• 血中アディポネクチン濃度の上昇が骨折の予測因子に日本人糖尿病患者の大規模コホート研究を解析

    閉経後女性を含む2型糖尿病患者では、血中アディポネクチン濃度の上昇に伴い、骨折全体のリスクだけでなく骨粗鬆症性骨折を来すリスクも高まる可能性があることを、白十字病院(福岡県)副院長・糖尿病センター長の岩瀬正典氏らの研究グループが発表した。

    糖尿病患者における血中アディポネクチン濃度と骨折リスクとの関連を大規模なコホート研究で検証したのは今回が初めて。
    高アディポネクチン血症による骨粗鬆症性骨折リスクへの影響も示された。詳細は「Diabetologia」10月号に掲載された。

    脂肪細胞から分泌されるホルモンのアディポネクチンはインスリン抵抗性の改善に働くことが知られているが、アディポネクチンとその受容体はヒトの骨芽細胞にも発現するため骨代謝にも大きな影響を及ぼすと考えられている。
    これまで糖尿病がない男性では、血中アディポネクチン濃度の上昇は骨折リスクの増加と関連することが報告されているが、2型糖尿病患者では十分に検討されていなかった。

    そこで、岩瀬氏らは今回、大規模な前向き疫学調査である福岡県糖尿病患者データベース研究(FukuokaDiabetesRegistry;FDR)のデータを用いて、血中アディポネクチン濃度と骨折リスク(全ての骨折および骨粗鬆症性骨折)との関連を調べた。

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    対象は、2008年4月~2010年10月に同県内の糖尿病専門施設に通院する外来糖尿病患者5,131人のうち、1型糖尿病患者などを除き、骨折の発生を追跡し得た4,869人。このうち男性が2,754人で、女性のうち1,951人は閉経後女性であった。
    平均年齢は65歳、平均罹病期間は15.4年であった。

    その結果、中央値で5.3年(追跡率は97.6%)の追跡期間中に682人がいずれかの骨折を来し、このうち277人では骨粗鬆症性骨折が認められた。
    解析の結果、(対数変換した)血中アディポネクチン濃度が1標準偏差(SD)増加するごとに閉経後女性では全ての骨折リスクが1.27倍、骨粗鬆症性骨折リスクが1.35倍に増え、男性ではそれぞれ1.22倍、1.40倍となることが分かった(いずれのリスクも年齢調整ハザード比)。

    また、閉経後女性と男性における骨折のリスク因子を調べたところ、両者の骨粗鬆症性骨折の有意なリスク因子として高アディポネクチン血症(血中アディポネクチン濃度が20μg/mL以上)が浮かび上がった。

    高アディポネクチン血症を伴う閉経後女性では骨粗鬆症性骨折リスクは1.72倍に、男性では2.19倍にそれぞれ高まっており、そのリスクの程度は70歳以上の高齢者や女性と同程度であった。

    以上の結果を踏まえ、岩瀬氏らは、2型糖尿病患者の血中アディポネクチン濃度を測定することで、将来、骨折を来すリスクが高いかどうかを予測できる可能性があるとしている。

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    糖尿病とは?血糖値や症状に関する基本情報。体内のインスリン作用が不十分であり、それが起因となり血糖値が高い状態が続いていきます。症状など分類別に解説しています。

    糖尿病とは?血糖値や症状に関する基本情報

    参考情報:リンク先
    HealthDay News 2017年9月19日
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    SMTによる記事情報は、治療の正確性や安全性を保証するものではありません。
    病気や症状の説明について間違いや誤解を招く表現がございましたら、こちらよりご連絡ください。
    記載記事の無断転用は禁じます。
  • 辛い咽頭炎や膀胱炎に効果的な抗生剤サワリシンとは?

    サワシリンについて

    サワシリンは細菌を殺す抗菌薬です。肺炎球菌やインフルエンザ菌などの菌を殺し、様々な感染症に対して、主要な抗菌薬の一つとして使用されています。子どもから大人まで幅広く処方される薬なので、その概要と副作用、他の薬との組み合わせについてきちんと学んでいきましょう。
    1. 1.はじめに
    2. 2.サワシリンとは?
    3. 3.サワシリンの副作用は?
    4. 4.サワシリンと他の薬の組み合わせは?
    5. 5.まとめ

    はじめに

    空気中や食物、そして体内には様々な細菌が存在し、時には感染症という形で腫れや発熱を引き起こし、人体に悪影響をおよぼします。そんな時に使用されるのが抗菌薬です。
    抗菌薬には様々な種類があり、細菌の種類や感染した部位によって使い分けられます。
    本稿ではそんな抗菌薬の一つであるサワシリンについての概要と副作用など注意事項について解説します。

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    サワシリンとは?

