病気との付き合い方

糖尿病性腎症と診断されたら?患者本人とサポートする家族が病気とうまく付き合うための方法

糖尿病の三大合併症のひとつである『糖尿病性腎症』。
この合併症は透析治療を受けている方の原因疾患、第一位とも言われている病気です。
糖尿病では血糖値コントロールを基本とした治療を行いますが、糖尿病性腎症を患った場合、血糖値コントロールと合わせて、血圧コントロールを目的とした治療を行うことになるので、生活制限・食事や薬物療法も今までとは異なってきます。

そんな糖尿病性腎症は、患った本人だけでなく、家族の方も「どう病気と付き合っていけばいいのだろうか?」と、漠然とした不安や疑問を抱かれるでしょう。

そこでこの記事では「糖尿病性腎症とうまく付き合っていくには?」をテーマに、患者さん本人。そして患者さんをサポートする家族の方に向けて、病気との上手な付き合い方に付き合っていて紹介します。
  1. 糖尿病性腎症と診断されたら?病気とうまく付き合う方法
  2. 医療助成制度の確認と申込みについて
  3. まとめ

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糖尿病性腎症と診断されたら?病気とうまく付き合う方法

糖尿病性腎症は初期の段階では自覚症状がほとんどないと言われています。
しかし、病気が進行していくと腎臓の働きが悪くなり、重症化すると『人口透析治療』が必要となるのです。

しかし、糖尿病性腎症の診断を受けても、適切な治療・正しい情報・食事や生活を心がけていれば、腎臓を温存し、病気の進行を抑えられるのです。

では、糖尿病性腎症と診断された場合、患者さん本人と家族はどうすればいいのでしょうか?

主治医の指導の元、適切な治療をはじめよう
第一に基本となるのが、主治医の指導と診察の元、適切な治療をはじめるということです。
糖尿病性腎症と言えど、持病である糖尿病の症状、そして腎臓の状態は患者さんによって大きく異なるため、『自分に合った治療』をはじめましょう。

糖尿病性腎症と診断された場合、

  • 血糖値コントロール
  • 血圧コントロール

これらを目的とした薬物療法、食事療法がはじまります。
また、症状によっては生活の中で制限があったり、透析治療を導入したりするケースも。

体や病気の状態は日々変化があるので、定期的な診察を受けて、適切な治療を進めましょう。

どんな病気であっても症状が落ち着くと、定期診察に通わなくなってしまう方がいらっしゃいますが、決められた診察日にはきちんと受診するように。

初期段階では自覚症状が少ない糖尿病性腎症だと、なおさらです。

正しい情報を身につけよう
症状や状態によって、治療法が異なる糖尿病性腎症ですが、進行度によっては今までの治療法、生活が大きく左右されます。

自己判断だけでなく、まずは主治医からの指導を元に治療へ励みましょう。

もしも現在の診断や治療法に不満や不安があるのならば、しっかりと相談すること。
それでも満足のいく返答が得られないのであれば、セカンドオピニオンを利用して違う医療機関で再診察や相談をすることも大切なポイントとなります。

診断され治療がはじまるとさまざまな不安が生じると思いますが、継続的な治療を続けていくうえでは、心のケアも必要です。

医師や看護師。または地方自体が設ける窓口で相談し、不安をしっかり解消しながら治療に専念しましょう。

周囲の人から理解を得よう
糖尿病も糖尿病性腎症も完治が難しい病気で、現在の医学においては「症状を悪化させないこと」を目的とした治療となります。

病気の進行度によっては生活制限もあるので、職場や家族など周囲の人から理解を得ることも、病気とうまく付き合っていくうえでは欠かせない要素なのです。

制限の範囲で、家事や勤務形態を調整していきましょう。

患者会などに参加してつながりを作ろう
病気と闘う患者本人や家族。そして専門的な知識がある医者とつながりがもてる、セミナーや患者会に参加すると、いろんな体験談や治療方法、あたらしい情報が入手できます。

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医療助成制度の確認と申込みについて

糖尿病性腎症は基本的に長期治療となり、場合によっては透析治療が必要となります。
そのため、治療方法や日常生活だけでなく、治療費に不安を抱く方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?

そこで、確認して欲しいのが『医療助成制度』です。

医療助成制度とは、発生した医療費の負担を軽減するために設置されている福祉制度です。公費負担医療制度と公費以外の医療助成制度があり、

  • 病気の症状
  • 地方自治体
  • 患者の年齢
  • 世帯の収入や状況

などによって、受けれる制度もさまざまです。
まずは自分や家族がどんな医療助成制度の対象となるか、医療機関や地方自治体に設置されている窓口で確認しましょう。

この制度は自動で適用されると思われがちですが、基本的に自ら申し込まなければなりません。かかりつけの病院や役場などで一度、相談してくださいね。

まとめ

糖尿病性腎症を発症すると、これからの生活、自身の体調のこと、治療を継続する医療費。さまざまな不安が浮かぶと思います。
正しい情報と適切な治療、そして受けれる助成制度を活用するという点も、病気と上手く付き合っていくには大切ですが、患者さん本人とサポートする家族の『心のケア』も忘れてはなりません。
同じ病気を抱える方と交流を持ったり、相談窓口を活用しながら、体・心・金銭面の負担を軽減しながら、向き合っていきましょう。

糖尿病性腎症の疫学データに関する詳しい解説はこちら

『糖尿病性腎症』という病気を耳にしたことはあるでしょうか?糖尿病性腎症は知らないという人も多いと思います。聞き慣れない病名ですが、糖尿病網膜症、糖尿病神経障害にならぶ、三大合併症のひとつです。今回は、そんな糖尿病性腎症の疫学データ・統計を集めてみました。

糖尿病性腎症の疫学データ・統計に関する基本情報

参考サイト:リンク先1
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