• 日本腎臓学会と日本糖尿病学会が専門医間の紹介基準を公表

    日本腎臓学会と日本糖尿病学会はこのほど、専門医間の紹介基準を作成し、それぞれの学会ホームページで公表した。両学会は2018年2月に、かかりつけ医から専門医、専門医療機関への紹介基準を発表している。両学会は合同で「STOP-CKD宣言」を採択し、同基準を活用して専門医間の連携を密にすることで、糖尿病性腎臓病への対策を強化していくとしている。

    腎臓専門医から糖尿病専門医への紹介基準は、「糖尿病治療の大幅な変更等が望まれる場合」と「糖尿病専門医による糖尿病の継続管理が望ましいと考えられる場合」に大きく分けて記している。前者では、(1)血糖コントロール不良が一定期間持続する場合(HbA1c 8.0%以上、高齢者ではHbA1c 8.5%以上が3カ月以上持続することが目安)、(2)糖尿病治療の見直しを要する場合(腎機能低下に伴う薬剤効果増強による低血糖を予防する場合など)、(3)糖尿病急性増悪の場合もしくは急性合併症-といった5項目が挙げられている。糖尿病専門医に紹介後は、診断結果に応じて併診あるいは腎臓専門医での治療を継続する。

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    また、後者では、1型糖尿病や低血糖を頻回に繰り返すなど、内因性インスリン分泌が高度に枯渇している可能性がある場合とし、紹介後は両専門医による継続的な併診加療を含めて検討するとしている。

    一方、糖尿病専門医から腎臓専門医への紹介基準は、「腎臓専門医による腎疾患の鑑別を目的とした場合」と「腎臓専門医による継続管理を目的とした場合」に大別。前者では、糖尿病網膜症を伴わない0.5g/gCr以上の尿蛋白、顕性蛋白尿を伴わない腎機能低下、3カ月以内に推算糸球体濾過量(eGFR)が30%以上低下する急速な腎機能低下など5項目を挙げ、紹介後は、診断結果に応じて併診あるいは糖尿病専門医での治療を継続する。

    また、後者では、保存期腎不全(eGFR 30mL/分/1.73m2未満)、ネフローゼ症候群など6項目を挙げ、紹介後は腎臓専門医での継続管理あるいは糖尿病専門医との併診加療を含めて検討するとしている。

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    糖尿病の3大合併症として知られる、『糖尿病性腎症』。この病気は現在、透析治療を受けている患者さんの原因疾患・第一位でもあり、治療せずに悪化すると腎不全などのリスクも。この記事では糖尿病性腎病を早期発見・早期治療するための手段として、簡易的なセルフチェックや体の症状について紹介していきます。

    糖尿病性腎症リスクを体の症状からセルフチェック!

    参考情報:リンク先1リンク先2
    HealthDay News 2019年3月4日
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  • 中年期以降の血糖値の急上昇で脳心血管疾患リスク増 国循研究チーム

    日本人は、加齢とともに空腹時血糖値が大きく上昇すると脳卒中や冠動脈疾患の発症リスクが高まることが、国立循環器病研究センター(大阪府)予防健診部部長の宮本恵宏氏らの研究チームの検討で分かった。一方、男性では、中年期の空腹時血糖値が高くても、血糖値を適切にコントロールすれば脳心血管疾患リスクは低下することも明らかになった。研究の詳細は「Journal of American Heart Association」1月28日号に掲載された。

     これまでの研究で、高血糖は冠動脈疾患と脳卒中のリスク因子であることが報告されている。しかし、空腹時血糖値の経時的変化と脳心血管疾患の発症の関連については、ほとんど検討されていなかった。

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     宮本氏らは今回、同センターが1989年から実施しているコホート研究「吹田研究」のデータを用いて、男性3,120人と女性3,482人の計6,602人の地域住民を対象に、1989年から2013年の間の脳心血管イベント(脳卒中および冠動脈疾患)の発症と空腹時血糖値の関連を調べた。空腹時血糖値は2年ごとに測定し、統計モデルの一種(joint latent class mixed model)を用いて空腹時血糖値の経時的変化を分類し、男性では3パターン、女性では2パターンを同定した。

     追跡期間の中央値は男性が17.2年、女性が20.2年であり、それぞれ356人および243人が脳心血管イベントを発症した。解析の結果、男性の中でも空腹時血糖値が経時的に大きく上昇した群では脳心血管疾患の発症率が高かったが、中年期に空腹時血糖値が高くても、その後、血糖値を適切にコントロールできた群ではこれらの発症率は低下したことが分かった。

     一方、女性では、空腹時血糖値が経時的に大きく上昇した群では、血糖値の上昇が緩やかだった群に比べて、脳心血管疾患の発症率はやや高い傾向がみられた。

     以上の結果から、研究チームは「加齢とともに血糖値が上昇すると脳心血管疾患リスクが高まるとする、これまでの研究結果が裏付けられた。一方で、中年期に血糖値を適切に管理できれば、その後の脳心血管疾患リスクは抑えられる可能性も示唆された」と述べている。

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    糖尿病でいちばん恐ろしいのが、全身に現れる様々な合併症。深刻化を食い止め、合併症を発症しないためには、早期発見・早期治療がカギとなります。今回は糖尿病が疑われる症状から、その危険性を簡単にセルフチェックする方法をご紹介します。

    糖尿病のセルフチェックに関連する基本情報

    参考情報:リンク先
    HealthDay News 2019年3月4日
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