• 逆子だと帝王切開になる?逆子のリスクと対処法

    逆子について

    出産をひかえたお母さんをヤキモキさせる原因のひとつ。それは逆子です。

    赤ちゃんは通常、頭を下にした体勢をとっています。ところが、中にはそうでない状態の赤ちゃんもいますよね。これが逆子です。逆子を戻す方法や、治らない場合の出産方法とそのリスクについてまとめました。
    1. 1.逆子とは
    2. 2.逆子の種類と特徴
    3. 3.逆子の原因
    4. 4.逆子の出産方法
    5. 5.逆子の対処法
    6. 6.無理に普通分娩にこだわると母子ともに危険

    逆子とは

    逆子というと、赤ちゃんの頭が上のある状態を思い浮かべる人が大半でしょう。しかし、それだけを逆子と呼ぶのではありません。
    まずは、逆子とは赤ちゃんがどんな状態のことを言うのかを知っておきましょう。

    赤ちゃんの頭が下側にないこと
    通常、赤ちゃんは子宮の中で頭を下にして丸くなっています。
    しかし、赤ちゃんだって人間です。常にその状態でい続けるというわけではありません。
    逆子とは、「赤ちゃんの頭が下側にない状態」を言います。つまり、頭が上にある状態だけでなく、それ以外の体勢の赤ちゃんも逆子とみなすのです。
    端的に言えば、「頭を下にして背中を丸めている」体勢ではない赤ちゃんはみな逆子なのです。

    中期まではよくみられる
    「逆子=難産・帝王切開」などといったイメージから、定期健診時に逆子であることを告げられるととても心配するお母さんは少なくありませんよね。
    ですが、妊娠中期までの逆子は珍しいことではありません。半数近くの赤ちゃんは一度は逆子の状態になるといわれています。
    妊娠中期までの逆子は全く心配する必要はないのです。

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    逆子の種類と特徴

    逆子は「頭が下にない体勢の赤ちゃん」です。赤ちゃんがお腹の中でどんなポーズをとっているかによって、逆子はいくつかの種類に分けることができます。その特徴もあわせて紹介しましょう。

    逆子にも種類がある
    逆子の種類は、大きく分けて4つあります。お腹の中の赤ちゃんがどんな体勢をとっているのかをイメージしながら目を通してみてくださいね。

    1.殿位
    殿位(でんい)とは、赤ちゃんのお尻が下に位置している状態を言います。殿位の殿は「殿部(おしり)」のことです。
    殿位の中にもいくつか種類があり、赤ちゃんの足の位置がどこかによって細分化されています。

    単殿位(たんでんい):
    お尻だけが下側にあり、脚と頭は上側にある状態です。お腹を曲げて「Uの字」のような体勢をとっています。
    全複殿位(ぜんふくでんい):
    おしりと両足がお腹の下側にあり、頭が上側にある状態です。「体育座り」のようなポーズを思い浮かべてみて下さい。
    不全殿位(ふぜんでんい):
    全複殿位から、片足だけ上に伸ばしている状態です。

    どうしてこのような体勢になるのかは私たち大人にはピンときませんが、きっと赤ちゃんにとってはこのポーズが楽なのかもしれませんね。

    2.足位
    足位(そくい)とは、足が下側にある状態です。要するに、お腹の中で赤ちゃんが起立をしているのです。
    両足で立っている場合を全足位(ぜんそくい)、片足で立っている場合を不全足位(ふぜんそくい)と呼んでいます。

    3.膝位
    膝位(しつい)とは、赤ちゃんが膝立ちになっている状態のことを指します。
    これも足位と同様に、両膝立ちを全膝位(ぜんしつい)、片膝立ちを不全膝位(ふぜんしつい)と呼んでいます。

    4.横位
    横位(おうい)とは、赤ちゃんの頭が横にある状態のことです。簡単に言うと、赤ちゃんがお腹の中で横になって寝ているようなポーズをとっています。
    足を曲げていたり、伸ばしていたりと様々ですが、赤ちゃんの体が垂直ではなく水平方向にある場合を横位と呼んでいます。

