健康に産みたい!! 体外授精のリスクとその回避法とは

体外授精という言葉は聞いたことはあるけど、具体的にはどうするのか分からないという方もいるのはないでしょうか?本記事では、体外授精をする上での母体と胎児のリスク、体外受精の回避法について紹介します。
  1. 1. はじめに
  2. 2. 体外授精とは
  3. 3. 体外授精の母体へのリスク
  4. 4. 体外授精の胎児へのリスク
  5. 5. 体外授精のリスクを避けるためには
  6. 6. まとめ

はじめに

なかなか子供に恵まれない方に希望を与えてくれるのが不妊治療です。
その中でタイミング法等に効果がない方に行われるのが体外授精です。

せっかく授かった赤ちゃんが元気に産まれて欲しいと思うのは誰もが同じではないでしょうか。
そこで気になるのは体外授精によるリスクだと思います。

今回は体外授精にはどんなリスクがあるのかを詳しく説明していきます。

体外授精とは

体外授精は不妊治療の1つで、通常は体内で行う授精を身体の外で行います。つまり、人工的に授精させ、分裂した卵子を子宮の中に移植する方法が体外授精になります。

体外授精の母体へのリスク

体外授精する上で気になるのが、そのリスクかと思います。
具体的にどんなリスクがあるのかをご説明します。

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卵巣過剰刺激症候群
体外授精は良い状態の卵子をできるだけ多く獲得する必要があるので排卵誘発剤が使われます。
卵子過剰刺激症候群は排卵誘発剤の副作用で、卵巣に過剰な負荷をかける事で発症してしまいます。
症状は腹痛、お腹に水が溜まる、吐き気、過剰な喉の渇き等が主になります。
この症状は自然に治まる場合も多いですが、症状が酷い場合は排卵誘発剤の使用について医師に相談した方が良いでしょう。

採卵による出血
採卵とは卵巣で十分に成熟した卵子を卵巣に針を刺して取り出す事です。
針を刺して卵子を取り出す時に出血する場合があります。
ほとんどの場合、出血は自然に治まりますので問題ありませんが、出血が多い場合は輸血が必要になり、場合によっては開腹手術になる事もあるようです。
また、針を体内に入れて採卵しますので、誤って子宮や膀胱、腸等の卵巣の近くにある臓器を刺してしまうリスクが伴います。
この場合、血尿や不正出血を引き起こしますので異常を感じたらすぐに医療機関を受診しましょう。

採卵時の麻酔の使用
採卵時、膣から卵巣まで針を刺すので当然痛みを伴います。
昔は麻酔を使わないで行われていましたが、最近は全身麻酔や局所麻酔を使用してくれる病院が多くなりました。
ただ、麻酔も強い薬剤を使用しますので、アレルギー反応によるショックや神経障害といった副作用が出てしまう方もいらっしゃいます。

多胎児の妊娠
体外授精の場合、双子を妊娠する確率は自然妊娠の2倍以上と言われています。
お腹に胎児が2人いるので当然、母体への負担も1人を普通に妊娠する倍の負担が母体にかかりますので、切迫早産や帝王切開による出産のリスクも高まってしまいます。

また双子の場合、妊娠高血圧症症候群に罹患する確率は通常の6倍に跳ね上がります。

子宮外妊娠
子宮外妊娠とは受精卵が卵管や腹腔等の子宮以外の場所に妊娠してしまう事になります。
体外授精の場合、自然妊娠と比べて子宮外妊娠の可能性が高いです。
この場合は残念ですが、堕胎せざるを得ません。
ただ、自然妊娠でも一定の割合で起こってしまう事ですので悲観せずに早めに処置してもらいましょう。
子宮外妊娠は自然妊娠の場合で1%、体外授精の場合でも約5%の確率で起こります。
近年では細胞分裂がある程度進んでから受精卵を戻し、着床までの期間を短くできる胚盤胞移植という方法があり、子宮外妊娠のリスクの防止として注目されています。

体外授精の胎児へのリスク

体外授精する上で母体のリスクも気になりますが、これから産まれてくる我が子への負担はもっと気になるかと思います。

ここでは、体外授精における胎児へのリスクをご紹介します。

多胎児になる事での胎児の影響
多胎児は自然妊娠でもリスクは同じですが、体外授精では多胎児の可能性も自然妊娠より可能性が高いので取り上げておきます。
一卵性双生児のばあい、胎盤1つを2人で共有した状態が胎児にとって一番リスクが高いです。
その中でも双児間輸血症候群は母からの血液循環が双方の胎児に均等に供給されずに起こります。
血液が余分に流れてくる赤ちゃんは多尿、羊水過多、心不全になり、血液が思うように貰えない赤ちゃんは腎不全、羊水過少、発育不全になってしまいます。
母体に現れる症状としては羊水過多の場合、腹囲が急増する事があり、子宮収縮の痛みを感じる、喉が渇く等があります。

これの原因はまだ解明されてませんが、赤ちゃんを助ける為の処置の方法はありますので、異変を感じたら慌てずに先ずは受診しましょう。
その他にも多胎児の場合、2500g以下の未熟児で産まれる事も多いですし、脳性麻痺や奇形等のリスクの懸念もあります。

遺伝子異常等による男性不妊
男性側に不妊の原因があって体外授精に踏み切った方もいらっしゃるのではないでしょうか。
不妊治療が確立される前は染色体異常がある精子とは授精する確率が極めて低く、授精する事がなかったので遺伝する事もなかったのが、この遺伝子異常による男性の不妊です。
今までは授精する事はなかったのですが、体外授精によって人工的に授精出来るようになって初めて遺伝性が明らかになりました。
まだ研究が進められている段階ですが、今後、不妊治療する上で大事な指針になると思われます。

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体外授精のリスクを避けるには

体外授精のリスクの大半は必要なプロセスの結果として起こるので絶対ではありません。
ただし、卵巣過剰刺激症候群や採卵による出血は症状が現れたら自己判断せずに医師に相談する事をお勧めします。

不妊治療日々進歩していて、昔は排卵誘発剤で沢山卵子を取り出して何個も戻すのが主流でした。
しかし、今は質の良い卵子を取り出せる場合は排卵誘発剤を使用しないケースも増えています。
子宮に戻す受精卵の数も複数個ではなく、単体で戻しても妊娠する確率は変わらないと判断している医師もいらっしゃるようです。

子宮外妊娠は自然妊娠でも起こり得る事ですので、体外授精をしたからと思う必要はないでしょう。
リスクを避ける為には異常を感じたらすぐに医療機関を受診する事が大事になります。

まとめ

体外授精における母体のリスクは卵巣過剰刺激症候群、採卵における出血、採卵時の麻酔による副作用、多胎児の妊娠、子宮外妊娠です。

胎児へのリスクは多胎児になる事での影響、男性不妊の遺伝の懸念です。

しかし、これらのほとんどは不妊治療のプロセスで起こるものです。
過剰に心配する必要はないですが、異常を感じたら自己判断したり、我慢せず、すぐに医療機関を受診しましょう。

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