採血不要の血糖測定技術を開発 -小型装置の実用化目指す、量研機構-

量子科学技術研究開発機構(千葉市)は8月18日、採血をせずに指先に光を当てるだけで血糖値を測定できる技術を開発したと発表した。

同機構はこの非侵襲血糖値センサーの実用化を目指し、既にベンチャー企業を立ち上げている。病院だけでなく家庭でも簡便に使える小型の血糖値センサーを普及させることで、従来の採血を伴う血糖測定による患者の負担を軽減し、QOL向上を図る。

採血せずに血糖値を測定する技術はこれまでも開発されてきたが、従来の技術ではタンパク質や脂質といったグルコース以外の血中成分や体温などの影響を大きく受けるため、臨床応用に十分な測定精度は得られていなかった。一方、中赤外領域では、特定の物質だけに選択的に光エネルギーを吸収させることができるため、血中グルコースの吸収を比較的容易に測定できるとされる。しかし、セラミックヒーターなどの従来光源の中赤外領域における輝度は極端に低く、血糖測定に十分な測定精度には達していなかった。

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 同機構・関西光科学研究所(京都府)量子生命科学研究部レーザー医療応用研究グループの山川考一氏らは、固体レーザーの最先端技術と光パラメトリック発振(OPO)技術を融合することで、手のひらサイズの「高輝度中赤外レーザー」(波長6~9μm)の開発に世界で初めて成功した。この技術により国際標準化機構(ISO)が定める臨床応用に必要な測定精度(血糖値75mg/dL未満では±15mg/dL以内、75mg/dL以上では±20%以内に測定値の95%が入れば合格)を一定の条件下で満たせたという。

 現行の血糖測定法は採血を要するため、患者は煩わしさや痛み、精神的なストレス、感染症リスクを抱えているほか、穿刺針などの消耗品コストの負担も強いられている。同機構では非侵襲の小型血糖センサーを開発することでこれらの患者の負担を軽減し、さらには糖尿病の診断や治療の効率化も図れるものと期待を示している。

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HealthDay News 2017年8月28日
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