

    マンモグラフィによる乳がん検診は、何歳から何歳まで、どの程度の間隔を空けて受けるべきなのか。複数の異なる指針が存在する米国では適切な検診スケジュールをめぐって議論が続いているが、「Cancer」8月21日オンライン版で報告された研究では、乳がんによる死亡を減らす上で最大の効果が期待できるのは、「40歳から84歳までの間に年1回」であることが示された。

     米国ではマンモグラフィ検診を必要とする年齢や頻度について、米国がん協会(ACS)や米国産科婦人科学会(ACOG)、米国予防医療作業部会(USPSTF)など学会や団体によって異なる指針を示している。そこで、米コロラド大学医学部放射線学教授のR. Edward Hendrick氏らは今回、1960年生まれの全ての女性が(1)40歳から84歳まで年1回(2)45歳から54歳まで年1回、55歳から79歳までは2年ごと(3)50歳から74歳まで2年ごと―のいずれかのスケジュールでマンモグラフィ検診を受けた場合のリスクとベネフィットを比較した。

     その結果、乳がんによる死亡を最も多く低減できるスケジュールは、「40歳から84歳まで年1回」であることが分かった。このスケジュールでマンモグラフィ検診を受けると、乳がんによる死亡を39.6%低減できると推定された。

     一方、「45歳から54歳まで年1回、55歳から79歳までは2年ごと」の場合は30.8%、「50歳から74歳まで2年ごと」の場合は23.2%の乳がんによる死亡低減につながると推定された。

     さらに1960年生まれの米国人女性が全員、これらのスケジュールのいずれかでマンモグラフィ検診を受けた場合に回避できる乳がんによる死亡は、「40歳から84歳まで年1回」で約2万9,400件、「45歳から54歳まで年1回、55歳から79歳までは2年ごと」で約2万2,800件、「50歳から74歳まで2年ごと」で約1万7,200件だった。この結果を踏まえ、Hendrick氏は「乳がんによる早期死亡を回避するには40歳から毎年受けるのがベスト」と述べている。

     同氏によると、米国で生涯に乳がんと診断される女性の割合は8人に1人に上る。しかし、40歳から2年に1回以上、マンモグラフィを受ける女性は5割程度だという。「どのスケジュールでマンモグラフィ検診を受けるのかによって、回避できる乳がんを原因とした死亡の数はかなり変動する」と同氏は強調している。

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     ただ、今回の研究では費用の分析が行われていないほか、既存の検査機器とスタッフだけで検診受診者の増加に対応できるのかといった問題も検討されていない。また、偽陽性の結果が出ることで必要のない追加の検査が行われるという問題もある。しかし、Hendrick氏は「平均的な40歳代の女性が毎年スクリーニングを受けた場合、そのようことが起こる確率は12年に1回程度。また、実際には乳がんでないのに生検が実施される確率も150年に1回ほど」と話す。さらに、マンモグラフィで乳がんを見逃したり、放射線被曝により乳がんになるリスクもわずかだとしている。

     一方、「45歳から54歳まで年1回、55歳から79歳までは2年ごと」を推奨するACSのOtis Brawley氏は、この研究結果について「平均的なリスクの40歳女性では、マンモグラフィ検診を受けたか否かが5~10年以内の健康状態に影響する可能性は極めて低い」と指摘。「マンモグラフィは不完全なツールであり、偽陽性の確率も高い」としている。

     さらに同氏は「マンモグラフィは50歳未満の女性では最善の検査法とはいえないばかりでなく、50~70歳の女性にもとりわけ優れた検査法というわけではない」との見方を示し、「新たな乳がんの検査法を開発することが重要」としている。

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    HealthDay News 2017年8月21日
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    記載記事の無断転用は禁じます。

  • 採血不要の血糖測定技術を開発 -小型装置の実用化目指す、量研機構-

    量子科学技術研究開発機構(千葉市)は8月18日、採血をせずに指先に光を当てるだけで血糖値を測定できる技術を開発したと発表した。

    同機構はこの非侵襲血糖値センサーの実用化を目指し、既にベンチャー企業を立ち上げている。病院だけでなく家庭でも簡便に使える小型の血糖値センサーを普及させることで、従来の採血を伴う血糖測定による患者の負担を軽減し、QOL向上を図る。

    採血せずに血糖値を測定する技術はこれまでも開発されてきたが、従来の技術ではタンパク質や脂質といったグルコース以外の血中成分や体温などの影響を大きく受けるため、臨床応用に十分な測定精度は得られていなかった。一方、中赤外領域では、特定の物質だけに選択的に光エネルギーを吸収させることができるため、血中グルコースの吸収を比較的容易に測定できるとされる。しかし、セラミックヒーターなどの従来光源の中赤外領域における輝度は極端に低く、血糖測定に十分な測定精度には達していなかった。

