「軽度な運動を2週に1回」でも血糖値は改善する? 日本人2型糖尿病患者を対象に解析、川崎医大

日本人の2型糖尿病患者では、50分間の軽度な運動を2週に1回行うだけでも血糖コントロールが改善するほか、軽度な運動に食事療法を併用すると減量にも有効な可能性のあることが、川崎医科大学糖尿病・代謝・内分泌内科学准教授の中西修平氏らの研究グループの検討で分かった。

詳細は「Journal of Diabetes Investigation」3月11日オンライン版に掲載された。

2型糖尿病の治療において、食事療法と運動療法は薬物治療よりも先行して行う第一選択として位置づけられている。
このうち運動療法については、軽度の運動でも血糖コントロールや体重管理に有効なのか、運動の間隔はどの程度が適しているのかは明らかにされていない。
研究グループは今回、2型糖尿病患者が隔週に1回の軽度の運動を長期にわたって継続すると、食事療法の有無にかかわらず血糖コントロールが改善し、減量につながるのか否かを後ろ向きに評価する観察研究を行った。

対象は、2013年9月~2017年8月の間に運動プログラムに1回以上参加した外来の成人2型糖尿病患者49人と、年齢やBMIを一致させた同じ期間中に運動プログラムに参加しなかった同患者83人。
運動プログラムは1回50分、運動強度は2~2.5METsと軽度で、専門家のもとで2週に1回開催した。
プログラムは、まず10分間のストレッチを行った後、個々の身体強度や体重に合わせた軽度の運動をそれぞれ20分間行った。
対象患者の運動プログラムの参加回数と食事療法の有無を確認し、血糖コントロール状況とBMIの変化との関連を調べた。

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その結果、HbA1c値が改善する確率は、運動プログラムに参加しなかった患者群と比べて1~2回参加した患者群では2.76倍、3回以上参加した患者群では4.17倍に上ることが分かった(P=0.009)。また、BMIについては運動プログラムに参加すると低下傾向がみられた(参加しなかった患者群と比べて1~2回参加した患者群では1.60倍、3回以上の患者群では0.95倍、P=0.71)。

また、全ての対象患者を運動療法と食事療法の有無で4群に分けて比較した結果、どちらも行わなかった群と比べて、運動療法または食事療法単独でもHbA1c値が改善する確率は高まったが(それぞれの調整後ハザード比は3.40、2.88)、これらを併用した場合にはその確率は9.69倍に上昇した。
さらに、運動療法と食事療法を併用するとBMIが低下する確率は2.17倍となった。
なお、観察期間を通して、いずれの患者群でも経口血糖降下薬の種類や処方量には大きな変化はみられなかった。

以上の結果を踏まえて、研究グループは「2型糖尿病患者は、軽度な運動を2週に1回行うだけでも血糖コントロールが改善する可能性があり、食事療法と併用すると減量効果も得られるかもしれない」と結論づけるとともに、今回は後ろ向きの観察研究であったことから、前向き研究で再検証する必要性を指摘している。

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参考情報:リンク先
HealthDay News 2018年3月26日
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