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8月 08 2017 子宮筋腫は巨大化すると危ない?放置すると危険な理由
子宮筋腫の病気が判明したとき、自覚症状がないから。病院に行くのが面倒だからとついつい放置してしまう人もいるかもしれません。持病を抱えていて通院する。特に仕事をしながらだと休みは限られていて、その中の1日を病院で費やすという煩わしさも理解できる部分ではあります。必ずしも全ての人が子宮筋腫が大きくなり、巨大化するというわけでもなく、何年経過してもまったく大きくならない人もいて、個人差があるのは現状です。
子宮筋腫の原因と言われている女性ホルモンの関係。日々のストレスをためないコントロールをできている人などはなりにくいといわれているのもまた事実です。今回は子宮筋腫を放置したままにすると、危険な症状の一例をご紹介していきます。子宮筋腫に関する治験・臨床試験(新しい治療薬)情報をsmtで検索
お近くの治験情報を全国から検索できます。子宮筋腫による静脈血栓塞栓症の発症子宮筋腫を放置すると、大きくなった筋腫が周りの血管や臓器を圧迫することがあります。静脈の血液が子宮筋腫により圧迫され、正常時のように血がスムーズに流れなくなり、このことが原因で血栓ができます。この血栓が血管を詰まらせてしまい、身体に異常症状を引き起こすことがあります。
長時間同じ姿勢でいると引き起こしやすい(エコノミー症候群等が代表例)病気で、子宮筋腫がそれに近い状態を作り出し、静脈血栓塞栓症(深部静脈血栓症・肺血栓塞栓症)を引き起こします。できる箇所によりますが、子宮から近い下肢の部分に、足が異常に浮腫み、変色、痛みを伴う症状。そして下肢にできた血栓が肺静脈を塞ぐことで起こる肺血栓塞栓症を発症すると呼吸困難に陥るケースもあります。危険を避けるためには放置することはNGいずれのケースも10cm以上の子宮筋腫がある状態であり、3~5年の時間を医師の監視下(経過観察)から通院することをやめて放置しまった事例です。これ以外に、子宮筋腫が血管自体を傷つけてしまったり、子宮筋腫の種類によっては、それ自体が原因となり、大量の出血を誘発。出血性ショックの症状を引き起こすといった事例もあります(可能性は限りなく低いですが、ゼロではない)。
子宮筋腫も閉経に間近であれば筋腫も収縮したり切らない可能性もありますが、特に年齢が若いうちは、数年放置することはリスクが高まる場合もあり、開腹手術や場合によっては子宮全摘出手術に至る場合もあります。可能であれば通院のスパンは医師と相談として長めに設定しつつも完全に放置しない状態が一番良いかもしれません。子宮筋腫の基本情報についての詳しい解説はこちら
子宮筋腫とは?症状や原因、過多月経や貧血。手術やそれ に伴う費用や入院期間の目安。どういった検査方法があるのかなど詳しく解説しています。
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8月 08 2017 特定健診受診率、2015年度に初の50%超も目標届かず――厚労省
厚生労働省はこのほど、2008年度から40~74歳を対象に行っている「特定健康診査」(メタボ健診)の受診率が、2015年度には昨年度から1.5ポイント上昇の50.1%となり、初めて50%を超えたことを公表した。開始当時(38.9%)に比べて受診率は大幅に増加したものの、政府が掲げる目標(70%)には遠く及ばなかった。
2015年度の特定健診の対象者は約5396万で、このうち約2706万人が受診した。受診率には保険者間でばらつきがみられ、大企業の従業員が加入する健康保険組合(73.9%)と公務員などが加入する共済組合(75.8%)では目標を達成したのに対し、中小企業の従業員が加入する全国健康保険協会(協会けんぽ;45.6%)、自営業者などが加入する国民健康保険組合(46.7%)、市町村国民健康保険(36.3%)では昨年度よりわずかに増加したものの、依然として低いことが分かった。また、受診率が高い健康保険組合や共済組合でも従業員の家族(被扶養者)の受診率は40%台にとどまった。
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お近くの治験情報を全国から検索できます。なお、特定保健指導の対象者は約453万人(健診受診者の16.7%)で、このうち約79万人が指導を終了し、受診率は17.5%と昨年度に比べて0.3ポイント減少。目標とする45%は達成されなかった。
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8月 08 2017 2型糖尿病患者の腎症リスク、正確な評価には血圧手帳よりも血圧計の記録値を
2型糖尿病患者が家庭血圧計で血圧を測定後に血圧手帳に記録した報告値は、血圧計が記録した測定値に比べて正確性に欠けており、その血圧変動はアルブミン尿と関連しない可能性のあることが、京都府立医科大学大学院内分泌・代謝内科学教授の福井道明氏、牛込恵美氏、松本しのぶ氏らの研究グループの検討で分かった。2型糖尿病患者が合併する腎症リスクを正しく評価するには、血圧手帳よりも血圧計が記録した測定値を参照する必要があるという。詳細は「American Journal of Hypertension」7月31日オンライン版に掲載された。
これまでの研究で、2型糖尿病患者では外来血圧よりも家庭血圧の方が血管障害と強く関連することが報告されている。研究グループは既に、家庭血圧計が記憶した血圧の平均値と変動(変動係数;coefficient of variation)は2型糖尿病患者のアルブミン尿と関連する一方で、患者自身が血圧計で測定後に血圧手帳に記録した報告値と血圧計が記録した測定値の平均一致率は78.6%であり、血圧手帳で報告した値の方が有意に低く、変動も少ないことを見出している(Hypertens Res 2014; 37: 741-745)。
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お近くの治験情報を全国から検索できます。そこで今回、福井氏らは、既報の横断研究データを用いて、2型糖尿病患者自身が血圧手帳に記録した報告値(平均値と変動)が、血圧計が記録した測定値と同様にアルブミン尿と関連するのかについて事後解析を行った。
対象は、外来通院中の2型糖尿病患者276人(平均年齢65.9歳、男性が156人)。対象患者には、メモリー機能を搭載した血圧計を用いて起床時と就寝前の血圧測定(各3回)を14日間連続して行ってもらい、測定結果を血圧手帳に記載させた。
その結果、患者自身が血圧手帳で報告した早朝の収縮期血圧(SBP)は平均値および変動係数ともに、血圧計が記録した測定値に比べて有意に低かった(いずれもP<0.0001)。また、早朝SBPの平均値は、血圧手帳の報告値と血圧計が記録した測定値の双方でlog尿中アルブミン排泄量(UAE)と有意に関連したが、早朝SBPの変動係数については、血圧計が記録した測定値のみがUAEと有意に関連していることが分かった。
以上の結果について、福井氏らは「患者は血圧記録時に自身の予測した血圧値から外れた測定値を、高くても低くても削除する傾向があるため、SBPの平均値は血圧手帳と血圧計が記録した測定値による差はわずかだったのに対し、変動は両者の間で差が顕著に表れやすかったことが影響している可能性がある」と指摘しつつ、「2型糖尿病患者が血圧手帳に記載する報告値は、患者による選択が影響して不正確となる可能性があり、変動が過小評価されやすい。そのため、SBP値の変動とアルブミン尿との関連が減弱した可能性がある」と考察。糖尿病腎症リスクを正確に評価するには、血圧計で記録した測定値を参照する必要があると述べている。
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糖尿病とは?血糖値や症状に関する基本情報。体内のインスリン作用が不十分であり、それが起因となり血糖値が高い状態が続いていきます。症状など分類別に解説しています。