血糖値の変化は2型糖尿病における血圧反射システムの変化マーカー

糖尿病性自律神経障害の指標である圧反射感受性(血圧の値を一定の範囲に保持するための反射システム)と、心血管イベントの独立したリスク因子であるHbA1cの測定時変動(医療機関で測定するたびに値が変わること)は逆相関することが、東京慈恵会医科大学糖尿病・代謝・内分泌内科の坂本昌也氏らの研究により分かった。

詳細は「Cardiovascular Diabetology」7月10日オンライン版に掲載された。

坂本氏らは、以前の研究で2年間に8回以上HbA1cを測定した患者94人のデータを遡って分析した。
HbA1cの測定時変動は、2年間にHbA1cを8回以上連続測定した患者内変動係数、標準偏差および調整標準偏差を用いて評価し、圧反射感受性を分析した。

短期血糖変動は、24時間連続グルコースモニタリング中のグルコース変動係数を測定することによって評価した。
主な目的は、HbA1cの測定時変動と圧反射感受性との間に関係があるかどうかを判断することで、二次的な目的は、他の変数と圧反射感受性との関係、および圧反射感受性に対する長期血糖変動および短期血糖変動のそれぞれの組み合わせ効果を調べることであった。

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この研究の基準に合致した57人の患者(平均年齢67.2±7.7歳、平均HbA1c 7.3±1.0%)が最終的に分析された。
検査した独立項目ごとの解析では、HbA1c患者内変動係数(r=-0.354、p= 0.007)、HbA1c標準偏差(r =-0.384、p=0.003)、HbA1c 調整標準偏差(r=-0.391、p=0.003)が 圧反射感受性低下と有意に関連していた。
独立した項目二つ以上を関係させた分析では、HbA1c患者内変動係数、HbA1c標準偏差、およびHbA1c調整標準偏差が圧反射感受性に逆相関が示した。

さらに、長期血糖変動または短期血糖変動のいずれかの増加は、圧反射感受性と逆相関したが、長期血糖変動および短期血糖変動が中央値を超える患者では、圧反射感受性のさらなる低下はみられなかった。

以上の結果から、坂本氏らは「HbA1cの測定時変動は、2型糖尿病患者の平均HbA1cとは独立して、圧反射感受性と逆相関していた。
したがって、HbA1cの測定時変動は、2型糖尿病における圧反射感受性低下のマーカーとなり得る可能性がある」と結論している。

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参考情報:リンク先
HealthDay News 2018年7月23日
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