2型糖尿病患者はゆっくり食べると肥満になりにくい? 九州大グループ

日本人の2型糖尿病患者は、6年間のうちにゆっくり食べるようになると、速く食べる人と比べて肥満になりにくい可能性のあることが、九州大学大学院医療経営・管理学講座准教授の福田治久氏らの検討で分かった。

約6万人の日本人2型糖尿病患者のデータを分析したもので、就寝前2時間以内の夕食や夕食後の間食といった習慣をやめることも体重の増えすぎを避ける上で重要なことも明らかになった。
詳細は「BMJ Open」2月12日オンライン版に掲載された。

過体重やメタボリック症候群になるリスクには、エネルギー摂取量だけでなく、食べる速さや食事の頻度、タイミングのほか飲酒や喫煙、睡眠の質といったさまざまな生活習慣因子が影響を及ぼすことが報告されている。
しかし、こうした生活習慣の変化が肥満にどのような影響を及ぼすのかは明らかにされてない。
福田氏らは今回、2型糖尿病患者に着目し、大規模な健康保険組合加入者のパネルデータを用いて6年間の食べる速さやその他の生活習慣因子の変化と肥満やBMIとの関連を調べた。

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対象は、健康保険組合に加入し、2005年1月~2013年6月に2型糖尿病と診断され、保険請求データおよび健診データを入手し得た成人男女5万9,717人。追跡期間は2008~2013年とした。
BMI 25以上を肥満と定義した。
また、生活習慣因子については健診時の質問票の結果をもとに判定。
食べる速さ(「速い」・「普通」・「遅い」)のほか、就寝前2時間以内の夕食、夕食後の間食、朝食を抜く(いずれも週に3回以上)といった食習慣とアルコールの摂取頻度、睡眠時間、喫煙習慣の有無についても尋ねた。

ベースライン時には、2万2,070人が食べる速さが「速い」と回答し、3万3,455人が「普通」、4,192人が「遅い」と回答していた。
食べる速さが遅い群では普通と回答した群や速いと回答した群と比べて女性が多く、平均BMIが低く、肥満者の割合も低いといった特徴がみられた。

対象者の約半数(51.9%)で追跡期間中の食べる速さに変化がみられた。
一般化推定方程式によるモデルを用いた解析の結果、食べる速さが速くなった群と比べて、遅くなった群では肥満リスクは42%低減し、普通になった群でも29%低減することが分かった(それぞれのオッズ比は0.58、0.71、いずれもP<0.001)。
同様に、固定効果モデルを用いた解析でも食べる速さが遅くなるとBMIとウエスト周囲長が減少した。

さらに、就寝前2時間以内に夕食をとったり、夕食後に間食する習慣をやめると体重増加を抑えられることも明らかになった。
適切な睡眠習慣を身につけ、禁煙することも肥満リスクの低減に重要であった。

以上の結果を踏まえて、福田氏らは「2型糖尿病患者において、食習慣の変化は肥満やBMI、ウエスト周囲長に影響することが分かった。食習慣の是正を促す介入を行う際には、重点的にゆっくり食べるように指導することが肥満予防に役立つ可能性がある」と述べている。

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参考情報:リンク先
HealthDay News 2018年2月19日
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