• 「ネットで自傷行為」、中高生の新たな問題に

    ティーンエイジャーのネットいじめが問題となっているが、他者ではなく自分自身を傷つける内容をネットに投稿するなどの「ネット自傷行為(digital self-harm)」が米国の中高生の間で新たな問題となりつつあるようだ。

    米国の中高生5,593人を対象に実施された調査から、20人中1人にネット自傷行為の経験があることが分かったという。
    詳細は「Journal of Adolescent Health」9月18日オンライン版に掲載された。

    この研究を実施したのは米フロリダ・アトランティック大学ネットいじめ研究センターのSameer Hinduja氏ら。
    同氏らはネット自傷行為を「ソーシャルメディアやゲーム、ウェブフォーラム、メールなどあらゆるネット上の環境で、自虐的な内容を匿名で投稿したり送信したりすること」と定義し、2016年に全米を代表する12~17歳の中高生5,593人を対象にネット自傷行為の経験について調査した。

    その結果、約6%にネット自傷行為の経験があり、経験率は女子(5.3%)よりも男子(7.1%)の方が高いことが明らかになった。
    ネット自傷行為に及んだ回数は、「1回のみ」とした経験者が51.3%を占めていたが、35.5%が「2~3回」、13.2%が「何度も」経験したと回答した。

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    また、人種や年齢による経験率の違いは認められなかったが、同性愛者の中高生ではネット自傷行為に及ぶリスクが異性愛者と比べて約3倍だった。
    さらに、ネットいじめを受けたことがある中高生はネット自傷行為のリスクも約12倍に達していたほか、学校でいじめにあった経験や薬物乱用、抑うつ症状、オフラインでの自傷行為(自身の身体を傷つける行為)の経験もオンライン自傷行為リスクに関連していた。

    調査では自傷行為に及んだ理由についても尋ね、自傷行為の経験者の約半数から回答が得られた。
    このうち多かった理由は「自己嫌悪のため」、「注目されたい」、「気持ちが落ち込んでいるため」、「自殺したい」、「周囲から面白がってほしい」、「退屈しのぎ」などだった。

    この結果を踏まえ、Hinduja氏らは身体を傷つける自傷行為と同様、ネット自傷行為も自殺の前触れである可能性があることに懸念を示し、このような行為に及ぶ背景や、オフラインでの自傷行為および自殺行動との関連などについて、さらなる研究を行う必要があると結論づけている。

    Hinduja氏によると、ネット自傷行為が注目されるようになったのは2013年のHannah Smithさん(当時14歳)の自殺がきっかけだった。
    Smithさんは、自殺する数週間前にソーシャルメディアに匿名で自虐的な内容のメッセージを投稿していたという。

    今回、ネット自傷行為に関する初の調査を実施した同氏は「これまで15年にわたってネットいじめについて研究してきたが、ネット自傷行為がこれほどまでに広がっているとは予測していなかった」と話す。

    同氏は「一部の青少年がこのような問題を抱えているという現実を、親や教育者はしっかりと認識しておくべきだ」と指摘。
    また、親や教育者に対し「否定や批判をすることなく、ただ子どもの話に耳を傾ける存在となれることを子どもたちに伝えてほしい」としている。

    米南メソジスト大学ファミリーカウンセリングセンターのSarah Feuerbacher氏は「自傷行為は他者や自分が置かれた環境に対して自分の無力さを感じることに起因していることが多い。
    その苦しみを吐き出せる相手がいないとき、インターネットがそのはけ口となる」と説明。

    親は子どものオンラインでの言動に注意を払うとともに、互いを尊重しながら親子の気持ちを包み隠さず分かち合うことを勧めている。

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  • 「風邪による咳に効く薬はない」米学会が見解

    しつこい咳を抑える風邪薬を探し求めている人に、残念なニュースだ。

    市販されているさまざまな咳止めの薬から米国で「風邪に効く」とされているチキンスープといった民間療法まで、あらゆる治療法に関して米国胸部医学会(ACCP)の専門家委員会が文献のシステマティックレビューを行ったところ、効果を裏付ける質の高いエビデンスがある治療法は一つもなかったという。
    これに基づき同委員会は指針をまとめ、「風邪による咳を抑えるために市販の咳止めや風邪薬を飲むことは推奨されない」との見解を示した。

