病気との付き合い方

家族が肺がんと診断されたときのサポートの方法

がんの中で肺がんは死亡率トップとなっています。そのため、肺がんと診断を受けると絶望感に襲われてしまう人は多くいます。しかし、そんなときこそ肺がんとしっかりと向き合い、今後の治療方針や自分の生き方について考えていくことが大切です。

ここでは、肺がんと上手に付き合っていくにはどんなことに気を付ければいいのか?家族が診断されたときはどうサポートしていくべきなのか?を紹介していきます。
  1. 肺がんとの付き合い方
  2. 家族が肺がんと診断されたときはどうする?
  3. まとめ
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肺がんとの付き合い方

肺がんは日本国内でも罹患率の多いがんであり、死亡率も高いのが特徴です。そのため、肺がんを発症しないように原因となるタバコを吸わないようにすることが大切です。しかし、肺がんは、自覚症状が乏しいため違和感を覚えて病院に行ったときにはがんが進行してしまっていることも。こうしたことから、難治がんともいわれている肺がんですが、治療をすることで予後を伸ばすことは可能です。治療には様々な方法がありますが、正しい知識と情報を得て、肺がんと上手に付き合っていきましょう。

肺がんと診断されたら
肺がんは死亡率が高いため、「肺がん」と診断を受けたら頭が真っ白になってしまう人も多くいます。しかし、まずは自分がどのような状態にあるのかを、しっかりと把握することが大切です。肺がんといっても、場所によって肺がんの種類は分かれており、それによって治療方法も変わってきます。適切な治療を受けるためにも、まずは「がんと向き合ってみる」ということも大切なのです。

正しい知識を得よう
肺がんの種類によっても治療法は変わってきますが、肺がんの進行度によっても治療方針やその後の生活が大きく左右されます。診断に不満や不安がある場合は、セカンドオピニオンを利用してほかの病院でもう一度診察や相談をしてみることも大切です。診断が出た後は、きちんと治療をすることが大切です。わからないことについては、医師や看護師に相談して不安を解消してもらいましょう。

また、痛みが強い場合は「緩和療法(緩和ケア)」という方法もあります。さらに、肺がんが進行しており余命宣告を受けた場合はホスピスという選択もあります。正しい知識を得ることは、「自分がどう生きていきたいか?」ということにつながることです。肺がんと付き合いながらも自分らしく生きていくために、進んで正しい知識を得るようにしましょう。

社会復帰を目標に!
肺がん治療の先にあるのは、社会復帰です。そのため、治療を受けたあとはリハビリテーションなどが行われます。一度の手術や放射線療法などでは完治しない場合は、続けて治療が行われますが、最終的な目標が社会復帰であることに変わりはありません。退院後の生活を考えたり、将来の目標を考えることは、心理面の安定を保つポイントにもなっています。入院治療中の場合も、逆に今までできなかったことをやってみたり、考えたりすることで新しい発見があるかもしれません。

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家族が肺がんと診断されたときはどうする?

家族で肺がんと診断された人がいると、ほかの人の生活も大きく変わることがあります。治療費の負担や通院の送り迎え、入院中のお世話などの金銭面、肉体面に加えて、精神面でも大きな負担になってきます。こうしたとき、家族の方はがんばりすぎる傾向にありますが、自分自身のことも振り返り、周囲に頼れる人をみつけておくことも大切です。

家族の肺がんとうまく付き合うポイント:お金の心配を減らす
肺がんの治療が高額になった場合は、国から助成金が支給される「医療費助成制度」というものがあります。また、これ以外にも傷病手当金や障害年金、生活保護などの金銭サポートがあるため、自分たちが適用されるかを調べておくことをおすすめします。金銭面での不安は精神面にも大きく影響してくるため、利用できる制度はできるだけ活用し、負担を減らしておくことが気持ちに余裕をつくることにつながってきます。

家族の肺がんとうまく付き合うポイント:情報収集
家族も同様に、正しい情報を得ることが大切です。何をどうすればいいのかわからないといった場合でも、「がん相談支援センター」などで、相談したり話を聞いてもらえます。また、医療費については、病院に在籍するソーシャルワーカーなどに相談が可能です。家族が肺がんと診断されたことで、精神的につらい状況に陥った家族がいる場合は、心療内科を紹介してもらえるため一人で抱え込まずに、相談できる相手を見つけておくことが大切です。

家族の肺がんとうまく付き合うポイント:受け入れる
肺がんと診断を受けた本人と同じように、家族も受け入れがたい状況に陥ることが多くあります。しかし、まずは現状を受け止めることが大切です。患者さん自身が「後ろ向きな言動」や「不安」を吐露していたとしても、一旦は受け止めてあげましょう。患者さんの考えや言葉を否定するよりも、「本当の気持ちを吐き出す場所」をつくってあげることが重要です。

まとめ

「肺がんは死亡率が高い=治らない病気」というわけではありません。本来ならば、発症リスクを減らして早期に発見できるのがのぞましいですが、治療をすることで予後を伸ばしたり、完治させることは可能です。そのためには、肺がんと診断を受けたら、適切な段階で治療に踏み切ることが重要。

そのためにも、セカンドオピニオンを利用したり、正しい知識を得てどのような対処が一番いいのかを検討したりできるようになることが大切です。
また、お金の負担は患者さん本人にとっても「迷惑をかけている」という負い目になることが多いもの。だからこそ、医療費助成制度などをしっかりと利用し、少しでも負担を減らすことが大切です。

一人で抱え込まずに、がん相談センターやソーシャルワーカーなど、相談できる場所や相手を複数つくっておくことをおすすめします。

肺がんの疫学データに関する詳しい解説はこちら

肺がんは全体のがんの中でも近年は罹患率が高くなってきている病気でもあります。肺がんの疫学データをもとに肺がんについて考え、発症リスクとなるタバコを吸っている人は禁煙するように心がけましょう。

肺がんの疫学データについて

参考サイト:
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