• 30代の10人に1人は異性間性交渉の経験なし、東大グループ

    1987年から2015年にかけて、日本人の18~39歳の男女では異性間で性交渉した経験がない人の割合が増加していることが、東京大学大学院国際保健政策学客員教授の渋谷健司氏らの研究グループの調査で明らかになった。30歳代に限定すると、10人に1人はこれまでに一度も性交渉を経験したことがないことが分かったという。詳細は「BMC Public Health」4月8日オンライン版に掲載された。

     日本社会では少子高齢化が深刻な問題となっている。しかし、日本人全体における異性間での性交渉経験の実態については明らかになっていない。そこで、研究グループは、出生動向基本調査データを用いて、1987年から2015年にかけて、成人の異性間での性交渉の実態について分析した。

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     研究では、1987~2015年の間に実施された計7回の出生動向基本調査データを用いて、性や年齢で調整した異性間での性交渉未経験者の割合を算出した。対象は18~39歳(1987年調査のみ18~34歳)で、サンプルサイズは1万1,553人~1万7,850人であり、回答率は70.0~92.5%であった。また、2010年調査データを用いて、異性間での性交渉未経験と関連する要因についても分析した。

     その結果、1992~2015年の間に、18~39歳の成人おける年齢で調整した異性間での性交渉未経験者の割合は、女性では21.7%から24.6%、男性では20.0%から25.8%へと増加が見られた(それぞれP<0.001、P<0.01)。年齢層別に見ると、30~34歳では、女性は6.2%から11.9%、男性は8.8%から12.7%へと増加し、35~39歳ではそれぞれ4.0%から8.9%、5.5%から9.5%へと増加していた。

     また、異性間での性交渉未経験と関連する因子として、25~39歳の男性では、「無職」「時短勤務や非正規雇用」「低収入」といった要因が浮かび上がった。

     研究グループによれば、日本人の男性の婚姻率には収入が関連し、昨今の不安定な雇用状況が低い婚姻率に影響しているとされている。今回の調査結果でも、男性では雇用や収入が性交渉する機会の有無に影響している可能性が示唆されたことから、これらを考慮した何らかの政策介入が必要なのではとの見方を示している。また、研究グループは「今後、若者の間で異性間での性交渉未経験者の割合が増えている原因を突き止め、公衆衛生や人口動態への影響を明らかにしていく必要がある」と指摘している。

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  • 「降圧薬で正常血圧」でも循環器疾患死亡リスクは依然高い 筑波大の研究グループ

     日本人の一般集団では、降圧薬の服用により血圧が130/85mmHg未満にコントロールされていても、循環器疾患により死亡するリスクは依然として高いことが、筑波大学医学医療系教授の山岸良匡氏らの研究グループの検討で分かった。この原因として、同氏らは、降圧薬を服用する患者には糖尿病や脂質異常症などの他のリスク因子や、心房細動や動脈硬化などの併存疾患があることが多く、もともと心血管疾患リスクが高かったことが影響した可能性を指摘している。詳細は「Journal of Hypertension」3月14日オンライン版に掲載された。

     山岸氏らは今回、日本人の生活習慣とがんとの関連を調べる大規模なコホート研究(JACC研究)データを用いて、血圧と循環器疾患による死亡の関連と、降圧薬の服用の有無による影響について分析した。

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     対象は、JACC研究に参加した日本全国45地域のうち、血圧測定データのある30地域の成人2万7,728人。欧州の高血圧ガイドライン基準に基づき、対象者を、健診時の血圧値で(1)至適血圧(120/80mmHg未満)、(2)正常血圧(120~129/80~84mmHg)、(3)正常高値(130~139/85~89mmHg)、(4)Ⅰ度高血圧(140~159/90~99mmHg)、(5)Ⅱ~Ⅲ度高血圧(160/100mmHg以上)の5つの群に分けて循環器疾患による死亡率を比較検討した。

     複数の因子で調整した解析の結果、「正常高値」群と比べた循環器疾患による死亡リスクは、至適血圧群では0.85倍、正常血圧群では0.96倍だったのに対し、Ⅰ度高血圧群では1.26倍、Ⅱ~Ⅲ度高血圧群では1.55倍と、血圧の上昇とともにそのリスクは高まることが分かった。

     また、こうした血圧と循環器疾患による死亡リスクとの関連は、降圧薬を服用していない人だけに認められることも明らかになった。降圧薬を服用している人では、「正常高値」群と比べた循環器疾患による死亡リスクは、至適血圧群では2.31倍、正常血圧群では1.68倍、Ⅰ度高血圧群では1.56倍、Ⅱ~Ⅲ度高血圧群では1.63倍であり、血圧が129/84mmHg以下にコントロールされていても死亡リスクは高いことが示された。なお、これらの結果に性差は認められなかったという。