    サワシリンという名前はメーカーが販売している商品名です。
    サワシリンの有効成分は、アモキシシリンという抗生物質です。
    アモキシシリンという有効成分を使った薬には他にアモキシシリンという商品も存在します。

    サワシリンにはカプセル、錠剤、細粒の3タイプがあります。

    サワリシンはどんな菌に効くの?
    サワシリンのメーカーが発表している適応菌種は以下の通りです。

    • 本剤に感性の食中毒などを引き起こすブドウ球菌属
    • 咽頭炎などを引き起こすレンサ球菌属
    • 肺炎球菌
    • 膀胱炎などの原因である大腸菌
    • 腸球菌属
    • 日和見感染を起こすプロテウス・ミラビリス
    • インフルエンザ菌
    • 梅毒トレポネーマ
    • 淋菌

    上記の通り、様々な細菌に効果があります。

    サワシリンはどんな病気に効くの?
    サワシリンの適応症は以下通りです。

    • 表在性皮膚感染症
    • 深在性皮膚感染症
    • リンパ管・リンパ節炎
    • 慢性膿皮症
    • 外傷・熱傷及び手術創等 の二次感染
    • びらん・潰瘍の二次感染
    • 乳腺炎
    • 骨髄炎
    • 咽頭・喉頭炎
    • 扁桃炎
    • 急性気管支炎
    • 肺炎
    • 慢性呼吸器病変の二次感染
    • 膀胱炎
    • 腎盂腎炎
    • 前立腺炎(急性症、慢性症)
    • 精巣上体炎(副睾丸炎)
    • 淋菌感染症
    • 梅毒
    • 子宮内感染
    • 子宮付属器炎
    • 子宮旁結合織炎
    • 涙嚢炎
    • 麦粒腫
    • 中耳炎
    • 歯周組織炎
    • 歯冠周囲炎
    • 顎炎
    • 猩紅熱
    • 胃潰瘍
    • 十二指腸潰瘍
    • 胃 MALT リンパ腫
    • 特発性血小板減少性紫斑病
    • 早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃におけるヘリコバクター
    • ピロリ感染症、
    • ヘリコバクター・ピロリ 感染胃炎
    細菌による感染は体の色んな所で起こるので適応症も様々なものがあります。

    サワシリンの副作用は?

    サワシリンの主な副作用には以下ものがあります。

    • 下痢・軟便
    • 食欲不振
    • 発疹
    • 悪心嘔吐

    特に注意したい副作用
    サワシリンの特に注意したい副作用としてショック・アナフィラキシーがあります。
    このショックとアナフィラキシーはアレルギーの様なものです。
    症状としては呼吸困難、全身紅潮、血管浮腫、蕁麻疹などがあります。

    アモキシシリンを服用していて不快感や口内異常感、喘息、眩暈、耳鳴り等があらわれた場合には症状が強ければすぐに服用を中止し、医療機関へ受診して下さい。

    またペニシリン系の薬剤でアレルギーやアナフィラキシーを起こした人は同じペニシリン系であるサワシリンでアレルギーを起こす可能性があります。

    サワシリンと他の薬の組み合わせは?

    サワシリンと組み合わせの悪いお薬は以下の3つです。
    ただし、絶対に組み合わせて飲んではいけない「禁忌」ではなく、併用に注意する「併用注意」となっています。

    ワルファリンカリウム:
    血管内で血液の塊ができる血栓を防ぐお薬です。
    サワシリンと一緒に服用するとサワシリンによってビタミンKを体内で作る菌が殺菌されます。
    ビタミンKは血液の凝固に関わっており、ビタミンKが減りすぎると逆にワルファリンカリウムが効きすぎて出血しやすくなる場合があります。

    経口避妊薬:
    サワシリンと一緒に服用することによって経口避妊薬の効果が弱くなることがあります。

    プロベネシド:
    痛風に用いられる薬です。サワシリンと一緒に飲むことによって、プロベネシドが体内に溜まりやすくなり、かえって痛風発作を起こしてしまうなどの副作用が起こりやすいとされています。