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     同機構・関西光科学研究所(京都府)量子生命科学研究部レーザー医療応用研究グループの山川考一氏らは、固体レーザーの最先端技術と光パラメトリック発振(OPO)技術を融合することで、手のひらサイズの「高輝度中赤外レーザー」(波長6~9μm)の開発に世界で初めて成功した。この技術により国際標準化機構(ISO)が定める臨床応用に必要な測定精度(血糖値75mg/dL未満では±15mg/dL以内、75mg/dL以上では±20%以内に測定値の95%が入れば合格)を一定の条件下で満たせたという。

     現行の血糖測定法は採血を要するため、患者は煩わしさや痛み、精神的なストレス、感染症リスクを抱えているほか、穿刺針などの消耗品コストの負担も強いられている。同機構では非侵襲の小型血糖センサーを開発することでこれらの患者の負担を軽減し、さらには糖尿病の診断や治療の効率化も図れるものと期待を示している。

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    糖尿病とは? 血糖値や症状に関する基本情報。体内のインスリン作用が不十分であり、それが起因となり血糖値が高い状態が続いていきます。症状など分類別に解説しています。

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    HealthDay News 2017年8月28日
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  • 健康に産みたい!! 体外授精のリスクとその回避法とは

    体外授精という言葉は聞いたことはあるけど、具体的にはどうするのか分からないという方もいるのはないでしょうか?本記事では、体外授精をする上での母体と胎児のリスク、体外受精の回避法について紹介します。
    1. 1. はじめに
    2. 2. 体外授精とは
    3. 3. 体外授精の母体へのリスク
    4. 4. 体外授精の胎児へのリスク
    5. 5. 体外授精のリスクを避けるためには
    6. 6. まとめ

    はじめに

    なかなか子供に恵まれない方に希望を与えてくれるのが不妊治療です。
    その中でタイミング法等に効果がない方に行われるのが体外授精です。

    せっかく授かった赤ちゃんが元気に産まれて欲しいと思うのは誰もが同じではないでしょうか。
    そこで気になるのは体外授精によるリスクだと思います。

    今回は体外授精にはどんなリスクがあるのかを詳しく説明していきます。

    体外授精とは

    体外授精は不妊治療の1つで、通常は体内で行う授精を身体の外で行います。つまり、人工的に授精させ、分裂した卵子を子宮の中に移植する方法が体外授精になります。

    体外授精の母体へのリスク

    体外授精する上で気になるのが、そのリスクかと思います。
    具体的にどんなリスクがあるのかをご説明します。

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    卵巣過剰刺激症候群
    体外授精は良い状態の卵子をできるだけ多く獲得する必要があるので排卵誘発剤が使われます。
    卵子過剰刺激症候群は排卵誘発剤の副作用で、卵巣に過剰な負荷をかける事で発症してしまいます。
    症状は腹痛、お腹に水が溜まる、吐き気、過剰な喉の渇き等が主になります。
    この症状は自然に治まる場合も多いですが、症状が酷い場合は排卵誘発剤の使用について医師に相談した方が良いでしょう。

    採卵による出血
    採卵とは卵巣で十分に成熟した卵子を卵巣に針を刺して取り出す事です。
    針を刺して卵子を取り出す時に出血する場合があります。
    ほとんどの場合、出血は自然に治まりますので問題ありませんが、出血が多い場合は輸血が必要になり、場合によっては開腹手術になる事もあるようです。
    また、針を体内に入れて採卵しますので、誤って子宮や膀胱、腸等の卵巣の近くにある臓器を刺してしまうリスクが伴います。
    この場合、血尿や不正出血を引き起こしますので異常を感じたらすぐに医療機関を受診しましょう。

    採卵時の麻酔の使用
    採卵時、膣から卵巣まで針を刺すので当然痛みを伴います。
    昔は麻酔を使わないで行われていましたが、最近は全身麻酔や局所麻酔を使用してくれる病院が多くなりました。
    ただ、麻酔も強い薬剤を使用しますので、アレルギー反応によるショックや神経障害といった副作用が出てしまう方もいらっしゃいます。

    多胎児の妊娠
    体外授精の場合、双子を妊娠する確率は自然妊娠の2倍以上と言われています。
    お腹に胎児が2人いるので当然、母体への負担も1人を普通に妊娠する倍の負担が母体にかかりますので、切迫早産や帝王切開による出産のリスクも高まってしまいます。

    また双子の場合、妊娠高血圧症症候群に罹患する確率は通常の6倍に跳ね上がります。

    子宮外妊娠
    子宮外妊娠とは受精卵が卵管や腹腔等の子宮以外の場所に妊娠してしまう事になります。
    体外授精の場合、自然妊娠と比べて子宮外妊娠の可能性が高いです。
    この場合は残念ですが、堕胎せざるを得ません。
    ただ、自然妊娠でも一定の割合で起こってしまう事ですので悲観せずに早めに処置してもらいましょう。
    子宮外妊娠は自然妊娠の場合で1%、体外授精の場合でも約5%の確率で起こります。
    近年では細胞分裂がある程度進んでから受精卵を戻し、着床までの期間を短くできる胚盤胞移植という方法があり、子宮外妊娠のリスクの防止として注目されています。

