米国のがん患者4人に1人が治療費節約、「勝手に減薬」も

米国で実施されたがんの意識調査から、高額ながん治療費を節約するため予約日に受診しなかったり、薬剤を半量しか使用しなかったり、治療を拒否したりするなどの行動を取った経験があるがん患者が4人に1人に上ることが分かった。

調査を実施した米国臨床腫瘍学会(ASCO)の関係者は「高額ながん治療費のために米国民は健康状態だけでなく生命までもが危険にさらされている」と懸念を示している。

この調査はASCOが調査会社のHarris Poll社に委託して実施されたもの。18歳以上の成人4,016人を対象に7月10~18日にオンラインで実施された。

その結果、がん経験者またはその近親者の27%に治療費を削減するために必要な治療を省いた経験があった。
具体的な行動としては「予約日に受診しなかった」(9%)、「治療を拒否した」「処方された薬剤を受け取りに行くのを遅らせたか、受け取りに行かなかった」「処方された薬剤を使用しない時があった」(いずれも8%)、「薬剤を半量だけ使用した」(7%)などだった。

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ASCOのチーフメディカルオフィサーであるRichard Schilsky氏は「がん治療か、それとも衣食住に必要な出費かという選択を迫られることがあってはならない。治療薬の使用間隔を空けたり、半量に減らして使用したりするなど用量の調整を患者が勝手に行うのは危険だ。しかも、多くの医療従事者はそのことを把握できていない」と警鐘を鳴らしている。

なお、調査では回答者の多くが米国政府に対してがん治療薬の薬価を抑制する措置を講じるべきだと考えていることも明らかになった。
例えば、回答者の92%が「メディケアが直接、製薬会社と医療用医薬品の価格交渉をできるようにすべきだ」と考えており、「政府が薬価を規制すべきだ」「国外からのがん治療薬購入を合法化すべきだ」と回答した人の割合もそれぞれ86%、80%を占めていた。

一方、米国民のがん予防に対する関心は薄く、「政府は予防対策にもっと資金を投じるべきだ」と回答した人の割合は半数に満たなかった。
このほか、肥満やアルコールががんのリスク因子であることを知っていたのは3分の1未満で、がんのリスクについては認識が低いことも明らかになった。

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HealthDay News 2017年10月24日
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