    このシステマティックレビューと指針はACCP専門家委員会の報告書として「Chest」11月号に掲載された。
    筆頭著者で米クレイトン大学教授のMark Malesker氏によると、数多くの米国人が風邪による咳に対して市販薬を使用しており、2015年の米国における市販の風邪薬や咳止め薬、抗アレルギー薬の販売額は95億ドル(約1兆700億円)を超えていたという。

    今回、同氏らはさまざまな咳に対する治療法の効果を検証したランダム化比較試験(RCT)のシステマティックレビューを実施した。
    その結果、抗ヒスタミン薬や鎮痛薬、鼻粘膜の充血を緩和する成分が含まれる風邪薬に効果があることを示す一貫したエビデンスはなかった。

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    また、ナプロキセンやイブプロフェンなどの非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)の試験データの分析からも、これらの効果を裏付けるエビデンスはないことが分かった。

    ACCPがこのトピックについてシステマティックレビューを実施したのは2006年に発表した咳ガイドライン以来だが、「残念ながら2006年以降、風邪が原因の咳に対する治療の選択肢にはほとんど変化がない」と同氏らは説明している。

    では、眠れないほどつらい咳にはどう対処すればよいのだろうか。Malesker氏によると、1歳以上の小児に対しては蜂蜜にある程度の効果があることを示した複数の研究があるという。ただし、1歳未満の小児に蜂蜜は与えるべきではないとしている。

    また、成人の咳には亜鉛トローチが有効であるとの弱いエビデンスがあるが、使用を推奨するには不十分で、亜鉛には副作用もあるため注意が必要だとしている。
    このほか、チキンスープやネティポット(鼻洗浄)といった民間療法についても強いエビデンスはなかった。

    ただし、Malesker氏は「お気に入りのお茶やスープを飲んで気分が良くなるなら、そうするべき」と話す。また、市販の風邪薬を試す場合、医師や薬剤師に相談することが望ましく、特に2歳未満の小児に薬を飲ませる場合にはかかりつけの小児科医に相談すべきだとしている。

    さらに、市販されている風邪薬には眠気などの副作用があることに加え、咳止めのシロップに含まれていることの多いデキストロメトルファンには乱用リスクがある点についても注意が必要だという。

    米国立ユダヤ医療研究センターのDavid Beuther氏は「咳を止める効果的な手段がいまだに見つかっていないことにいら立ちを感じている。
    風邪による咳は睡眠やQOL(生活の質)に影響することもある」とした上で、「そんな時は手っ取り早い方法を求めがちだが、休暇を取って安静にすることも必要だ」と助言している。
    水分摂取も咳の原因となる粘液を洗い流すのに有効だという。

    なお、頻繁に風邪をひく場合や咳が長引く場合は軽度の喘息や慢性副鼻腔炎などの疾患が隠れている可能性もあるため、医師に相談した方がよいとしている。

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  • 動脈スティフネスの進行度に遺伝的要因が影響か 進行抑制には有酸素運動が効果的、産総研

    血管収縮因子であるエンドセリン(ET)受容体の遺伝子多型に特定のパターンを持つ人は、加齢に伴う動脈壁の硬化(動脈スティフネス)が増大しやすい可能性があることを産業技術総合研究所(茨城県)人間情報研究部門の菅原順氏らの研究グループが突き止めた。

    一方で、この10年間に及ぶ観察研究からは、動脈スティフネスが進行しやすい遺伝的要因があっても、有酸素運動を習慣的に行うことでこのリスクを低減できる可能性があることも示唆された。詳細は「Journal of Applied Physiology」11月2日オンライン版に掲載された。

