男性の年齢も不妊治療の結果に影響か

子どもを授かる可能性は母親が高齢になるほど低くなることは知られているが、父親の年齢も不妊治療の結果に影響することが米国の研究で示された。母親は同年齢でも父親が高齢であるほど体外受精(IVF)による生児出生の確率が低下することが分かったという。

 この研究は、米ベス・イスラエル・ディーコネス医療センターのLaura Dodge氏らが実施したもので、欧州ヒト生殖医学会(ESHRE 2017、7月2~5日、ジュネーブ)で発表された。

 同氏らは今回、ボストンの不妊治療施設で2000~2014年に実施されたIVFのデータを用い、この間に7,753組のカップルが受けたIVF約1万9,000サイクルについて分析した。

 カップルのうち女性は(1)30歳未満、(2)30歳以上35歳未満、(3)35歳以上40歳未満、(4)40歳以上42歳未満―の4つの年齢層に分け、男性はこれらの年齢層に加えて(5)42歳以上の5つの年齢層に分けた。

 その結果、女性の年齢層だけを見ると、予想通り最も高い年齢層である40歳以上42歳未満の群で生児出生率(IVF6サイクル実施までの累積出生率)が最も低かった。また、この群では男性の年齢による影響はなかった。
 
 しかし、女性の年齢がこれよりも低い場合には、男性の年齢が生児出生率に大きく影響することが示された。たとえば、女性が30歳未満の群における生児出生率は、パートナーの男性が40歳以上42歳未満の場合には46%だったが、男性が30歳以上35歳未満では73%とより高かった。

 また、女性が35歳以上40歳未満の群における生児出生率は、パートナーの男性が30歳以上35歳未満の場合は54%だったが、男性が30歳未満では70%に上昇。パートナーの男性が若ければ若いほど生児出生率が高まることが示された。

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 Dodge氏は「今回の研究では、生児出生率に男性の年齢が独立して影響することが示された」と結論。そのメカニズムについては「はっきりとは分からないが、精子の数や運動率などの異常、精子のDNA損傷、受精や着床、胚の発達に影響するような精子におけるエピジェネティックな変化といった要因などが考えられる」としている。

 なお、今回の研究は男性の年齢と体外受精の結果との間に因果関係があることを証明するものではない。また、学会で発表された研究結果は、査読を受けて医学誌に掲載されるまでは予備的なものとみなされる。

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HealthDay News 2017年7月10日
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