計画分娩とは?自然分娩、無痛分娩、帝王切開でもできる?

計画分娩について

お産はいつ始まるかわからないもの。しかし、旦那さんの立ち合いや、上の子の都合、赤ちゃんやお母さんの状態などによっては、「この日に産まれてほしい」という場合もあると思いますが、そんな時に検討したいのが計画分娩です。計画分娩の方法やメリット・デメリットなどをまとめました。
  1. 1.はじめに
  2. 2.計画分娩とは
  3. 3.計画分娩の種類と特徴
  4. 4.計画分娩の流れ
  5. 5.計画分娩の費用
  6. 6.計画分娩のメリット
  7. 7.計画分娩のデメリット
  8. 8.まとめ

はじめに

出産には自然分娩や無痛分娩、帝王切開などがありますが、今回は計画分娩について
メリットやデメリットについて紹介していきます。

計画分娩とは

分娩の仕組み
通常、お産はいつ始まるかわかりません。
赤ちゃんのほうで出産OKのサインが出ると、お母さんの体内のホルモンバランスが変化します。すると、子宮を収縮させたり、母乳の分泌を促す作用を持つホルモンの分泌量が高まってきます。
妊婦モードから出産・育児モードへとスイッチが切り替わるのです。
これが自然な出産の流れです。
しかし、このスイッチはいつ切り替わるのかは誰にもわかりません。
出産予定日を決めておきたい
様々な理由で、出産予定日をあらかじめ決めておきたい妊婦さんもいます。
そのような場合に、出産日を定めておき、その日に人工的に分娩を行うことができることもあります。
これが計画分娩です。

一般的に計画分娩が行われる理由として、

  • 逆子などで帝王切開による出産が決まっている
  • 赤ちゃんやお母さんの状態によって、できるだけ早く妊娠期間を終了させる

必要がある

  • 無痛分娩を行う
  • 立ち合い出産や、家族のスケジュールの都合

などがあります。

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計画分娩の種類と特徴

計画分娩にはいくつかの種類があります。
それぞれの特徴を見てみましょう。

誘発分娩
子宮口を広げるためにバルーンという器具を挿入します。バルーンは水分を含んで徐々に膨らんでいきます。それによって人工的に子宮口を開かせていくのです。

そして、陣痛促進剤の点滴や内服を行います。
陣痛促進剤とは、人工的に作られたホルモンで、子宮収縮を促すオキシトシンやプロスタグランチンという物質です。
これらのホルモンを体内に入れることによって、人工的に陣痛を起こすのです。

陣痛が順調についてきて、子宮口も十分に開けば、分娩台に乗って、通常通りの出産が行われます。

帝王切開
帝王切開とは、子宮までメスを入れて切開し、そこから赤ちゃんを取り上げる出産方法です。

帝王切開は手術ですから、一般的な手術と同様に、麻酔を施して行われます。
陣痛を感じることはありませんが、経膣分娩と比較すると産後の回復は時間がかかります。

無痛分娩
産院によっては、自然に陣痛がついてから無痛分娩が行える施設もあります。
しかし、麻酔処置を行える医師が限られる場合、分娩日時をあらかじめ決めておき、その日に無痛分娩を行うことになります。

計画分娩の流れ

計画分娩を行うことを決めた場合、どのような流れで分娩が行われるのでしょう?
一般的な計画分娩の流れを説明します。

1.出産予定日を決める
まずは、赤ちゃんやお母さんの状態を見ながら、計画分娩が可能かどうかの判断を行う必要があります。
はれて計画分娩を行うことになった場合、出産日を決定します。

お母さんや家族の都合だけでなく、産院側の受け入れ状況も考慮して決定されます。

2.出産方法を決める
出産方法については、ほとんどの場合に医師が決定します。
基本的に、帝王切開は医師の判断によらない限り行うことができません。
例えば、逆子や多胎妊娠、赤ちゃんやお母さんの状態に問題がある場合などです。

ですから無痛分娩や誘発分娩の中から決定するのが通常です。
無痛分娩を実施している施設はまだまだ限られています。お母さんの持病などといった身体的な都合によらない場合、誘発分娩が選択されるのが一般的となっています。

