• プール中の「塩素と尿」で呼吸器症状リスク

    天候を気にすることなくプールやウォータースライダーなどの水遊びを存分に楽しめる屋内ウォーターパーク施設は子どもたちに人気の施設だ。
    しかし、米疾病対策センター(CDC)のSophia Chiu氏らによる研究から、こうした施設の従業員は、水の消毒に使用される塩素に利用客の尿や汗が反応して発生する有害物質に起因した眼や呼吸器の症状に悩まされる確率が高いことが分かった。

    詳細は「Morbidity & Mortality Weekly Report」9月21日号に掲載された。

    Chiu氏らは2016年、オハイオ州のあるリゾート施設で調査を実施した。
    この施設にはホテルやバー、土産物店などのほか、プールやウォータースライダー、子どもの水遊び施設、スパなどを擁する屋内ウォーターパーク施設がある。
    調査では同施設の従業員91人(年齢中央値19歳、男性52%)に眼や鼻の症状のほか、咳、喘鳴、息切れ、胸苦しさ、喉の痛みといった症状があるかどうかを尋ねた。

    その結果、約3人に1人の従業員にこれらの症状が3つ以上あり、リゾート施設のうち屋内ウォーターパーク施設で働く従業員では、他の施設で働く従業員と比べてこうした症状が3つ以上みられる確率が3.8倍に達していた。

    これらの症状の原因は、施設で使用する水を消毒するための塩素が、利用客の尿や汗に含まれる窒素と結合することで発生するクロラミンなどの有害物質である可能性が高いようだ。
    Chiu氏らが昨年この施設で水質調査をした際には、基準値を超える結合塩素が検出され、クロラミンが発生していることも示唆されたという。

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    ただ、こうした有害物質も施設内が十分換気されていれば分散されて問題になることは少ない。
    しかし、同氏らの調査からは、このオハイオ州の施設の空調システムには不具合があり、換気で重要な役割を担う6つのHVACユニットのうち5つのユニットのファンが稼働していないことも明らかになったという。

    Chiu氏らは「これらの呼吸器症状は一過性で、従業員は職場環境から離れれば回復する」とする一方で、米国内には192施設ものウォーターパーク施設があり、利用客は数百万人に上るとみられることから、「有害物質による影響を受けている人はかなり多いのではないか」と指摘している。

    なお、CDCは、施設の従業員に対し、眼や呼吸器の症状が現れたらすぐに管理者に報告することを勧める一方、利用客に対しては利用前にシャワーを浴びることに加え、利用中もこまめにトイレ休憩を取ることを推奨している。

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    参考情報:リンク先
    HealthDay News 2017年9月21日
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