    逆子の原因

    逆子は赤ちゃんの気分次第、なんて言葉もありますが、逆子になりやすい要因もあるんです。
    「〇〇だから逆子になった」とまでは断言出来ませんが、逆子になりやすい原因をいくつか紹介します。

    お母さん側の原因
    お母さん側の要因にはこんなことが考えられます。

    • 子宮筋腫
    • 子宮の奇形
    • 骨盤が狭い
    • 前置胎盤

    など。
    お母さんの子宮や骨盤が狭くなっているため、赤ちゃんが正しい位置にいられなくなっている場合ですね。

    赤ちゃん側の原因
    赤ちゃん側の要因には、こんなことがあります。

    • 双子などの多胎妊娠
    • 切迫早産や発育不全
    • 羊水過多
    • 奇形

    など。
    双子などでは、赤ちゃんたちにとって子宮はやや窮屈な状態です。
    2人で上手くスペースをやり繰りした結果が、逆子状態なのです。
    発育不全や羊水過多では、赤ちゃんにとって子宮は広々とした環境です。自由に動きまわった結果、逆子になってしまったのですね。

    ほとんどは原因不明
    逆子になりやすい要因は確かにあります。
    しかしほとんどの場合、逆子になる原因は特定できません。
    それこそ、赤ちゃんが「今は逆子の気分だから」といったところでしょう。
    「〇〇だから逆子になったんだ」という原因探しは意味がありません。

    逆子のリスク
    妊娠中期までの逆子は、発育・出産上、特に問題はありません。
    逆子は大抵、「ある日突然なり、ある日突然もどる」からです。
    しかし出産間近になっても逆子がなおらない場合、分娩に関するリスクが発生してきます。

    前期破水、前期破水
    前期破水とは、陣痛が起こる前に破水してしまった状態です。
    一方、早期破水とは、子宮口が開ききる前に破水してしまうことです。
    破水が早期に起こってしまうと、赤ちゃんの状態が悪化したり、感染の危険性が高くなったりするリスクが発生します。
    足や膝などの角ばった場所が子宮口を圧迫することが原因です。

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    臍帯脱出
    臍帯脱出(さいたいだっしゅつ)とは、赤ちゃんよりも先にへその緒が出てきてしまう状態です。
    へその緒が子宮壁に圧迫されることで、赤ちゃんへの血流が妨げられてしまいます。
    早急に対処しなければ、赤ちゃんもお母さんも危険な状態です。

    子宮破裂
    逆子の状態で無理に自然分娩を行うと、子宮に異常な負荷がかかります。
    その結果、最悪の場合は子宮破裂を起こし、母子ともに命の危険が及びます。

    胎児機能不全
    胎児機能不全とは、産まれてきた赤ちゃんが元気な状態ではないことを言います。かつては胎児仮死と呼ばれていました。
    逆子の状態で自然分娩を行うことは、赤ちゃんにとっては大きな負担となります。
    当然お産はスムーズに進みません。頑張りすぎた赤ちゃんは心拍や呼吸などに異常をきたし、胎児機能不全のリスクが非常に高くなるのです。

    逆子の出産方法

    出産間近になっても逆子がなおらなかった場合、出産はどう行うことになるのでしょう?

    帝王切開が一番安全
    逆子がなおらない場合、帝王切開での出産が選択されるのが一般的です。
    お尻が下にある殿位の場合、自然分別は不可能ではありませんが、通常よりも難産になることが予想されます。
    お母さんや赤ちゃんの状態によって、医師が判断することになります。

    逆子の対処法

    妊娠34週ごろになっても逆子のままである場合、帝王切開を視野に入れなければいけません。
    逆子を確実になおす方法はありませんが、なおるかもしれない方法は存在しています。

    逆子体操
    昔から行われているのが逆子体操です。
    効果はあまり高いとは言えませんが、お母さんが逆子の解消のために出来る方法です。
    代表的な逆子体操を紹介します。

