中国式マッサージ専門のロボットが登場


シンガポールで開発されたロボットのマッサージ師“Emma(Expert Manipulative Massage Automation)”が、同国内の中医学(Traditional Chinese Medicine;TCM)を専門とするクリニックで治療を開始したという。開発者らによると、Emmaによるマッサージの質は経験豊富なマッサージ師と同等だという。
Emmaを開発したのは、南洋理工大学(シンガポール)の研究者らが立ち上げたベンチャー企業AiTreat。
ヒトの手のひらと母指を模したアームの先端を動かし、背部や膝に対して推拿(すいな)と呼ばれる中国式マッサージを行う。

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Emmaには腱と筋肉の硬さを感知するセンサーが装備されており、それぞれの患者に最適なマッサージを行うだけでなく、患者ごとに治療の経過も記録される。
アームの先端はシリコン製で柔らかく、暖めて使用すれば機械が触れることによる不快感はないため、プロのマッサージ師による施術とほとんど区別がつかないという。
Emmaは既にシンガポールのノバヘルス中医学クリニックで10月9日から使用されている。
AiTreatの創設者で開発チームを率いたAlbert Zhang氏は、「大きな労力を要するマッサージをEmmaに任せることで、現在いるマッサージ師はEmmaには対応できない頸部や四肢、関節などのマッサージにより時間をかけることができ、これまで以上に質の高い治療を提供できる。
また、Emmaを導入すれば、より少ないスタッフでクリニックを運営できる」と説明。
今後、人口の高齢化で増加するとみられている慢性疼痛に対し、低コストで一定の質を保ったマッサージを行えるようになるのではないかと期待を示している。

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