• 妊娠週の数え方は?初期・中期・後期それぞれの体の変化

    妊娠期間について

    妊娠期間は大きく分けると初期・中期・後期に分けられます。それぞれの期間はいつからいつまでなのか?各期間ではお母さんの体にどんな変化が起こるのか?赤ちゃんの成長のしかたは?そんな妊娠期間に関する疑問にお答えします。
    1. 1.妊娠週数の数え方
    2. 2.妊娠期間の分類
    3. 3.各期間の母体・胎児の変化

    妊娠週数の数え方

    妊娠期間は月単位ではなく週数で管理を行っています。
    妊娠週数の具体的な数え方を説明します。

    妊娠は週単位で数える
    妊娠期間は7日間で1週間と捉え、4週間を1ヵ月とカウントします。
    1週間とは0日目から始まり、6日目までを言います。
    つまり7日目は翌週の0日目という扱いになりますから、「◯週7日目」という日は存在しません。

    妊娠期間は40週間(280日)
    妊娠から出産までの期間は40週間と言われています。
    妊娠37週0日目から41週6日目までの正産期と言い、この期間に生まれてくる赤ちゃんは十分に成長しています。
    妊娠42週0日以降は過産期と呼ばれます。
    お腹の中で赤ちゃんが大きくなりすぎたり、羊水や胎盤の状態が悪くなってきたりするので、人工的な出産に踏み切ることとなります。
    逆に、妊娠37週未満での出産の場合は早産と呼ばれ、産まれてきた赤ちゃんにはNICU などでの特別な保護が必要となる場合があります。

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    妊娠期間の分類

    妊娠周期は3つの時期に分かれています。
    それぞれ妊娠初期、妊娠中期、妊娠後期といいます。

    妊娠初期
    妊娠初期とは、妊娠0周0日から妊娠15週6日目までのことをいいます。
    ちなみに、妊娠0週0日というのは前回の生理が始まった初日を指します。
    つまり妊娠0週0日ではまだ妊娠はしていないということになるのです。

    妊娠中期
    妊娠中期とは、妊娠16週0日目から妊娠27週6日目までの期間を言います。
    妊娠中期は安定期とも呼ばれ、お母さんの心身や赤ちゃんの状態が最も安定している時期です。
    マタニティーライフを最も満喫できる時期ではないでしょうか。

    妊娠後期
    妊娠後期とは妊娠28週0日目から妊娠39週6日目までの期間を言います。
    なかでも、妊娠36週0日目から妊娠39週6日目までを臨月と呼んでいます。
    臨月とは出産を間近に控えた時期で、いつ赤ちゃんが産まれてもおかしくない時期のことをいいます。

    各期間の母体・胎児の変化

    妊娠すると、お母さんや赤ちゃんには心や体に大きな変化が起こっていきます。
    妊娠各期における、お母さんと赤ちゃんの変化を見ていきましょう。

    妊娠初期における母体の変化
    妊娠初期においてお母さんの体に起こる1番の変化は、何といってもつわりです。
    つわりと一口に言っても症状は様々です。

    ・匂いや食べ物を食べたりすると吐き気を感じるニオイづわりや吐きづわり
    ・空腹になると吐き気を感じる食べづわり
    ・口の中が唾液でいっぱいになるよだれづわり
    ・とても眠くなったり、逆に眠れなくなったりする睡眠障害もつわりの一種です。

    この時期では、ホルモンのバランスが一気に変わってきます。
    そのためお母さんの体が変化についていけず、つわりとして様々な症状が現れると言われています。
    妊娠16週ごろまでには胎盤が完成します。
    胎盤が完成するまでの時期を一般的には妊娠初期と捉え、胎盤の完成とともにつわり症状もおさまってきます。

    妊娠初期における赤ちゃんの状態
    妊娠初期は赤ちゃんの体が作られていく上で一番重要な時期です。
    この時期は、脳や神経系、心臓や腎臓といったとても大切な臓器がつくられていきます。
    そのため、この時期にに感染症にかかったり薬を服用したりしてしまうと、赤ちゃんに影響が及ぶ可能性があります。

    どうしても薬の服用が必要な場合は、必ずかかりつけの産科医に相談をしましょう。

    妊娠初期も終わりに近づいてくると、赤ちゃんの大きさは身長が20センチ程度、体重も20グラム程度となります。
    手足や鼻などがエコーで確認できるようになります。

    妊娠中期における母体の変化
    妊娠中期になると、お母さんの体には多くの変化が現れてきます。
    徐々にお腹が大きくなっていき、乳腺も発達していきます。
    この頃になってくると、今まで来ていた普通の下着や服がきつくなってきます。
    締め付けが血流を阻害するので、マタニティー用の下着や服を着用しましょう。

    また、つわりが終わったことから食欲が出てくる時期でもあります。
    この時期に体重が増加しすぎてしまうと、出産時に大きな負担となってしまいます。
    体に負担の少ないウォーキングやヨガなどを取り入れて、適度な運動を行っていきましょう。

    妊娠中期における赤ちゃんの状態
    妊娠20周ごろになると赤ちゃんも活発に動くようになり、胎動を感じ始める人が多くなります。
    この頃になると、赤ちゃんの身長は25センチ程度、体重は25グラム程度に成長しています。
    指には爪が生え始め、指しゃぶりをする姿も見られるようになってきます。
    妊娠24週ごろになると男女の判別ができるようになってきます。
    胎動は日増しに大きくなり、聴覚も発達してくるので、お母さんの声も聞こえるようになります。
    妊娠中期も終盤を迎える頃になると、赤ちゃんの内臓や骨格はほとんど完成してきます。
    身長が45センチ程度、体重は2.5キロほどにまで成長します。

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    妊娠後期における母体の変化
    妊娠後期になるとお腹が一段と大きくなり、お母さんは便秘や頻尿、腰痛などといったマイナートラブルを抱えやすくなります。
    また、妊娠高血圧症や逆子などといったトラブルが長引くと帝王切開での出産を視野に入れる必要があります。

    妊娠後期における赤ちゃんの状態
    妊娠も37週目に入ると、赤ちゃんの体はほとんど完成しています。もう外の世界に適応するだけの十分な力を備えているのです。
    この頃から、前駆陣痛と言って不規則で微弱な陣痛が起こることがあります。
    これは赤ちゃんが外に出てくるための準備をしている最中なのです。
    すると、これまで元気だった赤ちゃんの動きがだんだん弱まってきます。
    胎動を感じず心配になるかもしれませんが、これは赤ちゃんが生まれるための準備をしている証拠なのです。

    それぞれの期間における変化を知って、体調管理に役立てよう
    40週間という長い期間を一緒に過ごすお母さんと赤ちゃん。
    それぞれの体には多くの変化が訪れてきます。
    今回紹介したのは、あくまで平均的な目安にしか過ぎません。
    しかし、およその時期と体の変化を知ることで体調管理に役立てましょう。

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  • 月経周期と排卵日を知って妊活に挑戦

    月経サイクルについて

    妊活において欠かせないことの第一は、自分の月経周期を知ることです。特に、排卵日を把握することなしには妊活の成功はあり得ません。自分の体のことなのに、意外と知らない月経周期。月経周期や排卵日を知る方法をまとめました。
    1. 1.月経サイクルとは
    2. 2.排卵日とは
    3. 3.妊娠しやすい時期の計算方法
    4. 4.排卵日に気をつけること
    5. 5.おわりに

    月経サイクルとは

    月経サイクルとは、いわゆる生理周期のことです。妊娠するためには、自分の生理周期を知っておくことが不可欠です。
    意外と知らない月経サイクルについて解説します。

    女性の生理には周期がある
    女性なら当たり前のように起こる生理。生理不順ではない人であれば、約1か月おきに生理がやってきますよね。
    生理から次の生理までの期間のことを月経サイクルといいます。このサイクルの中では、女性の体には様々な変化が起こっているのです。

    月経サイクルの仕組み
    女性の体は月経→排卵→月経と周期的な繰り返しを行っています。
    月経から排卵までの期間にはエストロゲンというホルモンが分泌されます。
    エストロゲンには卵子を成長させる働きがあり、妊娠する力を持った元気な卵子を作り、排卵させることを目的としています。

    一方、排卵が起こるとエストロゲンに変わりプロゲステロンというホルモンが分泌されるようになります。プロゲステロンの役割は、妊娠しやすい環境をつくること。例えば、子宮内膜を厚くしたり、脂肪や水分を体に蓄えたりすることです。
    そして妊娠が成立しなければ、再び月経がやってきます。
    一般的な女性では、月経開始から排卵までが2週間、排卵から月経までが2週間。月経サイクルは約4週間となっています。
    女性の体は何十年もこのサイクルを繰り返しているのです。

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    月経サイクルの異常
    とはいえ、人間には個人差があるもの。
    月経サイクルは25日~38日を正常の範囲とし、それよりも短期間で月経が起こってしまう事を頻発月経(ひんぱつげっけい)と呼び、39日以上の周期となる場合を稀発月経(きはつげっけい)と呼んでいます。
    婦人科的にはこれらの周期は月経異常とみなされています。
    頻発月経や稀発月経の裏には、卵巣や子宮の病気が隠れている場合がありますから、妊活をスムーズに行うためにも早急に婦人科を受診する必要があります。

    妊娠に影響するその他の月経異常
    月経周期だけでなく、月経量の異常も妊娠に影響を及ぼします。
    例えば、極端に出血量が少なく、2日程度で月経が終了してしまう事を過小月経(かしょうげっけい)といいます。これは子宮内膜が十分な厚さになっておらず、着床しにくいことを意味しています。

    一方、極端に出血量が多い場合を過多月経(かたげっけい)と呼び、子宮内膜症や子宮筋腫などが原因となっている可能性があります。
    このような場合も、早急に婦人科を受診して検査を受ける必要があります。

