• 妊娠中期のトラブル、出血の原因と対処法

    妊娠中期の出血について

    妊娠中期は安定期とも呼ばれていますよね。そんな時期に出血が見られると不安になってしまうのも頷ける話です。妊娠中期の出血には、様々な原因が考えられます。心配いらないものから、急を要する病的なものまで。出血が起こる原因から対処法まで解説します。
    1. 1.妊娠中期の出血の種類と特徴
    2. 2.妊娠中期の出血の原因
    3. 3.出血したときの対処法
    4. 4.まずは冷静に!

    妊娠中期の出血の種類と特徴

    妊娠中期は安定期とも呼ばれ、妊娠期間中で最も母子の状態が安定している時期です。
    安定期という言葉によって、お母さんもついつい安心しがちになります。
    そのため妊娠中期に出血が起こると、お母さんも周囲もパニック状態に…
    まずは冷静に出血の状態を観察し、急を要する状態なのか、様子見でも大丈夫なのかを見極めましょう。

    チェックしたい情報
    出血が起こったときには、まず一番大切なのは落ち着くことです。
    医師は出血の現場を見ていません。
    お母さんが正確に状況を把握し、医師にできるだけ多くの情報を伝えられるようにしてください。
    出血がみられた際にチェックしておきたいのはこんな情報です。

    出血量:どの程度の出血量があったか(生理〇日目くらいなど、具体的に)
    色:真っ赤な鮮血なのか、茶色っぽいのか
    血液の状態:サラサラなのか、血の塊はあるか、おりもののように粘調なのか
    期間:出血はいつ起こったか、今も続いているか、出血量は増えているか、変わらないか、減ってきたか
    随伴症状:出血以外の症状があるか(腹痛や頭痛、めまいなど、気になることは何でも)

    これらの情報をメモしておくと、受診の際に大変有力な情報となります。

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    急を要するもの
    至急、受診が必要となる出血の特徴はこのようなものがあります。

    • 生理よりも出血量が多い
    • 腹痛も伴う
    • 血の塊などが混じっている
    • 真っ赤な鮮血
    • 出血がおさまらない
    • 出血量がどんどん増えていく
    • 子宮がギューッと収縮するような感じがする

    これらはみな流産や早産、胎盤がはがれかけているなどが起こり始めている兆候です。

    赤ちゃんだけでなくお母さん自身も危険な状態の恐れもありますから、すぐに受診をしましょう。

    様子見で大丈夫なもの
    妊娠中の出血はそれほど珍しいことではありません。
    とりあえずは様子見でも大丈夫な状況は次のような場合です。

    • 出血量が少量
    • すぐに出血がとまった
    • 腹痛がないあってもごくわずか
    • 茶色のおりもののような出血
    • 生理用品などが必要ない程度の出血
    • 出血量が増えていかない

    このような場合は、ひとまず安静にして様子を見ましょう。
    徐々に出血量が増えて行ったり、腹痛が強くなってきたりしたら、かかりつけの産科に連絡して指示を仰ぎます。
    その時のためにも、出血に関する情報を記録しておくのを忘れないでください。

    妊娠中期の出血の原因

    妊娠中期に起こる出血の多くは一時的なもので問題ない場合がほとんどです。
    しかし中には急を要する出血の場合もありますよね。そんな時に考えられる原因にはこのようなものがあります。

    切迫流産・切迫早産
    切迫流産・切迫早産とは、赤ちゃんが流産や早産をしかかっている状態のことを言います。
    妊娠22週未満で起こるのが切迫流産、妊娠22週以降~妊娠37週未満で起こるのが切迫早産です。
    切迫流産や切迫早産では、まだ赤ちゃんをつなぎとめる可能性が残されています。早急に適切な処置を行うことが何より大切です。
    速やかな受診が欠かせません。

