血糖変動の改善が酸化ストレス軽減につながる可能性 日本人2型糖尿病患者で検討、昭和大

日本人の2型糖尿病患者は、空腹時血糖や血糖変動といった糖代謝指標を改善させると酸化ストレスも軽減する可能性のあることが、昭和大学医学部糖尿病・代謝・内分泌内科学の小原信氏らの研究グループの検討で分かった。

詳細は「Diabetes Research and Clinical Practice」3月1日オンライン版に掲載された。

糖尿病における血糖変動は酸化ストレスを介して血管内皮機能に傷害をもたらすと考えられており、酸化ストレスは糖尿病合併症の発症や進展に重要な役割を果たすとされている。
研究グループは、2型糖尿病の治療による血糖変動の改善が酸化ストレスの軽減につながる可能性に着目。
2型糖尿病患者において、酸化ストレスの軽減につながる血糖変動指標を探索する研究を行った。

対象は2014年8月~2016年9月に同大学病院を受診した外来の2型糖尿病患者67人(平均年齢は63.7±11.5歳、平均HbA1c値は8.4±1.7%)。
対象患者には持続血糖モニタリング(CGM)を72時間装着してもらい、空腹時血糖値(FPG)130mg/dL未満、食後血糖値(PPG)180mg/dL未満、HbA1c値7%未満を目標とした薬物治療を24週間行い、治療前後の酸化ストレスの程度を評価した。
血糖変動指標として、CGMデータを用いて平均血糖値(MGL)と平均血糖変動幅(MAGE)、血糖日差変動(MODD ;2日間の同時刻における血糖値の差)、血糖値の変動係数(%CV)、食後血糖値の曲線下面積(AUCpp)を算出した。
なお、diacron-reactive oxygen metabolite(d-ROMs)テストにより血清中の酸化ストレスを測定した。

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その結果、24週間の治療後にはFPGとMGL、HbA1c、MAGE、MODD、%CV、AUCpp、酸化ストレス(d-ROMs)はいずれも介入前から有意な改善がみられた。
酸化ストレスの改善度はFPGとMGL、HbA1c、MAGE、MODD、AUCppのそれぞれの改善度とも有意に相関することが分かった。
各種血糖変動指標および背景因子で調整した解析でも、酸化ストレスの改善度とFPG、MAGE、MODDといった血糖変動指標の改善度あるいはGLP-1受容体作動薬およびスタチンの使用との間には有意な相関が認められた。

以上の結果を踏まえて、研究グループは「この結果は、2型糖尿病患者における酸化ストレスを軽減するには空腹時血糖と血糖の日内変動や日差変動を改善することが重要な可能性が示唆された。
また、GLP-1受容体作動薬とスタチンの使用は酸化ストレスの軽減につながるかもしれない」と述べている。

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参考情報:リンク先
HealthDay News 2018年3月19日
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