    排卵日とは

    卵子が卵巣から放出される日
    妊活を成功させるためには、排卵日を把握しておく必要があります。
    排卵日や卵子の寿命についてみてみましょう。
    排卵日とは、卵巣から卵子が放出される日のことを言います。
    月経がはじまると、エストロゲンの働きによって、卵子の素が育ち始めます。そしておよそ2週間かけて十分に成長ていきます。
    妊娠できる元気な状態まで成熟した卵子は、卵巣を飛び出し子宮に向かって移動を始めます。
    この、卵子の旅立ちの日が排卵日となるのです。

    卵子の寿命はどれくらい?
    卵子の寿命はとても短いのです。
    卵子が生きていられる期間はおよそ1日。そのなかでも、妊娠できる元気な状態を保てるのはわずか半日程度と言われています。
    1か月の間で、妊娠が可能な期間はこれほど短い間なのです。

    妊娠しやすい時期の計算方法

    妊娠の確立が高くなる期間は1日にも満たない短い間です。
    タイミングを逃さないためにも、排卵日を正確に把握したいものです。そのためには、基礎体温を記録することが重要となってきます。

    基礎体温をつけよう
    女性の体温は、エストロゲン分泌の時期とプロゲステロン分泌の時期で2層に分かれるようになっています。
    排卵前の時期は体温は低めであり、排卵日になると一気に低下します。そして排卵日を過ぎると高温になります。妊娠が成立すると体温は高温を維持し、月経がはじまると体温は低下します。
    このように、基礎体温をつけることによって、排卵日や妊娠の可能性を判断できるようになるのです。

    排卵している?
    排卵日当日の朝になると、基礎体温は一気に下降します。これが正常な排卵が起こっている証拠です。
    しかし、排卵日と思われる極端な基礎体温の低下がない場合、月経自体が起こっていても排卵をしていないことが考えられます。このような状態のことを無排卵月経といいます。
    これではいくら妊活を行っても成果が得られることはありません。早急に婦人科を受診して治療を受ける必要があります。

    妊娠が成立しやすい期間はどれくらい?
    卵巣を飛び出した卵子は、約1週間かけて子宮に到達します。
    しかし卵子が妊娠できる状態でいられるのはわずか半日程度。
    一方、精子の寿命はもう少し長く、数日間は元気な状態で生きていられます。
    精子と卵子が元気な状態で出会わなければ妊娠は成立しません。
    つまり、排卵日から半日間、最大でも24時間が妊娠成立のリミットとなります。

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    排卵日に気をつけること

    排卵日当日こそが妊娠のカギです。
    ですがそのためには旦那さんの協力が欠かせませんよね。
    排卵日当日に心がけたいことがあります。

    数日前から体調を整える
    卵子と精子が出会っただけでは妊娠の成立とは言えません。受精した卵子が子宮に着床してはじめて「妊娠した」と呼べるのです。
    そのためには卵子と精子が元気であることや、子宮内膜が良い状態であることが欠かせません。
    冷えや睡眠不足、栄養状態やストレスなどによって、どれか一つの要素でも十分でなくなってしまっては、妊娠成立の可能性が低くなってしまいます。
    排卵日近くになったらできるだけ規則正しく健康な生活を心がけることが必要です。

    旦那さんと仲良く、プレッシャーを与えない
    男性というのは女性が思っているよりもずっとロマンチックでデリケートな存在です。
    「排卵日だから」という感じで義務的・作業的な態度はNGです。
    それは旦那さんに「自分は赤ちゃんを作るための道具」といった印象を与えてしまいかねません。

    仲良く、プレッシャーや義務感を与えないような言動を心がけてくださいね。

    おわりに

    月経周期を把握することで、排卵日を知るだけでなく、自分の妊娠力や隠れた病気の発見につなげることができます。
    元気な赤ちゃんを産むためには、子宮や卵巣が健康でなければなりません。
    妊活の第一歩として、基礎体温の測定によって自分の月経周期や排卵状態を知ることから始めてみましょう。

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  • 妊娠後期に起こるむくみの原因と解消法

    妊娠後期のむくみについて

    母子手帳の検診記録欄には、体重や腹囲だけでなく、浮腫(ふしゅ)を記録する欄がありますよね。浮腫とはむくみのことで、妊婦さんにとって重要な検査項目なのです。

    特に注意が必要なのが妊娠後期。後期に見られるむくみの症状や原因、解消法を紹介します。

    1. 1.妊娠後期のむくみの症状
    2. 2.妊娠後期にむくみやすい原因
    3. 3.妊娠後期のむくみ解消法
    4. 4.減塩と循環の改善でむくみを解消しよう

    妊娠後期のむくみの症状

    妊娠中は全期間にわたってむくみやすい傾向にあります。
    なかでも、特にむくみやすいのが妊娠後期。
    後期のむくみにはどのような特徴があるのでしょう?

    むくみはどうして起こる?
    むくみとは、体内の水分が正常に体外に排出できなくなっていることから起こります。
    この水分ととは、主に血液の中の水分です。
    血液の中には血漿(けっしょう)という液体成分が存在しています。血漿は血管から徐々に細胞内に染み出し、水分量の調節を行っています。
    そして多すぎる水分は再び血管に吸収されたり、リンパ液として血管に吸収されるようにできています。
    水分量の調整を行っている臓器は腎臓です。
    腎臓では血液中の老廃物や不要な水分をろ過して、尿として排出しています。
    血流が阻害されることで、腎臓に十分な血液が運ばれなくなる結果、むくみが起こるのです。

    妊娠後期には足のむくみが目立つ
    妊娠後期のむくみの最大の特徴は、足がむくみやすくなることです。
    もちろん足だけでなく、手もむくみやすくなり、結婚指輪が外せなくなる人もいます。
    要するに、体の末端に行けば行くほどむくみやすいのです。

    手足がむくむ一般的な理由
    手足がむくみやすくなる原因は、重力と運動にあります。
    地球上で生活するうえで、避けて通れないのが重力です。
    これは血液も同じで、どうしても下から上へは血液は戻りにくくなります。
    大概、手足は心臓よりも下にありますよね。そして心臓から離れた場所に位置しています。遠ければ、心臓まで戻るのには時間がかかったり、戻りきらなかったりします。
    むくみが手足に出やすい理由は、心臓からの位置にあったのです。

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    しかし、手よりも足のほうがむくみやすいのは重力だけが原因ではありません。
    現代の生活では、足を動かすことが少なくなっていますよね。
    足を動かすことは血流を促進しますから、心臓に血液が戻りやすくなります。

    しかし、デスクワークや立ち仕事など、「歩く」ことが少ないと、むくんでしまうのです。
    一方、手というのは動かす機会が多いですよね。パソコンや料理、書き物など、たいてい指先は動かしています。
    これが、手は足よりもむくみにくい理由なのです。

    妊娠後期にむくみやすい原因

    子宮による圧迫
    妊娠後期になると、大きくなった子宮が内臓や血管を圧迫してきます。
    すると、鼠径部(そけいぶ:足の付け根)が圧迫されるようになります。
    鼠径部には、太い血管やリンパ管が走っているため、そこが圧迫されることにより、下半身に血液やリンパ液がたまってしまうのです。
    もともと女性は足などの下半身がむくみやすくできていますが、それが顕著になるのが妊娠後期なのです。

    水分をため込みやすくなる
    妊娠中には血液量が増加します。その量はなんと妊娠前の1.5倍にもなるのです。
    血液は、赤血球や白血球などの固形成分と、血漿(けっしょう)という液体成分からできています。
    妊娠中に増えるのは、主に液体成分である血漿。つまりほとんどが水分です。
    さらに羊水を作るためにも、水分が必要となります。
    このように、妊娠中はとにかく体が水分を欲する状態にあるのです。しかし、必要な水分が必要なところをめぐっていれば、むくみは起こりません。
    水分をため込みやすくなるという妊娠中特有の体質に、子宮による圧迫から起こる循環障害が加わることで、むくみという症状が現れます。

    塩分の摂りすぎ
    しょっぱいものを食べるとのどが渇きますよね。
    これは、高くなりすぎた体内のナトリウム濃度を元に戻そうとする自然な働きです。
    要するに、体内の塩分を水で薄めているのです。
    妊娠中は体内に水分をため込みやすくなることはご説明しました。そこに過剰な塩分が加わることで、体が余計に水分を求めるようになります。
    当然、塩分によって過剰に摂取した水分も子宮の圧迫によって体の中に溜まったままになります。

    妊娠後期のむくみ解消法

    妊娠後期におこるむくみの根本的な原因は、下半身の血液・リンパ液の循環が悪くなることにあります。
    つまり、下半身の循環を良くすることでむくみは解消することができるのです。妊娠後期のむくみ解消に効果的な方法を紹介します。

    ウォーキング
    足は第二の心臓と呼ばれています。心臓とは、いわば血液を送り出すポンプのようなものです。
    足を動かすことによって、下半身に溜まりがちな血液やリンパ液を上半身まで戻すことができるので、このように言われるのですね。
    足のむくみを改善するにはウォーキングが効果的です。
    その際、腕も振りながら歩けば全身運動にもなります。全身運動によって、下半身のみならず全身の血流が促進されます。
    むくみだけでなく、高血圧・高血糖の改善にも効果を発揮してくれるのがウォーキングなのです。

    マッサージ
    足のマッサージも循環を良くするのに効果的です。
    むくみ解消に効果的なマッサージの方法を紹介します。
    ポイントはマッサージの順番です。

    1.足の指先から付け根にかけて揉む
    2.足の裏をつま先からかかとの順で、さするように揉む
    3.足首を回したり、アキレス腱をほぐしたりする
    4.ふくらはぎを下から上に揉み上げる
    5.膝を回したり、膝裏の腱をほぐすように揉む
    6.太ももを下から上にさする
    7.ももの付け根(鼠径部:そけいぶ)を指でくるくる回すようにほぐす

    これを入浴後や運動の前後、寝る前などに行います。
    痛みを感じない、気持ちいと感じる程度の力で行いましょう。
    マッサージのポイントは、足の先から付け根に向かって順番に行っていくところにあります。
    溜まっている水分を下から上に押し上げるようなイメージです。

