女性感染者も増えている、いんきんたむしとは?いんきんたむしの治療法と予防法について

いんきんたむしについて

はじめに
「いんきんたむし」は昔から耳にしますが、女性ではなく男性に発症する病気のように感じます。
しかしこの「いんきんたむし」は女性にも十分に発症してるものなのです。
ではどういった理由で、いんきんたむしになってしまうのか、どういった予防や対策があるのか、詳しい内容をお伝えします。
いんきんたむしって、虫がいるの?
いんきんたむしとは
「いんきんたむし」は医学名称では股部白癬(こぶはくせん)といいます。
股の付け根や陰部周辺、お尻などに感染したものを、いんきんたむしといいます。
いんきんたむしを引き起こしているのがカビの一種である白癬菌(はくせんきん)です。
白癬菌は足の指などにできるお馴染みの水虫と同じ菌で、白癬菌が身体のどこに住み着くかによって名称が変わります。
白癬菌は高温多湿を好み、皮膚のケラチンというたんぱく質を栄養として増殖していきます。

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どんな症状?
初期には足の付け根や陰部周囲にブツブツした発疹や水ぶくれが生じ、かゆみを伴います。
掻くことで赤く腫れ、小さな湿疹がつながっていくように一体化していきます。
後期には皮膚が盛り上がった形状で、地図のように感染部と普通の皮膚の境界線がはっきりわかるようになります。
かゆみが強烈なので、掻き過ぎると今度はカサカサと皮膚がはがれるようになったり、掻いた手で感染部ではない部位を触ることで、どんどん範囲が拡大していきます。
男性では陰茎や陰嚢に広がるのは稀ですが、陰毛部や腹部などには生じます。
いんきんたむしが薬などで治癒したとしても、ピークの症状がひどかったり、掻き過ぎたりすると色素沈着することもあります。
いんきんたむしって、どうしてかかるの?
いんきんたむしの白癬菌は、皮膚から湧いて出てくるものではなく、必ず接触して感染するものです。
男性:女性=3:1程度の割合ですが、女性の服装や環境の変化によって女性感染者の増加が見られてきてます。
いんきんたむしに感染する6つの原因
①もともと足や頭などに水虫をもっていると、そこから股部への感染が一番の近道です。
②パートナーが水虫を持っていると、性行為で感染する可能性があります。
③角質の除去でゴシゴシこすりすぎると、皮膚の表面がガタガタになり菌が侵入しやすくなります。
④大衆浴場の椅子や洋式トイレなどから感染することもあります。
⑤女性の発症が多くなった原因の一つに、パンツスタイルやジーンズの着用が平常化し、
蒸れを引き起こすためです。そのほか下着などの締め付けなどでも生じます。
⑥免疫機能の低下で菌の侵入に対して防御作用が弱い時に感染しやすくなります。
いんきんたむしの治療法と対策のポイント
治療法
患部の清潔保持と合わせて、一般的には1~2ヶ月程度の薬を用いた治療が必要となります。
抗真菌外用薬(ラミシール、ニゾラールクリームなど)を継続的に塗布することになりますが、掻きむしったあとでびらんになってしまうと、逆にこの薬が患部を悪化させてしまう場合があるので、専門医の専門的な観察と判断が必要になってきます。
対処法
白癬菌は増殖力は強いのですが、感染力が強い菌ではありません。
また皮膚に着いたとしても皮膚の角質層まで潜り込むまでは24時間は最低かかります。
もしも感染しやすい場所や状況になったことを自覚できた時は、速やかに洗い流してください。
もうひとつ、なにかプチプチとした湿疹や赤みが皮膚にできたとしても、それが白癬菌かどうか素人の私たちでは判別がつきません。
いんきんたむしに似た感染症は他にも、カンジダ症、トリコモナス症、クラミジア感染症、淋菌、ヘルぺス、接触性皮膚炎などあります。

いんきんたむしに感染しない予防法8つ
- 足などに水虫がある場合はその部分を洗ったらすぐに手洗いをしましょう。
- 家族に水虫やいんきんたむしにかかっている人がいる場合は、特にタオルやバ
- スマット、スリッパなどは個別に使用することが望ましいです。
- 夏場は白癬菌の好む環境となるため、特に通気性の良い下着、ゆとりのある衣服を着るようにしましょう。
- 公共で使う物、便座やいすなどはしっかり除菌するようにしましょう。
- 皮膚はこすり過ぎないように洗い、清潔は保つようにしましょう。
- 汗をかいたら湿った下着や衣類はすぐに交換するようにしましょう。
- ストレス、疲労、睡眠不足は免疫力の低下に大きな影響を与えます。適度な休息をとることも予防の一つです。
- ビタミン豊富な緑黄色野菜をしっかり摂る、便秘にならないように腸内環境を良くする。食物繊維や発酵食品を積極的に摂っていきましょう。

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まとめ
いんきんたむしの原因菌は水虫の菌と同じだということがわかりましたが、安易に白癬と判断して自己治療していいものではありません。
かゆみが強いため寝ながら手が自然に患部を掻きむしってるなんて状況も少なくはないで
しょう。
そこからどんどん感染域が広がるという現実もあるので、見せたくない部位ではあ
りますが、しっかりと専門的な診断を受けて適した薬で対処することが重要です。
病気や感染症はどんな小さなものでも早期治療が大切となってきます。

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