血糖値が高い…将来飲むことになるかもしれない糖尿病の薬とは

糖尿病の薬について

日頃の食べすぎや運動不足が重なって糖尿病になってしまった方がいるかもしれません。本記事では、薬での治療はどうなるの?インスリン注射を打つの?など糖尿病のタイプや重症度別に様々な薬の効果と副作用を解説します。
  1. 1.はじめに
  2. 2.怖すぎる糖尿病
  3. 3.注射は必ず打つのか?
  4. 4.様々な糖尿病の内服薬
  5. 5.深刻だと意識障害も起こる副作用の低血糖に注意
  6. 6.まとめ

はじめに

日本国民の5人に1人以上が、糖尿病の患者かその予備軍と言われています。
糖尿病は一度発症したら完治はしないというのはご存知でしょうか?
それぐらい、糖尿病は怖い病気なのです。

ただ、糖尿病になってしまっても血糖値を正常レベルに保つことでコントロールできます。
そのために、食事療法、運動療法が必要で薬を使用することもあります。

糖尿病になってしまったら、血糖値を正常に保つために、いつ何を食べるか、運動するか、糖尿病薬を実際にどのように飲むか、注射するか、あなた自身の行動が大事なります。

また、糖尿病の病態は時の経過とともに変化するため、医師に相談の上、使用する薬や治療計画をたてて管理していく必要があります。
ここでは、糖尿病の薬の種類、効果、副作用について解説します。

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怖すぎる糖尿病

糖尿病は、初期段階では自覚症状がほとんどないため、気がついたときには体中のさまざまな臓器に重大な障害を引き起こしている怖い病気です。

糖尿病と診断された場合は、まずは2~3か月運動・食事療法で血糖値を下げるようにします。
それでもダメな場合は、薬物療法で血糖値を下げるようにします。
上記を行なった上でも血糖値が高く最悪の場合は、手術で足の切断、失明、週3回病院へ通う透析を行うことになります。

糖尿病という病気は、悪化すると死に至ることもあるぐらい怖い病気なのです。
糖尿病は、食べすぎ、肥満(内臓脂肪型肥満(メタボリックシンドローム))、多飲酒、運動不足、ストレスなどの生活習慣に起因するところがある生活習慣病です。

ですから、少しでも心当たりのある方は、食生活の改善と適度な運動を開始して肥満を解消すること、さらに、ストレスをためないことを心がけて、糖尿病の発症を未然に防ぎましょう。

注射は必ず打つのか?

糖尿病になったら注射を必ず打つイメージを持っている方もいるかもしれませんが、糖尿病のタイプによって違ってきます。

2型糖尿病
生活習慣病が関わる2型糖尿病ではよほどひどくない限り最初からインスリン注射を打つことは基本的にはないです。
※2型糖尿病は血液中のブドウ糖(血糖)が正常より高くなる病気で、遺伝、高カロリー、高脂肪食、運動不足などにより引き起こされるインスリンの作用不足が考えられます。

1型糖尿病
1型糖尿病は自己免疫疾患により起こされる糖尿病でごくまれに現れる疾患で必ずインスリンを打ちます。
※1型糖尿病は、体内のインスリンの絶対量が少なくなることで生じる病気です。

様々な糖尿病の内服薬

糖尿病の内服薬は1種類だけではありません。
現在使用されている糖尿病の内服薬を効き方で分類すると、下記になります。

⒈スルホニル尿素薬(SU薬)
⒉ビグアナイド薬
⒊チアゾリジン薬
⒋速攻型インスリン分泌促進薬
⒌DPPー4阻害薬
⒍α-グルコシダーゼ阻害薬
⒎SGLT2阻害薬

以上、血糖値を下げる飲み薬としては7種類の飲み薬が使用されています。
このうち1~5は血糖値を下げてくれるインスリンに関係した作用を持っています。

血糖を下げる効果が最も強いSU薬
SU薬は、血糖を下げるインスリンを分泌する細胞である膵ランゲルハンスβ細胞に作用し、インスリンの分泌を増加、促進させます。
他の血糖降下薬よりも血糖を下げる作用は強いですが、その分下げすぎてしまい、低血糖の副作用を起こす頻度も多くなります。

並行して食事療法・運動療法を行わないと体重増加が起こるので注意しましょう。

肥満患者によく用いられるビグアナイド薬
ビグアナイド薬は、肝臓から血中への糖分の放出の抑制および筋肉でのインスリンの働きを強める効果があります。また、コレステロールを下げる働きもあるので肥満患者に用いられやすいです。

ビグアナイド薬に特徴的で気を付けるべき副作用に、乳酸アシドーシスがあります、この副作用の症状として食欲不振・嘔吐・腹痛・下痢から始まり、悪化してゆくと過呼吸や低血圧、低体温や昏睡にまで陥ります。特に脱水状態で起こりやすく、夏場やアルコールの摂取時にはしっかりと水分を摂ることが大事です。