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    まとめ

    サワシリンについて解説しました。
    感染症にはその細菌を殺菌しきる事が大事です。
    殺菌が不十分だと、細菌はまた増殖して再発する恐れがあります。
    膀胱炎による発熱や咽頭炎による喉の痛みなどの感染症の症状が無くなっても、副作用の無い限りしっかりと処方された日数を飲みきるようにしましょう。

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    治験・臨床試験は新しいお薬の開発に欠かせません。治験や疾患啓発の活動を通じてより多くの方に治験の理解を深めて頂く事を目指しています。治験について知る事で治験がより身近なものになるはずです。

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  • 高血糖値は大きな病の入り口です。血糖を上げすぎないための基礎知識について

    血糖値について

    生活習慣病が増えてきています。その中でも糖尿病は深刻ですが、今一つよくわからないという人もいるのではないでしょうか?大きく関わってくる高血糖という症状について、予防のためにもしっかり知っておきましょう。
    1. 1.はじめに
    2. 2.血糖値の基本
    3. 3.日常生活のなかに、高血糖の原因が!
    4. 4.高血糖が引きがねとなる怖い病気と症状
    5. 5.血液検査の血糖値を判断
    6. 6.健康診断で血糖値に問題!再検査の内容は?
    7. 7.血糖値の安定と病気予防のための心がけ
    8. 8.まとめ

    はじめに

    最近では、健康診断でも血糖値が重要視されています。
    血糖値と言っても、ただ甘いものを食べすぎるだけとはちょっと違う意味を持ってそうと疑問に思う方もいると思います。

    本記事では、自分の血糖値のコントロールや、生活における健康管理ができるように、血糖値に関することについて説明します。

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    血糖値の基本

    食べ物を口から食べると、胃や腸などにおいて、酵素の力で分解され吸収されます。
    血管に栄養分として吸収されるには、ぶどう糖という成分まで小さな成分にならなければなりません。
    このぶどう糖が血管中に、どれだけあるかを調べるときの呼び名が血糖値です。
    血液1dL中何mgの糖という単位で表現されます。

    日常生活のなかに、高血糖の原因が!

    過食と偏食
    血糖値が急速に上がってしまう食べ物は、甘いものと炭水化物です。しかし、油もの、脂肪分の多い物でも血糖値は上がります。
    自宅で料理する場合は、ある程度の調節ができますが、外食で摂取する糖質はかなり高いものになります。外食が多い人は注意が必要です。
    また食事時間が不規則なため、空腹に任せて過食してしまう人は、一度に摂取する量が多いという点で高血糖になりやすいです。

    過度な飲酒
    酒類は、水分だからと安心していては大変です。酒の原料は糖分を多く含んでいるものが多く、飲んでいる間にトイレに行っても、身体から排泄されるのは水分だけです。糖質はしっかり残っています。
    また、酒の肴として摂取するものも、糖質や脂質が多いものであると高血糖のリスクは倍増します。

    肥満
    血糖値が上昇すると、インスリンという膵臓から出るホルモンが、糖分を臓器や細胞にエネルギー源として運びます。
    しかし、肥満によって脂肪細胞が蓄積されると、その脂肪細胞がインスリンを効きにくくするとされています。結果、血糖を下げにくいということになります。

    運動不足
    ぶどう糖の消費の多くは筋肉です。筋肉を活かす原料なのですが、運動不足で筋肉量が低ければ消費されにくく、高血糖となってしまいます。

    ストレス
    ストレス信号が神経を通じて脳に伝達されると、ストレスに対抗するために、肉体的、精神的にエネルギーを蓄えなければならないと判断され、脳は、血糖値をあげるように体に指令を出します。
    特に、ストレスが加わったときに分泌されるストレスホルモン「コルチゾール」は、血糖値をあげる作用のあるホルモンです。その結果、血糖値が上昇、高血糖が起こります。

    遺伝
    糖尿病を前提としての高血糖ならば、遺伝が原因となることがあります。
    糖尿病にも発症原因に伴った分類が成されているため、どの分類に当てはまるかは個別的に違います。

