更年期障害の治療方法に関連する基本情報
更年期障害の病院での治療法
ホルモン補充療法
病院での更年期障害治療の代名詞といえば「ホルモン補充療法」です。飲み薬や貼り薬などを利用して、更年期に不足する女性ホルモンを補うという治療法です。更年期障害の根本的な原因に対してのアプローチであるため、高い改善効果が期待できます。
漢方療法
次は「漢方療法」です。漢方には体質改善の効果が期待できますが、これによって更年期の体の変化に慣らして体調を整えることができます。市販薬にも更年期対策の漢方がありますが、体質により適切な漢方が異なるので病院で処方してもらうと効果的な治療が期待できます。
精神療法
次は「精神療法」です。更年期障害ではイライラしやすかったり気分が落ち込みやすくなります。こうした精神症状が強く表れている場合、カウンセラーによるカウンセリングで心の問題を解消します。必要に応じて、抗うつ薬や抗不安薬が処方されるケースもあります。
プラセンタ注射
また、利用できない病院もありますが更年期障害の治療に「プラセンタ注射」も有効だとされています。病院での注射に抵抗がある場合であれば、市販のプラセンタのサプリメントやドリンクを利用する方法もお勧めです。
更年期障害の治療に関する補足
更年期障害の治療は何科を受診するべき?
まずは、更年期障害の治療を病院で受けたい場合に「何科を受診するべきか?」ということについて解説します。更年期障害の治療は、基本的に「婦人科」を受診してください。また、病院によっては「更年期専門外来」を設置しているところもあります。
更年期障害の治療費は?
次に、更年期障害を治療する際の治療費について解説します。初診料として3,000円~5,000円ほどかかる以外は、どの治療法を選択したかによって異なりますので、一概には言えません。基本的に保険診療が適用されるため、そこまで多額の治療費を負担しなければならないということはありません。
例えば、ホルモン補充療法に使用される処方薬や漢方薬は1ヶ月分で3,000円前後の費用がかかります。プラセンタ注射の場合、1回の注射で2,000円前後の費用がかかります。これらは保険適用内での費用であり、自由診療で更年期障害を治療する場合は1ヶ月で数万円の治療費がかかることもありますので注意してください。
更年期治療はいつまで続けるべき?
人によって治療期間は異なる
一般的に「更年期」という場合、閉経を挟んだ10年間(45歳~55歳が平均的)が該当します。では、仮に更年期にさしかかってから治療を開始した場合、10年間ずっと治療を受け続けることになるかと言えば、その限りではありません。
更年期障害は、ホルモンバランスの乱れとそれによる自律神経失調によってさまざまな症状を呈します。しかし、その程度や発症する症状は人それぞれであり、病院で更年期障害であると診断された場合でも個人差は大きいです。そのため、治療の効果により症状が沈静化するまでの期間も人によって異なります。
改善後は経過を見つつ担当医と相談
選択した治療法が奏功し、症状に改善が見られたらあとは経過観察と、担当医と相談により治療をやめるかどうかを決めます。保険診療内であっても1ヶ月で数千円を消費するため、いつまでも治療を続けることは現実的ではありません。更年期障害は閉経後の時間経過によって沈静化するケースがほとんどであるため、長くても数年で治療を終えるケースが多いです。
場合によっては、経過を見て別の治療法に切り替えるというケースもあります。実施中の治療法の効果が見られなかったり、より低負担の治療法に切り替えたほうが良いと判断されれば、別の治療法で治療を継続します。
勝手に治療をやめると症状が再発する可能性がある
最も良くないことは、患者さんが自己判断で勝手に治療をやめてしまうことです。これは更年期障害以外の病気にも言えることなのですが、完治したかどうかの判断は患者さん自身では正確な判断が難しいです。
更年期障害の場合、治療継続か中止かの判断においては患者さんの意見も重要です。しかし、治療継続の是非については担当医と相談した上で決めなければなりません。下手をすれば、せっかく完治しかけていた症状が再発してしまう可能性があります。
その性質上、症状が悪化することはあまり考えられませんが、せっかく治療効果が実感できていたのですから再発させるのはもったいないです。治療によって症状が軽くなったのであれば、まずは担当医に相談してください。
まとめ
更年期障害の治療法には、さまざまな方法があります。患者さんごとに適した治療法がありますから、まずは婦人科や更年期障害専門の外来に出向いて相談してみてください。「まずは相談から」と考えるほうが、いきなり本格的な治療に入るよりもハードルが低いと思います。
更年期障害の医療費助成情報に関連する基本情報。更年期障害の治療に対して、保険が適用内で行えるもの。適応外のもの。治療目的であればサプリメントや漢方も対象になるケースもあります。