    心血管疾患のリスク因子である動脈スティフネスは加齢とともに増大することから、心血管疾患の一次予防には動脈壁の硬化をいかに予防するかが重要と考えられている。
    また、これまで動脈スティフネスの進行予防や改善には習慣的な運動が有効とする報告がなされているが、同じ対象者を長期にわたって観察した研究はほとんど行われていなかった。
    研究グループは今回、動脈スティフネスの進行度への遺伝的な要因による個人差や習慣的な有酸素運動による影響を調べるため10年間の追跡調査を行った。

    対象は、2003~2005年に動脈スティフネスの指標である上腕足首間脈波伝播速度(brachial-ankle pulse wave velocity;baPWV)を計測したボランティアの成人男女92人。初回参加時の平均年齢は52歳で、51人が男性であった。

    参加者には習慣的な運動習慣について尋ね、有酸素運動量を1週間当たりの消費カロリー(METs×時間)として推定した。
    また、血管の緊張度の制御に関わるET-A受容体(血管収縮作用に関与)とET-B受容体(血管拡張作用に関与)の遺伝子多型のパターンを調べた。

    解析の結果、10年間のbaPWVの増加量は、ET-A受容体の遺伝子多型がT/T型の場合と比べて、T/C型とC/C型の場合に有意に高く、ET-B受容体の遺伝子多型ではA/A型およびA/G型の場合と比べてG/G型の場合に有意に高かったことから、動脈スティフネスの進行度にはET受容体の遺伝子配列パターンが関係することが分かった。

    また、ET-A受容体がT/C型またはC/C型の場合とET-B受容体がG/G型の場合をETに関連する遺伝子リスクと仮定すると、これらのリスク因子の保有数が増えるほどbaPWVの増加量が増えていた。

    さらに、参加者を1週間の有酸素運動量で(1)運動量が少ない群(5METs×時間未満)、(2)運動量が中程度の群(5METs×時間以上、15METs×時間未満)、(3)運動量が多い群(15METs×時間以上)の3群に分けて10年間のbaPWVの増加量を比較したところ、運動量が最も多い群では他の2つの群と比べてbaPWVの増加量が3分の1程度に抑えられていた。

    有酸素運動量とET関連遺伝子の保有リスク数はいずれも独立した動脈スティフネス進行のリスク因子であることも分かった。

    以上の結果から、菅原氏らは「ETに関連する遺伝子多型に特定のパターンを持つ人は加齢に伴う動脈スティフネスの進行度が高い一方で、こうした人でも有酸素運動を習慣的に行うことで動脈硬化の進行を抑制できる可能性がある」と結論づけている。

    また、15METs×時間以上の活動量は速歩やジョギングを1日30~60分、週4~5日行うことに相当し、今回の調査で運動量が多かった参加者は運動を過去10年間継続していると回答していたことから、「こうした有酸素運動の効果は短期的なものではなく、日々の積み重ねによる継続的な効果だと考えられる」と付け加えている。

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  • 高血圧の診断基準を130/80mmHgに引き下げ―米学会

    米国心臓病学会(ACC)と米国心臓協会(AHA)は11月13日、新たな高血圧診療ガイドラインを公表した。

    これまで高血圧の診断基準は「収縮期血圧(SBP)140mmHg以上または拡張期血圧(DBP)90mmHg以上」だったが、新ガイドラインでは「SBP130mmHg以上またはDBP80mmHg以上」に引き下げられた。
    これによって米国の成人のほぼ半数が高血圧の基準を満たすことになるという。

    新ガイドラインの血圧分類ではSBP130~139mmHgまたはDBP80~89 mmHgを「ステージ1」、血圧値がこれらを上回る場合を「ステージ2」の高血圧と定義。
    SBP120~129mmHgかつDBP80mmHg未満も「血圧上昇(elevated blood pressure)」と定義し、生活習慣の是正や3~6カ月ごとの血圧測定を含む再評価が望ましい状態としている。
    したがって、正常血圧は「SBP120mmHg未満かつDBP80mmHg未満」となる。

