全身性エリテマトーデス(SLE)の治療費・医療費助成制度について
全身性エリテマトーデス(SLE)の治療費はどれくらいかかるの?
全身性エリテマトーデス(SLE)は多様な症状・程度があるため、患者さん一人ひとりの症状や経過に合わせて適切な治療を行っていきます。
そのため、治療費にも異差があり、目安を算出することが難しいと考えられていますが、難病指定となるため、治療費の大部分は公費でまかなわれることになります。
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全身性エリテマトーデス(SLE)の医療助成制度
では、長期化しやすい全身性エリテマトーデス(SLE)の治療において、適用される医療助成制度にはどのようなものがあるのでしょうか?
全身性エリテマトーデスで適用される。または適用される可能性がある医療助成制度は以下の通りです。
- 特定難病医療給付制度
- 高額療養費制度(高額医療費制度)
では、それぞれの医療助成制度について詳しく解説していきましょう。
特定難病医療給付制度
平成27年からはじまった、難病法に基づく医療費助成制度です。
この制度は原因が未解明で、治療法が確立されておらず長期化しやすい特定疾患の治療に必要となる治療費の負担を軽減しようとはじまりました。
全身性エリテマトーデスをはじめとする膠原病の多くが特定難病医療給付制度に特定疾患と指定されています。
【対象者】
全身性エリテマトーデスなど、指定難病と診断され重症度分類等の病状程度で一定程度以上とされた患者さん。
【制度の内容】
所得や病状によって負担上限月額が決定され、医療費助成を受けられます。
【申請方法】
1.申請書類を揃えて、各都道府県で設置された受付窓口に申請
2.各都道府県での審査
3.医療受給者証は交付まで3ヶ月程度かかりますが、交付までの間、指定医療機関で支払った医療費は払い戻し請求が可能となります。
※重症度分類等に該当しなかった軽症者で継続的な高額医療が必要なケースは、医療助成の対象となります。「継続的な高額医療が必要」とは、医療費総額が33,330円を超える月が、支給認定申請月以前の12月以内に3回以上ある場合です。
また、この医療費は入院時の食事等は含まれません。
高額療養費制度(高額医療費制度)
高額療養費制度(高額医療費制度)は医療機関・薬局で支払った医療費(自己負担額)が1ヶ月(1日から末日まで)の上限額を超えた場合、その額を支給するという制度です。
この上限額は、患者さんの年齢や世帯の所得によって異なります。
【申請方法】
高額療養費の申請は「事前手続き(限度額適用認定証)」と「事後手続き(高額療養費を支給する)」の2種類があります。
事前手続きの場合(限度額適用認定証)
事前に「限度額適用認定証」を申請して、医療機関・薬局での負担額を自己負担限度額にとどめることができます。
加入している保険者に「限度額適用認定証」申請し、交付されたら医療機関の窓口で認定証を提示して、自己負担限度額までの自己負担額を支払います。
※申請窓口は加入保険者によって異なるので確認してください。
- 保険証
- 領収証
- 印鑑
- 振り込み先がわかるもの
上記のものを持参して手続きを行います。
事後手続きの場合(高額療養費を支給する)
一旦、医療機関・薬局の窓口で自己負担額を支払い、上限額を超えた部分を後日払い戻す方法です。
申請窓口は加入している保険者によって異なるので、各地方自治体に問い合わせましょう。
申請時に必要な書類は、
- 領収書
- 保険証
- 振り込み口座がわかるもの
- 印鑑
この制度も自ら申請しなければ、受けることができないのでご注意ください。
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まとめ
全身性エリテマトーデス(SLE)は原因不明な難病と指定されていますが、近年では医学の進歩により、適切な治療を受ければ普通の生活を送れるとも言われれています。
適切な治療を受けるための医療費は、患者さん本人。
そしてご家族にとっても気がかりな部分ですが、医療助成制度のほとんどが自己申請を行わなければなりません。
お住まいの地方自治体の窓口や医療機関に相談して、どんな医療助成制度が該当となるのか把握し、対象となる制度を使ってみてください。
症状がよくなったり、悪くなったりする全身性エリテマトーデスだからこそ、継続的な治療が重要とされています。医療助成制度を上手に活用しみましょう。
自己免疫反応によって発症する膠原病であり、国の難病指定でもある全身性エリテマトーデス(SLE)は、治療にどれくらいの費用がかかるのでしょうか?また、改善や悪化を繰り返し、慢性化するといわれている全身性エリテマトーデス(SLE)の治療は患者さん本人。そして支える家族の負担も大きくなってしまいがちですが、その負担を少しでも減らそうと『医療助成制度』が設置されています。この記事では、全身性エリテマトーデスの治療費や医療費助成制度についてまとめてみました。