治療法

アトピー性皮膚炎の治療法を徹底解説!アトピー治療はステロイドだけじゃない?

アトピー性皮膚炎の治療といえば、ステロイド外用薬というイメージが強いのですが、実は治療に用いる薬はステロイド外用薬だけではありません。
また、薬物治療の他にもさまざまな視点からアトピー改善を目指すのです。

この記事ではアトピー性皮膚炎の治療法において、基本となる情報を紹介していきます。
  1. アトピー性皮膚炎の基本的な治療とは?
  2. 生活・薬・食事別に見るアトピーの治療方法
  3. アトピー性皮膚炎の治療において大切な3つのポイント
  4. まとめ
アトピーの治験・臨床試験(新しい治療薬)情報はこちら
お近くの治験情報を全国から検索できます。

アトピー性皮膚炎の基本的な治療とは?

アトピー性皮膚炎になったら、ステロイド外用薬を塗り続けて治療すると思われがちですが、それだけではありません。

  • 皮膚が持っているバリア機能を取り戻す(スキンケアなど)
  • 痒みを和らげるための薬物治療
  • 生活習慣に問題がある場合は改善

これらの視点から治療を行うので、『ただ薬を塗るだけ』という認識は大きな勘違い。

皮膚が本来持っているバリア機能を低下させない。または機能を取り戻すために、薬物療法だけでなく肌の洗い方や使用する石鹸、保湿方法などスキンケアについても指導されます。

また生活の中にアレルゲンとなるものがあれば、それを除去するようにしましょう。

生活・薬・食事別に見るアトピーの治療方法

では、アトピー性皮膚炎の基本的な治療、考え方として生活・薬・食事などの面からそれぞれのポイントを詳しく見ていきましょう。

生活から考えるアトピーの治療法
第一に大切なのが生活に潜む原因物質を取り除くということ。
アトピー性皮膚炎の症状、原因となるアレルゲンは人それぞれ異なります。
しかし、多くのアトピー性皮膚炎患者が、ハウスダストにアレルギー反応を示していること言われているので、こまめな掃除や換気。ホコリのでない家具の配置などを心がけてみましょう。

薬から考えるアトピーの治療法
アトピー性皮膚炎に使用される薬でポピュラーなのがステロイド外用薬です。
しかし最近では、それ以外にも

  • 免疫抑制外用薬
  • 免疫抑制内服薬
  • 抗ヒスタミン剤(内服薬)
  • 抗アレルギー剤(内服薬)
  • 保湿剤
  • ステロイド内服薬

なども治療に使用されています。

また、一口でステロイドと言えど、症状に合わせて量が調整されているのです。
症状がよくなったり、悪くなったり、また季節的な要因も考えられるので、その時々に合った薬を処方してもらい治療を続けましょう。

食事から考えるアトピーの治療法
食品アレルギーがある場合は、アレルギー反応が出る食品を摂取しないよう心がけましょう。
アトピー性皮膚炎患者に多い傾向のひとつに、グルテンやヒスタミンでアレルギー反応・免疫異常が出てしまうというものがあるそうです。

グルテンが多く含まれる小麦粉を使った食材。
また痒みを起こす危険性があると言われているヒスタミンを多く含む食材を避けてみましょう。

アトピーと食事の関連性についてはこちらの記事を参考にしてください(内部リンク)

アトピーの治験・臨床試験(新しい治療薬)情報はこちら
お近くの治験情報を全国から検索できます。

アトピー性皮膚炎の治療において大切な3つのポイント

さいごにアトピー性皮膚炎の治療を行っていくうえで欠かせないポイントを3つ紹介します。

自己判断しない!適切な診察と治療を受けること
アトピーを発症する要因として『免疫異常』が考えられています。
「免疫力を向上させれば改善するのでは?」と思われがちですが、自己判断だけの治療は危険。医学的・専門的な視点からの原因解明も適切に治療していくうえで必要なポイントとなるのです。
「アトピーかも?」と思ったら、まずは病院を受診すること。

そして自分がどんな体質なのか?どんなアレルゲンを持っているのか把握して、医師の指導のもと、治療しましょう。
もし、現状の治療に違和感があったり、満足していなかったりするのであればセカンドオピニオンを検討するのもオススメです。

アトピーを治す=バリア機能を向上させる
アトピー治療において、根本的な考え方は『肌が持っているバリア機能を取り戻す』こと。
薬物治療もスキンケアも、肌のバリア機能を維持・向上させるためのものです。
残念ながら現代医学において「こうすれば絶対にアトピーが治る!」という治療法は確立されていません。
しかし、スキンケアや薬の調整など、その時々の症状に適した治療・指導を行っています。
アトピーを治す!という気持ちだけでなく、まずは「バリア機能を向上させよう」という気持ちで治療に取り組んでみると良いでしょう。

自己判断で治療をやめない
アトピー性皮膚炎は、症状が良くなったり、悪くなったりを繰り返すという特徴があります。そのため「最近は症状がよくなったから、もう病院に行かなくてもいいか」と自己判断で治療をやめるのは危険。
途中で治療をやめずに、続けてコツコツと治療を続けることが重要なポイントとなります。

まとめ

皮膚が持っているバリア機能を取り戻し、痒みや炎症を和らげるためには薬物療法だけでなく食事や生活習慣、スキンケアなども欠かせないポイントとなります。
アトピーを発症する原因は人それぞれ異なり、さまざまな要因が考えられますが、まずは専門的な知識をもつ医師の診察、判断のもと、適切な治療を続けてくださいね。

アトピーの医療費助成制度に関する詳しい解説はこちら

大人も子どもも発症する可能性があるアトピー性皮膚炎は症状が改善されたり悪化したりという特徴があります。治療も長期化しやすいため、アトピー患者さん本人、または家族の方は治療にかかる費用に不安を抱えているのではないでしょうか?この記事ではアトピー性皮膚炎に必要となる医療費や医療助成制度の情報について掲載します。

アトピー性皮膚炎は医療控除の対象になるの?アトピーの医療助成制度について

参考サイト:リンク先1
SMTによる記事情報は、治療の正確性や安全性を保証するものではありません。
病気や症状の説明について間違いや誤解を招く表現がございましたら、こちらよりご連絡ください。