    さらに、降圧目標値は一律に「SBP130mmHg/DBP80mmHg未満」に設定した上で積極的に治療を行うことを推奨している。
    ただし、血圧値にかかわらず生活習慣の是正の重要性が強調されており、ガイドラインには「推奨に従うことで降圧薬の処方が急増することにはならない」との見解が示されている。

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    以前は高血圧の前段階である「高血圧前症(prehypertension)」と定義されていた「SBP130~139mmHgまたはDBP80~89mmHg」が高血圧に分類された背景について、ガイドラインの作成委員で米オレゴン健康科学大学(OHSU)のJoaquin Cigarroa氏は「血圧値がこの範囲でも、より低値の場合と比べて心筋梗塞や脳卒中、心不全、腎不全などのリスクが約2倍であるとの最新エビデンスがある」と説明している。

    ただし、ガイドラインの作成委員長で米テュレーン大学教授のPaul Whelton氏は「SBP130~139mmHgまたはDBP80~89 mmHgでも薬物療法が必要なのは既に心疾患があるか、リスク評価で10年以内に心疾患や脳卒中を発症するリスクが高いと判定された人のみ。
    この層で実際に薬物療法の対象となるのは30%程度だろう」としている。

    今回の診断基準の変更によって米国の成人における高血圧患者の割合は32%から46%に増加すると推定されている。
    特に大きな影響を受けるのは45歳未満で、高血圧患者の割合は同年齢層の男性で約3倍に、また女性では約2倍に増えるとの予測も示されている。

    生活習慣を是正するための具体策として推奨されているのは、減量や健康的な食事、減塩、カリウムが豊富な食品の摂取、運動、適度な飲酒など。
    また、血圧値を正確に測定するために少なくとも2回以上の異なる機会に2~3回測定し、平均値を求めるよう勧めている。
    また、診察室で測定すると血圧が上昇してしまう「白衣高血圧」を避けるため、家庭血圧の測定も重要であることが強調されている。

    ガイドラインの概要はAHAの年次集会(AHA 2017、11月11~15日、米アナハイム)で発表されたほか、全文が「Hypertension」と「Journal of the American College of Cardiology」の11月13日オンライン版に掲載された。

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  • 細小血管合併症の重症化や重複でQT間隔延長リスク高まる、日本医大

    日本人の2型糖尿病患者において、糖尿病網膜症や腎症といった細小血管合併症が重症化する、もしくは神経障害を含めた3つの細小血管合併症が重複すると、致死的な不整脈につながる心電図のQT間隔延長リスクが高まることが、日本医科大学付属病院糖尿病・内分泌代謝内科の小林俊介氏と長尾元嗣氏らの研究グループの検討で分かった。

    2型糖尿病患者の死亡リスクを低減するためには、QT間隔といった心電図所見にも注意する必要があるという。
    詳細は「Journal of Diabetes Investigation」11月2日オンライン版に掲載された。

    心電図のQT間隔延長は致死的な不整脈を引き起こし、心臓突然死のリスク因子になることが知られている。
    また、大血管合併症や細小血管合併症は糖尿病患者における心臓突然死の独立したリスク因子であり、これらを合併した患者ではQT間隔延長リスクが高いことも知られている。

    研究グループは今回、2型糖尿病患者の細小血管合併症(糖尿病神経障害、網膜症、腎症)に着目し、これらの合併症の重症度や重複数とQT間隔との関連を調べる観察研究を行った。

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    対象は、同大学病院に血糖コントロールのために入院した2型糖尿病患者219人(平均年齢は60歳、31%が女性、平均HbA1c値は9.5%)。QT間隔は、入院当日に行った12誘導心電図の第II誘導の記録で評価し、Bazett法の補正式を用いて心拍数の影響を補正した。

    糖尿病神経障害、網膜症、腎症の有無や重症度は、それぞれ神経障害症状やアキレス腱反射の有無、眼底検査、尿中アルブミン排泄量で評価した。

    全ての対象患者のQT間隔は430±22msecであり、35%(76人)にQT間隔延長が認められた。単変量解析の結果、QT間隔延長と関連する患者の特徴として女性(P=0.025)、2型糖尿病の罹病期間(P=0.041)、BMI(P=0.0008)、収縮期血圧(P=0.0011)、インスリンの使用(P<0.0001)が浮かび上がった。

