便秘に「小さな足置き台」が有効な可能性

もし便秘に悩んでいるなら、小さな足置き台をトイレに用意すると良いかもしれない―。排便しやすくなる姿勢を保つ足置き台の使用によって短時間でスムーズに排便できることが健康な男女52人を対象とする前向き研究で示された。

この研究結果は世界消化器病学会議(WCOG 2017、10月13~18日、米オーランド)で発表された。

欧米人は一般的に椅子に座るときと同じようにトイレの便座に座る。
しかし、座った状態よりもスクワットの姿勢の方が内臓をスムーズな排便に適した角度に保ちやすいという。

そこで、米オハイオ州立大学ウェクスナー医療センターのRohan Modi氏らは今回、便座に座った時にスクワットの姿勢を保つことのできる足置き台の使用が排便パターンにどのように影響するのかについて検討するため、健康な研修医の男女52人(平均年齢29歳、女性が40.1%)を対象に前向き研究を実施した。
研究で使用された足置き台は便器の下に設置するタイプのもので、米国では既に市販されているという。

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なお、対象者は健康ではあったが、研究開始時に28.8%が「排便後に残便感がある」と報告し、44.2%が「排便時のいきみ」を訴えていた。さらに、55.8%が「過去1年間に排便後トイレットペーパーに血が付いていたことがある」と回答していた。

計1,119回の排便(足置き台を使用した排便が384回、足置き台なしでの排便が735回)を対象に解析した結果、排便にかかった時間は足置き台なし群の5.60分に対して足置き台使用群では4.24分と有意に短縮していた(P<0.001)。
また、足置き台使用群では排便時のいきみの評価スコアや残便感も有意に改善していた(いずれもP<0.001)。さらに研究対象者の67.3%(35人)が研究終了後も引き続き足置き台を使用する意向を示していた。

特に研究開始時に残便感を訴えていた対象者は、長期間にわたって使用を継続する確率が高かった。

Modi氏は「アジアやアフリカ、中東などではスクワットの姿勢で排便することは珍しくないが、先進国では西洋型の便器を使用するのが一般的になっている。しかし、慢性の便秘に悩んでいる人には、足置き台が排便時間やいきみ、残便感に良い影響をもたらす」と説明。その上で、「足置き台は非薬物療法の選択肢の1つとなる可能性がある」と期待を示している。

ただし、同氏は「特に高リスク患者に対する有効性を調べるにはさらなる研究が必要だ」としており、便秘など排便の問題に悩む人に対して「まずは通常の排便習慣について医師に率直に話すことが重要」と強調している。

なお、この研究で使用された足置き台は販売元の米Squatty Potty社が提供したが、それ以外で同社は研究に関与していない。また、同社からの資金提供もなかったとされている。

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HealthDay News 2017年10月16日
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