2017年の注目ヘルスケア関連ニュース、トップは「オピオイド問題」

2017年に米国で注目されたヘルスケア関連ニュースを振り返ると、最も話題となったニュースはオピオイド中毒の蔓延に関連したものだった。

12月21日に米疾病対策センター(CDC)のグループが発表した研究では、オピオイドを含む薬物中毒死の増加が米国民の平均余命の短縮をもたらしたことが明らかになった。
これを受け、専門家からは他の疾患と同じように薬物依存症に対しても対策を講じる必要があるとの声が上がっている。

トランプ政権による医療保険制度改革法(ACA、通称オバマケア)改廃の動きも注目を集めた。
穏健派の抵抗によりその試みは容易には進まなかったが、クリスマスを前にオバマケアの柱の一つであった個人の医療保険加入義務を廃止する法案が議会を通過した。

また、昨年は映画プロデューサーのハーヴェイ・ワインスタイン氏による性的ハラスメント(セクハラ)疑惑が報じられたことをきっかけに、芸能界や政界の大物らによるセクハラ行為が次々と明るみに出た。
ソーシャルメディアでは同じように被害を受けた多くの女性や一部の男性が自身の経験について投稿。“#MeToo(私も)”ムーブメントとして一気に広がった。

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一方、2017年には医学分野で大きな前進がみられた。
特に注目されたのは、米食品医薬品局(FDA)が3種類の遺伝子治療を承認したというニュースだ。8月には急性リンパ性白血病(ALL)の治療に「Kymriah」が承認され、その後大細胞型B細胞性リンパ腫やまれな遺伝性網膜疾患の治療にも遺伝子治療が承認されている。

薬の飲み忘れを防ぐ “デジタル錠剤”のエビリファイ マイサイト(Abilify MyCite)も、服薬遵守が治療成功の鍵とされる統合失調症や大うつ病性障害などの補助療法として使用することが承認された。
同剤にはセンサーが内蔵されており、スマートフォンなどのデバイスで患者が薬を飲んだかどうかが確認できる。

昨年は医学分野での人工知能(AI)の躍進も目立った。乳がん患者のリンパ節転移の有無を、病理医よりも高い精度で評価できるコンピューターアルゴリズムの開発に成功したとする報告もあった。

このほか、米国では肥満者がますます増加していることも報じられ、問題の深刻さが浮き彫りになった。
CDCは10月、米国の成人の約40%、小児の18.5%が肥満であると報告。
肥満率は1999~2000年の調査時(成人30.5%、小児14%)から、さらに上昇していることを明らかにした。

ワクチンについてもさまざまな話題があった。良いニュースとしては、多くの高齢者にベネフィットをもたらす帯状疱疹のワクチンであるShingrixが登場したというニュースが挙げられる。
一方、2016~2017年の季節性インフルエンザワクチンの効果はわずか48%だったというニュースは多くの人を落胆させた。
なお、一部の専門家からは今シーズンもワクチンの効果は前年と同程度にとどまるのではないかとする懸念の声が上がっている。

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参考情報:リンク先
HealthDay News 2017年12月28日
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