    前置胎盤・低置胎盤
    通常、胎盤は子宮の上側~側面に作られます。しかし、なかには正常な位置ではないところに胎盤が形成されてしまう場合もあるのです。
    子宮口をふさぐような位置に胎盤が形成されてしまうことを「前置胎盤(ぜんちたいばん)」と言い、子宮口にはかかっていなくても、かなり近い位置に胎盤が作られている状態を「低置胎盤(ていちたいばん)」と呼んでいます。
    このような位置の胎盤は、妊娠中期以降に子宮が大きくなっていくにつれて、子宮からはがれやすくなります。その結果、出血が起こるのです。
    一時的なものの場合もありますが、切迫流産や切迫早産、これから紹介する胎盤剥離につながる恐れがあります。

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    早期胎盤剥離
    早期胎盤剥離(そうきたいばんはくり)とは、赤ちゃんが産まれる前に胎盤がはがれてきてしまうことを言います。
    胎盤は赤ちゃんにとってまさに命綱。これが子宮からはがれてしまうことは命に関わります。
    また、胎盤剥離では大量出血を起こす可能性が非常に高く、お母さんの命も危険な状態になるリスクも非常に高いのです。
    前置胎盤や低置胎盤では特に起こりやすいですが、胎盤の位置が正常であったとしても油断はできません。高血圧や喫煙、逆子をなおすための処置などが原因となることも考えられます。

    びらん・ポリープ
    びらんとは粘膜の表面がただれている状態のことをいいます。産道などにできやすいのが特徴で、性交渉や内診などの刺激によって微量の出血を起こすこともあります。
    びらんによる出血では、痛みを伴うことがありますが、場所は下腹部ではなく、膣周辺におこります。通常、出血も一時的で、流産の兆候を示すほどの量ではありません。
    ポリープとは良性の腫瘍のことです。子宮内膜や子宮頚管などの粘膜部分にできることが多く、こちらもちょっとした刺激によって出血が起こることがあります。
    ポリープによる出血も、びらんと同様に一時的なものです。
    ポリープの大きさや数によっては出産前に切除を行う場合もありますが、医師によって見解の分かれるところです。
    基本的にびらんやポリープが原因の出血は、妊娠の継続には支障がありません。

    子宮頸管無力症
    子宮頚管とは、子宮と産道(膣)をつないでいる部分で、子宮口を閉じさせている場所です。出産時期までは、子宮頚部が閉じていることで子宮口が開くのを防いでくれています。
    しかし子宮頚管の筋肉が何らかの理由で十分でない場合、子宮口が開いてきてしまいます。これを子宮頚管無力症(しきゅうけいかんむりょくしょう)と言います。
    子宮頚管無力症によって、流産や早産のリスクにつながります。その兆候として出血がみられる場合があるのです。

    出血したときの対処法

    妊娠中期に起こる出血には様々な原因がありますから、それによって対処方法も異なってきます。
    出血時の原則や、原因別の対処法を紹介しましょう。

    原因によって対処法は異なる
    1.切迫流産・切迫早産
    基本的には絶対安静とします。そのうえで、子宮収縮を抑えるための薬を使用し、流産や早産の状態が落ち着くのを待ちます。感染予防のために抗生物質などが併用される場合もあり得ます。
    2.子宮頚管無力症
    開きかけている子宮頚管をしばる子宮頚管縫縮術という治療が行われます。
    3.前置胎盤・低置胎盤
    赤ちゃんの状態を確認し、心拍などの低下がみられた場合は、緊急で帝王切開を行います。赤ちゃんやお母さんの命に関わる問題になってくるため、とにかく妊娠を終了させて胎盤などを体の外に出す必要があるためです。
    妊娠34週未満での出産となってしまう場合、赤ちゃんが自分で呼吸を保てるまでは呼吸器系が発達していない可能性があります。そのため、お母さんにステロイド投与を行う場合も考えられます。

    原則は安静
    出血が起こったときは、原因はなんにせよ、出血がとまるまでは安静を保ちます。
    安静とは「トイレ・食事・シャワー(場合によってはシャワーはNG)」以外の時間はずっとベッドで横になっていることを言います。
    家事や仕事なども当然お休みです。自宅での安静で対応可能な場合もありますが、環境的に安静が保証されない場合は入院指示が出る場合もあります。
    安静については、配偶者や家族、職場の理解が欠かせません。赤ちゃんやお母さんの状態を十分に説明しましょう。

    まずは冷静に!

