良い食事

軽度認知障害に良いとされる食事や食習慣とは

軽度認知障害(MCI)の予防・改善。そして認知症へのリスクを低下させていく中では「食習慣」も欠かせないポイントとなります。
軽度認知障害(MCI)は健常者と認知症のちょうど中間にあると言われていますが、この段階では、日常生活も不自由なく送れるという患者がほとんど。
そのため、
「認知症の方と同じような食習慣をしなくても良いのでは……?」
と、思われる方が多いと思いますが、軽度認知障害の段階だからこそ、

「早期に適切な食習慣を実践し、身に付けておく」ということが軽度認知障害の改善や、認知症移行リスク低下に繋がるとも言えるのです。
  1. 軽度認知障害を予防・改善し、認知症リスク低下が期待できる食材
  2. どんな食事が軽度認知障害(MCI)に効果的なのか?
  3. 軽度認知障害(MCI)の段階で適切な食習慣を身に付けておこう!
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軽度認知障害を予防・改善し、認知症リスク低下が期待できる食材

軽度認知障害(MCI)の進行形である認知症は大きく分けると「アルツハイマー型認知症」と「脳血管性認知症」の2つに分けることができ、脳血管性認知症は脳梗塞や脳卒中など、脳や脳の血管に関わる病気が要因となってで引き起こされます。

よって、脳血管性認知症については脳卒中予防・治療の食習慣と精通していると言えますが、近年の研究では、アルツハイマー型認知症の発症においても、食習慣が深く関係していることが明らかになってきました。

そして軽度認知障害(MCI)の予防・改善。また認知症のリスクを低下させるための食習慣の基本は

  • 脳を若返らせる効果が期待できる栄養素を摂取する
  • 脳梗塞や糖尿病、高血圧など認知症へのリスクを高める病気を予防する食事
  • 脳と体を健康に保つ食習慣

上記3点が重要なポイントとなります。

そこでまずは、軽度認知障害を予防・改善し、認知症リスク低下が期待できる食材をご紹介していきます。

魚介類
魚や貝類にはオメガ脂肪酸が多く含まれています。
オメガ脂肪酸は血液を流れやすし、動脈硬化を予防したり、「脳血管性認知症」の危険因子となる「脳卒中」の予防にも効果的です。
更には脳を健康的に保つために良いとされるDHAも含まれているので、肉よりも魚介類を中心に食事に取り入れてみましょう。

特にイワシやサバなどの青魚、鮭やマグロ、ニシンがおすすめです。

緑黄色野菜
「アルツハイマー型認知症」を発症する要因として、抗酸化ビタミン不足が関係しているのではないかということが、近年の研究でわかってきました。
ビタミンCやビタミンE、β-カロテンを抗酸化ビタミンと言い、特に緑黄色野菜に多く含まれています。抗酸化ビタミンは、体の酸化を防ぐ役割があるので、脳の老化を防ぐためにも有効的とされています。
米ジョンズホプキンス大学の研究においても、「抗酸化効果のあるビタミンEとビタミンCを摂取し続ければアルツハイマー型認知症のリスクが低下する」という疫学調査の結果が発表されています。

大豆製品
畑のお肉との異名を持つ「大豆」で出来た食品には「レシチン」という成分が含まれています。
このレシチンは、耳や目でキャッチした情報をスムーズに脳へ伝達するための神経伝達物質「アセチルコリン」の材料となる栄養素です。

カカオ
チョコレートやココアなどに含まれている「カカオ」は、動脈硬化やストレスの緩和・予防に効果的な食品で、軽度認知障害や認知症にも良いとされています。
しかし、カカオが含まれている食品は砂糖や脂肪を多く使用しているものがほとんどなので、無糖のチョコレートなどを選ぶと良いでしょう。

カレー
カレーに含まれていスパイス、ウコンは強い抗酸化作用を持っているため、最近になって軽度認知障害や認知症にカレーが良いと話題になっています。
実際、カレーの消費量が高いインドでは、アルツハイマーの発症率が他国と比較して少ないと言われています。

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どんな食事が軽度認知障害(MCI)に効果的なのか?

効果的な食事は「和食」
軽度認知障害(MCI)また、認知症は脳梗塞や脳卒中、ストレスや生活習慣病、環境など……様々な要因で発症すると言われていますが、主な要因は「生活習慣」にあるそうです。
生活習慣には、もちろん食習慣も含まれていますが、特に軽度認知障害、そして認知症を予防するには「和食」が良いとされています。

  • 低カロリー・高タンパク・低脂質
  • DHAやEPAなどの不飽和脂肪酸が含まれている魚や野菜を取り入れやすい
  • 洋食と比較すると塩分が低いので高血圧が予防できる

などが理由とされています。

逆にファーストフードやカップ麺など、糖質、脂質、カロリーが高い食品は軽度認知障害・認知症には悪いとされる食事です。

軽度認知障害を治療・改善・予防するには「和食」を心がけ、ご紹介した食材を取り入れてみると良いでしょう。

食べ方にも気を付けよう!
また食事内容だけでなく「食べ方」にもポイントがあります。
カロリーオーバーは認知症の原因にもなる生活習慣病や糖尿病、動脈硬化を引き起こしやすくなります。
特に早食いをしている人や咀嚼回数が少ない人は、脳が満腹感を感じにくいので、ついつい食べ過ぎてしまい、結果的にカロリーオーバーしてしまうことがあります。
脳が満腹感を得るには、20分程度が必要だと言われているので、食事の際はその時間を目安にしてみましょう。
また一口の咀嚼回数を増やせば、早食いの防止や消化の促進に繋がりますし、「しっかり噛む」ことで、脳が活性化されやすいと言われています。

軽度認知障害(MCI)の段階で適切な食習慣を身に付けておこう!

今回は軽度認知障害(MCI)そして、認知症の予防・改善に効果的とされる食習慣をご紹介しましたが、これらのポイントは軽度認知障害や認知症だけでなく、生活習慣病を予防するためにも効果的だと言えます。

脳の健康、そして体と心の健康を保つためにも食事は切っても切り離すことができない存在です。

一度に全てのポイントを抑えて実践するのは難しいかもしれませんが、まずは出来そうなことから挑戦し、普段の食習慣に取り入れてみてくださいね。

軽度認知障害(MCI)の治療方法に関する詳しい解説はこちら

健常者と認知症の中間であり、認知症へと移行するリスク高いと言われている軽度認知障害(MCI)と診断された場合、どのような治療法があるのでしょうか?今回は軽度認知障害を改善、また認知症への移行リスクを低下させるための治療法についてご紹介します。

軽度認知障害(MCI)の治療法

参考サイト:リンク1
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