太り過ぎに注意!妊娠中期の体重の目安と管理方法

妊娠中期について

お母さんも赤ちゃんも不安定な妊娠初期を過ぎると、状態が最も安定した妊娠中期に入ります。

この時期に気を付けたいのが体重管理。
つわりの反動や、赤ちゃんの成長のために食欲が出て来るため、体重が増えすぎてしまう傾向があるのです。
妊娠中期の体重管理のコツを紹介します。

  1. 1.妊娠中期とはどのような時期か
  2. 2.妊娠中期の理想的な体重
  3. 3.体重が増加しすぎた場合のリスク
  4. 4.妊娠中期の体重管理の仕方
  5. 5.妊娠中期は油断しやすい時期

妊娠中期とはどのような時期か

妊娠中期とは、妊娠16週目から36週目までを言います。期間にしておよそ5か月間。
この時期には胎盤が完成しているため、流産や早産の可能性が低くなり、赤ちゃんがどんどん大きくなっていきます。
妊娠20週程度になると胎動を感じられるようになってきたり、お腹も目立つようになり「妊婦」らしい体つきになってきます。
つわりも終わり、心身ともに一番安定しているのが妊娠中期と言えるのです。

妊娠中期の理想的な体重

妊娠中期には体重が増加しやすくなります。
その理由は主に3つ。
まず一つ目は赤ちゃん側の要因。
二つ目はお母さんの自然な体重増加。
そして三つ目がむくみなどによる体重増加です。

赤ちゃんや様子による体重増加の目安
赤ちゃんや胎盤・羊水などによる体重増加は、妊娠によるごく自然な増加なので問題ありません。
各月の重さの目安を紹介します。

・16週目~19週目:約0.8キロ
赤ちゃん:330g
胎盤:160g
羊水:350ml

・20週目~23週目:約1.2キロ
赤ちゃん:640g
胎盤:230g
羊水:370ml

・24週目~27週目:約2キロ
赤ちゃん:1100g
胎盤:300g
羊水:600ml

・28週目~31週目:約3キロ
赤ちゃん:1700g
胎盤:365g
羊水:850ml

・32週目~35週目:約3.5キロ
赤ちゃん:2300g
胎盤:410g
羊水:850ml

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理想的な体重増加の目安
妊娠中の体重増加の目安は、もともとの体重によって異なってきます。
BMIによって計算される増加量の目安は以下の通りです。

  • BMI18.5未満(痩せ気味):10~12キロ
  • BMI18.5~25未満(標準):7~10キロ
  • BMI25以上(太り気味):5~7キロ

これは、出産時までの増加量で、当然赤ちゃんや胎盤などの増加量も含まれています。
臨月になると赤ちゃんや胎盤・羊水などの平均的な重さは約5キロにもなります。
この5キロを引いた重さが、お母さん自身が増やしてもよい体重ということができます。

妊娠中期の体重増加の目安
赤ちゃん関連だけで、妊娠中期には約3キロ程度体重が増加します。
BMIが標準の人について考えてみると、妊娠中期に増加しても問題ない体重の目安は約5キロ程度です。
つまり、妊娠中期を通してお母さん自体が増やしてもOKな体重は1.5~2キロ程度。
なかなかシビアな数字ですね。

一般的に、1週間の体重増加は200グラム程度までが適正とされています。
この数字は赤ちゃん分も含んだ重さです。
1週間に500グラム以上増えている場合は、お母さんの体重が増えすぎる、もしくはむくみによって体重が増加していると考えることができます。
健診時にむくみを指摘されるかどうかで、お母さんの体重管理が上手くいっているかどうかがわかります。

体重が増加しすぎた場合のリスク

体重管理に苦労されるお母さんも多いですよね。
増えすぎれば健診時にチクリと注意されたり、増えなければ赤ちゃんの成長が心配になったりします。

しかし、体重の管理が重要視されるのにはそれだけの理由があります。体重が増えすぎた場合に起こるリスクについて考えてみましょう。

妊娠高血圧症
体重が増加しすぎた要因がむくみ(浮腫)の場合、特に注意が必要です。
体重は単純に脂肪の増加のみが反映されるのではありません。
体の中に不要な水分や老廃物がたまっている場合も体重増加として反映されてしまいます。

特に、高血圧やむくみなどの症状が出ている場合、放置しておくと妊娠高血圧症(妊娠中毒症)になってしまう恐れがあるからです。
体の中に水分がたまっているということは、血液の循環がスムーズではないことを意味しています。その結果、心臓はさらに強い圧力で血液を送り出そうとします。これが高血圧の仕組みです。

