「アンジー効果」で乳房切除術が倍増―米など2カ国調査

2013年、米国人女優のアンジェリーナ・ジョリーが乳がんリスクを低減する目的で乳房を切除する予定であることを発表し、話題を呼んだ。ジョリーのこの行動は、各国の一般女性にも大きな影響を与えたことが、米国とオーストラリアの研究で明らかになった。

研究ではジョリーの発表前と比べて発表後ではリスク低減のための乳房切除術の実施件数が倍増したことが示されたという。

今回の研究は米ワイル・コーネル大学医学部教授のArt Sedrakyan氏らがニューサウスウェールズ大学(オーストラリア)の研究者らと共同で実施したもの。ジョリーのニュースによるリスク低減乳房切除術の実施件数への影響を調べるため、米ニューヨーク州とオーストラリア・ニューサウスウェールズ州の2004~2014年の退院データを分析した。

その結果、ニューヨーク州では2カ月間のリスク低減乳房切除術の件数(女性100万人当たり)が、ジョリーの発表前20カ月間の3.3件から発表後20カ月間には6.3件とほぼ倍増していた。
また、ニューサウスウェールズ州でも同様の結果が示された。

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2015年の英国の研究でもジョリーの発表によってリスク低減乳房切除術の実施件数が増えたことが示されていた。
また、2005年にはオーストラリアの歌手であるカイリー・ミノーグが乳がんと診断されたことを公表し、その後乳がんの検査を受ける25~44歳の女性が増加したとする研究結果も報告されている。

今回の研究結果を踏まえ、Sedrakyan氏は「有名人の行動は一般の人々の医療上の決断を左右することが分かった」と結論づけるとともに、「今後もし有名人が遺伝子検査や治療の選択について公表した際には、それが一般の人々の健康にどのように影響するのかを評価する必要がある」と指摘している。

この研究結果は「Health Services Research」9月25日号に掲載された。

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HealthDay News 2017年9月25日
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