    実際に出血が起こると、頭ではわかっているつもりでもパニックに陥ってしまうお母さんは決して少なくありません。

    しかし、まずはいったん落ち着いてください。周囲に誰かがいる場合は必ず助けを呼びましょう。
    そして出血状態をできるだけわかりやすく具体的に記録します。
    それによって受診時の処置がスムーズに進みやすくなるためです。
    まずは深呼吸して落ち着く。出血時に一番大切なことです。

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  • 妊娠週の数え方は?初期・中期・後期それぞれの体の変化

    妊娠期間について

    妊娠期間は大きく分けると初期・中期・後期に分けられます。それぞれの期間はいつからいつまでなのか?各期間ではお母さんの体にどんな変化が起こるのか?赤ちゃんの成長のしかたは?そんな妊娠期間に関する疑問にお答えします。
    1. 1.妊娠週数の数え方
    2. 2.妊娠期間の分類
    3. 3.各期間の母体・胎児の変化

    妊娠週数の数え方

    妊娠期間は月単位ではなく週数で管理を行っています。
    妊娠週数の具体的な数え方を説明します。

    妊娠は週単位で数える
    妊娠期間は7日間で1週間と捉え、4週間を1ヵ月とカウントします。
    1週間とは0日目から始まり、6日目までを言います。
    つまり7日目は翌週の0日目という扱いになりますから、「◯週7日目」という日は存在しません。

    妊娠期間は40週間(280日)
    妊娠から出産までの期間は40週間と言われています。
    妊娠37週0日目から41週6日目までの正産期と言い、この期間に生まれてくる赤ちゃんは十分に成長しています。
    妊娠42週0日以降は過産期と呼ばれます。
    お腹の中で赤ちゃんが大きくなりすぎたり、羊水や胎盤の状態が悪くなってきたりするので、人工的な出産に踏み切ることとなります。
    逆に、妊娠37週未満での出産の場合は早産と呼ばれ、産まれてきた赤ちゃんにはNICU などでの特別な保護が必要となる場合があります。

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    妊娠期間の分類

    妊娠周期は3つの時期に分かれています。
    それぞれ妊娠初期、妊娠中期、妊娠後期といいます。

    妊娠初期
    妊娠初期とは、妊娠0周0日から妊娠15週6日目までのことをいいます。
    ちなみに、妊娠0週0日というのは前回の生理が始まった初日を指します。
    つまり妊娠0週0日ではまだ妊娠はしていないということになるのです。

    妊娠中期
    妊娠中期とは、妊娠16週0日目から妊娠27週6日目までの期間を言います。
    妊娠中期は安定期とも呼ばれ、お母さんの心身や赤ちゃんの状態が最も安定している時期です。
    マタニティーライフを最も満喫できる時期ではないでしょうか。

    妊娠後期
    妊娠後期とは妊娠28週0日目から妊娠39週6日目までの期間を言います。
    なかでも、妊娠36週0日目から妊娠39週6日目までを臨月と呼んでいます。
    臨月とは出産を間近に控えた時期で、いつ赤ちゃんが産まれてもおかしくない時期のことをいいます。

    各期間の母体・胎児の変化

    妊娠すると、お母さんや赤ちゃんには心や体に大きな変化が起こっていきます。
    妊娠各期における、お母さんと赤ちゃんの変化を見ていきましょう。

    妊娠初期における母体の変化
    妊娠初期においてお母さんの体に起こる1番の変化は、何といってもつわりです。
    つわりと一口に言っても症状は様々です。

    ・匂いや食べ物を食べたりすると吐き気を感じるニオイづわりや吐きづわり
    ・空腹になると吐き気を感じる食べづわり
    ・口の中が唾液でいっぱいになるよだれづわり
    ・とても眠くなったり、逆に眠れなくなったりする睡眠障害もつわりの一種です。