    体外授精の胎児へのリスク

    体外授精する上で母体のリスクも気になりますが、これから産まれてくる我が子への負担はもっと気になるかと思います。

    ここでは、体外授精における胎児へのリスクをご紹介します。

    多胎児になる事での胎児の影響
    多胎児は自然妊娠でもリスクは同じですが、体外授精では多胎児の可能性も自然妊娠より可能性が高いので取り上げておきます。
    一卵性双生児のばあい、胎盤1つを2人で共有した状態が胎児にとって一番リスクが高いです。
    その中でも双児間輸血症候群は母からの血液循環が双方の胎児に均等に供給されずに起こります。
    血液が余分に流れてくる赤ちゃんは多尿、羊水過多、心不全になり、血液が思うように貰えない赤ちゃんは腎不全、羊水過少、発育不全になってしまいます。
    母体に現れる症状としては羊水過多の場合、腹囲が急増する事があり、子宮収縮の痛みを感じる、喉が渇く等があります。

    これの原因はまだ解明されてませんが、赤ちゃんを助ける為の処置の方法はありますので、異変を感じたら慌てずに先ずは受診しましょう。
    その他にも多胎児の場合、2500g以下の未熟児で産まれる事も多いですし、脳性麻痺や奇形等のリスクの懸念もあります。

    遺伝子異常等による男性不妊
    男性側に不妊の原因があって体外授精に踏み切った方もいらっしゃるのではないでしょうか。
    不妊治療が確立される前は染色体異常がある精子とは授精する確率が極めて低く、授精する事がなかったので遺伝する事もなかったのが、この遺伝子異常による男性の不妊です。
    今までは授精する事はなかったのですが、体外授精によって人工的に授精出来るようになって初めて遺伝性が明らかになりました。
    まだ研究が進められている段階ですが、今後、不妊治療する上で大事な指針になると思われます。

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    体外授精のリスクを避けるには

    体外授精のリスクの大半は必要なプロセスの結果として起こるので絶対ではありません。
    ただし、卵巣過剰刺激症候群や採卵による出血は症状が現れたら自己判断せずに医師に相談する事をお勧めします。

    不妊治療日々進歩していて、昔は排卵誘発剤で沢山卵子を取り出して何個も戻すのが主流でした。
    しかし、今は質の良い卵子を取り出せる場合は排卵誘発剤を使用しないケースも増えています。
    子宮に戻す受精卵の数も複数個ではなく、単体で戻しても妊娠する確率は変わらないと判断している医師もいらっしゃるようです。

    子宮外妊娠は自然妊娠でも起こり得る事ですので、体外授精をしたからと思う必要はないでしょう。
    リスクを避ける為には異常を感じたらすぐに医療機関を受診する事が大事になります。

    まとめ

    体外授精における母体のリスクは卵巣過剰刺激症候群、採卵における出血、採卵時の麻酔による副作用、多胎児の妊娠、子宮外妊娠です。

    胎児へのリスクは多胎児になる事での影響、男性不妊の遺伝の懸念です。

    しかし、これらのほとんどは不妊治療のプロセスで起こるものです。
    過剰に心配する必要はないですが、異常を感じたら自己判断したり、我慢せず、すぐに医療機関を受診しましょう。

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  • 体外受精と人工授精!方法、費用、受精率の違いは?

    不妊治療の方法として体外受精、人工授精という言葉を聞いたことがあると思います。しかし、いまいち違いがわからないという方も多いのではないでしょうか?治療対象や方法や費用、受精率など違いを理解し、自分たちに合った方法を選びましょう。今回はこの二つの違いに注目しながら人工授精と体外受精の対象、方法、費用、受精率についてご説明します。
    1. 1. はじめに
    2. 2. 体外受精、人工授精の対象の違い
    3. 3. 体外受精、人工授精の方法の違い
    4. 4. 体外受精、人工授精の費用の違い
    5. 5. 体外受精、人工授精の受精率の違い
    6. 6. まとめ

    はじめに

    体外受精と人工授精、この二つの違いを説明できますか?

    どちらも不妊治療の方法として知られていますが、詳しい方法まで知っている方は少ないのではないでしょうか?

    今回はこの二つの違いに注目しながら人工授精と体外受精の対象、方法、費用、受精率についてご説明します。

    体外受精・人工授精の対象の違い

    不妊の原因というのは人それぞれ異なります。そのため、不妊の原因によって治療方法が異なってきます。

    〔人工授精〕
    人工授精は、主に男性側に不妊の原因がある場合に行われることが多い治療方法です。
    精子の数が少ない「乏精子症」、精子の運動率が低い「精子無力症」、勃起不全(ED)や逆行性射精などの性機能障害によって妊娠が難しい場合が対象となります。

    〔体外受精〕
    体外受精は主に女性側に不妊の原因がある場合に行われることが多い治療方法です。
    女性が抗精子抗体を持っていることで精子の進入や受精が妨げられてしまったり、卵管の両側に機能不全がある場合などが対象となります。

