運動嫌いは遺伝のせいかも?

スポーツジムに行くと笑顔でなく、しかめっ面になってしまうなら、運動嫌いの遺伝的素因がある可能性がある。こんな研究結果が「PsychologyofSportandExercise」7月号に掲載された。

VUメディカルセンター(オランダ)公衆衛生・労働衛生学部のNienkeSchutte氏らが報告した。

Schutte氏らは今回、12~25歳の一卵性双生児115組、二卵性双生児111組、これらの双生児の兄弟姉妹35人、双生児ではない兄弟姉妹6組を対象に、運動習慣について調査を行った。
また、自転車エルゴメータによるサイクリングとトレッドミルでのランニングをそれぞれ20分間行ってもらった。

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なお、これらの運動中には運動に対する「情緒的反応」を調べるため、基本的な感情(快感か不快か)や主観的な運動強度(運動はきついか楽か)、さらに運動中のさまざまな感情(エネルギッシュあるいは快活な気分になったか、いら立ちや緊張を覚えたかなど)についても評価してもらった。
この「情緒的反応」が、一卵性双生児でより似通っている場合、遺伝的素因による影響が強いと判断した。

その結果、運動に対する情緒的反応の個人差の12~37%は遺伝的素因によって説明できることが分かった。また、運動で快感を覚える人は、日常的に運動する頻度が高いことも明らかになった。
ただし、Schutte氏らは「今回の研究結果は運動に対する情緒的反応と遺伝的素因との関連を示したものに過ぎない」と強調している。

その上で、同氏は「画一的なアプローチで人々に運動を促そうとしても、効果は望めない可能性がある。
今後、運動に対する情緒的反応に関与する遺伝子を特定できれば、個々の遺伝的プロファイルに応じて現実的な運動の目標を設定し、個別化した介入に結び付けることができるかもしれない」と話している。

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HealthDay News 2017年9月5日
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