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    着圧ソックスを履く
    マッサージと同じ効果を持つのが着圧ソックスです。
    コスメショップやドラッグストアでも販売されていますよね。
    着圧ソックスは場所によって締め付ける力が異なっています。それによって、下から上に向けての循環をサポートしてくれているのです。
    着圧ソックスは、医療現場でも正式に採用されているむくみや血栓対策法です。単に美脚効果があると言われているのではなく、その裏には、循環の促進によるむくみの解消という根拠があったのですね。
    ただし、圧が強すぎるものは却って循環の妨げとなりますから、適度な締め付けのものを選びましょう。

    足を高くして寝る
    むくみのそもそもの根源は地球の重力にあります。
    ならばそれを逆手に取りましょう。
    足が心臓よりも高い位置にあればいいのです。そうすれば自ずと低い位置になる心臓まで血液やリンパ液が戻っていきますよね。
    当然、起きている状態でその体勢をとることはできませんから、チャンスは寝るときです。
    ベッドに横になったら、足の下にまくらやクッションを入れて足を高くします。足首に負担のかからない角度になるように調整してください。
    むくみだけでなく脚のだるさも取れますから、ぜひお試しください。
    翌朝のすっきり感が違ってくるはずです。

    減塩

    塩分もむくみの原因の一つですから、食事の際に減塩を心がけましょう。

    妊娠中の線分摂取量の目安は、1日7~8グラム程度です。血圧が高めの人は6グラム程度に抑えるほうがよいでしょう。
    ちなみに、カップ麺1食分には約5グラムもの塩分が含まれています。塩分は意識的に抑えなければどうしても摂りすぎてしまうものです。
    減塩でもおいしく食べる工夫をしましょう。
    たとえば、

    • レモンや酢などの酸味を効かせる
    • だしをしっかりとる(顆粒だしには塩分が含まれています)
    • 暖かいものを食べる(冷たいと味を感じにくくなります)
    • ドレッシングやしょうゆなどは「かける」のではなく「つける」

    このようなちょっとした工夫の積み重ねで、塩分摂取量は減らすことができます。

    カリウムの摂取
    減塩がうまくいかない場合、塩分排出効果を持つカリウムを摂取しましょう。
    カリウムにはナトリウム(塩)と結びついて体の外に排出してくれる効果があります。
    カリウムの豊富な食材を献立に取り入れることで、間接的な減塩効果が得られるのです。
    カリウムの多い食材にはこんなものがあります。

    • バナナ
    • リンゴ
    • プルーン
    • 納豆
    • 海藻類

    どれも手軽に食べられるものばかりですよね。

    減塩と循環の改善でむくみを解消しよう

    妊娠後期のむくみは、塩分と循環障害が大きな原因です。
    むくみは放置しておくと妊娠高血圧症(妊娠中毒症)を招く、大変危険な兆候なのです。
    食事や運動、体勢などをうまく組み合わせながら、むくみを解消していきましょう。

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  • 妊娠中にインフルエンザに罹ったら

    インフルエンザは普段から危険な状態をもたらしうる疾患ですが、妊娠中はさらに警戒する必要があります。女性は誰でも毎年ワクチンを接種することが推奨されています。

    それでも妊娠中にインフルエンザに罹ってしまったら、以下のように適切に対処しましょう。

    • できる限り早く治療を始めましょう。抗ウイルス薬は発症から48時間以内に使用すれば最も高い効果を発揮します。
    • 抗ウイルス薬を使用すると症状が早くよくなるだけでなく、母体や胎児の深刻な合併症を予防することができます。
    • 医師から経口薬オセルタミビル(タミフル)の服用を勧められることがあります。この薬については十分な研究が実施されています。
    • 妊娠中の発熱と先天異常リスクの関連が認められています。発熱がみられる場合は、すぐに医師に相談しましょう。

    情報元:米疾病対策センター(CDC)

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    参考情報:リンク先
    HealthDay News 2017年12月12日
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  • 気付かず飲んでしまった!妊娠超初期のお酒と胎児性アルコール症候群

    妊娠超初期について

    妊娠超初期とは、一般的には妊娠に気が付かない時期です。その期間には、お酒やタバコ・薬などを知らずに摂取してしまう人も少なくありません。妊娠超初期にアルコールなどを摂取してしまった場合のリスクや、赤ちゃんへの影響について解説します。
    1. 1.妊娠超初期とは
    2. 2.妊娠超初期におけるアルコール摂取の胎児への影響
    3. 3.胎児性アルコール症候群とは
    4. 4.胎児性アルコール症候群にならないために

    妊娠超初期とは

    妊娠超初期とは、妊娠0週0日~妊娠3週6日目までのことです。
    0週0日なんて、なんだか不思議な数え方ですよね。
    妊娠のまさにスタート日である妊娠0週0日とはいつのことを指すのでしょう?
    それは、最後の生理が始まった日(1日目)のことなのです。
    その日って、当然まだ赤ちゃんはおなかの中にいませんよね。
    どうしてこのような数え方になるのでしょう?

    女性の生理周期の数え方
    女性の生理周期はおよそ1か月を1サイクルとしています。
    生理が始まり、排卵が起こり、そしてまた生理が来る。これを何十年も繰り返していきます。
    そのサイクルのスタートが生理の開始日なのです。
    つまり、「生理の開始→生理終了→排卵→生理開始前日」までが1つの生理周期になるのです。

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    実際に妊娠するのは何週目?
    一般的に、排卵は生理開始から約2週間後に起こります。ちょうど生理周期の真ん中あたりですね。
    この時期に精子と出会うことで、卵子は受精卵となります。しかし、これではまだ「妊娠した」とは言えません。
    卵子と精子は通常、卵管という卵巣と子宮をつなぐ管の中で出会います。そして細胞分裂を繰り返しながら子宮まで移動してきます。
    子宮に到着した受精卵は、子宮にくっつき根を張りだします。これを着床と言います。
    着床が無事に行われて初めて「妊娠が成立」するのです。
    排卵から着床までの期間はおよそ1週間程度。
    つまり、妊娠が成立するころには、すでに妊娠3週目なのです。
    普通の人の感覚からすると違和感のある数え方ではありますが、妊娠週数の数え方は「女性の生理周期は生理1日目がスタート」という考え方からきているのです。

    妊娠超初期は実質的には1週間程度
    妊娠超初期とは、妊娠0週0日(=生理1日目)から、妊娠3週6日目までを言います。
    妊娠が成立するのは3週目のあたまになりますから、妊娠超初期にお腹の中に実際に赤ちゃんがいるのはわずか1週間程度になるのです。
    妊娠超初期は後になってからわかる
    妊娠4週未満の時期は、通常の生理周期の中にあります。

    つまり、次の生理が始まる前です。
    一般的に妊娠に気づくきっかけが、生理の遅れや基礎体温の変化ですから、妊娠超初期とはお母さんの自覚がないままに過ぎて行ってしまうことがほとんどです。
    妊活を行っている場合は違うかもしれませんが、通常の生活を行っている場合、飲酒や喫煙、薬の服用などといった妊娠中のNG行為が気づかぬうちになされてしまう可能性があります。
    着床から1週間程度のこの期間にアルコールなどを摂取してしまった場合、赤ちゃんには影響があるのでしょうか?

    妊娠超初期におけるアルコール摂取の胎児への影響

    妊娠超初期にアルコールを摂取してしまうと、おなかの赤ちゃんにはどんな影響があるのでしょう?
    妊娠超初期に摂取したものは、どれだけ赤ちゃんに移行するのか?
    妊娠超初期(妊娠3週目まで)の間は、赤ちゃんは単純な細胞分裂のみを行っています。
    重要な器官の原型が作られ始めるのは妊娠4週目に入ってからになります。
    ですから、基本的に妊娠3週目までの間に摂取したアルコールや薬は赤ちゃんの発育や奇形、障害などには影響しません。
    4週目に入るまでに体内から成分が抜けてしまうからです。

    妊娠超初期に気を付けたい薬
    ただし、体内での代謝に時間がかかる薬が存在しています。
    4週目間近での摂取では、体内に薬の成分が残っている場合も考えられますから、赤ちゃんに影響がないとは言い切れません。

    • 風疹生ワクチン
    • 関節リウマチの薬
    • 向精神薬

    などは体内に成分が残る時間が長くなります。

    これらの薬を摂取した場合、必ず医師に報告しておきましょう。

    胎児性アルコール症候群とは

    赤ちゃんが一番アルコールなどの影響を受けるのが妊娠初期の4週目~7週目です。
    この時期はちょうど妊娠に気が付く時期と重なりますよね。
    どうしてこの時期のアルコールが一番危険なのでしょうか?