    この時期では、ホルモンのバランスが一気に変わってきます。
    そのためお母さんの体が変化についていけず、つわりとして様々な症状が現れると言われています。
    妊娠16週ごろまでには胎盤が完成します。
    胎盤が完成するまでの時期を一般的には妊娠初期と捉え、胎盤の完成とともにつわり症状もおさまってきます。

    妊娠初期における赤ちゃんの状態
    妊娠初期は赤ちゃんの体が作られていく上で一番重要な時期です。
    この時期は、脳や神経系、心臓や腎臓といったとても大切な臓器がつくられていきます。
    そのため、この時期にに感染症にかかったり薬を服用したりしてしまうと、赤ちゃんに影響が及ぶ可能性があります。

    どうしても薬の服用が必要な場合は、必ずかかりつけの産科医に相談をしましょう。

    妊娠初期も終わりに近づいてくると、赤ちゃんの大きさは身長が20センチ程度、体重も20グラム程度となります。
    手足や鼻などがエコーで確認できるようになります。

    妊娠中期における母体の変化
    妊娠中期になると、お母さんの体には多くの変化が現れてきます。
    徐々にお腹が大きくなっていき、乳腺も発達していきます。
    この頃になってくると、今まで来ていた普通の下着や服がきつくなってきます。
    締め付けが血流を阻害するので、マタニティー用の下着や服を着用しましょう。

    また、つわりが終わったことから食欲が出てくる時期でもあります。
    この時期に体重が増加しすぎてしまうと、出産時に大きな負担となってしまいます。
    体に負担の少ないウォーキングやヨガなどを取り入れて、適度な運動を行っていきましょう。

    妊娠中期における赤ちゃんの状態
    妊娠20周ごろになると赤ちゃんも活発に動くようになり、胎動を感じ始める人が多くなります。
    この頃になると、赤ちゃんの身長は25センチ程度、体重は25グラム程度に成長しています。
    指には爪が生え始め、指しゃぶりをする姿も見られるようになってきます。
    妊娠24週ごろになると男女の判別ができるようになってきます。
    胎動は日増しに大きくなり、聴覚も発達してくるので、お母さんの声も聞こえるようになります。
    妊娠中期も終盤を迎える頃になると、赤ちゃんの内臓や骨格はほとんど完成してきます。
    身長が45センチ程度、体重は2.5キロほどにまで成長します。

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    妊娠後期における母体の変化
    妊娠後期になるとお腹が一段と大きくなり、お母さんは便秘や頻尿、腰痛などといったマイナートラブルを抱えやすくなります。
    また、妊娠高血圧症や逆子などといったトラブルが長引くと帝王切開での出産を視野に入れる必要があります。

    妊娠後期における赤ちゃんの状態
    妊娠も37週目に入ると、赤ちゃんの体はほとんど完成しています。もう外の世界に適応するだけの十分な力を備えているのです。
    この頃から、前駆陣痛と言って不規則で微弱な陣痛が起こることがあります。
    これは赤ちゃんが外に出てくるための準備をしている最中なのです。
    すると、これまで元気だった赤ちゃんの動きがだんだん弱まってきます。
    胎動を感じず心配になるかもしれませんが、これは赤ちゃんが生まれるための準備をしている証拠なのです。

    それぞれの期間における変化を知って、体調管理に役立てよう
    40週間という長い期間を一緒に過ごすお母さんと赤ちゃん。
    それぞれの体には多くの変化が訪れてきます。
    今回紹介したのは、あくまで平均的な目安にしか過ぎません。
    しかし、およその時期と体の変化を知ることで体調管理に役立てましょう。

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  • 月経周期と排卵日を知って妊活に挑戦

    月経サイクルについて

    妊活において欠かせないことの第一は、自分の月経周期を知ることです。特に、排卵日を把握することなしには妊活の成功はあり得ません。自分の体のことなのに、意外と知らない月経周期。月経周期や排卵日を知る方法をまとめました。
    1. 1.月経サイクルとは
    2. 2.排卵日とは
    3. 3.妊娠しやすい時期の計算方法
    4. 4.排卵日に気をつけること
    5. 5.おわりに