    また、糖尿病神経障害または網膜症、腎症を合併した患者群では、これらの合併症がみられない患者群と比べてQT間隔が有意に延長していた(それぞれP=0.0005、0.0019、0.0001)。
    特に網膜症と腎症の病期が進行するにつれてQT間隔は有意に延長したほか(いずれも傾向のP<0.001)、3つの細小血管合併症が重複するとQT間隔は有意に延長した(傾向のP<0.001)。

    さらに、多変量回帰分析の結果、神経障害または腎症の合併と細小血管合併症の重複数がQT間隔延長と独立して関連することも明らかにされた。

    以上の結果から、研究グループは「日本人2型糖尿病患者における心電図のQT間隔延長には細小血管合併症の重症化や重複が影響することが分かった。
    QT間隔延長は心臓突然死のリスク因子であることから、2型糖尿病患者の死亡リスクを低減するためには心電図所見にもっと注意を払う必要がある」と述べている。

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    糖尿病とは?血糖値や症状に関する基本情報。体内のインスリン作用が不十分であり、それが起因となり血糖値が高い状態が続いていきます。症状など分類別に解説しています。

    糖尿病とは?血糖値や症状に関する基本情報

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  • 米国人医師50人に1人「2年以内に医師以外の職種に転向予定」

    米国の医師の5人に1人が勤務時間を短縮したいと考えており、50人に1人が2年以内に医師以外の職種に転向する予定であることが、米国医師会(AMA)などの研究グループが実施した調査から明らかになった。

    こうした意向には燃え尽き(バーンアウト)やワークライフバランスを保てないことなどによる医師の仕事への不満が影響していることも分かったという。
    詳細は「Mayo Clinic Proceedings」11月号に掲載された。

    調査は2014年8~10月、AMAと米メイヨークリニック、米スタンフォード大学の研究者らが共同で実施した。
    対象は全米のあらゆる専門領域の医師3万5,922人で、このうち6,880人から回答が得られた(回答率19.2%、年齢中央値56歳)。

    このうち調査時点で診療に携わっていた6,695人の19.8%が1年以内に診療時間を「必ず」または「おそらく」短縮するつもりだと回答していた。
    また、2年以内に今の職場を辞める予定だとした医師の割合も26.6%に上っていた。2年以内に医師以外の職種に転向する予定の医師は全体の1.9%だった。

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    こうした診療時間の短縮や転職の意向には、燃え尽き(オッズ比1.81)や電子カルテに伴う作業への不満(同1.44)、ワークライフバランスが保たれないことによる不満(同1.65)が強く影響していることも分かった。

    研究グループは「医師以外の職種に転向すると回答した医師のうち、仮に30%が実際に計画通りに医師の仕事から離れてしまった場合、米国民は約4,800人の医師を失うことになってしまう」と説明。

    また、「医師の転職に伴い新たな医師を雇用することは、施設にとってコスト増につながるだけでなく、患者や他のスタッフなどにも混乱をもたらす可能性がある」としている。

    一方、AMA会長のDavid Barbe氏は「米国民の健康増進には精力的で熱心かつ適応力の高い医師の力が不可欠だ。

    しかし、医師は他の職種の労働者と比べて燃え尽きの状態となる頻度が高い」と指摘。「医療システムが機能不全に陥る兆候が既に見え始めており、危機が迫っていることを連邦議会や病院、保険企業に認識してもらう必要がある」と話している。

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  • 独身男性は脳卒中後の施設入居率が3倍

    日常生活で世話をしてくれる人がいない独身男性は、世話をしてくれる人がいる男性と比べて脳卒中後に介護施設に入居する確率が約3倍に上ることが米国の研究で明らかになった。

    女性の場合は同様の状況でも介護施設への入居率は男性ほど高くないことも分かったという。
    詳細は「Journal of the American Geriatrics Society」10月26日オンライン版に掲載された。

