味噌や納豆を多く食べると高血圧になりにくい? – 多目的コホート研究から –

味噌や納豆などの大豆発酵食品を多く食べる人は血圧が上がりにくいことが、国立がんセンターなどの多目的コホート研究(JPHC Study)で分かった。一方で、豆腐などの発酵していない大豆食品の摂取量については、血圧高値となるリスクとの関連は認められなかった。詳細は「Journal of Nutrition」7月19日オンライン版に掲載された。

 良質なたんぱく質が豊富な大豆や大豆食品は、近年ではレシチンや大豆イソフラボンといった有効成分のさまざまな効果が研究されているが、これらの摂取量と血圧との関係については明らかにされていない。研究グループは今回、JPHC研究に参加した一般住民を対象に、豆腐などの大豆食品と味噌や納豆などの大豆発酵食品の摂取量と5年後の高血圧発症との関連を調べた。

 対象は、1993年に全国6地域に在住し、研究開始時点(1993~1994年)で循環器疾患の既往がなく、正常血圧だった40~69歳の男女4,165人(うち男性が926人)。対象者には研究開始時点と追跡5年の時点で血圧を測定した。大豆食品の摂取量は、食物摂取頻度調査票を用いた調査結果から推定した。なお、収縮期血圧(SBP)が130mmHg以上、拡張期血圧(DBP)が85mmHg以上あるいは降圧薬の使用を「血圧高値」と定義した。

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 対象者を大豆食品および大豆発酵食品の摂取量により3群に分けて、血圧高値となるリスクを比較したところ、大豆発酵食品の摂取量が最も少ない群に比べて最も多い群では血圧高値となるリスクが低下していた(傾向P=0.009)。こうした関連は、大豆発酵食品からの大豆イソフラボンの摂取量でも認められたが、大豆食品および大豆食品からの大豆イソフラボンの摂取量と血圧高値リスクとの間には関連は認められなかった。

 これまでの研究で、大豆や大豆食品に含まれる大豆イソフラボンには血管壁の肥厚を来す血管平滑筋細胞の増殖を抑える働きのほか、腸内細菌の作用などで「大豆イソフラボンアグリコン」に変化してエストロゲンに似た働きをすることが報告されている。

 研究グループは、大豆発酵食品にはこの大豆イソフラボンアグリコンや細胞の増殖や分化を促すとされる成分(ポリアミン)が多く含まれており、これらが血圧高値となるリスクの低下と関連した可能性があるとしている。一方で、解析時には緑黄色野菜や果物、魚といった降圧作用が期待される食品の摂取量を考慮したものの、これらの食品の影響を完全に否定することはできないとも付け加えている。

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HealthDay News 2017年9月4日
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