     これらの結果について、山岸氏らは「降圧薬を服用する人で循環器疾患の死亡リスクが高値を示したのは、過度の降圧による影響を否定できないケースもあるが、一概に降圧薬の服用で血圧が下がったことが原因とは言えない。降圧薬を必要とする人の中には、もともと心血管疾患リスクが高く、強力に血圧を下げる治療を受けていたり、合併症が原因で血圧が下がっていることがあり、そのもともとの心血管リスクや合併症が原因で死亡リスクが高値を示した可能性が考えられる」と説明している。そのため、同氏らは「降圧薬の服用により血圧が129/84mmHg以下にコントロールされていても、併存するリスク因子や合併症の管理に注意する必要がある」と注意を促している。

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  • 身体活動に泌尿器系がんの予防効果みられず JPHC研究

    身体活動レベルが高くても、腎がんや膀胱がん、腎盂尿管がんなどの泌尿器系のがんに罹患するリスクは低減しない可能性があることが、国立がん研究センターなどの多目的コホート(JPHC)研究で明らかになった。研究の詳細は「British Journal of Cancer」3月号に掲載された。

     これまでの研究で、身体活動は大腸がんや乳がん、子宮がんの罹患と関連し、運動するほどこれらのリスクは低減する可能性が示されている。一方、身体活動と腎がん、膀胱がん、腎盂尿管がんの罹患との関連性については明らかになっていない。研究グループは今回、JPHC研究に参加した45~74歳の男女約7万6,000人を長期にわたり前向きに追跡したデータを用いて、身体活動と腎がん、膀胱がん、腎盂尿管がんの罹患との関連を調べた。

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     研究では、ベースライン(1990年および1993年)に全国10地域に在住した成人男女のうち、研究開始から5年後に実施したアンケートに回答した45~74歳の男女7万6,795人を対象に2013年まで追跡した。アンケート結果に基づき、対象者を(1)1日の身体活動レベル(低、中、高強度)または(2)余暇時間の運動頻度(週1日未満、週1~2日、週3日以上)でそれぞれ3つの群に分けて腎がんなどの罹患リスクを評価した。

     15.1年間の追跡期間中に202人が腎がん、373人が膀胱がん、83人が腎盂尿管がんに罹患していた。分析の結果、研究開始から5年後には、1日の身体活動レベルと余暇時間の運動頻度のいずれでも、身体活動と腎がん、膀胱がん、腎盂尿管がんの罹患リスクの関連は認められなかった。

     これらの結果について、研究グループは「日本人を対象とした今回の研究では、身体活動が腎がんなどの泌尿器系がんに予防的に働くとする欧米からの報告とは異なる結果が得られた」と指摘。その理由の一つとして、日本人は欧米人と比べて肥満度が低いため、身体活動によるこれらのがんの予防効果が小さかった可能性があるとの見方を示している。

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  • 「日中の食いしばり」と「痩せ型体型」で歯並びが悪化する? 岡山大などが大学生を対象に調査

     「日中の食いしばり」と「痩せ型の体型」が歯並びの悪化に影響する可能性があることが、岡山大学大学院予防歯科学教授の森田学氏と外山直樹氏らの研究グループが大学生を対象に行ったアンケート結果から明らかになった。歯並びの悪化を防ぐには、日中に食いしばる習慣をやめ、成長期に痩せすぎないようにすることが重要だという。研究の詳細は「International Journal of Environmental Research and Public Health」2月26日オンライン版に掲載された。

     歯ぎしりは口腔内に悪影響を及ぼすだけでなく、生活の質(QOL)にも大きく影響するとされる。特に、歯を食いしばる習慣があると歯や顎に大きな力が継続的にかかるため、歯並びに悪影響が出ると考えられている。森田氏らは過去に、横断研究で日中の食いしばりがある人は歯並びが悪い割合が高いことを報告している。今回は、大学生を対象にアンケートを実施し、日中の食いしばりと歯並びの悪化との関連について調べた。

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     研究では、2013年のベースライン時に矯正治療の経験がなく、歯並びが正常だった18~19歳の同大学学生1,092人を2016年まで3年間追跡した。追跡期間中に矯正治療を受けたり、アンケートの回答に不備があったり、3年後の歯科健診を受けなかった学生を除いた計238人を対象に分析した。