    月経サイクルとは

    月経サイクルとは、いわゆる生理周期のことです。妊娠するためには、自分の生理周期を知っておくことが不可欠です。
    意外と知らない月経サイクルについて解説します。

    女性の生理には周期がある
    女性なら当たり前のように起こる生理。生理不順ではない人であれば、約1か月おきに生理がやってきますよね。
    生理から次の生理までの期間のことを月経サイクルといいます。このサイクルの中では、女性の体には様々な変化が起こっているのです。

    月経サイクルの仕組み
    女性の体は月経→排卵→月経と周期的な繰り返しを行っています。
    月経から排卵までの期間にはエストロゲンというホルモンが分泌されます。
    エストロゲンには卵子を成長させる働きがあり、妊娠する力を持った元気な卵子を作り、排卵させることを目的としています。

    一方、排卵が起こるとエストロゲンに変わりプロゲステロンというホルモンが分泌されるようになります。プロゲステロンの役割は、妊娠しやすい環境をつくること。例えば、子宮内膜を厚くしたり、脂肪や水分を体に蓄えたりすることです。
    そして妊娠が成立しなければ、再び月経がやってきます。
    一般的な女性では、月経開始から排卵までが2週間、排卵から月経までが2週間。月経サイクルは約4週間となっています。
    女性の体は何十年もこのサイクルを繰り返しているのです。

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    月経サイクルの異常
    とはいえ、人間には個人差があるもの。
    月経サイクルは25日~38日を正常の範囲とし、それよりも短期間で月経が起こってしまう事を頻発月経(ひんぱつげっけい)と呼び、39日以上の周期となる場合を稀発月経(きはつげっけい)と呼んでいます。
    婦人科的にはこれらの周期は月経異常とみなされています。
    頻発月経や稀発月経の裏には、卵巣や子宮の病気が隠れている場合がありますから、妊活をスムーズに行うためにも早急に婦人科を受診する必要があります。

    妊娠に影響するその他の月経異常
    月経周期だけでなく、月経量の異常も妊娠に影響を及ぼします。
    例えば、極端に出血量が少なく、2日程度で月経が終了してしまう事を過小月経(かしょうげっけい)といいます。これは子宮内膜が十分な厚さになっておらず、着床しにくいことを意味しています。

    一方、極端に出血量が多い場合を過多月経(かたげっけい)と呼び、子宮内膜症や子宮筋腫などが原因となっている可能性があります。
    このような場合も、早急に婦人科を受診して検査を受ける必要があります。

    排卵日とは

    卵子が卵巣から放出される日
    妊活を成功させるためには、排卵日を把握しておく必要があります。
    排卵日や卵子の寿命についてみてみましょう。
    排卵日とは、卵巣から卵子が放出される日のことを言います。
    月経がはじまると、エストロゲンの働きによって、卵子の素が育ち始めます。そしておよそ2週間かけて十分に成長ていきます。
    妊娠できる元気な状態まで成熟した卵子は、卵巣を飛び出し子宮に向かって移動を始めます。
    この、卵子の旅立ちの日が排卵日となるのです。

    卵子の寿命はどれくらい?
    卵子の寿命はとても短いのです。
    卵子が生きていられる期間はおよそ1日。そのなかでも、妊娠できる元気な状態を保てるのはわずか半日程度と言われています。
    1か月の間で、妊娠が可能な期間はこれほど短い間なのです。

    妊娠しやすい時期の計算方法

    妊娠の確立が高くなる期間は1日にも満たない短い間です。
    タイミングを逃さないためにも、排卵日を正確に把握したいものです。そのためには、基礎体温を記録することが重要となってきます。