    生活習慣に沿って発症するもの、インスリンの分泌異常によるもの、どちらでも高血糖の症状はあります。

    高血糖が引きがねとなる怖い病気と症状

    高血糖が続くと引き起こす病気はズバリ糖尿病です。
    血糖が高くなると、それをキャッチしてインスリンという膵臓からのホルモンが分泌されます。

    しかし、さまざまな原因でこのインスリンが分泌されなくなったり、インスリンが作用しないような体質になるなどの変化が起きて、常に血糖が高い状態になる病気です。

    血糖値が高いと動脈硬化も促進させます。
    そのほかに高血糖が引き金となって更なる病気を生み出します。これが合併症です。

    恐ろしいのは、この合併症によって、身体が危険にさらされることなのです。代表的な合併症をご紹介します。

    糖尿病性網膜症
    網膜は物を見るための大切な部分ですが、高血糖が続くと網膜を取り巻く細い血管が損 傷してしまい、やがては網膜の剥離を起こし、失明の域をたどります。

    糖尿病性腎症
    腎臓のろ過作用が利かなくなってしまうため、尿中に排出されるべく老廃物が、血液に残ったまま身体を駆け巡るので敗血症という生命にかかわる病気まで達してしまいます。

    糖尿病神経障害
    手足のしびれや、感覚が鈍いと感じる知覚異常から始まり、小さな傷が感染の悪化を経由して、やがては切断というところまで進行する恐ろしい症状です。

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    血液検査の血糖値を判断

    食べ物が口から入って、腸から吸収されて血糖値として反映されるまでに30分かかると言われます。
    たいていの血糖値検査は空腹時血糖値です。

    基準値は70~110mg/dl未満です。それ以下であれば低血糖、それ以上であれば高血糖といいますが、年齢や糖尿病を持っているかどうか、妊婦かなど、その人を取り巻く条件において数値は細かく変わってきます。

    糖尿病と動脈硬化は密接な関係がありますので、それぞれの検査結果は切り離さずに見ていくと良いです。

    健康診断で血糖値に問題!再検査の内容は?

    健康診断で、一回だけ血糖値が異常だったとしても、すぐに糖尿病の診断が下されるわけではありません。
    糖尿病の可能性があるかどうかの検査がなされます。

    血液検査でHbA1cの値を出す

    高血糖によって、血液中に余っているブドウ糖はヘモグロビンと結合していきます。
    この数を検査して、糖の量を判断します。
    HbA1cは、1~2か月前の血糖値を反映しており、基準値は4.3%~5.8%です。

    75gOGTT(75g経口ブドウ糖負荷試験)

    グルコースという糖質の飲料水を飲み、決められた時間に沿って、血液中の血糖の値を見る。
    インスリンによる糖の処理機能を調べる検査です。

    血糖値の安定と病気予防のための心がけ

    血糖値を高くしないための方法は、糖尿病予防だけには当てはまりません。
    動脈硬化予防にも適応される条件となります。

    食事方法の見直し
    ・3食規則正しい時間に摂るようにする
    ・夕食は就寝の3時間前に済ましておく
    ・野菜を多く摂る
    ・よく噛んで食べるようにして早食いを避ける
    ・野菜→たんぱく質→炭水化物または脂肪の順番で食べるように心がける

    習慣的な運動
    食後1時間以降で、30分程度の適度な有酸素運動が効果的です。

    ストレスのない生活
    ストレス社会においてストレスを蓄積させないということは難しいかもしれませんが、蓄積されても、解消する方法を見つけることです。

    また、寝不足は自律神経の乱れを生じますので、寝不足にならないような生活作りが大切です。

    まとめ

    高血糖は、軽い症状として受け止められやすいのですが、糖尿病の関連が強く、その後の合併症まで引きずってしまうという恐ろしい症状の一つになります。
    小さなことからきちんと知り、生活に取り入れることによって、大きな病から逃れられます。

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    糖尿病とは?血糖値や症状に関する基本情報。体内のインスリン作用が不十分であり、それが起因となり血糖値が高い状態が続いていきます。症状など分類別に解説しています。

    糖尿病とは?血糖値や症状に関する基本情報

    SMTによる記事情報は、治療の正確性や安全性を保証するものではありません。
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  • 錠剤、カプセル薬…様々な飲み薬の種類について

    飲み薬の種類について

    飲み薬のタイプには様々な剤形があります。それぞれの剤形にはその薬の有効成分を体でしっかり効かせる為に作られています。今回はそんな剤形について解説します。
    1. 1.はじめに
    2. 2.内服薬って?
    3. 3.様々な飲み薬のカタチ
    4. 4.様々な服用のタイミング
    5. 5.内服薬の期限について
    6. 6.まとめ

    はじめに

    皆さんは、病院や診療所で薬を処方して貰ったり、自分でドラッグストアなどで薬を購入したりしたことは1度はあるのではないでしょうか?