    妊娠4週~7週におこる赤ちゃんの変化
    妊娠3週までの赤ちゃんは、まだ人間として必要な器官(内臓や脳、骨など)の形成が始まっていません。
    しかし、4週目に入ると、このような主要な器官や神経系の原型が作られ始めます。
    この時期にはまだ胎盤が完成していません。胎盤には、お母さんの体内にある有害な物質をブロックしてくれる働きがあります。
    つまり、妊娠初期に摂取したアルコールやニコチン、薬などの成分は、そのまま小さな赤ちゃんの体内に届いてしまうのです。

    胎児性アルコール症候群とは?
    妊娠中にお母さんが摂取したアルコールは、赤ちゃんにも移行します。アルコールの影響で、産まれながらの疾患を抱えている赤ちゃんのことを胎児性アルコール症候群と言います。
    胎児性アルコール症候群の赤ちゃんは、以下のような疾患を生まれながらに抱える可能性があります。

    • 発達の遅れ:低身長や低体重
    • 脳神経系の異常:精神発達の遅れ、発達障害、精神疾患の発症率が上がる
    • 独特の顔貌:凹凸の少ないのっぺりとした顔、目や鼻口などが小さい
    • 小頭症

    など。
    基本的に妊娠超初期には胎児性アルコール症候群のリスクはほとんどありません。
    しかし、妊娠初期(4週目~)に入ると、奇形や障害などのリスクが妊娠期間中で一番高くなります。

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    胎児性アルコール症候群にならないために

    胎児性アルコール症候群のリスクは、妊娠週数だけでなく、飲酒量とも密接な関係があることがわかっています。
    大量飲酒は胎児性アルコール症候群だけでなく、流産などのリスクも上げる大きな要因となります。
    妊娠の可能性がわずかでもある場合は、生理が来るまでの飲酒は極力避けるほうが賢明です。
    赤ちゃんは、お腹の中にいる限り、自分を守るすべを持っていません。
    お父さんにもお医者さんにもできません。
    お腹の赤ちゃんを守り育てることができるのは、ほかの誰でもないお母さん自身なのです。
    どうかそのことを忘れないでください。

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    SMTによる記事情報は、治療の正確性や安全性を保証するものではありません。
    病気や症状の説明について間違いや誤解を招く表現がございましたら、こちらよりご連絡ください。
  • お酒はタブー!妊娠中のアルコール摂取が胎児に与える影響

    妊娠中にアルコール摂取について

    妊娠している女性が避けなければいけないものの代名詞として、アルコールがあります。妊娠期間中の飲酒は赤ちゃんにどのような影響を与えるのでしょうか?妊娠中のアルコール摂取と赤ちゃんやお母さんのリスクについて解説します。
    1. 1.妊娠中にアルコールを控える理由
    2. 2.アルコールが与える胎児への影響
    3. 3.妊娠の時期別アルコール摂取の影響
    4. 4.アルコールを摂取してしまったら

    妊娠中にアルコールを控える理由

    妊娠中にはたくさんの我慢しなければいけないものがありますよね。

    • お酒
    • タバコ
    • 甘いもの
    • 塩分
    • 夜更かし

    などなど。

    特に妊娠初期におけるアルコールの摂取には注意が必要です。

    アルコールは胎盤を通過する
    お母さんの胎盤には、赤ちゃんにとって有害な物質をブロックしてくれるフィルターとしての機能があります。
    しかし、中には胎盤を通過して赤ちゃんにまで移行してしまう成分もあるのです。
    その一つがアルコール。
    健康な大人にとっても、大量飲酒は心身に大きな影響を与えますよね。
    それがまだ未熟な胎児である場合、どうなるのかはなんとなくでも想像できそうです。
    特に、胎盤が出来上がっていない妊娠初期には、アルコールはダイレクトに赤ちゃんまで届いてしまいます。
    そして、そんな妊娠初期は赤ちゃんにとって一番重要な時期。脳や神経、内臓などといったとても重要な器官のもとが作られていく期間なのです。
    アルコールは神経系に直接作用し、催奇形性という奇形を誘発しやすい要素を持っています。
    アルコールの影響を受けて出来上がった器官が正常に発達しない可能性は十分考えられませんか?
    おなかの赤ちゃんの成長発達に大きな影響を及ぼすリスクが高くなるのが、妊娠中のアルコール摂取なのです。

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    流産・早産のリスク
    アルコールと流産や早産、死産などには密接な関係があります。
    お腹の赤ちゃんが順調に成長しないことが原因です。
    もちろん、流産や早産の原因のすべてがお母さんの行動にあるわけではありません。
    しかし、万が一悲しい結果になってしまったとき、「お酒を飲んだせいだ」と自分を責めることになります。
    そのような後悔を残さないためにも、妊娠中のアルコールは控えるべきなのです。

    アルコールが与える胎児への影響

    胎児性アルコール症候群という言葉を知っていますか?
    妊娠中の飲酒が原因となって、様々な障害などを伴って産まれてきてしまう赤ちゃんたちのことです。
    妊娠中にお母さんと一緒に「飲酒」していた赤ちゃんたちが一生涯抱えるのが胎児性アルコール症候群のリスクなのです。
    そのような状態で生まれた赤ちゃんにはどのような障害が現れるのでしょうか?

    胎児性アルコール症候群の特徴
    胎児性アルコール症候群の赤ちゃんに現れるのは、主に次のような症状です。
    どのような症状がどの程度現れるのかには、様々な要因が絡み合ってきますから、一概に言うことはできませんが、多くの赤ちゃんに現れる代表的な症状を紹介します。

    1.低身長・低体重などの発育の遅れ
    妊娠中のアルコール摂取によって、骨や内臓などの発育に影響を及ぼします。
    お腹にいるときから正常に発育していくことができなくなるため、出生時に低身長・低体重であることが多く、その後も身体的な発育が遅れがちになります。

    2.発達障害
    アルコールによって、脳などの中枢神経系が正常に発育していきません。
    すると、自閉症スペクトラム症候群やADHD(注意欠陥多動性障害)、LD(学習障害)などといった発達障害のリスクが高まってしまいます。
    大人ですら、脳に影響を及ぼすのがアルコールです。発育途中にある胎児が「飲酒」してしまっては、正常な機能を持った脳が育たなくなる恐れがあるのは当然なのです。

    3.精神発達遅延・精神障害
    アルコールが脳に影響を及ぼすことによって、精神的な機能にも異常が現れることが考えられます。
    例えば、精神疾患にかかるリスクが高まったり、精神障害や知的障害などといった精神発達障害を抱えていたりなどです。

    4.奇形
    胎児性アルコール症候群の大きな特徴として奇形があります。
    アルコールには催奇形性があるためですね。
    特に、顔に現れやすいと言われており、胎児性アルコール症候群の子供は独特の顔貌となります。
    例えば、

    • 凹凸の少ないのっぺりとした顔
    • 目や鼻、口などが小さい
    • 頭自体が小さい
    • 顎が小さい
    • 唇が薄い
    • 耳の位置が低い

    などです。

    胎児性アルコール症候群の発生リスク

    胎児性アルコール症候群を持つ赤ちゃんは、心身の発達の遅れ、発達障害、奇形などといった先天性の異常を抱えて産まれてくる確率が非常に高くなります。

    その発症率に大きく関わっているのが、飲酒の量と飲酒の時期です。
    妊娠初期の飲酒である程、そして、アルコール摂取量が多い程、胎児性アルコール症候群の発症リスクは高まります。

    妊娠の時期別アルコール摂取の影響

    妊娠期間は、妊娠超初期・妊娠初期・妊娠中期・妊娠後期の4つに区切られています。
    それぞれの時期の飲酒が赤ちゃんに及ぼす影響についてみてみましょう。

    妊娠超初期
    妊娠超初期とは、妊娠0週0日(=最後の生理開始日)~妊娠3週6日目までをいいます。
    実際に妊娠が成立するのは妊娠3週に入ってからです。
    つまり、妊娠超初期に「妊娠している期間」は1週間程度です。
    この期間の赤ちゃんは、成長を始めたばかりで、まだまだ卵の状態。
    人間としての主要な器官が作られる前の段階ですから、妊娠超初期における飲酒は赤ちゃんへの影響はないと考えられます。
    そもそも、妊娠に気が付くのは一般的に妊娠4週目以降が大半ですよね。それ以前の飲酒は気に留める必要はないでしょう。

    妊娠初期
    妊娠初期とは、妊娠4週0日目~妊娠15週6日目までをいいます。
    アルコールが赤ちゃんに対して一番影響を及ぼすのがこの時期なのです。
    妊娠4週目に入ると、赤ちゃんは卵の状態から人間へと成長する準備府段階に入ります。
    骨や神経、内臓や脳といった主要な器官のもとが作られていく時期が、妊娠4週~6週ごろにかけてなのです。
    この時期にアルコールの影響を受けてしまうと、赤ちゃんの脳や体の原型が正しく作られなくなってしまいます。原型自体に異常がある器官が大きくなっていったとしても、正常な機能を備えることができませんよね。
    妊娠初期は特に注意が必要な時期なのです。

    妊娠中期
    妊娠中期とは、妊娠16週0日目~妊娠36週6日目までです。
    安定期とも呼ばれ、お母さんと赤ちゃんの状態が一番落ち着いている時期でもあります。
    ならばアルコールを摂取してもよいかと言えば、決してそうではありません。
    妊娠中期には、胎盤が完成しています。しかしアルコールは胎盤を通過してしまいますよね。
    お母さんが飲酒するということは、同時に赤ちゃんもお酒を飲んでいるのと同じなのです。
    妊娠中期は、初期にできた器官のもとを大きく成長させていく時期です。たとえ初期に飲酒を我慢していたとしても、中期に飲酒をしてしまうと、器官の成長を阻害してしまうのです。
    その結果、心身機能が十分に成長発達することができません。これにより、低身長・低体重や精神発達遅延が引き起こされると考えられています。

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    妊娠後期
    妊娠後期とは、妊娠37週0日目~妊娠41週6日目までのことです。
    このころは正産期とも呼ばれ、いつ赤ちゃんが産まれてきても問題ない時期とされています。
    そんな妊娠後期におけるアルコールの影響はどの程度なのでしょう?
    結論から言えば、初期よりはまし。といった程度です。
    妊娠中期までにアルコールを摂取しなければ、ほかの要因がない場合は赤ちゃんは健康に成長してくれています。
    妊娠後期になると、多くの臓器は出来上がっていますので、妊娠初期よりは直接の影響を「受けにくく」はなっています。

    しかし、アルコールはお母さんの2倍以上赤ちゃんの体に影響を与えます。それはとても負担になることだと思いませんか?
    せっかく順調に育ってきてくれていた大切な赤ちゃんですが、最後のひと時の飲酒によって、突然心臓が止まってしまうこともゼロではないのです。

      アルコールを摂取してしまったら

    • 妊娠に気づくのが遅れた結果、知らずに飲酒してしまっていた。
    • ついつい飲んでしまった。
    • 付き合いなどでどうしても断り切れずに口をつけてしまった。