    この研究は米アラバマ大学のJustin Blackburn氏らが実施したもの。
    同氏らは今回、2003~2013年に実施された調査の参加者のうち、脳卒中の既往歴がある65~100歳の男女560人のデータを分析した。
    このうち68人が1年以内、119人が5年以内に介護施設に入居していた。

    交絡因子で調整して解析した結果、日常生活で世話をしてくれる人がいる人と比べ、いない人では脳卒中を発症後1年以内および5年以内に介護施設に入居するリスクがいずれも約1.7倍であることが示された。

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    また、5年以内の同リスクは世話をする人がいる男性と比べていない男性で3.15倍に上っていたが、女性では37%のリスク増大にとどまっていた。

    このほか、年収が5万ドル(約560万円)以上の人と比べ、2万ドル(約225万円)未満の人では介護施設への入居率が高いことなども明らかになった。

    Blackburn氏らによると、米国人は施設に入居するよりも家族のサポートを受けながら自宅で生活し続けることを希望する人が多く、7割超が「障害があっても自宅での生活を続けたい」としているのに対し、介護施設への入居を希望している人は3割に満たないという。

    しかし、希望に反して脳卒中後に介護施設に入居する男性が多いのは、一般的に女性と比べて男性は身の回りのことを自分でする能力が低いためではないかと同氏らは指摘している。

    米ノースウェル・ヘルスのMaria Torroella Carney氏もこれに同意し、「伝統的な男女の役割がこの結果に影響している可能性がある」との考えを示している。その上で「女性は自分が介護者になる可能性も高いため、介護の役割と重要性を理解しているが、男性はそれを認識していないことが多い。

    しかし、男女を問わず脳卒中などの疾患に備えることは重要だ。特に高齢の独身男性が脳卒中を発症した場合、その後どのように自立した生活を送ることができるかについて事前に話し合う機会があると、脳卒中後の人生が違ったものになるだろう」と話している。

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  • 性行為が陣痛を促す?臨月のセックスで気をつけたいこと

    妊娠後期・臨月のセックスについて

    妊娠中のセックスについては不安に思う方も多いのではないでしょうか?今回は、出産が近づく妊娠後期・臨月のセックスについて、妊娠中の性欲の変化、陣痛との関係や、注意点をまとめました。
    1. 1.はじめに
    2. 2.妊娠後期、臨月とは
    3. 3.妊娠中の性欲の変化について
    4. 4.臨月のセックスと陣痛の関係
    5. 5.臨月のセックスの注意点
    6. 6.まとめ

    はじめに

    妊娠中のセックスについては、色々と心配事が多いのではないでしょうか?
    特に妊娠後期は出産も近くなり、お腹も大きくなるので、母体や赤ちゃんへの影響が心配されます。

    そこで、今回は妊娠後期のセックスについて知っておきたい情報をまとめました。

    妊娠後期、臨月とは

    妊娠後期とは、妊娠8~10ヶ月(28~39週)のことを言います。
    臨月とは、妊娠10ヶ月(36週〜39週)のことを言います。

    28週頃に身長約40㎝、体重約1500gだった赤ちゃんが、39週頃には身長約50㎝、体重約3000gになります。赤ちゃんがどんどん大きくなる時期です。

    また、生まれてからの生活に適応できるように、様々な体の準備を整えています。

    一方ママの体はというと、赤ちゃんへの血液供給量が増えるので、体内の血液量も増え、心拍数も上昇します。また、貧血になりやすいのもこの時期で、疲れやすかったり、ちょっとした動作で動悸や息切れがするようになります。

    また、子宮の収縮に伴い、お腹も張りやすくなってきます。横になって休憩してもおさまらない張りや、1時間に何度も張る場合は切迫早産の兆候の可能性があるので、早めに産科を受診しましょう。

    妊娠中の性欲の変化について

    妊娠中はホルモンバランスの変化が著しく、ママの性欲も変化しがちです。

    一般的には、妊娠初期はつわりなど体調が不安定なことが多いため性欲が減退し、中期になると体調も安定して性欲が回復、また後期になると出産準備に集中し始めるため減退していくということが多いようです。

