子どもの頃に宿題をため込んだホワイトカラー男性はメタボになりやすい?

子どもの頃に学校から出された宿題などを、期限のぎりぎりまでやらなかったホワイトカラー労働の男性は、成人後に体重が増加し、メタボリックシンドロームになるリスクが高いことを示す報告が「BMJ Open」11月18日オンライン版に掲載された。ただし、この関係はブルーカラー労働者には当てはまらないという。愛知医科大学産業保健科学センターの成定明彦氏らの研究。

 目の前の小さな誘惑に負けて、将来の大きな利益を失ってしまうことは少なくない。このような特性の健康面の影響として、将来のために体重に気を付けるより、今の満足のためについ食べ過ぎてしまい肥満になるということが指摘されている。

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 座っている時間が長く就業中にある程度は自分の裁量で菓子などを口にできるホワイトカラー労働者では、このような特性の肥満への影響が助長される可能性がある。成定氏らは、このような特性と職種、体重管理の関連を調べるために、子どもの頃に学校から出された宿題をいつ行っていたかという本人の特性の一端を表すと考えられる行動と、成人後のメタボのリスクを職種別に検討した。

 研究の対象者は電子機器メーカー(2事業所)に勤務する男性従業員795人(平均年齢46.9±8.1歳)。ホワイトカラー(515人)とブルーカラー(280人)の2群に分けて分析した。

 子どもの頃の行動については、「休み前に出された宿題をどのタイミングでやり終えたか」という質問で判定。1.すぐに終わらせた、2.なるべく早めに終わらせた、3.均等のペースで終わらせた、4.期間の最後の方に終わらせた、5.期限ぎりぎりになって終わらせた、という五択のうち1~3を課題の先延ばしをしない群(270人)、4を中等度の先延ばし傾向がある群(323人)、5を先延ばし傾向が強い群(202人)として全体を3群に分類した。

 対象者全体でのメタボの割合は15.5%だった。これを前記のカテゴリー別に比較すると、ホワイトカラーにおいて先延ばし傾向が強い群の23.1%がメタボであり、先延ばししない群に比べ有意に多かった(P=0.024)。その一方、ブルーカラーでは先延ばし傾向とメタボの間に有意な関係は見られなかった。

 次に、年齢、教育レベル、長時間労働の頻度、喫煙・飲酒・身体活動習慣で調整し検討すると、ホワイトカラーでは先延ばし傾向に応じてメタボリスクが高くなるという有意な関係が認められた(傾向性P=0.013)。先延ばししない群を基準とすると先延ばし傾向が強い群のオッズ比は2.29であり、2倍以上メタボリスクが高いことがわかった。一方、ブルーカラーでは有意な関係は見られなかったが、先延ばし傾向が強い群のオッズ比は0.40であり、むしろリスクが低下する傾向にあった。

 これらの結果から成定氏らは「先延ばし傾向は男性のホワイトカラー労働者のメタボリスク上昇と関連しており、メタボ関連疾患の予防には、先延ばし傾向の強い男性により注意を払う必要がある」と結論をまとめている。

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参考情報:リンク先
HealthDay News 2019年12月2日
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