    風邪薬や痛み止めなど様々な効果の薬がありますが、薬と聞くと飲み薬を思い浮かべる方も多いかと思います。そんな飲み薬にも錠剤やカプセル剤など様々な種類のものがその薬の用途や目的に合わせて存在します。今回はそんな飲み薬について解説します。

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    内服薬って?

    内服薬とは、飲み薬で口から飲んで腸から体内へ取り込む薬になります。
    それ以外で注射器を用いるものを「注射薬」、湿布や軟骨など口から入れるもの以外のものを「外用薬」と呼びます。
    内服薬には大きく分けて3種類あり錠剤とカプセル剤、粉薬、水剤に分かれます。

    様々な飲み薬のカタチ

    上記で飲み薬を錠剤、カプセル剤、散剤、水剤に分けましたが、これらはその特徴に合わせて更に分類する事ができます。

    錠剤
    裸錠(素錠):有効成分と薬を固める為の添加物などを混ぜて錠剤としたものです。
    糖衣錠:裸錠の周りを砂糖でコーティングした錠剤です。甘くして苦味などを感じにくくします。
    フィルムコーティング錠:裸錠の周りを高分子の膜で覆ったものになります。苦味や臭みを感じにくくさせます。
    腸溶錠:薬が胃で溶けずに腸で溶けるように作られた錠剤です。有効成分が胃酸で分解される場合などに有効です。
    徐放錠:少しづつ溶けてゆくことで薬の効果が長時間続くように設計された製剤です。
    口腔内崩壊錠(OD錠):水なしで服用できる製剤です。口の中で唾液によってすぐに解けます。
    舌下錠:舌の下に入れこむ錠剤です。効果がすぐに現れるので狭心症発作の際に服用するニトログリセリン舌下錠などが開発されています。
    チュアブル錠:噛み砕いて服用する薬です。OD錠と同じく水なしで服用できます。

    カプセル剤
    カプセル薬は有効成分や添加物の味や臭いを隠すことが出来ます。
    硬カプセルと軟カプセルの二種類があります。

    硬カプセル剤:硬いカプセルに薬を入れてあります。大きさや色は様々なものがあります。
    軟カプセル剤:柔らかいカプセルに薬を入れてあります。液体を入れることもできます。

    粉薬
    錠剤が上手く飲み込めない方や、有効成分の分量が細かい調整が必要な薬剤に使用されます。

    顆粒剤:粒錠になっている粉薬です。
    散剤:粉状になっており、顆粒剤よりも粒子が細かいです。
    ドライシロップ:散剤のように細かいパウダー状になっており、水で溶解、懸濁して服用します。

    水薬
    水剤:液体状になっている薬のことです。水で溶解、希釈して服用します。
    シロップ剤:水剤に砂糖や甘味料を加えることで苦味を感じにくくさせた水剤です。

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    様々な服用のタイミング

    薬は、主に吸収への影響を考慮して食前や食後に飲まなければならないなど服用のタイミングが決められているものがあります。
    内服薬を服用するタイミングとしては下記があります。

    食後:
    食後とは食事の後の30分間を指します。
    食事の栄養素は腸で吸収されます、それと共に薬の有効成分も吸収されやすくなります。

    食前:
    食事の前の1時間~30分前の胃が空の時に服用します。
    食事を摂ることで胃酸が分泌されるのですが、この胃酸に影響を受けて吸収が低下する薬剤や食後の過血糖を抑える為の糖尿病の薬が食前に服用となります。

    食間:
    食間とは食事と食事の間、具体的には食後2時間のことを指します。
    食前と同じく空腹時の状態に効果を発揮する薬剤が食間の投与となります。

    薬の服用タイミングの例にはなりますが、漢方は効果を出す為に食前または食間に飲むように漢方メーカーから説明されています。
    その理由としては、一部の漢方に含まれているアルカロイドという成分が副作用の原因となる可能性がありますが、胃が空の食前、食間で服用することにより、その吸収は穏やかになるためです。