    基礎体温をつけよう
    女性の体温は、エストロゲン分泌の時期とプロゲステロン分泌の時期で2層に分かれるようになっています。
    排卵前の時期は体温は低めであり、排卵日になると一気に低下します。そして排卵日を過ぎると高温になります。妊娠が成立すると体温は高温を維持し、月経がはじまると体温は低下します。
    このように、基礎体温をつけることによって、排卵日や妊娠の可能性を判断できるようになるのです。

    排卵している?
    排卵日当日の朝になると、基礎体温は一気に下降します。これが正常な排卵が起こっている証拠です。
    しかし、排卵日と思われる極端な基礎体温の低下がない場合、月経自体が起こっていても排卵をしていないことが考えられます。このような状態のことを無排卵月経といいます。
    これではいくら妊活を行っても成果が得られることはありません。早急に婦人科を受診して治療を受ける必要があります。

    妊娠が成立しやすい期間はどれくらい?
    卵巣を飛び出した卵子は、約1週間かけて子宮に到達します。
    しかし卵子が妊娠できる状態でいられるのはわずか半日程度。
    一方、精子の寿命はもう少し長く、数日間は元気な状態で生きていられます。
    精子と卵子が元気な状態で出会わなければ妊娠は成立しません。
    つまり、排卵日から半日間、最大でも24時間が妊娠成立のリミットとなります。

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    排卵日に気をつけること

    排卵日当日こそが妊娠のカギです。
    ですがそのためには旦那さんの協力が欠かせませんよね。
    排卵日当日に心がけたいことがあります。

    数日前から体調を整える
    卵子と精子が出会っただけでは妊娠の成立とは言えません。受精した卵子が子宮に着床してはじめて「妊娠した」と呼べるのです。
    そのためには卵子と精子が元気であることや、子宮内膜が良い状態であることが欠かせません。
    冷えや睡眠不足、栄養状態やストレスなどによって、どれか一つの要素でも十分でなくなってしまっては、妊娠成立の可能性が低くなってしまいます。
    排卵日近くになったらできるだけ規則正しく健康な生活を心がけることが必要です。

    旦那さんと仲良く、プレッシャーを与えない
    男性というのは女性が思っているよりもずっとロマンチックでデリケートな存在です。
    「排卵日だから」という感じで義務的・作業的な態度はNGです。
    それは旦那さんに「自分は赤ちゃんを作るための道具」といった印象を与えてしまいかねません。

    仲良く、プレッシャーや義務感を与えないような言動を心がけてくださいね。

    おわりに

    月経周期を把握することで、排卵日を知るだけでなく、自分の妊娠力や隠れた病気の発見につなげることができます。
    元気な赤ちゃんを産むためには、子宮や卵巣が健康でなければなりません。
    妊活の第一歩として、基礎体温の測定によって自分の月経周期や排卵状態を知ることから始めてみましょう。

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  • 妊娠後期に起こるむくみの原因と解消法

    妊娠後期のむくみについて

    母子手帳の検診記録欄には、体重や腹囲だけでなく、浮腫(ふしゅ)を記録する欄がありますよね。浮腫とはむくみのことで、妊婦さんにとって重要な検査項目なのです。

    特に注意が必要なのが妊娠後期。後期に見られるむくみの症状や原因、解消法を紹介します。

    1. 1.妊娠後期のむくみの症状
    2. 2.妊娠後期にむくみやすい原因
    3. 3.妊娠後期のむくみ解消法
    4. 4.減塩と循環の改善でむくみを解消しよう

    妊娠後期のむくみの症状

    妊娠中は全期間にわたってむくみやすい傾向にあります。
    なかでも、特にむくみやすいのが妊娠後期。
    後期のむくみにはどのような特徴があるのでしょう?