    1.四つん這いでお尻をあげる
    1.四つん這いになります。
    2.頭と上半身は床につけるように下げます。
    3.お尻を高くあげます。
    4.15分程度その体勢をキープします。
    クッションなどを利用して、負担のない楽な状態で行って下さい。

    2.ブリッジの姿勢
    1.仰向けになります。
    2.腰やお尻の下にクッションを置いて、お尻を高く上げます。
    3.10分程度その姿勢をキープします。

    外回転術
    外回転術とは、医師がお腹の上から赤ちゃんに触れ、赤ちゃんの向きを変える方法です。
    外回転術の効果は7割程度とされ、逆子の解消には最も効果的な方法と言えます。
    ただし、外回転術は医師の技量によるところが多く、子宮収縮などのリスクも伴う場合があります。

    無理に普通分娩にこだわると母子ともに危険

    逆子は出産時のリスク要因となることは確かです。
    逆子になった原因が特定出来ようと出来まいと、一番重要なのは、お母さんも赤ちゃんも無事にお産を終えること。
    逆子によって帝王切開を選択せざるを得ない事態に、戸惑ったり不安になったりすることでしょう。
    しかし、二人の安全を一番優先するからこそ、医師は帝王切開という手段をとるのです。

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  • 気付かず飲んでしまった!妊娠超初期のお酒と胎児性アルコール症候群

    妊娠超初期について

    妊娠超初期とは、一般的には妊娠に気が付かない時期です。その期間には、お酒やタバコ・薬などを知らずに摂取してしまう人も少なくありません。妊娠超初期にアルコールなどを摂取してしまった場合のリスクや、赤ちゃんへの影響について解説します。
    1. 1.妊娠超初期とは
    2. 2.妊娠超初期におけるアルコール摂取の胎児への影響
    3. 3.胎児性アルコール症候群とは
    4. 4.胎児性アルコール症候群にならないために

    妊娠超初期とは

    妊娠超初期とは、妊娠0週0日~妊娠3週6日目までのことです。
    0週0日なんて、なんだか不思議な数え方ですよね。
    妊娠のまさにスタート日である妊娠0週0日とはいつのことを指すのでしょう?
    それは、最後の生理が始まった日(1日目)のことなのです。
    その日って、当然まだ赤ちゃんはおなかの中にいませんよね。
    どうしてこのような数え方になるのでしょう?

    女性の生理周期の数え方
    女性の生理周期はおよそ1か月を1サイクルとしています。
    生理が始まり、排卵が起こり、そしてまた生理が来る。これを何十年も繰り返していきます。
    そのサイクルのスタートが生理の開始日なのです。
    つまり、「生理の開始→生理終了→排卵→生理開始前日」までが1つの生理周期になるのです。

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    実際に妊娠するのは何週目?
    一般的に、排卵は生理開始から約2週間後に起こります。ちょうど生理周期の真ん中あたりですね。
    この時期に精子と出会うことで、卵子は受精卵となります。しかし、これではまだ「妊娠した」とは言えません。
    卵子と精子は通常、卵管という卵巣と子宮をつなぐ管の中で出会います。そして細胞分裂を繰り返しながら子宮まで移動してきます。
    子宮に到着した受精卵は、子宮にくっつき根を張りだします。これを着床と言います。
    着床が無事に行われて初めて「妊娠が成立」するのです。
    排卵から着床までの期間はおよそ1週間程度。
    つまり、妊娠が成立するころには、すでに妊娠3週目なのです。
    普通の人の感覚からすると違和感のある数え方ではありますが、妊娠週数の数え方は「女性の生理周期は生理1日目がスタート」という考え方からきているのです。

    妊娠超初期は実質的には1週間程度
    妊娠超初期とは、妊娠0週0日(=生理1日目)から、妊娠3週6日目までを言います。
    妊娠が成立するのは3週目のあたまになりますから、妊娠超初期にお腹の中に実際に赤ちゃんがいるのはわずか1週間程度になるのです。
    妊娠超初期は後になってからわかる
    妊娠4週未満の時期は、通常の生理周期の中にあります。

    つまり、次の生理が始まる前です。
    一般的に妊娠に気づくきっかけが、生理の遅れや基礎体温の変化ですから、妊娠超初期とはお母さんの自覚がないままに過ぎて行ってしまうことがほとんどです。
    妊活を行っている場合は違うかもしれませんが、通常の生活を行っている場合、飲酒や喫煙、薬の服用などといった妊娠中のNG行為が気づかぬうちになされてしまう可能性があります。
    着床から1週間程度のこの期間にアルコールなどを摂取してしまった場合、赤ちゃんには影響があるのでしょうか?