    このように、内服薬を服用するタイミングによって副作用の原因となる場合もあるため、いつ服用するのかをきちんと確認する必要があります。

    内服薬の期限について

    薬も食品と同じように期限があります。
    期限が過ぎたものを服用すると効果が十分に現れなかったり、思わぬ副作用が現れたりします。

    基本的に、メーカーは3~5年くらいで品質が変わらないように試験を行い、薬を製造しています。
    ドラッグストアなどで売られている市販薬は薬の外箱に期限が書かれていることが多いので確認しましょう。水剤や目薬は期限が短いので注意して使用しましょう。

    また、目薬については開封してから一ヶ月が期限の目安とされています。
    ※例えば、ソフトサンティアという目の乾きを潤す目薬は防腐剤が添加されていないので開封してからの期限が10日とされています。

    病院や薬局などで貰う薬については基本的に医師がその時の病気の状態に合わせて処方しているので、処方された日数を飲みきるのが望ましいです。
    薬局や病院で備蓄している薬は特殊な薬を除いて大体は2年以上の期限のものを備蓄しています。

    まとめ

    本記事では、飲み薬の種類と飲み方、使用期限について解説しました。

    医療の進歩に伴い、病気に対しての薬の有効成分や薬剤の製剤技術もどんどん進歩してきています。しかし、どんなに優れた薬でもちゃんとした用法で服用しなければ効果が十分に発揮できません。医師から処方された薬であれば、指示された用法用量を守ってしっかりと治療していきましょう。

    治験に関する詳しい解説はこちら

    治験・臨床試験は新しいお薬の開発に欠かせません。治験や疾患啓発の活動を通じてより多くの方に治験の理解を深めて頂く事を目指しています。治験について知る事で治験がより身近なものになるはずです。

    治験・臨床試験についての詳しい説明

    SMTによる記事情報は、治療の正確性や安全性を保証するものではありません。
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  • 血糖値が高い…将来飲むことになるかもしれない糖尿病の薬とは

    糖尿病の薬について

    日頃の食べすぎや運動不足が重なって糖尿病になってしまった方がいるかもしれません。本記事では、薬での治療はどうなるの?インスリン注射を打つの?など糖尿病のタイプや重症度別に様々な薬の効果と副作用を解説します。
    1. 1.はじめに
    2. 2.怖すぎる糖尿病
    3. 3.注射は必ず打つのか?
    4. 4.様々な糖尿病の内服薬
    5. 5.深刻だと意識障害も起こる副作用の低血糖に注意
    6. 6.まとめ

    はじめに

    日本国民の5人に1人以上が、糖尿病の患者かその予備軍と言われています。
    糖尿病は一度発症したら完治はしないというのはご存知でしょうか?
    それぐらい、糖尿病は怖い病気なのです。

    ただ、糖尿病になってしまっても血糖値を正常レベルに保つことでコントロールできます。
    そのために、食事療法、運動療法が必要で薬を使用することもあります。

    糖尿病になってしまったら、血糖値を正常に保つために、いつ何を食べるか、運動するか、糖尿病薬を実際にどのように飲むか、注射するか、あなた自身の行動が大事なります。

    また、糖尿病の病態は時の経過とともに変化するため、医師に相談の上、使用する薬や治療計画をたてて管理していく必要があります。
    ここでは、糖尿病の薬の種類、効果、副作用について解説します。

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    怖すぎる糖尿病

    糖尿病は、初期段階では自覚症状がほとんどないため、気がついたときには体中のさまざまな臓器に重大な障害を引き起こしている怖い病気です。

    糖尿病と診断された場合は、まずは2~3か月運動・食事療法で血糖値を下げるようにします。
    それでもダメな場合は、薬物療法で血糖値を下げるようにします。
    上記を行なった上でも血糖値が高く最悪の場合は、手術で足の切断、失明、週3回病院へ通う透析を行うことになります。

    糖尿病という病気は、悪化すると死に至ることもあるぐらい怖い病気なのです。
    糖尿病は、食べすぎ、肥満(内臓脂肪型肥満(メタボリックシンドローム))、多飲酒、運動不足、ストレスなどの生活習慣に起因するところがある生活習慣病です。

    ですから、少しでも心当たりのある方は、食生活の改善と適度な運動を開始して肥満を解消すること、さらに、ストレスをためないことを心がけて、糖尿病の発症を未然に防ぎましょう。

    注射は必ず打つのか?