    長い妊娠期間中には、このようなことが起こる可能性は十分にあり得ますよね。
    アルコールを摂取してしまったからといって、確実に赤ちゃんが障害を抱えるわけではありません。

    また、その逆もしかり。こればかりは誰にもわからないのです。
    もし、アルコールを摂取してしまった場合、とにかくまずは水分をたくさん摂取しましょう。
    そして、飲酒の時間や量などを記録しておき、正直に医師に相談しましょう。
    「医師や助産師などに怒られるのでは?」と、隠したくなる気持ちになるのもわかります。
    ですが、赤ちゃんを守ることができるのはお母さんしかいません。
    「あのときお酒を飲んだから…」という思いをしなくて済むよう、妊娠・授乳中は「休肝期間」にしておきましょう。

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  • 胎児に悪影響!妊婦がかかると危ないトキソプラズマ感染症とは

    トキソプラズマ感染症について

    トキソプラズマ感染症という言葉を聞いたことはありますか?妊娠中に感染してしまうと、お腹の赤ちゃんにも感染して障害がでる可能性があります。そんなトキソプラズマ感染症の症状や感染経路などについてまとめました。

    ペットを飼っている人や土いじりを行っている人は必読です。

    1. 1.トキソプラズマ感染症とは
    2. 2.トキソプラズマ感染症の症状
    3. 3.トキソプラズマ感染症の感染経路と潜伏期間
    4. 4.トキソプラズマ感染症が母体や胎児に与える影響
    5. 5.トキソプラズマ感染症の抗体とは
    6. 6.トキソプラズマ感染症の予防・治療法

    トキソプラズマ感染症とは

    トキソプラズマ感染症という名前を聞いたことがありますか?インフルエンザやノロウィルスなどとは違って、あまりメジャーな感染症ではありませんよね。ですがこのトキソプラズマ、実は私たちのとても身近なところにいるのです。

    トキソプラズマ原虫という寄生虫による感染症
    トキソプラズマ感染症とは、トキソプラズマ原虫という寄生虫に感染してしまったことを言います。
    この原虫は、目には見えないとても小さな寄生虫です。
    人間や動物などの細胞内に寄生し増殖していきます。
    健康な人がトキソプラズマに感染しても何も問題ありませんが、妊娠中にお母さんが初めて感染する場合、へその緒を通じて赤ちゃんにも感染する可能性がああります。

    トキソプラズマはどこにいるの?
    トキソプラズマは主に、動物の肉や排泄物、野菜、土などに住んでいます。
    簡単にいうと、「どこにでも」います。
    トキソプラズマに接触する機会は非常に多いと言えるのです。

    トキソプラズマ感染症の症状

    接触する機会の多いトキソプラズマ原虫。
    感染してしまうとどのような症状が現れるのでしょうか?

    ほとんど自覚症状がない
    健康な大人がトキソプラズマに感染しても、基本的に発症することはありません。
    トキソプラズマ原虫の感染力は強くないので、人間が持っている免疫機能で十分対処可能なためです。
    しかし、疲れや体調不良などによって免疫力が衰えた状態になっていると、トキソプラズマ感染症を発症してしまう事があります。

    トキソプラズマ感染症の大きな特徴として、自覚症状がほとんどないことがあげられます。
    せいぜい、風邪のような症状が数日間現れる程度です。

    トキソプラズマ感染症の感染経路と潜伏期間

    どこにでもいるトキソプラズマ原虫。
    いったいどのようにして私たちの体の中に入ってくるのでしょう?
    トキソプラズマの感染経路と発症率、潜伏期間についてまとめました。

    トキソプラズマの感染経路は?
    トキソプラズマ原虫は、動物の肉や排泄物、土の中や植物にくっついています。
    人間の体への感染経路は、口と眼が中心です。
    空気感染もしませんし、ヒトからヒトにうつることはありません。
    動物に触れることでも感染はありませんから安心してください。
    具体的な感染経路として重要になってくるのが生肉と猫です。
    トキソプラズマはほぼすべての動物に寄生しています。

    • 過熱が不十分な肉や生の肉を食べる
    • 生肉を調理した際の手や調理器具の消毒が不十分

    などの場合に、手を介して口や眼から感染します。
    もう一つのポイントである猫ですが、トキソプラズマの最終的な宿主が猫なのです。
    猫の排泄物にトキソプラズマ原虫が含まれているため、猫の糞の処理時に手に付着し、手を介して口や眼から体内に侵入します。
    一度でも屋外に出たことのある猫や、多頭飼いの猫の場合、たいていはトキソプラズマ原虫を持っています。
    最後に、土や野菜、植物です。
    これは主に野良猫や外出自由な猫が原因となります。そういった猫たちが排泄した土には高確率でトキソプラズマが潜んでいます。
    知らずに土に触れたり、その場所にある植物や野菜などに触れることでトキソプラズマが人間に移行するのです。

    トキソプラズマの潜伏期間はどれくらい?
    トキソプラズマの潜伏期間は約1周間程度と言われています。
    その期間にトキソプラズマの感染経路にあたる行動を行い、風邪のような症状が現れた場合、念のため感染しているかの検査を行った方がよいかもしれません。

    お母さんの感染率はどのくらい?
    トキソプラズマ自体はそれほど強い感染力を持っているわけではありません。
    トキソプラズマ原虫がお母さんの体内に侵入したとしても、感染する確率は数パーセント以下という非常に低い数値です。

    過去にトキソプラズマが体内に侵入した経験があり、トキソプラズマへの免疫を持っている人は約1割程度と言われています。
    そのような人はトキソプラズマに対して抗体が作られているので、再度トキソプラズマに接触しても基本的には発症することはありません。
    しかし、注意が必要となるのは、妊娠中にトキソプラズマに初めて感染してしまったお母さんです。

    トキソプラズマ感染症が母体や胎児に与える影響

    妊娠中に初めてトキソプラズマに感染してしまうと、お母さんや赤ちゃんにどのような影響が出るのでしょう?

    お母さんへの影響は?
    トキソプラズマのお母さんへの影響はほとんどありません。
    せいぜい風邪のような症状が現れる程度です。
    しかし、赤ちゃんへの影響は比べ物にならない位危険なものとなり得ます。

    お腹の赤ちゃんへの感染率は?
    赤ちゃんへのトキソプラズマへの感染率は、妊娠週数によって大きく異なってきます。
    その際に重要なことが、胎盤の完成度と赤ちゃんへの血流量です。
    赤ちゃんは胎盤を通じてお母さんと繋がっています。
    胎盤から伸びたへその緒から栄養や酸素をもらって成長していくのです。

    しかしながら、胎盤から赤ちゃんに届けられるのはいいものばかりとは限りません。
    妊娠中のアルコールやタバコなどが良くないとされているのはこのためです。
    トキソプラズマもへその緒を通じて赤ちゃんの体内に侵入してしまうのです。

    赤ちゃんはトキソプラズマへの免疫を持っていませんから、感染してしまう確率が高くなります。
    妊娠初期であればあるほど赤ちゃんへの感染率は低くなり、週数が進むほどに感染率が高くなっていきます。

    妊娠初期は胎盤が十分に形成されておらす、赤ちゃんへの血流量も少ないためです。
    しかし妊娠後期になると、大きくなった赤ちゃんに送られる血液は増えますから、その分トキソプラズマへの感染率が高くなってしまうのです。
    統計的には、妊娠15週ごろまでは10パーセント以下、妊娠30週ごろまでは20~30パーセント程度、それ以降は60パーセント以上と急上昇します。

    お腹の赤ちゃんが感染するとどんな影響がある?
    赤ちゃんがトキソプラズマに感染した場合の影響も、妊娠週数によって大きく異なってきます。

    妊娠初期に感染してしまった場合ほど、先天的な異常をもって産まれてくる確率が高くなります。逆に、後期は感染率は高くはありますが、赤ちゃんの体が出来上がってきているため、障害を持たずに産まれてくるケースもみられます。
    妊娠初期での感染では、脳や神経系の異常。
    妊娠中期では消化器などの内蔵系の異常。
    妊娠後期では眼に関する異常が見られることもあるが、無症状の場合も多い。
    赤ちゃんへの影響をまとめるとこのようになります。

    トキソプラズマ感染症の抗体とは

    トキソプラズマが赤ちゃんに感染するかどうかは、お母さんがトキソプラズマに対する免疫を持っているかどうかがカギになってきます。
    つまり、お母さんがトキソプラズマに対する抗体を持っている場合、赤ちゃんへの感染は起こりません。

    抗体とは何か?
    さて、抗体とはいったいなんでしょう?
    人間の体には免疫機能というものがあります。体の中に病原菌やウィルスなどが侵入して来たとき、それらをやっつけるのが免疫です。
    免疫機能が正常に働くと、体の中に抗体というものがつくられます。
    抗体とは「敵のやっつけかたマニュアル」のようなものです。
    一度体内に侵入した敵の種類ごとに作られるため、次にやってきたときには感染することなく体内から排除できるようになります。
    この抗体の仕組みをうまく利用したのが予防接種というわけです。

    抗体があるか調べる方法は?
    自分の体の中にトキソプラズマに対する抗体が出来上がっているかは、血液検査で調べることができます。
    採血によって、血液中の抗体の有無がわかるのです。

    通常、産院でも検査は可能ですから、心配な場合は医師に相談してみましょう。

    トキソプラズマ感染症の予防・治療法

    仮にトキソプラズマに対する抗体を持っていなかった場合、感染予防をしっかりと行わなくてはなりません。
    トキソプラズマ感染症の予防法と、万が一感染してしまった場合の治療法を紹介します。

    トキソプラズマに感染してしまった場合の治療法とは?
    妊娠中にトキソプラズマに感染してしまった場合でも、トキソプラズマを殺す薬を使用すれば赤ちゃんへの感染を防ぐことができます。
    完全に防ぐことはできないかもしれませんが、発症率や先天性の異常がおこる確率を大幅に下げることが可能です。
    感染が疑われる場合は早急に受診して、薬の服用を開始してください。