インスリンの効きを良くしてくれるチアゾリジン薬
インスリン体内で存在していても効きが悪い場合があります。
このような状態をインスリン抵抗性と呼びます。
チアゾリジン薬は、このインスリン抵抗性を改善する効果とさらに肝臓からの糖分の放出を抑えます。また、コレステロールに関して善玉コレステロールを上昇させる働きも持っています。
副作用として体液が溜まることと脂肪細胞が増殖する為、体重が増加することがあります。ときに浮腫や貧血、心不全、骨折を起こすことがあります。

すぐ効く速攻型インスリン分泌促進薬
効き方はSU剤と同じですが、効果が服用後に現れる為、食後に高血糖になりやすい患者には最適です。また、従来のSU剤よりも低血糖が起こりにくいですが、1日3回服用する必要があります。

低血糖になりにくいDPP-4阻害薬
インスリンは、ただ単に分泌されているわけではなく、血糖値に依存してGLP-1というホルモンによって放出が調整されています。
このGLP-1を打ち消してしまう酵素であるDPP-4が体内に存在するのですが、DPP-4阻害薬はこのDPP-4を打ち消すことにより、GLP-1を残しておくことができます。
その為、血糖値に応じてインスリンが放出されやすくなるのでDPP-4阻害薬は低血糖になりにくいとされています。

食後の過血糖を抑えるα-グルコシダーゼ
腸での糖の分解を抑制して食後の血糖値の上昇を緩やかにしてくれます。
他の血糖降下剤と併用して使用される事が多いです。

服用する際は必ず食直前に服用しないと、十分な効果が得られません。
副作用には放屁や下痢がしばしばみられることがあります。

尿から糖を排出させるSGLT2阻害薬
近年発売された全く新しい形の血糖降下剤です。
通常では、血液中の糖分は腎臓で尿中へ排出されますが、同時に再吸収とよばれる尿が体外に出る前に糖の一部が血中に戻るメカニズムがあります。

糖尿病の人では尿へ出る糖の量は多いのですが、同時に血中への再吸収も活発になるため、血糖値が高いままになっています。

SGLT-2阻害薬はこの再吸収を阻害し、尿中から体外への糖の排出を促進します。
血糖降下の作用以外にも体重減少や血圧低下、尿酸値低下などの作用が報告されています。
副作用としては尿量が増えるために脱水症状や尿路感染、皮膚関連の副作用に注意が必要です。

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深刻だと意識障害も起こる副作用の低血糖に注意

低血糖とは
どの糖尿病でも副作用として糖尿病に低血糖に注意が必要です。
特にSU剤単独やSU剤と他の血糖降下剤、インスリン注射と血糖降下剤の組み合わせで起こりやすいです。

低血糖の初期症状としてはあくび、だるさ、動機、空腹感が起こります。さらに重度になると脳のエネルギーが不足して意識障害に陥ることもあります。
低血糖は激しい運動の後や食事量の大幅な減少、アルコールの過剰摂取でおこりますので注意が必要です。

慌てずに対処を
糖分を摂取することで数分で回復することができます。
糖分を多く含むジュース類であれば効果がより早く現れます。

ここで1つ注意してほしいのが、α-グルコシダーゼを服用している場合です、
αグルコシダーゼを服用していて低血糖が起こった場合は、必ずブドウ糖を服用しなければ低血糖は回復しません。ブドウ糖そのものは医師から処方してもらったり、薬局でも配布していますので、もらって必ず携帯するようにしましょう。

低血糖が頻繁に起こる場合は医師へ相談し、血糖降下薬の減量や変更、中止を検討してもらいましょう。どんな時に起こったか、状況や時間帯などを詳細に伝えることが大事です。

まとめ

糖尿病の薬だけに頼らない
血糖降下薬を飲んでいるだけでは、合併症を起こさない安全な血糖コントロールが得られるわけではありません。

食事・運動療法が基礎にあって血糖降下薬を服用する事により、効果的に血糖値のコントロールが得られるのです。

お薬と上手く付き合ってゆく
血糖降下薬には様々な効能効果で分類されその中にもメーカーから複数の種類の治療薬が販売されています。

低血糖をはじめとした副作用や服用する時間帯などで自分に合う合わないがあります。それを見極めてもらうためには医師への受診時や薬局で薬を受け取る時など、より詳細に伝えることが大事です。

しっかり食事や運動に気をつけて上手く薬と付き合っていく事で、糖尿病の合併症に悩まされない健康的な将来を送れるように心がけましょう。

糖尿病の基本情報についての詳しい解説はこちら

糖尿病とは?血糖値や症状に関する基本情報。体内のインスリン作用が不十分であり、それが起因となり血糖値が高い状態が続いていきます。症状など分類別に解説しています。

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