     ベースライン時から3年後には対象者の53.8%(128人)で歯並びの悪化が認められた。多変量ロジスティック回帰分析の結果、日中に食いしばる習慣がある学生では、その習慣がない学生と比べて歯並びが悪化するリスクが高いことが分かった(オッズ比3.63、95%信頼区間1.08~12.17)。また、痩せ型の体型(BMI 18.5未満)であると歯並びが悪化しやすく(同2.52、1.25~5.76)、噛み合わせが悪くなりやすいこと(同2.34、1.11~4.92)も明らかになった。

     これらの結果を踏まえ、「日中に食いしばる習慣があったり、痩せている若者は、歯並びが悪化するリスクが高い可能性があることが分かった。歯並びの悪さは見た目に影響するため心理的ストレスにつながる可能性がある一方、痩せすぎは寿命の短縮と関連するとの報告もある。そのため、今回の研究結果は口腔内の問題にとどまらず、全身の健康状態にも影響する重要なものと考えられる」と述べている。

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  • 糖尿病診療の質を評価、網膜症と腎症の検査実施に課題 大規模レセプトデータを分析

    大規模レセプトデータの分析から、近年、定期的に医療機関を受診している糖尿病患者において、HbA1c検査や血中脂質検査を年1回以上受け、併存する高血圧や脂質異常症の治療を受けている患者の割合は高いことが、国立国際医療研究センター研究所糖尿病情報センター室長の杉山雄大氏と東京大学大学院公衆衛生学の田中宏和氏らの共同研究で明らかになった。一方、糖尿病網膜症検査(眼底検査)や尿アルブミン検査の実施率は依然として低く、課題があることも浮き彫りになった。詳細は「Diabetes Research and Clinical Practice」3月号に掲載された。

     糖尿病の合併症を予防するには、早期発見、早期治療が肝要となる。そのためには、「行うべき治療や検査を実施する」診療のプロセスを改善することが必要となる。杉山氏らは今回、大規模なレセプト(診療報酬請求明細書)データベースを用いて、こうしたプロセスを評価した糖尿病診療の質の推移を分析した。

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     研究では、複数の健康保険組合から成るレセプトデータベースを用いて、2006年4月~2016年3月の加入者約370万人のうち、2006、2008、2010、2012、2014年度に、医療機関を3カ月に1回以上受診し、かつ糖尿病治療薬を処方されていた約4万6,000人のデータを抽出。それぞれ翌年度に、日本糖尿病学会が発行する「糖尿病治療ガイド」などで推奨されている検査や処方薬を受けている患者の割合を算出し、2007年度から2015年度にかけて推移を調べた。なお、入院した患者や定期的に受診しなかった患者は解析から除外した。

     その結果、3カ月に1回以上受診し、糖尿病治療薬の処方を受けていた患者では、翌年度に約95%がHbA1c検査を、約85%は血中脂質検査を1回以上受けていたことが分かった。また、高血圧、脂質異常症を併存した患者がそれぞれ「ACE阻害薬あるいはARBの処方」、「スタチンの処方」を受けている割合には上昇傾向が見られた。

     一方で、眼底検査を年1回以上受けている患者の割合は全体で40%程度にとどまり、実施率には上昇は見られなかった(2007年度42.0%、2011年度38.5%、2015年度38.7%)。また、尿中アルブミン検査の実施率(200床未満の施設に限る)は2007年度の14.0%から2011年度には21.5%と上昇傾向が見られたものの、2015年度でも24.2%にとどまっていた。

     さらに、年齢や性など関連する要因を統計学的に調整した分析の結果、インスリンを処方されている患者は、経口血糖降下薬だけを処方されている患者に比べて、適切な検査や薬剤を処方される割合が高かった。また、200床以上の中規模以上の病院や小規模病院で糖尿病治療薬の処方を受けている患者では、診療所の患者よりもこの割合が高いことも分かった。

     これらの結果を踏まえ、杉山氏らは「糖尿病診療の質を向上させるため、関連学会が推奨する適切な検査や薬剤処方をさらに普及させることが望まれる。今後は、地域や医療施設の特性による糖尿病診療の質の差などを分析しながら、診療の実態を把握し、質の向上を目指した研究を進めていきたい」と述べている。

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    糖尿病でいちばん恐ろしいのが、全身に現れる様々な合併症。深刻化を食い止め、合併症を発症しないためには、早期発見・早期治療がカギとなります。今回は糖尿病が疑われる症状から、その危険性を簡単にセルフチェックする方法をご紹介します。

    糖尿病のセルフチェックに関連する基本情報

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    HealthDay News 2019年4月1日
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