    トキソプラズマの感染を防ぐためにできること
    一番大切なのは何といっても予防です。
    トキソプラズマ感染症を防ぐ効果的な方法を紹介します。

    • 生肉やペットのふん、土いじりをは素手で行わない。もしくは十分に手を洗う。
    • 肉は十分に加熱する。
    • 野菜は加熱できるものはしっかりと火を通す。十分に流水で洗う。
    • 調理器具の消毒を十分に行う。
    • 素手で目や口をさわらない。

    トキソプラズマは、お母さんが手洗いや食品衛生などといった基本的なことを行えば十分に防ぐことができます。
    これらの予防法はトキソプラズマに限らず多くの感染症にも有効ですから、今のうちからしっかりと習慣にしたいものですね。

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  • 出血があったら要注意!常位胎盤早期剥離とは

    常位胎盤早期剥離について

    赤ちゃんが産まれてくる前に、胎盤が子宮壁からはがれてきてしまうことを早期胎盤剥離と言います。突然の激痛と子宮収縮、出血などがみられます。胎盤早期剥離はお母さんも赤ちゃんも命の危険を伴う緊急事態です。

    常位胎盤早期剥離の状態や症状、処置方法などをまとめました。

    1. 1.常位胎盤早期剥離とは
    2. 2.常位胎盤早期剥離のリスクと死亡率
    3. 3.常位胎盤早期剥離の原因
    4. 4.常位胎盤早期剥離の兆候
    5. 5.常位胎盤早期剥離の診断と治療方法
    6. 6.常位胎盤早期剥離の予防

    常位胎盤早期剥離とは

    常位胎盤早期剥離(じょういたいばんそうきはくり)とは、「常位胎盤」と「早期剥離」に分けて考えられている症状です。
    常位胎盤とは、胎盤が正しい位置にあること。例えば、前置胎盤や低置胎盤などといった胎盤の位置に異常がないことを指します。胎盤が正常な位置に出来上がっているという意味ですね。
    早期剥離とは、赤ちゃんよりも先に胎盤がはがれてしまうことを言います。

    通常のお産と常位胎盤早期剥離の違い
    正常なお産では、一番最初に外に出てくるのが赤ちゃんです。その後、胎盤などの赤ちゃんの付属物が子宮からはがれてお腹から出てきます。
    しかし胎盤早期剥離では、妊娠中や出産中に赤ちゃんよりも先に胎盤がはがれ出してしまいます。
    お腹の外に出る前の赤ちゃんは、胎盤とつながるへその緒から酸素や栄養をもらっています。
    その胎盤が先にはがれてしまうことで、赤ちゃんの状態は急激に悪化してしまいます。
    さらに、適切ではないタイミングで胎盤がはがれてしまうことで、子宮の壁と胎盤の間で出血が起こります。

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    それがさらに胎盤をはがす要因となり、症状がどんどん進行していくのです。
    つまり、常位胎盤早期剥離とは、胎盤の位置には問題はないが、赤ちゃんがお腹から出るよりも先に胎盤がはがれだしてきてしまう状態をいうのです。

    常位胎盤早期剥離のリスクと死亡率

    常位胎盤早期剥離は、母子ともに命に関わる非常に危険な状態です。
    具体的にどのようなリスクがあるのかを、お母さん・赤ちゃんのそれぞれについてまとめました。

    常位胎盤早期剥離のお母さんへのリスクと死亡率
    常位胎盤早期剥離がおこると、お母さんにはどのような危険が及ぶのでしょう?

    1.播種性血管内凝固:DIC
    胎盤が子宮壁からはがれ始めると、その部分から出血が起こります。
    出血成分の中には血液を凝固させる成分が含まれています。
    そして、その成分がお母さんの血管をめぐり体内に血栓がたくさんつくられます。
    すると当然、血液凝固成分が不足してしまいますよね。その結果として、血が止まりにくくなりどんどん出血が続きます。
    このような状態を播種性血管内凝固(はしゅせいけっかんないぎょうこ):DICと呼んでいます。
    DICは常位胎盤早期剥離のみが原因で起こるとは限りませんが、DICの約半数は常位胎盤早期剥離が原因となっています。

    2.産科ショック
    急激な出血によって、お母さんの体はショック状態に陥ります。
    険な部類に入ります。

    • 血圧の低下
    • 心拍数の増加
    • 脈が弱くなる
    • 意識障害
    • 呼吸状態の悪化

    などといった症状がみられます。
    産科ショックも様々な要因で起こりますが、急激な多量の出血を原因とする出血性ショックが圧倒的に多い原因となっています。

    3.お母さんの死亡率
    常位胎盤早期剥離は妊娠・出産トラブルの中でも極めて危険な部類に入ります。
    胎盤剥離の程度や進行具合にもよりますが、常位胎盤早期剥離によるお母さんの死亡率は約1~2パーセント程度となっています。
    母体死亡率でも圧倒的に高い割合を占めているのが大量出血です。常位胎盤早期剥離は大量出血を招きやすい要因の一つです。予防と早期発見・早期治療が非常に重要となってきます。

    常位胎盤早期剥離の赤ちゃんへのリスクと死亡率
    赤ちゃんが産声を上げるまでは、その命はお母さんとつながっています。
    つまり、文字通り母と子は一心同体になっているのです。
    常位胎盤早期剥離によってお母さんの状態が危険にさらされるということは、赤ちゃんも同様に命の危機にあると言えます。赤ちゃんにはどのようなリスクが想定されるのでしょうか?

    1.胎児機能不全
    子宮の中で出血が進むにつれて、血の塊がどんどん赤ちゃんやへその緒を圧迫していきます。
    その結果、赤ちゃんには十分な酸素や栄養が行き渡らなくなります。
    呼吸や循環が妨げられることによって、赤ちゃんの状態は急激に悪化していきます。
    この状態を、胎児機能不全と呼んでいます。

    早急に適切な対応を行わないと、脳などに障害がおこったり、最悪の場合、赤ちゃんの命に関わったりします。

    2.胎児死亡
    胎児機能不全が進行してしまい、処置が間に合わなかった場合、赤ちゃんが亡くなってしまうこともあります。
    そしてその確率は決して低くないのです。

    3.赤ちゃんの死亡率
    常位胎盤早期剥離でのお母さんの死亡率はわずか1パーセント程度。しかし赤ちゃんの場合、そうはいきません。
    剥離の進行具合や、赤ちゃんの状態、処置の速さなどによって異なりますが、胎児の死亡率はおよそ20~80パーセントと非常に高くなっています。

    常位胎盤早期剥離の原因

    お産はお母さんも赤ちゃんも命がけであることを非常によく現わしているのが常位胎盤早期剥離です。
    常位胎盤早期剥離が起こる原因はどこにあるのでしょう?

    1.正確な原因は不明
    常位胎盤早期剥離が起こる原因は、はっきりとはわかっていません。
    「これが原因で起こった」と特定することが非常に難しいためです。
    しかし、常位胎盤早期剥離を起こしやすくする要素としていくつか考えられます。

    • 妊娠高血圧症候群
    • 高齢妊娠
    • 多胎妊娠
    • 喫煙
    • 麻薬
    • 子宮内圧の急激な低下

    などです。

    2.子宮への衝撃
    物理的な衝撃も、常位胎盤早期剥離の要因となります。

    腹部の外傷や衝撃、時には逆子の処置として行われる外回転術が誘因となることもあります。

    常位胎盤早期剥離の兆候

    常位胎盤早期剥離では、とにかく早期に異常に気付くことが欠かせません。
    1秒でも早い処置が必要となってくるためです。

    常位胎盤早期剥離の兆候について知っておきましょう。

    常位胎盤早期剥離が疑われる症状
    実際に常位胎盤早期剥離であるかは、医師の診断を行わなければわかりません。
    しかし、常位胎盤早期剥離が疑われる症状には次のようなものがあります。
    このような症状がみられた場合、できるだけすぐに受診する必要があります。
    常位胎盤早期剥離が疑われる症状

    • 突然の腹痛
    • 子宮の収縮
    • おなかの張り
    • 出血
    • 動悸
    • 冷や汗
    • 意識もうろう
    • 脈が速い

    などです。
    常位胎盤早期剥離は出血が子宮内のみでとどまり、見た目では出血が確認できない場合もあります。
    出血がないからと油断してはいけません。

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    常位胎盤早期剥離の診断と治療方法

    常位胎盤早期剥離が疑われる場合、早急に受診する必要があります。
    実際に、どのような状態であれば常位胎盤早期剥離と診断されるのでしょう?
    診断方法と治療法についてまとめました。

    常位胎盤早期剥離の診断

    エコー検査
    エコーでの画像診断によって、子宮と胎盤の間に血液の存在を確認できます。
    胎盤の厚みや出血量が常位胎盤早期剥離の進行具合の判断材料となります。

    外診
    お腹を触っても、赤ちゃんの場所がわかりにくくなります。

    胎児モニタリング
    NSTという機械をお母さんのおなかにつけて、赤ちゃんの心拍数などをモニタリングします。
    これによって、赤ちゃんがどれだけ元気でいるかがわかります。

    その他、必要に応じて血液検査や尿検査、MRI検査などが行われます。

    常位胎盤早期剥離の治療法
    常位胎盤早期剥離の治療は、大きく分けて2種類です。
    一つは、安静にして出産時期まで耐えること。もう一つは、出産に踏み切ることです。

    1.安静
    剥離の程度が軽い場合、即入院となり絶対安静となります。
    胎盤の機能に問題がない場合、特に妊娠34週未満では、できるだけ赤ちゃんがお腹の中にとどまれるようにします。
    できるだけ赤ちゃんが発育するのを待つのです。

    2.急速遂娩
    赤ちゃんやお母さんの状態が非常に悪い場合、すぐに出産に踏み切ります。
    一般的には帝王切開や吸引分娩などの方法がとられますが、医師の判断によってケースバイケースとなります。
    赤ちゃんとお母さんを助ける確率を1パーセントでも高められるベストな方法を選択するのです。

