
食事療法と運動療法が基本となる!肥満症の治療方法とは?

では、肥満症において基本となる治療方法を紹介しましょう。

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肥満症の治療は食事療法と運動療法が基本となる
肥満症の基本的な治療は、食事療法と運動療法です。
また、場合によっては、薬物療法や入院治療を行い減量や内臓脂肪の減少に取り組みます。
それぞれの治療法を更に詳しく解説していきます。
肥満症の食事療法
BMI(ボディマス指数)といって、身長と体重から算出する体格指数で25以上となった場合は肥満と分類され、35以上で重肥満となります。
そして、このBMIが25以上の肥満。
そして肥満による健康障害のリスクが高い人を肥満症と診断されます。
そのため肥満症と診断されたら適正な体重(BMI25以下)まで減量するための食事療法を行っていくのが一般的です。
年齢や性別、身長、体重と普段の運動量から減量に必要とされるカロリー数(エネルギー)を算出して、そのカロリー範囲内で食事内容を改善していきます。
食事療法のさいしょのステップとしては、日々の生活で摂取した食事内容を細かく記録して、その記録を元に主治医から適切な食事の指導を受けます。
たとえば、カロリーは見合っているか?食事の栄養バランスに偏りはないか?など、減量に必要な食習慣の感覚を身につけましょう。
また、減量のために食事量を減らしたり、我慢したりするとストレスが溜まります。
一時的な減量に成功したとしても、減量時の反動でリバウンドするケースも珍しくはありません。
食事内容だけでなく、咀嚼回数を増やしたり、食べる時間を気をつけてみたりと食事の工夫を凝らしながら、体重維持できて習慣として取り入れられるようにしましょう。
- 摂取カロリーと消費カロリーを把握しバランスの良い食事をとる
- 脂質・糖分が高い食品は控える
- 塩分に気をつける
- コンビニ食品や市販菓子などを避ける
- 規則正しい食生活をする
カロリー以外にもこういった点を指導されます。
肥満症の運動療法
食事療法にあわせて、運動療法を取り入れると消費カロリーを増やせて効果的。
食事量を減らした減量では脂肪の減少と共に、筋肉量まで減少してしまう恐れがあるからです。
筋肉量が減ると代謝が悪くなるので、できる限り筋肉量を維持しながら減量をはかりましょう。
そのためにも、運動療法をオススメします。
運動が苦手な人もいらっしゃると思いますが、脂肪を燃焼するために効果的だとされているのは『有酸素運動』です。
有酸素運動とは呼吸をしっかりと保ったまま、ウォーキングや水泳など一定のリズムで行う運動。20分以上続けることでより高い効果があると言われています。

どのくらい運動を行えばいいのだろう?と疑問を抱いている方は、厚生労働省が発表する「健康づくりのための身体活動基準2013」及び「健康づくりのための身体活動指針(アクティブガイド)」を参考にしてみてくださいね。

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肥満症の薬物療法
食事療法・運動療法で効果が見られなかったり、BMI35以上の重肥満で身体の危険が高いときは薬物療法を行うケースもあります。
肥満症に用いられる薬は副作用の問題が懸念されていましたが、研究や開発が進み副作用が少ない薬も登場してきました。
食欲をコントロールする薬や、血糖値や血圧に異常が見られる場合は症状にあった薬を処方されます。
肥満症の入院治療
すでに肥満による健康障害が出ていて、早急に治療・改善を余儀なくされる場合は入院治療を取り入れるケースもあります。
体重や内臓脂肪、血圧や血糖値を正常な数値にするために、入院しながら食事療法・運動療法・薬物療法を行っていくのです。
病院と主治医が管理、指示の元、患者さんの健康状態を把握しながら肥満症を改善していきます。
入院治療が必要となるのは、
- BMI35以上の肥満で健康障害が極めて高い人
- 肥満症の治療をするものの、効果が得られない人
など、命の危険性が高く早急な治療をしなければならない患者さんです。
肥満症と診断されたほとんどの患者さんが、まずは通院での治療を行うことになります。
まとめ
肥満は太っているだけだと思われがちですが、さまざまな健康障害のリスクが潜んでいます。これは、肥満であるけれど、肥満症と診断されていない人も同様。
生活習慣病のリスクを高めたり、寿命を縮める要因として考えられているのです。
まずは、自分の体型を知ってカロリーを把握すること。そして適正な体重に減量できるように取り組んでみてくださいね。

現段階で健康障害を感じていなくても、BMI25以上の肥満であれば、肥満症と診断を受けるケースもあります。では、肥満症を治療する費用はどれくらいかかるのでしょうか?今回は肥満症の場合、医療助成制度を利用できるかについても触れていきます。