    〔原因不明の場合は?〕
    不妊の原因が不明の場合には、身体への負担が比較的少ない人工授精を行い、人工授精を5回行っても妊娠できない場合には体外受精への移行を考えます。

    体外受精・人工授精の方法の違い

    不妊の原因により体外受精・人工授精を選びますが、治療方法はどのように違うのでしょうか。
    詳しくみていきましょう。

    〔人工授精の治療方法〕
    人工授精は人工的に卵子近くの子宮内に精子を送り込んで妊娠しやすくするという治療方法です。

    受精が行われる卵管までたどり着く精子の数を増やすことで妊娠の確率が上がります。
    人工授精は排卵日を予測し排卵直前~排卵直後の期間に人口受精を行います。

    自然妊娠に近いため、身体への負担は比較的少なくて済むのがメリットです。

    〔体外受精の治療方法〕
    精子と卵子を採取し体外で受精させ、受精卵をある程度の成長段階まで培養し、子宮に戻すという治療方法です。

    不妊の原因が不明な場合や、自然妊娠率が下がる30代後半~40代になると、人口受精より体外受精を行う女性が増えます。

    〔卵子の凍結保存〕
    体外受精の場合、女性の体内から採取した卵子を凍結し、長時間保存しておくことができます。
    排卵された卵子を採取し、-196度の超低温液体窒素で凍結して保存するのです。

    卵子は女性の年齢が上がるにつれて老化し、妊娠の確率が下がるため、若いうちに未授精の状態で卵子の凍結保存をするという女性も増えています。

    凍結保存した卵子は、妊娠したい時に解凍し体外受精をし、受精卵を子宮内に戻します。

    日本生殖医学会のガイドラインでは、卵子の採取は40歳まで、受精卵の移植は45歳までというルールが定められています。

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    体外受精・人工授精の費用の違い

    それぞれ治療法が違う体外受精と人工授精ですが、費用はどうなのでしょうか?

    体外受精や人工授精は自由診療の扱いになるため保険が適用されません。

    この二つは、それぞれの1周期あたりの費用が大きく異なります。

    人工授精は1回あたり約2~3万円が一般的で、体外受精になると1回あたり約10万円~30万円となります。

    さらに体外受精の場合は培養した受精卵を元に戻すための費用が別途かかるので、全部で約100万円程度の費用がかかることもあります。

    また卵子を凍結保存できると先ほど紹介しましたが、そのための費用も保険適用外なので約70万円~100万円と高額です。

    さらに卵子1つにつき年間約1万円の保管料を毎年払い、凍結した卵子を解凍し体外受精を行うには約30万円~50万円の費用がかかります。体外受精だけではなく、卵子の凍結保存もする場合には高額な費用がかかることも覚えておきましょう。

    この費用についてはあくまでも一般的な費用なので、かかる病院により費用が異なる場合もあります。事前に病院に確認しておくのが良いでしょう。

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    体外受精・人工授精の受精率の違い

    体外受精と人工授精の場合受精率にはどれくらい違うのでしょうか?

    日本産婦人科学会の2012年のデータによると、人工授精は約5%、体外受精は約15~25%となっています。

    また、どちらの方法にしても女性の年齢が上がるにつれて妊娠、出生率は下がるという結果も出ています。

    32歳頃までは約20%の出生率ですが、32歳を超えると年齢と共に1%ずつ、37歳を超えると2%ずつ出生率が下がり、流産の可能性が高くなるようです。

    まとめ

    不妊の原因は人それぞれ違うので、自分たちに合った治療方法を見つけることが大切です。

    男性に原因がある場合、女性に原因がある場合で治療方法が異なりますので、不妊治療を始める場合にはご主人の協力も必要不可欠です。

    また人工授精に比べると体外受精は妊娠、出生率が上がりますが、その分費用も上がります。
    治療を始める際には夫婦でよく話し合い、二人が納得できる方法で行うようにしましょう。

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  • 手指の関節可動制限が頸動脈アテローム性硬化症と関連 -日本人2型糖尿病患者で検討-

    日本人2型糖尿病患者では、手指の関節動作が制限される関節可動制限(limited joint mobility)は頸動脈アテローム性硬化症と関連し、特に頸動脈エコー検査で評価したプラークスコアと強く関連することが、市立大津市民病院(滋賀県)内科の峠岡佑典氏と京都府立医科大学大学院内分泌・代謝内科学の橋本善隆氏、福井道明氏らの研究グループの検討で分かった。

    日常診療で診断しやすい手指の関節可動制限の有無は、2型糖尿病患者における無症候性動脈硬化症の有用な評価指標となる可能性があるという。詳細は「Diabetes Research and Clinical Practice」7月20日オンライン版に掲載された。

     糖尿病患者を含めた心血管疾患高リスク患者の転帰を改善するには、無症候性の動脈硬化症を早期に発見し治療することが重要とされる。峠岡氏らは今回、糖尿病合併症の1つに挙げられ、細小血管合併症との関連が指摘されている「手指の関節可動制限」に着目。2型糖尿病患者を対象とした横断研究を行い、手指の関節可動制限と頸動脈内膜中膜肥厚(IMT)およびプラークスコアで評価した頸動脈アテローム性硬化症との関連を調べた。

