肥満症の予防方法とは?食事・生活習慣から見直すポイント
最大のポイントは減量して適正な体重を維持すること。そして肥満症による疾患の予防を行うこと。
ここでは、日常生活の中で実践できる食事や生活習慣から行う予防法について紹介しましょう。
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肥満症の原因を知って正しい予防を!
肥満症はBMIが25以上の「肥満」であり、肥満によって健康障害が現れている。または内臓脂肪が蓄積していて健康障害のリスクが高い状態を指しています。
メタボリックシンドロームも肥満によって健康への悪影響が生じやすい病名であるものの、肥満症は命を脅かす重篤な疾患に直結するのでは?と考えられている病気です。
つまり、メタボリックシンドロームは、早期発見・早期治療が難しいといわれている肥満症の傾向になるべく早く気がつくための病名というイメージともいえます。
そしてメタボリックシンドロームや肥満症を発症する最大の原因は肥満にあるのですが、肥満と診断される95%の人が『食事から摂取したエネルギーが消費エネルギーを上回り、余ったエネルギーが脂肪として蓄積する「単純性肥満」である』とされているのです。
要するに、肥満症を予防するために取り組むべきは肥満を解消できるよう、摂取エネルギーを減らして消費エネルギーを増やすこと。
では、具体的にどのようなポイントに気をつければいいのでしょうか?
食事と生活習慣に焦点をあてて、解説していきましょう。
食事で肥満症を予防する方法と食べすぎない工夫とは
手軽にできる予防法は、適正体重に減量すること。そのためには摂取エネルギーを減らし、消費エネルギー増やして蓄積された脂肪を落としていきましょう。
適正なエネルギーを知って、バランスの良い食事を心がけよう!
内臓を動かしたり、血液を送り込んだりと、私たちの体は寝ているだけでもエネルギーを必要としています。
これを『基礎代謝』と呼び、基礎代謝は年齢や性別、身長や体重などで異なってきます。
基礎代謝量の目安を算出する計算式は以下のとおり。
【女性】665+9.6×体重kg+1.7×身長cm-7.0×年齢
【男性】66+13.7×体重kg+5.0×身長cm-6.8×年齢
ハリス・ベネディクトの計算式にあてはめると、基礎代謝量の目安を算出できますが、必要エネルギーは日常生活の運動量や代謝によって個人差があります。
基礎代謝量を目安に摂取カロリーについて見直してみましょう。
今すぐできる『食べすぎない工夫』
摂取カロリーや栄養バランスに気遣った食事では、物足りなさを感じる方も多いでしょう。そこで肥満症を予防するために食べすぎない工夫について紹介します。
品数を増やしてバランスよく!
ラーメンやうどんなどの麺類。または丼ものは、気軽に食べれるメニューですが栄養バランスが偏ってしまいます。
できればバランスのよい品数の和食定食などを選ぶようにしましょう。
品数だけを重視してしまうと、高カロリーになりがちですが、ひじきや煮物、おひたしのような小さな小鉢で品数を増やせば満腹感も得られます。
しっかり噛んで満腹感を!噛みごたえがある食品を使おう
早食いは満腹感が得られにくいので、1口30回を目安に時間をかけて食事をしましょう。また、白米に玄米や麦を混ぜたり、食パンよりフランスパンを選んだりすることで、咀嚼回数が自然とアップします。
噛みごたえのある食品を上手に取り入れましょう。
生活習慣から肥満症を予防するポイント
さいごに生活習慣から肥満症を予防するポイントに触れていきます。
アルコールは食欲を倍増させる!?適量の目安を知ろう
1日の終わりにアルコールを嗜むという方も多いでしょうが、アルコールはカロリーや糖質以外の栄養素がほとんどなく、摂取することで食欲が倍増する傾向にあります。
厚生労働省が発表する「21世紀における国民の健康づくり運動」によると、1日あたりのアルコール適量目安は
- ビールで中瓶1本(500ml)
- 日本酒で1合(180ml)
- 35度の焼酎で2/5合(約70ml)
となっています。
適量を守って楽しくそして健康にアルコールを嗜んでくださいね。
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夕食の時間が遅くならない生活リズムで
仕事が終わるのが遅くて、夕食は深夜になってしまう……という人も少なくはありません。とくに肥満症は中年男性に多い病気なので、こういった忙しい現代社会ならではの理由も潜んでいるでしょう。
減量中の間食は好ましくないとされてきましたが、次の食事までの時間が空いてしまうと暴飲暴食に繋がる恐れも。そういうときは間食を上手に活用しましょう!
たとえば、夕方の休憩時間で炭水化物をとって、帰宅後にたんぱく質や野菜などのおかずを食べると暴飲暴食を防ぐことができます。
ただし、間食しても夕食の内容を調整しなければ余分なカロリーまで摂取してしまうので注意してくださいね。
ちょっとだけ運動を取り入れよう!
肥満を解消して、肥満症を予防するために運動で消費カロリーを増やそうといわれても、
運動が苦手だったり、運動をする時間がなかったりする場合もあるでしょう。
そんなときは、身構えすぎず、生活の中でちょっとだけ運動を取り入れてみてください。
たとえば、エレベーターを使うところを階段を使ってみたり
電車や車で移動せず一駅だけ歩いてみたりなど。
できるときにちょっとずつの運動を試してみましょう。
まとめ
肥満はただたんに「太っている」だけでなく、メタボリックシンドロームや健康を脅かす肥満症といった病気。またさまざまな生活習慣病の発症リスクを高める万病のもとです。
「太っているけれど、とくに問題はないし……」と食事・生活習慣をそのままにしておくと危険!
健康で過ごせる体重を知って、少しでも改善できるよう努力してみてくださいね。
さなざまな健康障害のリスクが高まる肥満症。この疾患はただ太っているだけでなく、治療を行わなければ命の危険が高い状態です。そんな肥満症は主に、食事療法・運動療法で治療を行います。そこでこの記事では肥満症を治療するため、そして予防するために心がけたい食事のポイントについて紹介していきましょう。