私たちの病気を治す幹細胞のすごさに目が離せない!

幹細胞について

「幹細胞」、難しそうですね。しかしこれからの病気治療の原点ともなるものです。 幹細胞とはどんなもの?どういった機能をもっている?そんな疑問に答える、幹細胞に関してわかりやすい解説です。
  1. 1.はじめに
  2. 2.幹細胞とは身体を作っている基礎の基礎だった
  3. 3.幹細胞は分化の仕方で2種類に分別
  4. 4.幹細胞はどんな働きをするの?
  5. 5.幹細胞が期待される部分はここ!
  6. 6.まとめ

はじめに

医学研究者たちの目まぐるしい研究成果を耳にするようになりました。幹細胞とは難しそうで早くも抵抗感は隠しきれませんね。しかし、自分たちの痛さや苦しさといった体の異常を、この幹細胞を使った治療で治る時代が来ています。
自分の身体をしっかり治すにも、これからは無視できなくなる「幹細胞」です。
自分を守るために知識として持っておくことをおすすめします。

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幹細胞とは身体を作っている基礎の基礎だった

細胞って何?
生物は単細胞と多細胞生物の二種類がありますが、現存するほとんどは多細胞生物であり、増殖が持続しています。

私たちの身体はひとつひとつの細胞が常に細胞分裂を繰り返し、古い細胞を排除して新しい細胞が置き換わることで維持されています。

一つの細胞が細胞分裂を行う途中で、どんな働きをするか、それぞれの細胞が進む道が決められ、その目的に向かって形や能力を備えていきます。これを分化といいます。

幹細胞の特徴
幹細胞とは文字どおり、木の幹に値するものです。私たちの身体の臓器になる組織のさらなる「もと」であるものです。
幹細胞は二つの特徴を持っており、一つは分裂することで自分と同じ機能や形を持った細胞を増やす力である「自己増殖能」。

もう一つは指令によってその形や能力を備えて分化できる能力を持ち合わしているということです。
こういったことが、実際にどういう場面で必要かといえば、失われたものを再び蘇らせようとするときとなります。

幹細胞は分化の仕方で2種類に分別

多能性幹細胞
受精卵には受精してから成長する段階(第三週目あたり)で外胚葉、内胚葉、中胚葉と呼ばれる三胚葉が形成されます。この三胚葉が成長して作られる器官や臓器は決まっていますが、この三胚葉のどれにでも分化できる能力がる幹細胞のことを多能性幹細胞と呼びます。

三胚葉にもいろいろなものがありますが、代表的な一つはES細胞です。
ES細胞を正確に言うと「Embryonic Stem Cell」、日本語で表記すると「胚性幹細胞」となります。

受精卵が100個程度に分裂したところの細胞を培養したものですが、自分の受精卵を壊して採取することはできないので、他者の不要となった受精卵から作り上げることになります。他人の細胞を体内に入れることになるわけですから、臓器移植のような拒絶反応は避けられないリスクを持つことが問題点となります。

もう一つ代表的な多能性幹細胞では「iPS細胞」が挙げられます。
これは細胞にリプログラミング因子というある因子群をインプットすることで、細胞がES細胞と同レベルの初期段階にもどり、同じくらい若返り、何にでも変われる多能性が生まれるといった人工的に作った多能性幹細胞のことです。

組織幹細胞(成体幹細胞や体性幹細胞とも呼ばれる)
多能性幹細胞がどんな細胞にでも変化できる、つまりどんな臓器にでも生まれ変われる機能に対して、ある一定の分化能力しかない細胞を指します。

朽ちていく細胞と同じものに変わって代わりを務めていくということですが、例としては骨髄の造血細胞がわかりやすいでしょう。細胞が分化することで白血球や赤血球を作り出していくものです。

幹細胞はどんな働きをするの?

幹細胞は前述したように、自分と違った細胞にも分化できる能力と、自分と同じ機能を持つ細胞に分化できる能力を持っているものですから、例えば多能性幹細胞を採取し他の損傷部位を修復することに貢献できます。

もう一つ組織幹細胞の役割においては、造血幹細胞が代表的なもので、一つの細胞から異なった能力を持つ血球類に分化することで「自己複製」として一生血液がなくなることが無いように維持する役割を果たしています。

幹細胞が期待される部分はここ!

ES細胞
ES細胞の研究はかなり前から始められており、理論上では大きな細胞の修復、病気の改善に役立つことは明らかになりましたが、受精卵を使用してのことなので受精卵の破壊問題や、他人からの移植という点においては、まだ足踏み状態です。

iPS細胞

iPS細胞においては、採取する細胞が卵子でなく皮膚などの細胞を利用して作り出せるというメリット。病気を治すにあたって対処療法ではなく変質した細胞に変わって正常な細胞に置き換える用法で、少ないリスクで根本治療を望めるとして、大いに期待されています。

また、人の体では無理とされていましたが、その人に合った薬剤をみつける手段や、副作用の研究に細胞が主体となって行われると新薬などの開発にもつながるとみなされています。
最近では網膜上皮の臨床実験などにも着手し、スピード感を持った進展となってきています。

組織幹細胞
皮下脂肪内に骨髄のような働きをもつ幹細胞がある(脂肪由来間葉系幹細胞)と注目され、細胞の採取の簡素さと組織の量の豊富さが好条件となって、発展に拍車がかかっています。
肝臓、脳疾患、バージャー病などの膠原病、関節症、アンチエイジングなど幅広い利用と研究の対象となっています。

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まとめ

医療の発展の速度は日に日に早まっています。
高齢者社会においても、増える原因不明の疾患においても必要不可欠な細胞レベルの治療が主体となってきています。
私たちから遠い場所で行われる治療ではなく、身近となっている治療です。
必ず自分たちが携わる再生医療です。
幹細胞が私たちを支えるものだと認識しておきたいものです。

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