病気との付き合い方

肥満症とうまく付き合っていく5つのコツと治療のポイント

肥満症は命を危険に脅かす疾患リスクが潜んでいる病気です。しかし、肥満の原因を知り、うまく付き合っていけば改善できる病気でもあります。けれど、治療に励んで肥満症を改善できたとしても、再発してしまう人も珍しくないのです。この記事では、肥満症とうまく付き合っていく5つのコツと治療のポイントについて紹介しましょう。
  1. 肥満症の治療ポイントについて
  2. 肥満症とうまく付き合い、改善していくために必要な5つのコツ
  3. まとめ
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肥満症の治療ポイントについて

「肥満症って、健康障害がなければ減量すればいいだけじゃ?」と思われる方も多いでしょう。

たしかに病気の発症リスクが高くても現時点で健康障害がなければ、減量を目的とした治療法を行う人がほとんどです。

しかし、肥満症の治療は、

  • 治療を途中でやめてしまう人が多い
  • 減量に成功してもリバウンド率が高い
  • 患者さんひとりで行う単独療法減量の維持が難しい

上記のような点が危惧されており、一時的な食事制限や運動療法で減量できたとしても、その食事療法や運動療法を継続して行うことが難しいと言われています。

要するに肥満症を治療するポイントは治療として取り入れた食生活や生活習慣を一時的なものとして捉えず、ライフスタイルとして定着させることがポイントになるのです。

また、適正体重まで減量ができなくても、3kgほどの減量でさまざまな病気の発症の予防や改善に効果的だとされています。

肥満症とうまく付き合い、改善していくために必要な5つのコツ

では肥満症の予防・改善を目的として、病気とうまく付き合っていくために必要な5つのコツを紹介します。

一時的な減量と捉えず、長期的な計画で取り組む
「肥満症と診断されたけれど、本当に減量できるのだろうか……?」
肥満症患者さんの多くは大幅な減量を余儀なくされるケースがほとんど。

適正体重まで、マイナス10kg以上のダイエットをしないといけないなんて患者さんもいるでしょう。

しかし、肥満症を治療・改善していくためには治療を途中でやめてしまわないよう。そして減量に成功したあともその状態を維持していく必要があります。

「肥満症と診断されたから、1ヶ月で10kg以上痩せよう!」と、無謀な減量計画を立ててしまうと途中でつらくなってしまいますよね。
ムリなダイエット(減量)はリバウンド率を高める要因にもなります。

「1ヶ月で10kg痩せる」より、「1ヶ月で2kgずつ、5ヶ月かけて痩せていく」方が、現実的で継続しやすい減量と言えるでしょう。

ただたんに体重を減らすのではなく、ライフスタイルそのものから変えていくイメージで、継続できる減量計画を立てください。

肥満によるリスクを知って、正しい情報を身につけ実践する
肥満は体に良くないとわかっているものの、実際に健康状態が良好なときはその危険性を軽視してしまいがち。
けれど、身体に悪影響がでてしまってから危機感を抱くと、やはり『後悔』が拭いきれません。

病気の発症を防ぐためにも肥満によるリスクをしっかり把握して減量に取り組みましょう。

肥満症と診断された人の多くは、肥満になるメカニズムやダイエットに有益な情報を知っているケースがほとんどです。

けれどその知識を『実践』しなければ状況は変わりません。

少しずつでもいいので、自分ができることを毎日の生活に取り入れてみましょう。

定期的な検査で自分の健康状態を把握しよう
肥満症は早期発見が難しいといわれています。
初期段階で自覚症状があるのは『肥満』という症状です。

肥満症は高血圧や糖尿病のリスクも潜んでいるので、減量と合わせて、自宅で日々の血圧測定をしたり、定期的に医療機関へ受診して検査を行ったりして自分の健康状態を把握しましょう。血圧や尿を数値化することで、肥満以外の症状も予防や早期発見に繋がります。

摂取カロリー・消費カロリーを把握しよう
肥満になるメカニズムは、摂取カロリーが消費カロリーを上回っていることにあります。

治療で使っている薬や身体の異常によって、肥満となるケースがあるものの、肥満と分類された人の9割近くは過剰な摂取カロリーになると考えられるでしょう。

「昔と食べている量は一緒なのに太ってしまう……」
という人は、昔より基礎代謝量や運動量が落ちていることに問題があるのかもしれません。

自分自身の基礎代謝量や毎日の運動でどれくらいのカロリーを消費しているのか?
また、普段どれくらいのカロリーを摂取しているのかを把握して、食生活と生活習慣を見直しましょう。

信頼できる医者や仲間と励まし合おう
そしてさいごに大切なのは、信頼できる医者や仲間と支え合うこと。

家族でもいいですし、減量に取り組んでいる友達でも構いません。

身近に相談できる人がいるだけで、肥満症を改善するための減量(治療)も継続しやすく、成果がでたあとも維持しやすいのです。

互いに励まし合い、相談しながらストレスを溜めないよう減量に取り組んでみましょう。

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まとめ

肥満症とうまく付き合いながら、治療を行っていくのはカンタンそうだけど……
いざ取り組んでみると挫折してしまう人がいることも事実です。

途中で治療をやめてしまったり、
減量に成功したあとリバウンドをしてしまったりする患者さんの割合も高いものの、肥満症を改善し、治療後もその状態を維持している人はたくさんいます。

正しい知識と実践力。そして自分の健康状態を把握したり、ムリのない目標を設定したりして、小さなことにコツコツと取り組む。

これこそが肥満症とうまく付き合っていくためのポイントなのです。

肥満症の疫学データに関する詳しい解説はこちら

肥満症と肥満の線引をするのは難しく、肥満症と診断される多くの患者さんは病気を発症してから肥満症に気がつくケースが多いといわれています。そんな肥満症を予防したり、正しく血量を行っていくためには、肥満症について深く知ることが重要です。この記事では肥満症の疫学データ・調査などを元に、数字からみる基本情報をまとめてみました。

数字からみる肥満症の基本情報

参考サイト:リンク
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