    妊娠超初期におけるアルコール摂取の胎児への影響

    妊娠超初期にアルコールを摂取してしまうと、おなかの赤ちゃんにはどんな影響があるのでしょう?
    妊娠超初期に摂取したものは、どれだけ赤ちゃんに移行するのか?
    妊娠超初期(妊娠3週目まで)の間は、赤ちゃんは単純な細胞分裂のみを行っています。
    重要な器官の原型が作られ始めるのは妊娠4週目に入ってからになります。
    ですから、基本的に妊娠3週目までの間に摂取したアルコールや薬は赤ちゃんの発育や奇形、障害などには影響しません。
    4週目に入るまでに体内から成分が抜けてしまうからです。

    妊娠超初期に気を付けたい薬
    ただし、体内での代謝に時間がかかる薬が存在しています。
    4週目間近での摂取では、体内に薬の成分が残っている場合も考えられますから、赤ちゃんに影響がないとは言い切れません。

    • 風疹生ワクチン
    • 関節リウマチの薬
    • 向精神薬

    などは体内に成分が残る時間が長くなります。

    これらの薬を摂取した場合、必ず医師に報告しておきましょう。

    胎児性アルコール症候群とは

    赤ちゃんが一番アルコールなどの影響を受けるのが妊娠初期の4週目~7週目です。
    この時期はちょうど妊娠に気が付く時期と重なりますよね。
    どうしてこの時期のアルコールが一番危険なのでしょうか?

    妊娠4週~7週におこる赤ちゃんの変化
    妊娠3週までの赤ちゃんは、まだ人間として必要な器官(内臓や脳、骨など)の形成が始まっていません。
    しかし、4週目に入ると、このような主要な器官や神経系の原型が作られ始めます。
    この時期にはまだ胎盤が完成していません。胎盤には、お母さんの体内にある有害な物質をブロックしてくれる働きがあります。
    つまり、妊娠初期に摂取したアルコールやニコチン、薬などの成分は、そのまま小さな赤ちゃんの体内に届いてしまうのです。

    胎児性アルコール症候群とは?
    妊娠中にお母さんが摂取したアルコールは、赤ちゃんにも移行します。アルコールの影響で、産まれながらの疾患を抱えている赤ちゃんのことを胎児性アルコール症候群と言います。
    胎児性アルコール症候群の赤ちゃんは、以下のような疾患を生まれながらに抱える可能性があります。

    • 発達の遅れ:低身長や低体重
    • 脳神経系の異常:精神発達の遅れ、発達障害、精神疾患の発症率が上がる
    • 独特の顔貌:凹凸の少ないのっぺりとした顔、目や鼻口などが小さい
    • 小頭症

    など。
    基本的に妊娠超初期には胎児性アルコール症候群のリスクはほとんどありません。
    しかし、妊娠初期(4週目~)に入ると、奇形や障害などのリスクが妊娠期間中で一番高くなります。

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    胎児性アルコール症候群にならないために

    胎児性アルコール症候群のリスクは、妊娠週数だけでなく、飲酒量とも密接な関係があることがわかっています。
    大量飲酒は胎児性アルコール症候群だけでなく、流産などのリスクも上げる大きな要因となります。
    妊娠の可能性がわずかでもある場合は、生理が来るまでの飲酒は極力避けるほうが賢明です。
    赤ちゃんは、お腹の中にいる限り、自分を守るすべを持っていません。
    お父さんにもお医者さんにもできません。
    お腹の赤ちゃんを守り育てることができるのは、ほかの誰でもないお母さん自身なのです。
    どうかそのことを忘れないでください。

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