大量飲酒で細胞の老化が進む?     

大量飲酒を繰り返していると細胞の老化が進み、心疾患や糖尿病、がん、認知症といった加齢に関連する健康問題のリスクが高まることが、神戸大学大学院医学研究科の山木愛久氏らの研究で示唆された。

 研究では、41~85歳のアルコール依存症患者134人と、年齢を一致させたアルコール依存症でない対照者121人からDNA検体を採取して比較した。その結果、アルコール依存症患者ではテロメアが短縮していることが明らかになった。

 テロメアとは、染色体の末端についている蛋白質のキャップのようなもので、老化と全般的な健康の指標とされている。テロメアは細胞が分裂するたびに少しずつ失われていくため、加齢に伴って短くなる。そのため、やがて染色体はテロメアによる保護を失い、細胞は上手く機能しなくなって分裂できなくなる。ただ、加齢以外の要因でテロメアが短くなる場合もある。

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 山木氏は、「今回の研究で、アルコール依存症患者ではテロメアの長さが短縮していることが分かった。これは大量飲酒が細胞レベルで生物学的な老化を引き起こすことを示唆している。一般の人にとっても、大量飲酒はテロメアを短縮させるのだという事実を心に留めておくことは健康に生きていくための助けとなるだろう」と述べている。

 この研究はアルコール依存症研究学会(RSA、6月24~28日、デンバー)で発表された。なお、学会発表された研究結果は査読を受けて医学誌に掲載されるまでは予備的なものとみなされる。

参考情報:リンク先
HealthDay News 2017年6月26日
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