高収入の米国人女性は肥満率が低い


米国の成人を対象とした肥満の調査データを用いた研究から、女性は収入が高い人ほど肥満率が低いことが明らかになった。ただ、男性では同様の関係は認められなかったという。
詳細は「Morbidity and Mortality Weekly Report」2017年12月22日号に掲載された。
この研究を実施したのは米疾病対策センター(CDC)のCynthia Ogden氏ら。同氏らは今回、2011~2014年の米国国民健康栄養調査 (NHANES)のデータを用い、米国の成人における世帯収入別および学歴別の肥満率について検討した。
その結果、成人全体では世帯収入が最も高い層(4人家族で約940万円以上)の肥満率が31%だったのに対し、それよりも低い層では肥満率は40%前後とより高かった。

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また、男女別に見ると、女性では世帯収入が高くなるほど肥満率が低下し、世帯収入が最も低い層で45%、中間層では43%だったが、最も高い層では30%にとどまっていた。
一方、男性の肥満率は中間層で39%と最も高く、世帯収入が最も高い層と低い層では32~33%だった。
人種別に見ると白人女性では世帯収入が高くなるほど肥満率は低下したが、黒人女性では収入が高い層と低い層の肥満率が同程度だった。
さらに、黒人男性では世帯収入が高くなるほど肥満率が上昇し、最も低い層の34%に対して最も高い層では43%だった。
このほか、学歴も肥満率に関係しており、肥満率は高卒以下では40%だったが、大卒では28%にとどまっていた。
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