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     峠岡氏らは、2012~2014年の連続した外来2型糖尿病患者341人を対象に頸動脈エコー検査を行い、頸動脈IMTとプラークスコアを評価した。手指の関節可動制限の診断には、prayer sign(指を伸ばして両手を合わせ、両手指の間に隙間が空かないかを確認する)とtable test(テーブルの上に手指を隙間なく置けるかを確認する)を用いた。

     その結果、全対象患者のうち72人に手指の関節可動制限が認められた。解析の結果、手指の関節可動制限が認められた患者では、可動制限が認められなかった患者に比べて頸動脈IMTとプラークスコアが有意に高かった(それぞれ1.45±0.66mm対1.14±0.68mm、P=0.013、8.0±5.3mm対5.4±4.8mm、P<0.001)。

     また、多変量線形回帰分析の結果、年齢や性、糖尿病罹病期間、BMI、HbA1c値などの複数因子を調整しても手指の関節可動制限はプラークスコアと有意な正の関連を示すことが分かった。

     以上の結果を踏まえ、峠岡氏らは「2型糖尿病患者に併存する心血管疾患やそのリスクを予測するサロゲートマーカーとしては頸動脈エコー検査でIMTやプラークスコアを測定することが重要であるが、外来で簡便に確認できる手指の関節可動制限の有無も無症候性動脈硬化症の有用な評価指標となる可能性がある」と述べている。

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    HealthDay News 2017年8月28日
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  • よい脂肪、悪い脂肪の見分け方      

    食事の中に含まれる脂肪は、必ずしも全てが悪いものというわけではありません。

     体によい脂肪は、積極的に食事に取り入れましょう。例えば、アボカドや青魚などに含まれる多価不飽和脂肪酸や一価不飽和脂肪酸には、「悪玉」コレステロールやトリグリセリドの値を下げる作用があります。

     一方、チーズ、バター、クリームなどに含まれる飽和脂肪酸は、取り過ぎないように制限する方がよいでしょう。こうした脂肪は心疾患リスクを上昇させ、血液中の「悪玉」コレステロールの値を上昇させることがあります。

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     いっさい避けた方がよい脂肪もあります。トランス脂肪酸、硬化油、ヤシ油・パーム油などです。こうした脂肪は主に市販の焼き菓子などに含まれますが、飽和脂肪酸よりもさらに「悪玉」コレステロールの値が上昇しやすく、心疾患リスクも高まります。

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    情報元:米国心臓協会(AHA)
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  • 体外受精で助成金を受け取れる?不妊治療の助成金を徹底解説

    不妊治療は保険適用外のものが多いため、高額な費用がかかるのが現実です。いつ妊娠、出産できるのか確かではなく、費用も高額となるとなかなか不妊治療に取り組めないという方もいるのではないでしょうか?しかし、不妊治療には助成金制度があるのです。今回は、助成金制度の受け取り条件や金額、助成金申請の手続きの仕方などをご紹介します。
    1. 1. はじめに
    2. 2. 不妊治療の助成金制度
    3. 3. 助成金の受取り条件
    4. 4. 受け取れる金額
    5. 5. 助成金申請の手続き
    6. 6. 体外受精に関する助成金
    7. 7. まとめ

    はじめに

    不妊治療に対する関心は年々高まってきています。
    不妊治療の実施件数も増え、子どもが欲しいと望む方々の選択肢のひとつとして確立しています。
    しかし、不妊治療というと高額な治療費がかかるイメージが強く、それが理由で治療に踏み切れない方々もいるのではないでしょうか?

    しかし、不妊治療には助成金制度というものがあるのです。

    今回は、助成金制度の受け取り条件や金額、助成金申請の手続きの仕方などをご紹介します。

    不妊治療の助成金制度

    不妊治療にはいくつか治療方法があり、タイミング法は保険適用となりますが、それ以外の人工授精や体外受精などの治療方法は保険適用外となり費用はすべて自己負担となります。

    人工授精であれば1回15,000円程度ですが、体外受精となると1回20~50万円と高額な費用がかかります。

    さらに妊娠することができずに治療期間が長くなると、その分費用が重なります。

    そのため、不妊治療に取り組む人の経済的負担を減らすために、厚生労働省は特定治療支援事業制度を設けています。

    自治体の指定を受けた医療機関で不妊治療を受けた場合に助成金を受け取れるという制度です。

    助成金制度は都道府県が実施している制度と市区町村が独自に実施している制度の2種類があり、それぞれ対象となる治療方法などの内容が異なります。

    都道府県が実施している場合は、体外受精、顕微授精が対象となり、タイミング法や人工授精などは対象外です。

    市区町村の制度では人工授精やタイミング法なども対象になる場合や、通院にかかる交通費が支給の対象になることもあります。

    助成を受けられる上限や回数などもそれぞれの自治体によって異なるので、制度を利用する場合には事前にお住いの都道府県や市区町村に問い合わせ調べておきましょう。

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    助成金の受取り条件

    助成金を受け取るにはいくつかの条件があります。

    〔自治体の指定を受けた医療機関での治療〕
    助成金制度を利用するには、自治体の指定を受けた医療機関で不妊治療を行うことが条件です。
    それ以外の医療機関で不妊治療をした場合には制度を利用することができないので注意しましょう。
    これから不妊治療を行い、助成金制度を利用することを考えている場合には、自分が通院する予定の病院が指定医療機関であるかを確認する必要があります。

