出産回数が多い女性は2型糖尿病に注意? 3万人を超える日本人女性を解析、JPHC研究

日本人女性は出産回数が多いほど2型糖尿病の発症リスクが上昇する可能性のあることが、国立がん研究センターなどの多目的コホート(JPHC)研究グループの調べで分かった。

こうした関連は肥満度(BMI)で調整して解析すると弱まったことから、研究グループは産後には体重が増加しやすいことが要因の一つに挙げられるとの見解を示している。
詳細は「Journal of Diabetes Investigation」4月18日オンライン版に掲載された。

2型糖尿病のリスク因子には肥満や喫煙、運動不足、糖尿病の家族歴などが挙げられるが、女性ホルモンも糖代謝に影響を及ぼす可能性が指摘されている。
女性ホルモンのエストロゲンはインスリン抵抗性やインスリン分泌に関与することが知られているが、エストロゲンの血中濃度には月経歴や生殖歴といった女性関連要因が影響することから、これらの要因は2型糖尿病の発症と関連する可能性が示唆されている。
研究グループは今回、JPHC研究に参加した45歳以上の女性を長期にわたり前向きに追跡したデータを用いて、女性関連要因と2型糖尿病発症との関連を調べた。

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研究では、ベースライン時(1990~1993年)に全国11地域に在住し、5年後調査(1995~1998年)時点で糖尿病やがん、循環器疾患の既往がない45~75歳の女性3万7,511人を対象に、さらに5年間追跡を行った。
ベースライン時または5年後調査時に実施したアンケート結果から、対象とした女性の初経年齢と閉経状況、閉経年齢、初経から閉経までの期間、出産回数、初産年齢、授乳歴、ホルモン療法の使用歴、月経周期を調べた。

また、10年後調査(2000~2003年)時に実施したアンケートで糖尿病の診断歴があると回答した場合を2型糖尿病の発症と判定した。
追跡期間中に、513人の女性が新たに2型糖尿病を発症した。
解析の結果、出産経験のない場合と比べて、出産回数が多いほど2型糖尿病リスクは上昇し(傾向P=0.029)、そのリスクは出産回数が1回の女性では1.23倍、2回の女性では1.37倍、3回の女性では1.56倍であった(いずれも多変量調整済みオッズ比)。
BMIで調整して解析するとこうした関連は弱まり、また出産回数が多い女性ほどBMIは高い傾向がみられた。
さらに、出産回数以外の女性関連要因と2型糖尿病の発症は関連しないことも分かった。

以上の結果から、研究グループは「日本人女性は出産回数が多いほど2型糖尿病リスクが高い可能性があり、こうした関連の要因の一つには産後の体重増加が挙げられる」と述べている。
また、欧米を中心とした研究では初経年齢や閉経年齢、閉経自体が2型糖尿病リスクと関連することが報告されていることから、出産回数以外の女性関連要因も含めて日本人を含むアジア人を対象としたさらなる研究が必要だとしている。

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参考情報:リンク先
HealthDay News 2018年5月21日
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