    むくみはどうして起こる?
    むくみとは、体内の水分が正常に体外に排出できなくなっていることから起こります。
    この水分ととは、主に血液の中の水分です。
    血液の中には血漿(けっしょう)という液体成分が存在しています。血漿は血管から徐々に細胞内に染み出し、水分量の調節を行っています。
    そして多すぎる水分は再び血管に吸収されたり、リンパ液として血管に吸収されるようにできています。
    水分量の調整を行っている臓器は腎臓です。
    腎臓では血液中の老廃物や不要な水分をろ過して、尿として排出しています。
    血流が阻害されることで、腎臓に十分な血液が運ばれなくなる結果、むくみが起こるのです。

    妊娠後期には足のむくみが目立つ
    妊娠後期のむくみの最大の特徴は、足がむくみやすくなることです。
    もちろん足だけでなく、手もむくみやすくなり、結婚指輪が外せなくなる人もいます。
    要するに、体の末端に行けば行くほどむくみやすいのです。

    手足がむくむ一般的な理由
    手足がむくみやすくなる原因は、重力と運動にあります。
    地球上で生活するうえで、避けて通れないのが重力です。
    これは血液も同じで、どうしても下から上へは血液は戻りにくくなります。
    大概、手足は心臓よりも下にありますよね。そして心臓から離れた場所に位置しています。遠ければ、心臓まで戻るのには時間がかかったり、戻りきらなかったりします。
    むくみが手足に出やすい理由は、心臓からの位置にあったのです。

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    しかし、手よりも足のほうがむくみやすいのは重力だけが原因ではありません。
    現代の生活では、足を動かすことが少なくなっていますよね。
    足を動かすことは血流を促進しますから、心臓に血液が戻りやすくなります。

    しかし、デスクワークや立ち仕事など、「歩く」ことが少ないと、むくんでしまうのです。
    一方、手というのは動かす機会が多いですよね。パソコンや料理、書き物など、たいてい指先は動かしています。
    これが、手は足よりもむくみにくい理由なのです。

    妊娠後期にむくみやすい原因

    子宮による圧迫
    妊娠後期になると、大きくなった子宮が内臓や血管を圧迫してきます。
    すると、鼠径部(そけいぶ:足の付け根)が圧迫されるようになります。
    鼠径部には、太い血管やリンパ管が走っているため、そこが圧迫されることにより、下半身に血液やリンパ液がたまってしまうのです。
    もともと女性は足などの下半身がむくみやすくできていますが、それが顕著になるのが妊娠後期なのです。

    水分をため込みやすくなる
    妊娠中には血液量が増加します。その量はなんと妊娠前の1.5倍にもなるのです。
    血液は、赤血球や白血球などの固形成分と、血漿(けっしょう)という液体成分からできています。
    妊娠中に増えるのは、主に液体成分である血漿。つまりほとんどが水分です。
    さらに羊水を作るためにも、水分が必要となります。
    このように、妊娠中はとにかく体が水分を欲する状態にあるのです。しかし、必要な水分が必要なところをめぐっていれば、むくみは起こりません。
    水分をため込みやすくなるという妊娠中特有の体質に、子宮による圧迫から起こる循環障害が加わることで、むくみという症状が現れます。

    塩分の摂りすぎ
    しょっぱいものを食べるとのどが渇きますよね。
    これは、高くなりすぎた体内のナトリウム濃度を元に戻そうとする自然な働きです。
    要するに、体内の塩分を水で薄めているのです。
    妊娠中は体内に水分をため込みやすくなることはご説明しました。そこに過剰な塩分が加わることで、体が余計に水分を求めるようになります。
    当然、塩分によって過剰に摂取した水分も子宮の圧迫によって体の中に溜まったままになります。

    妊娠後期のむくみ解消法

    妊娠後期におこるむくみの根本的な原因は、下半身の血液・リンパ液の循環が悪くなることにあります。
    つまり、下半身の循環を良くすることでむくみは解消することができるのです。妊娠後期のむくみ解消に効果的な方法を紹介します。

    ウォーキング
    足は第二の心臓と呼ばれています。心臓とは、いわば血液を送り出すポンプのようなものです。
    足を動かすことによって、下半身に溜まりがちな血液やリンパ液を上半身まで戻すことができるので、このように言われるのですね。
    足のむくみを改善するにはウォーキングが効果的です。
    その際、腕も振りながら歩けば全身運動にもなります。全身運動によって、下半身のみならず全身の血流が促進されます。
    むくみだけでなく、高血圧・高血糖の改善にも効果を発揮してくれるのがウォーキングなのです。

