• 身体活動に泌尿器系がんの予防効果みられず JPHC研究

    身体活動レベルが高くても、腎がんや膀胱がん、腎盂尿管がんなどの泌尿器系のがんに罹患するリスクは低減しない可能性があることが、国立がん研究センターなどの多目的コホート(JPHC)研究で明らかになった。研究の詳細は「British Journal of Cancer」3月号に掲載された。

     これまでの研究で、身体活動は大腸がんや乳がん、子宮がんの罹患と関連し、運動するほどこれらのリスクは低減する可能性が示されている。一方、身体活動と腎がん、膀胱がん、腎盂尿管がんの罹患との関連性については明らかになっていない。研究グループは今回、JPHC研究に参加した45~74歳の男女約7万6,000人を長期にわたり前向きに追跡したデータを用いて、身体活動と腎がん、膀胱がん、腎盂尿管がんの罹患との関連を調べた。

    泌尿器がんに関する治験・臨床試験(新しい治療薬)情報はこちら
    郵便番号を入力すると、お近くの治験情報を全国から検索できます。

     研究では、ベースライン(1990年および1993年)に全国10地域に在住した成人男女のうち、研究開始から5年後に実施したアンケートに回答した45~74歳の男女7万6,795人を対象に2013年まで追跡した。アンケート結果に基づき、対象者を(1)1日の身体活動レベル(低、中、高強度)または(2)余暇時間の運動頻度(週1日未満、週1~2日、週3日以上)でそれぞれ3つの群に分けて腎がんなどの罹患リスクを評価した。

     15.1年間の追跡期間中に202人が腎がん、373人が膀胱がん、83人が腎盂尿管がんに罹患していた。分析の結果、研究開始から5年後には、1日の身体活動レベルと余暇時間の運動頻度のいずれでも、身体活動と腎がん、膀胱がん、腎盂尿管がんの罹患リスクの関連は認められなかった。

     これらの結果について、研究グループは「日本人を対象とした今回の研究では、身体活動が腎がんなどの泌尿器系がんに予防的に働くとする欧米からの報告とは異なる結果が得られた」と指摘。その理由の一つとして、日本人は欧米人と比べて肥満度が低いため、身体活動によるこれらのがんの予防効果が小さかった可能性があるとの見方を示している。

    治験に関する詳しい解説はこちら

    治験・臨床試験は新しいお薬の開発に欠かせません。治験や疾患啓発の活動を通じてより多くの方に治験の理解を深めて頂く事を目指しています。治験について知る事で治験がより身近なものになるはずです。

    治験・臨床試験についての詳しい説明

    参考情報:リンク先
    HealthDay News 2019年4月8日
    Copyright c 2019 HealthDay. All rights reserved.
    SMTによる記事情報は、治療の正確性や安全性を保証するものではありません。
    病気や症状の説明について間違いや誤解を招く表現がございましたら、こちらよりご連絡ください。
    記載記事の無断転用は禁じます。