    常位胎盤早期剥離の予防

    常位胎盤早期剥離のはっきりとした原因は不明であっても、そのリスクとなる要因はわかっています。
    例えば高齢妊娠や双子など、自分ではどうすることもできない要素もありますが、日々の生活上で十分管理できる事柄も多いのです。

    常位胎盤早期剥離を防ぐためにできること

    減塩:妊娠高血圧症は大きなリスクとなります。
    禁煙:喫煙は常位胎盤早期剥離だけでなく、発育不全の原因にもなります。
    ヒールのある靴を避ける:転倒してお腹をぶつける危険が高くなります。
    運動:高血圧の予防になります。
    無理をしない:心身ともに無理をすると切迫早産などにもつながりやすくなります。

    これらのことは、常位胎盤早期剥離を防ぐだけでなく、妊娠中の様々なリスクを低下させてくれます。
    妊娠中は我慢しなければいけないことも多く、それをストレスに感じるお母さんも少なくはないでしょう。
    ですが、赤ちゃんとお母さんは一心同体。みんなが二人の無事を心から願っているのです。

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    病気や症状の説明について間違いや誤解を招く表現がございましたら、こちらよりご連絡ください。
  • いつから始まる?つわりの時期・症状と過ごし方

    つわりについて

    妊娠初期にみられるつらい症状がつわりです。つわりはいつから始まり、いつ頃終わるのでしょう。また、つわりの時はどのように過ごせばいいのか、食事はどうしたらいのか、産婦人科の受診が必要になる症状の目安についてまとめました。
    1. 1.はじめに
    2. 2.つわりとは
    3. 3.つわりが始まる時期
    4. 4.つわりの症状
    5. 5.妊娠悪阻と受診の目安
    6. 6.つわりのときの過ごし方
    7. 7.つわりの時の食事
    8. 8.まとめ

    はじめに

    妊娠に気づくきっかけの一つにもなるのが「つわり」です。
    突然の吐き気でトイレに駆け込む… つわりにはそんなイメージがありますね。
    つわり=吐き気というイメージを持たれがちですが、つわりの症状は実に多岐にわたります。
    つわりの時期や症状、つわりを軽くするためにできることをまとめました。

    つわりとは

    つわりとは、主に妊娠初期にみられる吐き気などの症状のことをいいます。
    妊娠中の女性の過半数が経験するといわれ、妊娠の代名詞でもあります。吐き気や眠気、だるさなどの症状が特徴です。
    つわりの症状がひどくなる状態を妊娠悪阻(にんしんおそ)と呼び、治療の対象となります。
    つわりの特徴として、非常に個人差が大きいことがあげられます。現れる症状や程度、期間なども人それぞれで、一人目と二人目ではつわりの症状が全く異なる場合も珍しくはありません。

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    つわりの原因
    つわりの原因には諸説あり、はっきりとしたメカニズムはわかっていないのが現状です。しかし、妊娠成立後から分泌が始まるhCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)や女性ホルモンであるエストロゲン(卵胞ホルモン)が関係しているといわれています。
    妊娠の成立を機に、これらのホルモンの分泌量が急激に高まります。hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)は胎盤を作るためのホルモンで、胎盤が完成する16週ごろまでの時期に盛んに分泌されます。
    このようなホルモンバランスの急激な変化に体がついていけなくなった結果、つわり症状が現れるのではないかというのが現在の医学上の見解となっています。

    つわりが始まる時期

    妊娠初期にみられる身体的変化の主要なものがつわりです。
    早い人では着床後すぐの妊娠4週程度からはじまり、妊娠5週程度から徐々に症状が強くなってくるのが一般的です。
    つわり症状の出現によって妊娠に気づくケースも少なくありません。

    つわりの続く時期
    ほとんどの場合、つわり症状は妊娠13週ごろから徐々に軽くなっていき、16週ごろには消失します。
    妊娠15週程度が胎盤の完成時期です。それに伴ってhCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)の分泌が減るため、つわりの症状がおさまると考えられています。
    とは言っても個人差が大きいのが妊娠や出産です。少数ではありますが、なかには妊娠後期までつわりが続く人も存在しています。

    つわりの症状

    つわりの症状は多岐にわたります。程度も個人差が非常に大きいため、ほかの人からはなかなか理解されにくい側面を持っているのが辛いところです。
    ここでは、多くの人が経験するつわりの代表的な症状を紹介します。

    吐きづわり
    吐き気や嘔吐等の症状が強いつわりのことを吐きづわりといいます。つわりと聞いて多くの人が思い浮かべるのがこのタイプです。
    吐きづわりでは、口に何かが入ると吐き気を催したり、気分が悪くなったりします。何の前触れもなく吐き気に襲われることも多く、水分摂取や歯磨きすら難しくなるケースも存在します。

    食べづわり
    吐きづわりとは逆に、空腹になると吐き気に襲われるのが食べづわりです。
    吐きづわりよりも割合は少なくはありますが、よくみられるつわり症状の一つです。吐きづわりでは、とにかく常時何かを口に入れていないと気持ちが悪くなってしまうため、体重管理が非常に難しくなる場合が多いのが特徴です。

    ニオイづわり
    妊娠するとニオイに対して非常に敏感になる人がいます。そのような場合、特定のニオイに対して吐き気を催すことがあります。このようなつわりをニオイづわりと呼んでいます。

    • ご飯を炊く匂い
    • 洗剤や柔軟剤の匂い
    • 乗り物の匂い
    • 野菜や肉、魚などの匂い

    などが吐き気を誘発しやすいとされています。

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    唾液づわり
    唾液づわりとは、通常をはるかに超える量の唾液が分泌されるようになり、口の中が気持ち悪くなる症状です。
    あまり多くみられるものではありませんが、吐いても吐いても唾液が湧き出てくるので、本人は非常に不快で苦しい思いをします。

    不眠や過眠
    妊娠によるホルモン変化で、睡眠のリズムが乱れることがあります。吐き気とは異なりますが、これらも立派なつわり症状のひとつです。
    夜眠れなくなる不眠タイプと、眠くて仕方がない過眠タイプがあります。

    朝が一番つらい
    つわりは英語では「Morning Sickness(朝の不調)」と呼ばれています。それだけに、つわりは朝が一番症状が強く出やすいのが特徴です。
    夕方ごろには一時的に症状が楽になる人もいますが、仕事をしている場合では、疲労によって夕方から夜間に症状が強く出ることもあります。

    妊娠悪阻と受診の目安

    つわりは妊娠に伴う生理現象としてとらえられていますが、妊娠悪阻はそうではありません。
    つわりと妊娠悪阻はどう違うのでしょうか?

    妊娠悪阻とは
    妊娠悪阻とは、つわり症状が非常に重く、母体のダメージが大きい場合をいいます。
    定期検診では尿検査が行われますよね。
    その際、尿中のケトン体という物質が一つの指標となります。尿からケトン体が検出されることは、体が代謝異常を起こしている証拠だからです。
    その状態のまま放置しておくと、繰り返す嘔吐によって脱水症状や栄養失調に陥り、母体に危険が及ぶリスクが高まるため、治療の対象となります。
    症状緩和のための吐き気止めや栄養・水分の点滴などを行うのが一般的な治療法です。
    重症の場合は入院治療となりますから、つわり症状が辛い場合や妊娠悪阻が疑われる場合は、早期の受診が必要となります。

    それでは具体的な受診の目安を紹介します。

    受診の目安
    妊娠悪阻での受診の目安として、次の状態があげられます。

    • 少量の水分ですら吐いてしまう
    • 尿量が減少し、色が濃いオレンジ色になる
    • 体重減少が著しい
    • めまいやボーっとするなど、意識レベルがおかしい
    • 嘔吐しすぎで喉から出血がある
    • 吐いたものが緑がかった色をしている
    • 体や息からケトン臭(果物が腐ったような甘酸っぱいにおい)がする
    これらの症状が現れたときは、定期検診日でなくても受診をしましょう。

    つわりのときの過ごし方

    基本的につわりは終わるのを待つしかありません。しかし、少しでも症状を軽くできる方法を知りたいですよね。
    つわりの時はどのように過ごせばいいのでしょうか?

    つらいときは無理をしない
    妊娠中には様々なリスクを抱えることになります。中には母子の命に係わるケースも少なくはないのです。
    つわりの時期に限りませんが、妊娠中は原則として無理をしてはいけません。つらいと感じたら無理せず休む勇気も必要になってきます。

    とくにつわりの時期は栄養状態も悪化しやすいので疲れやすくなります。できるだけ休むことで疲労を回復させましょう。

    意識しすぎるとつわりが重く感じる
    つわり症状によって、ほとんどベッドから出られない日々を送る人も多いことでしょう。
    いつまで続くかわからないつらい日々や周囲に理解が少ない場合はストレスも多くなります。
    ストレスはホルモンバランスなどにも影響しますから、つわりを悪化させる可能性があります。
    つわりのことを考えすぎると、よけいにつらい症状にばかり意識が行ってしまいます。
    すると、より強くつわりを感じてしまうのです。
    できる範囲で自分の好きなことをして気分転換を図るだけでも、つわり症状の緩和効果が期待できます。

    つわりのときの食事

    思うように栄養が取れないのがつわりの時期です。赤ちゃんに影響がないのか心配になると思います。
    つわりの時期の食事はどのようにしたらよいのでしょう?