    〔年間所得730万円未満〕
    夫婦2人分の所得の合計が730万円未満でなければ助成金を受け取ることができません。
    ごく一部所得制限がないという自治体もありますが、ほとんどの場合は所得制限があります。
    所得制限で助成金が受け取ることができない場合には、医療費控除や高額療養費制度を利用することができます。

    〔戸籍上の夫婦〕
    助成金を受けることができるのは、戸籍上の夫婦のみに限られています。

    事実婚や内縁関係などの場合には、この制度を利用することができません。
    助成金の申請をする時には夫婦それぞれの住所や戸籍を確認できる書類を提出する必要があります。

    〔不妊治療が必要であること〕
    体外受精や顕微授精などの治療方法でなければ妊娠する見込みがない、妊娠する可能性が極めて低いと診断された場合に助成金を受け取ることができます。

    受け取れる金額

    助成金として受け取れる金額は都道府県や市区町村により異なります。

    国が定めている助成金の限度額は、体外受精、顕微授精1回につき15万円です。

    ただ、以前に凍結した卵子を解凍し移植を実施したり、採卵したが状態が悪く治療を中止したなどの場合には7.5万円になります。

    都道府県や市区町村によってはさらに上乗せされるというところもありますので、お住いの自治体に問い合わせてみましょう。

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    助成金申請の手続き

    助成金の申請は申請期限内に自治体の窓口で手続きしなければなりません。

    ほとんどの場合、申請期限は不妊治療が終了した日の年度内(3月31日)までに行わなければなりません。

    一部の自治体では治療終了した日から60日以内、治療終了した日が属する年度の翌年度4月末までといったところもありますので自治体に確認してみましょう。

    必要とされる書類は各自治体により異なりますが、

    • 住民票
    • 戸籍上夫婦であることがわかる資料
    • 自治体で指定された医療機関の領収書、明細

    これらの書類を各自治体の窓口に期限内に提出しなければなりません。

    体外受精に関する助成金

    不妊治療の方法はいくつかありますが、体外受精であれば都道府県が実施している制度の対象となります。

    市区町村が実施している制度でも対象となる場合が多いです。

    ごく一部ではありますが、体外受精に対し企業独自の健康保険組合や共済会で助成をしてくれるところもあります。1夫婦につき10回まで、初回は10万円、2回目以降5万円の助成をしてくれるという事例もあります。

    まとめ

    今回は、助成金制度の受け取り条件や金額、助成金申請の手続きの仕方などをご紹介しました。

    助成金の金額や手続きは、都道府県や市区町村によって内容が異なるので、事前に調べておきましょう。

    また、指定された医療機関でなければ助成金を受け取ることができないので、病院を選ぶときには注意が必要です。

    助成金制度を活用して、不妊治療の負担を減らしましょう!

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    病気や症状の説明について間違いや誤解を招く表現がございましたら、こちらよりご連絡ください。
  • 体外受精での新鮮胚移植の方法が知りたい!

    妊娠・出産を望んでいるにもかかわらず子どもを授かることができない時には、男女ともに不妊症の検査や治療を行います。本記事では、体外受精の中でも新鮮胚移植という方法を取り上げ、新鮮胚移植とは何なのか、移植の注意点やスケジュール、着床率、移植後の症状や注意点をご紹介します。
    1. 1. はじめに
    2. 2. 体外受精の新鮮胚移植とは
    3. 3. 新鮮胚移植の方法
    4. 4. 新鮮胚移植のスケジュール
    5. 5. 新鮮胚移植後の着床率
    6. 6. 新鮮胚移植後の症状や注意点
    7. 7. まとめ

    はじめに

    不妊治療は一般的に精子と卵子がタイミングよく出会うように施す治療や、人工的に精子を女性の子宮に注入する人工授精などがあります。以前はこれらの治療で妊娠が出来なかった場合は諦めるしかありませんでしたが、体外受精によって子供を授かるチャンスが広がりました。

    体外受精は精子と卵子を体外で出会わせてできた受精卵(胚)を子宮に移植し、着床させ、妊娠・出産に導くものです。

    今回は、体外受精の中でも新鮮胚移植という方法についての着床率、移植後の症状や注意点をご紹介します。

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    体外受精の新鮮胚移植とは

    新鮮胚移植とは、一度の月経周期のうちに女性から卵子を取り出し、受精させ、胚を移植する体外受精の方法です。

    体外受精には他にも胚を凍結して次回以降の月経周期に移植する凍結胚移植があります。

    体外受精では排卵誘発剤処置などで女性から1~複数個の卵子を採ってその全てを受精させます。それらの中から最も妊娠の可能性の高い胚(発生をはじめたばかりの受精卵)を選び出し、移植します。