妊娠高血圧症になると、出産時に大量出血や脳出血をおこしたり、赤ちゃんに十分な血液が供給されないことから胎児機能不全などにつながります。
体重増加がむくみによるものであった場合、生活習慣の見直しや入院治療などを行う必要が出てきます。

妊娠糖尿病
定期健診の際、尿検査を行いますよね。
尿検査では、尿中にたんぱくやケトン、糖などが含まれていないかを調べています。
尿中に糖が検出された場合、妊娠糖尿病の恐れがあります。

妊娠中は血糖値を下げるホルモンであるインスリンが分泌されにくくなります。
妊娠中に糖質を摂りすぎると、体重が増加するだけでなく、高血糖状態が続きやすくなってしまうのです。
血糖値が高いということは、赤ちゃんに送られる血液も糖分たっぷりだということです。つまり、巨大児のリスクや、出生後の低血糖状態、発達遅延などのリスクに赤ちゃんをさらすことになります。
糖質は甘いものだけに含まれているのではありません。
食欲に任せて食べることは、お母さんも赤ちゃんも危険にさらすことになるのです。

難産
体重が増えすぎると、産道にも脂肪がついてきます。
これは、赤ちゃんの通り道を狭くしてしまうことを意味しています。
当然お産はスムーズに進まず、分娩中に赤ちゃんの状態が悪化してしまうリスクが発生します。お産が長引けば、その分お母さんも赤ちゃんも消耗してしまいますよね。
安産のためにも、体重管理はとても重要なことなのです。

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妊娠中期の体重管理の仕方

体重を増やしすぎないための上手な管理方法を紹介します。

あまりストイックになりすぎる必要もありませんが、これから紹介するポイントを心がけてみましょう。

毎日体重を測る
体重管理の基本は何といっても毎日体重を測ることです。
これは妊娠中に限らず、ダイエットなどでも当たり前のことですよね。
妊娠中期の定期検診は月に1~2回です。
最低でも1週間に1回は体重をチェックして、増えすぎていないかを確認しておきましょう。

定期的な運動
安定期になると流産などのリスクは低下しますから、積極的に運動を取り入れましょう。
妊娠高血圧症や妊娠糖尿病を防ぐために最適なのが低負荷の有酸素運動です。
ウォーキングや温水プールでのウォーキング、マタニティビクスなど、安全で長時間続けられる運動がよいでしょう。
全身の有酸素運動によって、カロリー消費だけでなく、血糖値の低下やむくみの解消にも効果があります。
週に3回以上、30分程度の運動を習慣にしましょう。

むくみの解消
むくみは実は危険な症状であることはご説明しました。
むくみを解消することで余分な水分が体外に排出されますから、体重も減少します。
体重だけでなく、むくみの状態も観察しましょう。
妊娠中は特に足がむくみやすくなります。
すねを指で押してみて、皮膚がもとに戻るまでに数秒以上かかる場合、むくみが出ていると考えられます。

  • 減塩
  • ウォーキング
  • カリウム摂取
  • 足を心臓より高くして寝る
  • 足のマッサージ

などを行って、むくみを改善していきましょう。

減塩
塩分を摂りすぎると、体は水分をため込もうとします。
つまり「むくむ」のです。
1日の塩分の摂取量は7グラム程度に抑えるのが適正です。
塩分を摂りすぎる場合は、カリウムの多い食品を摂取して、体内のナトリウム分の排出を促しましょう。

糖質を摂りすぎない
糖質は体を動かすためのエネルギー源です。
ですから、糖質を控えすぎるのもよくありません。
とはいえ、糖質は甘いものだけに含まれているのではありません。
ご飯やパンなどの炭水化物も糖質ですし、イモ類や果物も糖質が豊富です。
糖質は食物繊維と一緒に摂取されると吸収が穏やかになるといわれていますから、食べるときには繊維質の多い食材も一緒に摂取しましょう。

規則正しく3食食べる
体内の血糖値を安定させるために効果的なのが、規則正しく3食食べることです。
食事と食事の間隔があきすぎると体は飢餓状態となり、次の食事の時に糖質の吸収率が高まります。
その結果、血糖値は急上昇し安定しません。
規則正しく3食食べることで、血糖値の乱高下を防ぐことができ、体脂肪の増加や妊娠糖尿病のリスクを低下させることができます。

妊娠中期は油断しやすい時期

妊娠中期は、心身状態が安定していることから、ついつい体調管理がおろそかになりがちです。
しかし、妊娠中期はおなかの赤ちゃんが一番大きく成長していく時期。
この時期の自己管理が安全なお産につながるかどうかの分かれ道ともいえるのです。

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