疾患の診断プロセス

軽度認知症の診断プロセスについて

「もしかしたら軽度認知障害(MCI)かもしれない…。」
ご自身、あるいはご家族に軽度認知障害(MCI)の疑いがあるとき、
どうすればよいのでしょうか?
答えはずばり、病院や医療機関での検査・診断を受けること。

軽度認知障害の検査・診断を受けるにあたって、
「どんな病院の何科に行けばいいの?」
「軽度認知障害の有無を確かめるには、どういう検査を行うの?」
など、様々な疑問や不安が脳裏によぎるかと思います。
そこで今回は、軽度認知障害(MCI)の診断基準・検査内容についてご紹介していきます。
  1. 軽度認知障害(MCI)の検査ができる病院は?
  2. 病院で行う軽度認知障害(MCI)の診断・検査方法
  3. まとめ

軽度認知障害(MCI)の検査ができる病院は?

認知症予備軍とも言われている軽度認知障害(MCI)は、健常者と認知症の間にある、いわゆるグレーゾーンの症状です。
軽度認知障害(MCI)、認知症の治療方法は完全に確立されていないのが現状ですが、認知症を予防するためには、この軽度認知障害(MCI)の段階で早期治療を行うことが重要とされているのです。
では、軽度認知障害(MCI)の疑いがあるとき、どんな病院で診断・検査を受ければいいのでしょうか?

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かかりつけの病院
診療科目を問わず、普段から通っていて、相談しやすいかかりつけの病院があるならば、その病院で相談してみるのもおすすめです。
特に軽度認知障害の疑いがある本人に自覚がない場合、最初の段階から認知症に特化した病院で受診するのは抵抗があるかもしれません。
疑いがある本人が安心できる医療機関でひとまず相談し、アドバイスを受けるのもひとつの手段となります。

精神科や神経科など
精神科や神経科。また神経内科、老年病内科、老年内科などの診療科目がある病院であれば、認知症に関する専門知識を持った医者がいる確率が高いです。
しかし、病院によっては得意不得意があるので、状況によっては認知症に詳しい病院を紹介してもらいましょう。

もの忘れ外来やメモリークリニック
は「もの忘れ外来」を設けた病院や「メモリークリニック」では、ちょっとした物忘れが軽度認知障害(MCI)や認知症によるものかどうかをより詳しく判断することができます。
こういった軽度認知障害(MCI)や認知症に特化した診療科目や病院も近年増えてきているので、お住いの地域にそういう病院があるかどうか調べてみましょう。

地方自治体の窓口で相談してみよう
お住いの地域の役所の高齢福祉課窓口や、地域包括支援センターなどに相談すると、軽度認知障害(MCI)の診療が可能な医療機関を紹介してくれることもあるので、「どういう病院が良いかわからない」「頼れる医師がいない」「本人が診療を拒んでいる…。」などの場合は一度、地方自治体の窓口で知恵を借りてみてはいかがでしょうか?

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病院で行う軽度認知障害(MCI)の診断・検査方法

軽度認知障害(MCI)の診断基準は現在の医学で完全に確立されていないため、病院や医師の方針、本人の状態、周囲の訴えによって診断・検査方法は異なってきます。
今回は軽度認知障害(MCI)の有無を調べるにあたり、行われる可能性が高い一般的な診断・検査方法についてご紹介していきます。

日常生活に関する問診
「物忘れがどのような頻度で起こるのか?」
「生活の中でどのような問題があるのか?」
など、軽度認知障害(MCI)の疑いがある本人や、そのご家族から話を聞きます。
もちろん、医師による問診だけでは判断しきれないので、その他の検査も平行して行うことになるでしょう。
この問診は、これから行っていく検査内容の検討材料にもなります。
受診前に不安に感じたこと、気になることなどをメモしておくことをおすすめします。

認知機能検査
「認知機能検査」では、記憶力や判断力などの認知機能が正常であるかどうかを簡易テストによって検査します。
この認知機能検査は高齢者ドライバーの免許更新の際にも行われています。
医師によって採用している認知機能検査は異なりますが、「改訂長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R)」「Mini-Mental State Examination(MMSE)」などを用いて検査を行います。

長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R)の詳しい説明はこちら

認知症や軽度認知障害(MCI)を早期発見できる認知度簡易セルフチェックをご紹介します。

身体検査
軽度認知障害(MCI)や物忘れなどを引き起こす疾病がないか、尿検査や血液検査、内分泌検査などの身体検査を行い調べていきます。
検査結果によっては、軽度認知障害(MCI)以外の疾病が考えられることもあります。

画像で脳の状態を調べる(MRIやCTなど)
物忘れなどの症状は軽度認知障害(MCI)だけでなく、アルツハイマー病や脳血管障害にも見られる症状です。
脳が萎縮していないか?脳血管障害がないか?などをMRIやCTによる画像検査によって調べていきます。

MCIスクリーニング検査
MCIスクリーニング検査は、軽度認知障害(MCI)を早期発見するために行う血液検査です。
採血した血液を用いて、アルツハイマー病の原因ともなる物質「アミロイドベータペプチド」の蓄積の有無を間接的に検査していきます。
なかなか診断しにくい軽度認知障害(MCI)ですが、このMCIスクリーニング検査ではおよそ80%の精度で健常者と軽度認知障害患者を分別することができるそうです。

まとめ

軽度認知障害(MCI)では早期発見、早期治療が重要とされています。
しかし、その症状は認知機能のうち、どれか1つに問題があるものの、日常生活に関しては支障がないことから、早期発見が難しいとも言われています。

「以前より物忘れがあるけれど、病院にかかるほどではないかも…。」
と、本人や周囲の人も、軽度認知障害(MCI)の兆候を感じながらも、病院への受診を先送りにしてしまいがちですが、認知症への移行を防ぐためにも、そして健康な生活を送るためにも、少しでも不安がある場合は専門医に相談してみましょう。
軽度認知障害(MCI)の予防方法に関する詳しい解説はこちら

軽度認知障害や認知症の治療方法は完全に確立されていません。しかし、最近の研究で徐々に「軽度認知障害患者が認知症になりにくい予防方法」がわかってきました。家庭で出来る、軽度認知障害や認知症を予防する方法についてご紹介します。

軽度認知障害(MCI)を予防する方法とは

参考資料:リンク
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