    このときに、子宮が着床する準備が十分に出来ていない場合には、胚を凍結させて次の移植のチャンスを探ります。

    新鮮胚移植の方法

    体外受精による不妊症治療を始めるにあたって、まずは治療周期に関する説明があります。
    生活との兼ね合いや1回の治療で子どもが授からない場合の事前相談などを積極的にする事をおすすめします。
    次に、卵子を採る確率を上げるための排卵誘発剤の前処置などを受けるか否かの選択と、受ける場合には前処置の開始があります。この排卵誘発剤処置は通院か自己注射かを選ぶことができます。
    良く使用される排卵誘発剤を下にまとめます(括弧内は商品名)。

    【卵胞を育てる薬】

    • クロミフェン(クロミッド、セロフェン、スパクロミン錠)
    • シクロフェニル(セキソビット)
    • レトロゾール(フェナミーラ)
    • アナストゾール(アリミデックス)
    • HMG(HMGテイゾー、フェリング、hMGコーワ、hMG「F」)
    • FSH(フェリルモンP、ゴナピュール)
    • recFSH(フォリスチム、フォリスチムペン、ゴナールF、ゴナールFペン)

    【卵胞の成長のコントロールと排卵を抑制する薬】

    • GnRHアゴニスト(スプレキュア、プセレキュア、イトレリン、フセット、ナサニール、ナファレリール、リュープリン、リュープライド)
    • GnRHアンタゴニスト(ガニレスト、セトロタイド、セトロレニックス)

    【卵胞の成熟と排卵を促す薬】

    • hCG(ゴナトロピン、hCGモチダ、プレグニール、hCG「F」、HCG)
    次に、女性から卵子を男性から精子を採取します。

    採卵前に超音波検査で卵子の入った卵胞が発育していることを確認できます。

    採卵は、麻酔下でモニターを見ながら卵胞をチューブで吸い出します。
    採取した精液からは運動性の高い精子を選んで濃縮します。

    その後の受精には卵子に精子を振りかける体外受精法と顕微鏡下で精子を卵子に細い管で注入する顕微授精法の2つがあります。

    受精卵(胚)は専用の機器内で培養し精子が卵子と融合しているか、胚が正常に胎児へと変化する準備をしているかを顕微鏡で確認します。最も状態良く胎児へ変化する準備が整った胚を専用のチューブを使って子宮の内膜に移植し着床させます。

    その後、尿の妊娠反応で妊娠の有無を確定します。

    新鮮胚移植のスケジュール

    以下に治療の流れを示します。
    • 【採卵当日】採卵と採精を行い体外で卵子と精子を出合わせます。
    • 【採卵1日後】受精しているかを顕微鏡で確認します。
    • 【採卵2~3日後】卵割が起こっているかを顕微鏡で確認します。
    • 【採卵5~6日後】卵割が順調に進んでいるかを顕微鏡で観察します。
    • 【採卵2~6日後】子宮内膜の状態に合わせて卵割した胚を子宮内に移植します。
    • 【採卵約2週間後】着床し妊娠したことを判定します。

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    新鮮胚移植後の着床率

    これまでの説明にあるように、体外受精には多くのステップがあります。どの段階からの成功率なのか、また着床をどのように確認したかによって成功率は大幅に変わります。

    ここでは日本産婦人科学会のデータを参考に、採卵してから子宮内に胎児の入っている袋(胎嚢)が確認できた時点を着床成功とします。

    1991年では採卵してから着床まで確認できた割合は15.5%でした。その後わずかにですが着床率は上がり、16.3%(1994)、18.5%(1997)、21.0%(2000)、23.0%(2003)となりました。

    その後は横ばいで現在でも22%前後という数値です。1回の治療における数値は決して高いものではありません。

    新鮮胚移植後の症状や注意点

    妊娠の確立を高めるために多く数の胚を移植することが考えられます。すると、多胎妊娠になる可能性が高まり母体と子供の安全が問題となります。

    日本産婦人科学会では2008年に原則1胚移植のみにすること、35歳以上の女性で2回以上妊娠不成立であった場合では2胚移植まで認めることが決められています。しかし、最近では1胚移植と2胚移植で妊娠率に差が無い事が分かっています。

    また、多くの体外受精実施施設で多胚妊娠の説明があります。多胚妊娠になった場合でも引き続きケアするために、新鮮胚移植施設と周産施設は連携していることが多いです。

    まとめ

    今回は、体外受精の方法のひとつである新鮮胚移植をご紹介しました。
    体外受精をする場合は、夫婦、家族で事前に治療の期間や方法についてきちんと話し合いをすることが大切です。
    事前の準備を入念にし、治療に専念できるようにしましょう!