    しかし、個人差がとても大きく、妊娠中ずっと性欲がなくなるママもいれば、逆に妊娠前には考えられなかったほどの性欲になる方もいます。

    そんな変化に戸惑うママもいるようですが、それは妊娠に伴うホルモンバランスの変化による正常な反応であり、妊娠の経過が問題なければ、セックスをすることは可能です。

    パートナーについても、ママの体が心配でセックスしたがらない方や、ママの体調に関わらず求めてしまう方など、かなり個人差があります。

    ママの体調を第一に考え、パートナーとしっかり話し合ってお互いの気持ちを理解し合うことを大切にしながら、良好な夫婦関係を維持できるようにしましょう。

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    臨月のセックスと陣痛の関係

    基本的に臨月でもセックスをすること自体は問題ありません。

    しかし、妊娠後期になると特に膣内が柔らかくなっており、傷ついたり出血しやすくなっています。
    激しいセックスによる過度の刺激は膣や子宮の炎症につながるので、ペニスを深く挿入しすぎないことや、ママが痛みを感じない程度にするように気を付けましょう。

    また、精液の中には陣痛促進剤と同じ成分が含まれるというところから臨月のセックスが出産を促すという説もあります。

    細菌感染防止のためにも妊娠中はコンドームの使用がすすめられているので、臨月のセックス時もきちんと装着するようにしましょう。

    また、臨月はどんな刺激から陣痛につながるか分かりませんので、セックスの刺激をきっかけに陣痛が始まることが絶対ないとは言えません。

    臨月に入っても妊娠37週に入るまでの出産は早産になってしまい、赤ちゃんがまだ成熟しきっていないので注意しましょう。

    臨月のセックスの注意点

    妊娠中のセックス自体は問題ないとはいえ、やはり正しい知識を持って、母体や赤ちゃんに負担がかかっていないか様子をみながら行う必要があります。

    そこで、臨月のセックスについて注意点をまとめていきたいと思います。

    1.お腹を圧迫しない
    お腹を圧迫することによって赤ちゃんへの血流が悪くなってしまい、赤ちゃんが苦しい状態になります。お腹を圧迫するような体位は絶対に避けましょう。

    パートナーの重さで圧迫するだけでなく、ママの足を大きく曲げるような体位でも圧迫されてしまうことがあるので十分注意しましょう。

    2.お腹の張りや出血、ママの体の負担を気にかけておく
    セックスの最中にお腹が張ってきたら、子宮が収縮しているサインです。そのときは、一旦中断して、ママはリラックスできる姿勢で安静にしましょう。

    また、セックスによって出血がみられるときも、子宮口に負担をかけているか膣の内部を傷つけてしまっているサインです。

    それ以外にも、長時間の行為や深い挿入など、母体自身が負担に感じるような体位や行為は母体にも赤ちゃんにもよくないので、絶対にやめましょう。

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    3.避妊具を使用する
    妊娠中は抵抗力が低下しているうえに、細菌感染を起こすと母体だけでなく、赤ちゃんにも重大な影響を及ぼす可能性があります。

    また、前にも述べたように精液の中には陣痛促進剤と同じ作用のものが含まれています。直接的に早産につながる作用はないとされていますが、避妊具の使用はするようにしましょう。

    ここまで、臨月のセックスについて注意点をまとめてきましたが、妊娠中にセックスが可能なのは妊娠の経過に以上がない場合のみです。

    出血がある方、切迫早産の徴候がある方、その他安静指示のでている方、また流産や早産の経験がある方、妊娠合併症の経験がある方などは、セックスを控えるようにしましょう。

    まとめ

    妊娠、出産については個人によって状態が異なり、なかなか周りの意見や経験だけでは解決しない悩みも多いです。

    これから生まれてくる大切な命のためにも、気になることは担当の産科医師にしっかり相談し、安心安全なマタニティライフを送りましょう。

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