    糖尿病になったら注射を必ず打つイメージを持っている方もいるかもしれませんが、糖尿病のタイプによって違ってきます。

    2型糖尿病
    生活習慣病が関わる2型糖尿病ではよほどひどくない限り最初からインスリン注射を打つことは基本的にはないです。
    ※2型糖尿病は血液中のブドウ糖(血糖)が正常より高くなる病気で、遺伝、高カロリー、高脂肪食、運動不足などにより引き起こされるインスリンの作用不足が考えられます。

    1型糖尿病
    1型糖尿病は自己免疫疾患により起こされる糖尿病でごくまれに現れる疾患で必ずインスリンを打ちます。
    ※1型糖尿病は、体内のインスリンの絶対量が少なくなることで生じる病気です。

    様々な糖尿病の内服薬

    糖尿病の内服薬は1種類だけではありません。
    現在使用されている糖尿病の内服薬を効き方で分類すると、下記になります。

    ⒈スルホニル尿素薬(SU薬)
    ⒉ビグアナイド薬
    ⒊チアゾリジン薬
    ⒋速攻型インスリン分泌促進薬
    ⒌DPPー4阻害薬
    ⒍α-グルコシダーゼ阻害薬
    ⒎SGLT2阻害薬

    以上、血糖値を下げる飲み薬としては7種類の飲み薬が使用されています。
    このうち1~5は血糖値を下げてくれるインスリンに関係した作用を持っています。

    血糖を下げる効果が最も強いSU薬
    SU薬は、血糖を下げるインスリンを分泌する細胞である膵ランゲルハンスβ細胞に作用し、インスリンの分泌を増加、促進させます。
    他の血糖降下薬よりも血糖を下げる作用は強いですが、その分下げすぎてしまい、低血糖の副作用を起こす頻度も多くなります。

    並行して食事療法・運動療法を行わないと体重増加が起こるので注意しましょう。

    肥満患者によく用いられるビグアナイド薬
    ビグアナイド薬は、肝臓から血中への糖分の放出の抑制および筋肉でのインスリンの働きを強める効果があります。また、コレステロールを下げる働きもあるので肥満患者に用いられやすいです。

    ビグアナイド薬に特徴的で気を付けるべき副作用に、乳酸アシドーシスがあります、この副作用の症状として食欲不振・嘔吐・腹痛・下痢から始まり、悪化してゆくと過呼吸や低血圧、低体温や昏睡にまで陥ります。特に脱水状態で起こりやすく、夏場やアルコールの摂取時にはしっかりと水分を摂ることが大事です。

    インスリンの効きを良くしてくれるチアゾリジン薬
    インスリン体内で存在していても効きが悪い場合があります。
    このような状態をインスリン抵抗性と呼びます。
    チアゾリジン薬は、このインスリン抵抗性を改善する効果とさらに肝臓からの糖分の放出を抑えます。また、コレステロールに関して善玉コレステロールを上昇させる働きも持っています。
    副作用として体液が溜まることと脂肪細胞が増殖する為、体重が増加することがあります。ときに浮腫や貧血、心不全、骨折を起こすことがあります。

    すぐ効く速攻型インスリン分泌促進薬
    効き方はSU剤と同じですが、効果が服用後に現れる為、食後に高血糖になりやすい患者には最適です。また、従来のSU剤よりも低血糖が起こりにくいですが、1日3回服用する必要があります。

    低血糖になりにくいDPP-4阻害薬
    インスリンは、ただ単に分泌されているわけではなく、血糖値に依存してGLP-1というホルモンによって放出が調整されています。
    このGLP-1を打ち消してしまう酵素であるDPP-4が体内に存在するのですが、DPP-4阻害薬はこのDPP-4を打ち消すことにより、GLP-1を残しておくことができます。
    その為、血糖値に応じてインスリンが放出されやすくなるのでDPP-4阻害薬は低血糖になりにくいとされています。

    食後の過血糖を抑えるα-グルコシダーゼ
    腸での糖の分解を抑制して食後の血糖値の上昇を緩やかにしてくれます。
    他の血糖降下剤と併用して使用される事が多いです。

    服用する際は必ず食直前に服用しないと、十分な効果が得られません。
    副作用には放屁や下痢がしばしばみられることがあります。

    尿から糖を排出させるSGLT2阻害薬
    近年発売された全く新しい形の血糖降下剤です。
    通常では、血液中の糖分は腎臓で尿中へ排出されますが、同時に再吸収とよばれる尿が体外に出る前に糖の一部が血中に戻るメカニズムがあります。