    マッサージ
    足のマッサージも循環を良くするのに効果的です。
    むくみ解消に効果的なマッサージの方法を紹介します。
    ポイントはマッサージの順番です。

    1.足の指先から付け根にかけて揉む
    2.足の裏をつま先からかかとの順で、さするように揉む
    3.足首を回したり、アキレス腱をほぐしたりする
    4.ふくらはぎを下から上に揉み上げる
    5.膝を回したり、膝裏の腱をほぐすように揉む
    6.太ももを下から上にさする
    7.ももの付け根(鼠径部:そけいぶ)を指でくるくる回すようにほぐす

    これを入浴後や運動の前後、寝る前などに行います。
    痛みを感じない、気持ちいと感じる程度の力で行いましょう。
    マッサージのポイントは、足の先から付け根に向かって順番に行っていくところにあります。
    溜まっている水分を下から上に押し上げるようなイメージです。

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    着圧ソックスを履く
    マッサージと同じ効果を持つのが着圧ソックスです。
    コスメショップやドラッグストアでも販売されていますよね。
    着圧ソックスは場所によって締め付ける力が異なっています。それによって、下から上に向けての循環をサポートしてくれているのです。
    着圧ソックスは、医療現場でも正式に採用されているむくみや血栓対策法です。単に美脚効果があると言われているのではなく、その裏には、循環の促進によるむくみの解消という根拠があったのですね。
    ただし、圧が強すぎるものは却って循環の妨げとなりますから、適度な締め付けのものを選びましょう。

    足を高くして寝る
    むくみのそもそもの根源は地球の重力にあります。
    ならばそれを逆手に取りましょう。
    足が心臓よりも高い位置にあればいいのです。そうすれば自ずと低い位置になる心臓まで血液やリンパ液が戻っていきますよね。
    当然、起きている状態でその体勢をとることはできませんから、チャンスは寝るときです。
    ベッドに横になったら、足の下にまくらやクッションを入れて足を高くします。足首に負担のかからない角度になるように調整してください。
    むくみだけでなく脚のだるさも取れますから、ぜひお試しください。
    翌朝のすっきり感が違ってくるはずです。

    減塩

    塩分もむくみの原因の一つですから、食事の際に減塩を心がけましょう。

    妊娠中の線分摂取量の目安は、1日7~8グラム程度です。血圧が高めの人は6グラム程度に抑えるほうがよいでしょう。
    ちなみに、カップ麺1食分には約5グラムもの塩分が含まれています。塩分は意識的に抑えなければどうしても摂りすぎてしまうものです。
    減塩でもおいしく食べる工夫をしましょう。
    たとえば、

    • レモンや酢などの酸味を効かせる
    • だしをしっかりとる(顆粒だしには塩分が含まれています)
    • 暖かいものを食べる(冷たいと味を感じにくくなります)
    • ドレッシングやしょうゆなどは「かける」のではなく「つける」

    このようなちょっとした工夫の積み重ねで、塩分摂取量は減らすことができます。

    カリウムの摂取
    減塩がうまくいかない場合、塩分排出効果を持つカリウムを摂取しましょう。
    カリウムにはナトリウム(塩)と結びついて体の外に排出してくれる効果があります。
    カリウムの豊富な食材を献立に取り入れることで、間接的な減塩効果が得られるのです。
    カリウムの多い食材にはこんなものがあります。

    • バナナ
    • リンゴ
    • プルーン
    • 納豆
    • 海藻類

    どれも手軽に食べられるものばかりですよね。

    減塩と循環の改善でむくみを解消しよう

    妊娠後期のむくみは、塩分と循環障害が大きな原因です。
    むくみは放置しておくと妊娠高血圧症(妊娠中毒症)を招く、大変危険な兆候なのです。
    食事や運動、体勢などをうまく組み合わせながら、むくみを解消していきましょう。

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