高齢糖尿病患者のサルコペニア、「低BMI」「高体脂肪率」でリスク増 秋田大の研究グループ

日本人の高齢糖尿病患者は、肥満度(BMI)が低過ぎたり、体脂肪率が高過ぎたりすると、加齢に伴って骨格筋量と骨格筋力が低下するサルコペニアになりやすい可能性のあることが、秋田大学大学院内分泌・代謝・老年内科学の福岡勇樹氏らの研究グループの検討で分かった。

詳細は「Journal of Diabetes Investigation」8月11日オンライン版に掲載された。

糖尿病患者は、健康な人に比べてサルコペニアになるリスクが約3倍に上ることが報告されている。特に高齢の患者では、日常生活動作(ADL)を保持するためにはサルコペニアの適切な管理が重要になるが、高齢患者を対象にサルコペニアについて検討した研究は限られていた。

そこで、福岡氏らの研究グループは今回、日本人の高齢糖尿病患者を対象に、サルコペニアの有病率と関連する因子のほか、サルコペニアの指標となりうる身体評価項目について検討する横断研究を実施した。

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対象は、2015年2月~7月に同大学病院の糖尿病・内分泌内科/老年内科を外来受診した65歳を超える糖尿病患者267人(平均年齢73.7歳、女性40.4%)。サルコペニアは、握力と歩行速度、四肢の骨格筋量指標を用いて、アジアのワーキンググループ(AWGS)による診断基準で評価した。
また、生体インピーダンス法にて身体組成を測定し、BMIや四肢骨格筋量、体脂肪率を算出した。

その結果、対象患者におけるサルコペニアの有病率は18.7%(267人中50人)であり、加齢に伴い有意に上昇していた。BMIを四分位に分けてサルコペニアの有病率を比較したところ、男女ともにBMIが低いグループほど有病率は有意に高かった。

一方で、体脂肪率を四分位に分けて比較したところ、男女ともに体脂肪率が2番目に高いグループ(男性では25.3~30.2%、女性では33.1~38.7%)でサルコペニアの有病率は最も低く、体脂肪率が最も高いグループでは有病率は上昇していた。

また、BMIと骨格筋量指数との間には有意な正の関連が認められた。

交絡因子を調整した多重ロジスティック回帰分析の結果、男性ではBMI低値とメトホルミンを使用していないこと、骨ミネラル量の低下が、女性では骨ミネラル量の低下と血清アルブミン値の低下、加齢がそれぞれサルコペニアの有病率と有意に関連することも明らかになった。

以上の結果を踏まえて、福岡氏らは「65歳を超える日本人の糖尿病患者は、BMIが低過ぎたり、体脂肪率が高過ぎたりするとサルコペニアになるリスクが高まる可能性がある。
そのため、高齢の糖尿病患者のサルコペニアを予防するためには、BMIだけでなく、骨格筋量指数と体脂肪率のバランスの評価を含めた身体管理が重要になるだろう」と結論づけている。

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参考情報:リンク先
HealthDay News 2018年9月3日
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