    糖尿病の人では尿へ出る糖の量は多いのですが、同時に血中への再吸収も活発になるため、血糖値が高いままになっています。

    SGLT-2阻害薬はこの再吸収を阻害し、尿中から体外への糖の排出を促進します。
    血糖降下の作用以外にも体重減少や血圧低下、尿酸値低下などの作用が報告されています。
    副作用としては尿量が増えるために脱水症状や尿路感染、皮膚関連の副作用に注意が必要です。

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    深刻だと意識障害も起こる副作用の低血糖に注意

    低血糖とは
    どの糖尿病でも副作用として糖尿病に低血糖に注意が必要です。
    特にSU剤単独やSU剤と他の血糖降下剤、インスリン注射と血糖降下剤の組み合わせで起こりやすいです。

    低血糖の初期症状としてはあくび、だるさ、動機、空腹感が起こります。さらに重度になると脳のエネルギーが不足して意識障害に陥ることもあります。
    低血糖は激しい運動の後や食事量の大幅な減少、アルコールの過剰摂取でおこりますので注意が必要です。

    慌てずに対処を
    糖分を摂取することで数分で回復することができます。
    糖分を多く含むジュース類であれば効果がより早く現れます。

    ここで1つ注意してほしいのが、α-グルコシダーゼを服用している場合です、
    αグルコシダーゼを服用していて低血糖が起こった場合は、必ずブドウ糖を服用しなければ低血糖は回復しません。ブドウ糖そのものは医師から処方してもらったり、薬局でも配布していますので、もらって必ず携帯するようにしましょう。

    低血糖が頻繁に起こる場合は医師へ相談し、血糖降下薬の減量や変更、中止を検討してもらいましょう。どんな時に起こったか、状況や時間帯などを詳細に伝えることが大事です。

    まとめ

    糖尿病の薬だけに頼らない
    血糖降下薬を飲んでいるだけでは、合併症を起こさない安全な血糖コントロールが得られるわけではありません。

    食事・運動療法が基礎にあって血糖降下薬を服用する事により、効果的に血糖値のコントロールが得られるのです。

    お薬と上手く付き合ってゆく
    血糖降下薬には様々な効能効果で分類されその中にもメーカーから複数の種類の治療薬が販売されています。

    低血糖をはじめとした副作用や服用する時間帯などで自分に合う合わないがあります。それを見極めてもらうためには医師への受診時や薬局で薬を受け取る時など、より詳細に伝えることが大事です。

    しっかり食事や運動に気をつけて上手く薬と付き合っていく事で、糖尿病の合併症に悩まされない健康的な将来を送れるように心がけましょう。

    糖尿病の基本情報についての詳しい解説はこちら

    糖尿病とは?血糖値や症状に関する基本情報。体内のインスリン作用が不十分であり、それが起因となり血糖値が高い状態が続いていきます。症状など分類別に解説しています。

    糖尿病とは?血糖値や症状に関する基本情報

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    病気や症状の説明について間違いや誤解を招く表現がございましたら、こちらよりご連絡ください。
  • がんを防ぐ食事と習慣

    がんの発症リスクに食事や運動との関連がみられることは、多数の研究で明らかにされています。以下のポイントを踏まえて、がんにならない生活習慣を心掛けましょう。
    • 健康的な体重を維持しましょう。
      肥満になるとエストロゲンやインスリンなど、がんの増殖を促進するホルモンの分泌が増大します。

    • 定期的に運動をしましょう。
      毎日の運動は体重維持にも役立ち、ホルモン値の改善や免疫系の強化にも有効です。適度な運動を週に150分以上、または激しい運動を週に75分以上することが推奨されています。

    • 植物性の食品をたくさん食べましょう。
      また、加工肉や赤肉は控えましょう。

    • 飲酒量を制限しましょう。
      女性は1日1杯、男性は1日2杯までにしましょう。

    • たばこは止めましょう。
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        治験・臨床試験は新しいお薬の開発に欠かせません。治験や疾患啓発の活動を通じてより多くの方に治験の理解を深めて頂く事を目指しています。治験について知る事で治験がより身近なものになるはずです。

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        HealthDay News 2017年9月4日
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