3.入院する
いよいよ出産日が近くなると、分娩に向けた準備が始まります。

通常、予定日前日に入院し、母子の状態をモニタリングします。
異常がない場合、出産方法に応じた前処置が行われます。

4.分娩のための準備を行う
入院中に、分娩方法に応じた前処置を行います。

  • 誘発分娩ならば、バルーンの挿入や陣痛促進剤の使用開始
  • 帝王切開ならば絶食、浣腸、剃毛などの処置
  • 無痛分娩の場合は麻酔の注入

産院によって細部は異なりますが、一般的にはこのような処置が行われます。

5.出産する
出産準備がすべて整ったら、いよいよ出産です。
医師や助産師の指示に従いながら、赤ちゃんとの対面を待ちましょう。

ちなみに、帝王切開や無痛分娩では局所麻酔を使用します。意識を保ったままでの出産になりますから、赤ちゃんの産声を聞くことが可能です。

計画分娩の費用

出産は基本的に健康保険の提要になりません。
よって産院によって費用には幅があります。

中でも重要になってくるのが「計画分娩の理由」です。

理由によって異なる
計画分娩を行う場合、その理由によって費用は大きく異なってきます。

例えば、逆子やお母さんの持病、赤ちゃんの状態などによって「やむなく」計画分娩が行われる場合です。これは妊娠・出産時の異常と認められますから、健康保険が適用されます。
保険が適用されることによって、出産にかかる費用も抑えられますし、個人で加入している医療保険から保険金が支払われることもあります。

一方、家族のスケジュールの都合など、「個人的な事情」による計画分娩は異常ではありませんから、処置などにかかる費用は全額自己負担となります。
通常の出産費用に加えて数万~数十万円が必要になってきます。

費用は行われる処置や産院によって異なりますから、事前に確認が必要です。

計画分娩のメリット

計画分娩には多くの利点があります。
計画分娩の持つメリットを紹介しましょう。

スケジュールが立てやすい
計画分娩の最大のメリットは、なんといっても出産日が決定していることです。
特に、上のお子さんの世話や行事、旦那さんの立ち合いなどの都合がある場合には、出産日があらかじめ決まっていることは大きな利点といえるでしょう。

出産への準備ができる
出産の具体的なスケジュールや方法があらかじめわかっていると、出産に向けた準備がスムーズに行えます。

必要となるものの用意やファミリーサポートなどの手配から、ゴミ出しや冷蔵庫の中身まで。細部まで準備を終えてから出産に臨むことができます。

お母さんと赤ちゃんの安全のため
これは、医学的な理由から計画分娩が行われる場合のお話です。

中には、切迫早産や進行性の病気などで、ぎりぎり妊娠生活を送っている人もいます。
例えば切迫早産の場合、赤ちゃんがお腹の外に出てきても生きていける状態に育つまで、ひたすら点滴や安静の日々が続きます。

また、お母さんが進行性の病気や慢性疾患を抱えている場合も、できるだけ早くお母さんの治療を行う必要があります。しかし妊娠中にできる治療は非常に限られます。

赤ちゃんがNICUなどの環境下であれば生きていける程度に成長するのを待って、速やかに出産に臨むことは、赤ちゃんやお母さんの命を守ることになります。

このような理由のために計画分娩が行われることも非常に多いのです。

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計画分娩のデメリット

メリットの裏にはデメリットも存在します。
計画分娩とは、自然の摂理に沿った出産ではありません。
どのようなデメリットがあるのかも知っておく必要があります。

陣痛促進剤のデメリット
誘発分娩で陣痛促進剤を使用する場合です。

陣痛促進剤の量が多すぎたり、強く効きすぎたりすると「過強陣痛」になるリスクがあります。
過強陣痛とは、文字通り陣痛が強すぎる状態のことです。
過強陣痛によって、お母さんへの痛みが強くなるだけでなく、子宮の収縮が強くなりすぎることから赤ちゃんに危険が及ぶ可能性もあります。

陣痛促進剤の正しい知識を持つ医師のもとで、適切な管理下において使用される分にはほとんど心配はないでしょう。

麻酔のリスク
無痛分娩や帝王切開に関するリスクです。

ごくまれなことですが、麻酔の成分に対してアレルギーを持つ人が存在しています。
アレルギー症状が激しく出てしまうと、母体はショック状態になりお母さんだけでなく赤ちゃんにも生命の危機が訪れる危険性があります。

事前に麻酔アレルギーの検査が可能ですから、念のため検査を行っておくと安心です。

赤ちゃんの発育状態が十分でない場合もある
当初の出産予定日よりも早めて計画分娩を行う場合、赤ちゃんの発育が十分でないこともあります。

原則的には医師が問題ないと判断しての分娩になりますが、出産後の一定期間は赤ちゃんがNICUなどで過ごす場合もあります。

計画分娩ができない場合もある
意外と盲点になってしまいますが、計画分娩を予定していても、状況によっては行えなくなることもあります。

例えば、

  • 計画分娩予定日よりも早くにお産が始まってしまった
  • お母さんや赤ちゃんの状態が変化してしまい、その日の分娩が出来なくなった
  • 個人的な理由では計画分娩を受け付けてもらえない

などがあります。

まとめ

妊娠中は健康であってもなにが起こるかは誰にもわかりません。

計画分娩はメリットが大きい面もありますが、当然リスクやデメリットも存在しています。
事前に医師や家族と十分に話し合ってから検討しましょう。

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