どうしてダメ?栄養満点のうなぎを妊娠中に控えなければいけない理由

妊娠中のうなぎの摂取について
栄養価が高い食材と言ってすぐにうなぎを思いうかべる方もいらっしゃると思います。
うなぎはその栄養価が高いことを評価されて「夏バテにはうなぎ」とか「丑の日にはうなぎ」と疲れた体を元気にするようなイメージがあります。
こんなに栄養価が高い食材なため妊娠時にも積極的に食べてもよいように思われがちです。ところが、実際は違います。

うなぎに含まれる栄養素
栄養価が高いと言われるうなぎにはいったいどのような栄養が含まれているのでしょうか。
うなぎには豊富な良質なたんぱく、ビタミンA、B1、B2、C、E、カルシウム、鉄分が含まれています。その他にも不飽和脂肪酸やDHAなども含まれているヘルシーな食材です。
ビタミンAは粘膜に働きかけ胃腸の調子を整えたり、風邪を予防すると言われています。
また、眼の働きにも欠かせない栄養素で、不足すると網膜にダメージを生じてしまうこともあります。
ビタミンB1は、摂取した糖質を燃焼しやすいエネルギーに交換する働きがあります。
また、疲労回復に役立つとも言われています。
ビタミンB2は、人の成長に欠かせない要素です。ビタミンEは、細胞の老化を防ぐ効果があると言われています。
不飽和脂肪酸は、血中コレステロールを下げる効果があると言われています。
この様に、うなぎには身体に欠かせない栄養素が胞巣に含まれている満点な食材なのです。

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うなぎの母体や胎児への影響
うなぎの過剰摂取による母体や胎児への影響とはいったいどのようなものがあるのでしょうか。
一般的にレチノールの過剰摂取による胎児への影響は奇形や先天性異常の危険性を高めると言われています。どの程度かというと、一日に4500 IUを摂取し続けると先天的異常のある乳児を出産するリスクが3.5倍になるとの報告があります。
特に妊娠初期での過剰摂取は、胎児への影響が大きく出ると言われています。レチノールの過剰摂取による母体への影響は特に報告されていません。
食べても大丈夫なうなぎの量
妊娠中にどの程度のうなぎなら食べてよいのか疑問に思う方もいらっしゃると思います。
実は、未妊婦と妊婦の一日のレチノール摂取量は違います。妊婦は、1日に2000 IUとしています。上限は5000 IUです。
2000 IUと言ってもどの程度なのか分からない方も多いと思います。
レチノール2000 IUのうなぎの量とはいったいどの程度なのでしょうか。
うなぎのかば焼き100 gに含まれるレチノール量がだいたい1500~2000 IUと言われています。うなぎ100 gというとだいたい、中サイズもしくは中サイズより少し小ぶりなサイズのうなぎ1本に相当します。
ここで、うなぎが大好きな方が間違えやすいのが「小さいサイズだったら1本食べられる」と勘違いすることです。レチノールはうなぎだけに存在する栄養素ではありません。他の食材にも含まれています。

うなぎ以外の妊婦が控えるべき食べ物
妊娠中に摂取量を控えたい食品はうなぎだけではありません。
妊娠中に気を付けたいのはビタミンA仲間のレチノールの過剰摂取です。
つまり、妊娠中、うなぎを食べないようにして気を付けていれば問題ないと思っていたらそれは大きな勘違いです。
うなぎに含まれるレチノールの量は多いのですが、そのほかにも気を付けたい食材はあります。
例えば、レバーです。レバーは鉄分を多く含むので貧血を起こしやすい妊娠中にはとても良い食材です。
しかし、このレバーもまた、レチノールが多く含まれています。その他にもギンダラや穴子、プロセスチーズ、鶏卵などにも含まれています。
妊娠中のレチノール摂取量は妊娠の数週によって異なります。摂取量に気を付けて食べるようにした方が良いと思います。

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