    つわりの時期は栄養は考えなくても大丈夫
    つわりの時期はまだ赤ちゃんも小さいため、必要な栄養素は微量で済みます。ですから無理に食べようとしなくても大丈夫です。
    つわりの時期は栄養のことはひとまず置いておきましょう。無理やり食べて嘔吐を繰り返してしまうほうが何倍も危険です。

    食べられるものを食べられるときに
    つわりの時期の食事のスタンスは「食べられるときに、食べられるものを、食べられるだけ」です。
    無理に三食にこだわる必要もありませんし、時にはジャンクフードや甘いジュースでも構いません。
    つわりの時期は自分のペースで食事をし、「脱水や栄養失調を防げればよし」くらいに考えておきましょう。

    食べづわりの人は食事内容に工夫を
    ただし、食べづわりの人は少し注意が必要です。
    カロリーの高いものばかりを口に運んでいると、後々の体重管理が大変になってきます。特に妊娠後期に入ると体重は増加しやすいですから、初期のうちからの過度な体重増加は避けたいものです。
    食べないのではなく、食べるものを工夫しましょう。ガムやローカロリーのもので代用できそうなものを探してみてください。
    余談ですが、食べづわりの人は虫歯にも注意が必要です。もし虫歯を発見したら、つわりが落ち着いたらできるだけ早く治療を受けておきましょう。

    まとめ

    いかがでしたでしょうか。妊婦の方を多く悩ませるつわり。
    本記事を参考につわりの症状について知り対処していきましょう。
    また、つわりがひどい場合はしっかりと休んで病院を受診しましょう。

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  • 妊娠したら食事も変える?妊娠初期に摂るべき栄養とは?

    妊娠初期に摂るべき栄養について

    妊娠初期には赤ちゃんにとって重要な器官が出来上がっていきます。お母さんもつわりでしんどい期間でもあります。

    食事が大切とはわかっていても、栄養管理が思うように行かない場合も少なくないでしょう。
    そこで今回は、最低限押さえておきたい妊娠初期の栄養について解説します。

    1. 1.妊娠初期とは
    2. 2.妊娠初期に摂りたい栄養素と食材
    3. 3.妊娠初期に避けたい食べ物
    4. 4.当然アルコールやたばこはNG!

    妊娠初期とは

    妊娠初期とは、妊娠0週0日~妊娠15週6日目までの期間を言います。
    最後の生理が始まった日を0週0日とみなし、0日目~6日目までの7日間を1週間と数えます。
    妊娠初期にはお母さんと赤ちゃんにはたくさんの変化が訪れます。

    妊娠初期のお母さんに訪れる変化
    妊娠初期にお母さんに起こる最大の変化は「つわり」の出現です。
    つわりは早い人で妊娠4~5週目ごろから見られます。ピークは妊娠8~12週ごろで、胎盤が完成する妊娠15~16週ごろには落ち着いてくるのが一般的です。
    つわり中は、ニオイや食べ物に敏感になり嘔吐を繰り返したり、眠気や不眠、胃のむかつきや頻尿・便秘など、様々な不快な症状が現れます。
    お母さんにとって最初の試練がつわりと言えるでしょう。

    妊娠初期の赤ちゃんの状態
    赤ちゃんが子宮に着床することを妊娠の成立とみなします。
    それは排卵日から約1週間後。つまり、実質的に妊娠がスタートするのは妊娠4週目からです。
    妊娠4週目ごろからは、赤ちゃんは細胞分裂を繰り返しながら、少しずつ人間の形になっていきます。
    そんな妊娠初期には生きていくうえで一番重要な脳や神経系、内臓などの原型が作られていきます。妊娠初期のアルコールや薬の服用が特に注意とされているのは、これが理由です。
    妊娠初期も終盤になってくると、身長が20センチ程度、体重も20グラム程度にまで成長。エコー画像で手足や鼻などが確認できるようになってきます。

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    妊娠初期に摂りたい栄養素と食材

    妊娠初期にはつわりもあり、思うように栄養摂取がコントロールできない時期でもあります。
    そんななかでも「これだけは!」という栄養素を紹介します。
    つわりの時期でも食べやすいと思われる代表的な食材もあわせてご覧ください。
    重要なのは、「コレばかり」という単品食べをしないこと。食べられる範囲で構わないので、できるだけ多くの食品を組み合わせるようにするとベターです。

    1.葉酸
    葉酸とは、ビタミン類の一種です。主に細胞分裂を促進してくれる作用を持っています。
    妊娠中、特に初期に積極的な葉酸摂取が勧められる理由として、

    ・赤ちゃんの神経系の発達を正常にする
    ・赤ちゃんの奇形を防ぐ

    などがあげられます。

    お母さんの貧血予防にも効果的ですから、ぜひ葉酸を積極的に摂取しましょう。

    葉酸の摂取量の目安とおすすめ食材
    葉酸の1日の摂取量は480マイクロミリグラム(μmg)が推奨されています。
    葉酸を多く含んでいる食材として有名なのはレバー類や枝豆、いちご、アボカドなどがあります。
    それぞれの摂取量としては

    ・レバー:約40グラム
    ・枝豆(粒の状態):約150グラム(約80さや)
    ・いちご:約500グラム(1パック半)
    ・アボカド:約50グラム(半個)

    このなかでつわり中でも食べられそうなものは、いちごや枝豆などでしょうか?これらは他のビタミン類やたんぱく質も豊富ですからおススメです。

    2.食物繊維
    妊娠初期はホルモンバランスの変化やつわりによって便秘になりやすくなります。
    腸の動きが抑制されがちになるためです。そこでおすすめなのが食物繊維。
    食物繊維には不溶性と水溶性の2種類があります。

    ・不溶性食物繊維:便のカサを増やしてくれる
    ・水溶性食物繊維:便の動きをスムーズにしてくれる

    どちらか片方だけの摂取では便秘改善効果が薄いため、両方ともバランスよく摂取しましょう。

    食物繊維の摂取量の目安とおすすめ食材
    食物繊維の1日の摂取量は17グラムが適量とされています。不溶性・水溶性をバランスよくとり、水分も多めにとることが重要です。

    不溶性食物繊維を多く含んでいる食材には豆類、キノコ、キャベツなどがあります。
    それぞれの摂取量の目安は

    ・キノコ:20~30グラム(エリンギだと3~4本程度)
    ・キャベツ:500グラム(半個)

    水溶性食物繊維を多く含んでいる食材には、海藻、オクラ、山芋などがあります。
    それぞれの摂取量の目安は

    ・オクラ:5本程度
    ・海藻:250グラム

    枝豆は水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の両方をバランスよく含んでいます。さらに葉酸も多いため、妊娠初期には積極的に摂りたい食品です。

    3.ビタミンB1
    ビタミンB1はチアミンとも呼ばれます。糖質の代謝を助けたり、脳内の神経伝達物質の合成に必要となる成分です。
    つわりの時期にはビタミンB1が不足しがちになります。するとエネルギー代謝に異常をきたしたり、手足のしびれなどの神経症状が現れたりすることも。
    お母さんの健康維持には欠かせないビタミンのひとつです。

    ビタミンB1の摂取量の目安とおすすめ食材
    ビタミンB1は水溶性ビタミンです。多くとりすぎても、不要な分は尿として体外に排出されるため、過剰摂取の心配はありません。
    ビタミンB1の1日の摂取量は1.1ミリグラムが推奨されています。
    ビタミンB1を豊富に含む食材には豚肉、うなぎがあります。
    豚肉は、低脂肪で高たんぱくなヒレ部分が特におすすめです。
    それぞれの摂取量の目安は

    ・豚肉:100グラム
    ・うなぎ:200グラム(1尾)

    そのほかにも、ナッツ類や豆類にもビタミンB1は豊富に含まれています。

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    妊娠初期に避けたい食べ物

    妊娠初期に積極的に摂取したい栄養素があるように、過剰摂取を避けたい栄養素や成分も存在しています。
    これから紹介する栄養素の過剰摂取は、赤ちゃんに影響を及ぼすリスクもありますから、過剰な摂取は控えたほうがよさそうです。

    1.ビタミンA
    ビタミンAは脂溶性ビタミンです。
    水溶性のビタミンとは違って、過剰に摂りすぎた分は体内に蓄積されていくのです。
    ビタミンAの過剰摂取は、赤ちゃんが奇形になりやすくなるということがわかっています(催奇形性といいます)。重要な器官が作られ始める妊娠初期には特に注意が必要です。

    2.カフェイン
    カフェインというのは、思いのほか様々な食品に含まれています。
    コーヒーだけでなく、紅茶や緑茶、ウーロン茶。それにコーラや栄養ドリンクなど。
    そしてチョコレートにもカフェインは含まれています。
    カフェインにも催奇形性があることがわかっているため、過剰摂取は避けたいところです。

    普通の食事からの摂取は問題なし
    催奇形性を持つビタミンAとカフェイン。
    過剰摂取がNGとはわかっていても、いったいどれくらいの量からが問題になってくるのかが肝心ですよね。

    これらの成分に対して、過度に敏感になる必要はありません。普段の食事から摂取する程度ならば、赤ちゃんに影響するほどの量にはならないからです。
    特にビタミンAについては、栄養不足を補おうとしてサプリメントを併用しているお母さんもいるかもしれません。そんな場合は要注意。マルチビタミンタイプですと、蓄積されていくビタミンAの量が過剰になる恐れがあります。

    カフェインも、実は1日の摂取量を合計してみると思ったよりも摂取しているケースが考えられます。カフェインフリーの製品を選ぶ・普段よりも少し控えめにするなごの工夫をしてみてください。

    当然アルコールやたばこはNG!

    さて、妊娠初期に積極的に摂りたい栄養、逆に過剰摂取に気を付けたい栄養を紹介してきました。
    当然ながら、妊娠中のアルコールや喫煙は絶対にNGです。
    妊娠中は、お母さんと赤ちゃんの体はつながっています。お母さんが飲酒や喫煙をするということは、赤ちゃんも同じようにアルコールを摂取したばこを吸っているのと同じなのです。
    うまれたばかりの小さな命。そしてお母さんにすべてをゆだねるしかないのが妊娠中の赤ちゃんです。
    「ちょっとくらいなら問題ない」とは言われていたとしても、習慣性があるのがたばことお酒。一度だけでは済まない可能性は十分に考えられますよね。
    パパや周囲の人とも協力をしながら、妊娠期間中だけでもお休みしてみてください。

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