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  • 周りに“ワクチン否定派”がいると子どもの予防接種が遅れがちに?

    妊娠中に家族や友人から小児期のワクチン接種に関する否定的な情報を入手した女性は、子どもに予防接種をスケジュール通りに受けさせない可能性が高まることが、オークランド大学(ニュージーランド)のCameron Grant氏らの研究で分かった。

    なお、否定的な情報に触れたことによる影響は、その後に肯定的な情報に触れても消えないという。

    今回の研究では、2009~2010年にニュージーランドで生まれた子どもの母親約6,000人のデータを解析した。対象者は妊娠39週(中央値)の時点で、妊娠中に触れた小児期の予防接種に関する情報に関する質問票に回答した。子どもの出生後の実際のワクチン接種状況は、同国の予防接種レジストリからデータを入手した。

     その結果、妊婦の56%は予防接種に関する情報を全く入手していなかった。30%は肯定的な情報のみ、4%は否定的な情報のみを入手しており、10%は肯定的な情報と否定的な情報の両方を入手していた。情報源は「医療従事者」が3分の1を占め、「家族や友人」「メディア」はいずれも14%だった。

     医療従事者から予防接種を推奨する情報のみを入手したという女性が最も多く、否定的な情報は主に家族や友人、メディアから入手していた。ただ、「否定的な情報を入手したと答えた女性の6人に1人が情報源として医療従事者を挙げていることは気がかり」とGrant氏は話している。

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     妊娠中に情報を全く入手しなかった母親は、71%が子どもにスケジュール通りに予防接種を受けさせていた。一方、否定的な情報のみを入手した場合、スケジュール通りに予防接種を受けさせる可能性は57%に低下し、肯定的な情報と否定的な情報の両方を入手した場合でも61%に留まった。なお、肯定的な情報のみを入手した場合は73%と、情報を入手しなかった場合と同程度だった。

     Grant氏は「子どもの予防接種について親を教育するためには、妊娠中の関わりが重要であり、出生後まで待つべきではない。妊婦のケアに関わる医療従事者は、子どもの出生後の予防接種に対する親の意思決定を左右する重要な役割を担っている。これは小児の予防接種率を向上させられるかどうかにもつながる問題だ」と述べている。

     研究の詳細は「Pediatrics」8月号に掲載された。

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    治験・臨床試験についての詳しい説明

    Abstract:リンク先
    HealthDay News 2017年8月18日
    Copyright © 2017 HealthDay. All rights reserved.
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  • 痩せた女性でも高カロリー食でがんリスク上昇

    ハンバーガーやピザといった高カロリー食を頻繁に食べる女性では、たとえ体形は痩せていても、肥満に関連する一部のがんリスクがわずかに高いことが米アリゾナ大学ズッカーマン公衆衛生学部教授のCynthia Thomson氏らによる研究で示唆された。詳細は「Journal of the Academy of Nutrition and Dietetics」8月17日オンライン版に掲載された。

    Thomson氏らは今回、研究開始時に50~79歳であった米国人女性9万2,295人を対象に、ポテトチップスやファストフード、菓子などの加工食品を中心とした高カロリーで低栄養の食品の摂取と、乳がんや大腸がん、卵巣がん、腎臓がん、子宮体がんなどの肥満に関連するがんのリスクとの関連について検討した。

     対象者が日常的に摂取している食品が「高カロリー食」かどうかについては、研究開始時に提供された食物摂取頻度に関するデータに基づき、食品の重量に対するカロリーの割合(エネルギー密度)を算出して調べた。

     15年間に9,600人弱が肥満に関連するがんを発症した。このうち最も多かったのが乳がんで、次いで大腸が続いた。解析の結果、エネルギー密度の最高5分位群(高カロリー食の摂取量が最も多い群)では、最低5分位群(高カロリー食の摂取量が最も少ない群)と比べて肥満に関連するがんのリスクが10%高いことが分かった。

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     問題は、この関連性が適正体重の女性でのみ認められたことだった。Thomson氏らは、今回の研究から「新たな知見」が得られ、それは「予想外」だったとしている。その上で、「一部のがんは肥満に関連していると話すと、適正体重の人は『私は大丈夫』と考えてしまう。しかし、痩せていれば代謝面で健康であるというわけではない」と説明。今回の研究で痩せている人でもリスクの上昇が認められたのは、“代謝の調節異常”が一因となっている可能性があるとの見方を示している。

     一方、米国がん協会(ACS)で栄養疫学の戦略部門長を務めるMarji McCullough氏は、がんリスクの上昇には“代謝の調節異常”に加え、高カロリー食の摂取量が多い女性では果物や野菜、豆、全粒穀物といった植物性食品の摂取量が少ないことが影響した可能性もあると指摘。「これまで、われわれ専門家は『植物性食品の摂取によるメリットは体重管理だけに留まらない』として、その摂取を推奨してきたが、今回の研究結果はそれを裏付けるもの」と話している。

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    治験・臨床試験についての詳しい説明

    Abstract:リンク先
    HealthDay News 2017年8月17日
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