• 季節性アレルギー性鼻炎の薬物療法に新ガイドライン

    多くの人を悩ませる季節性アレルギー性鼻炎(花粉症)のベストな治療法に関する新たなガイドラインが発表された。米国の2学会が合同で策定したもので、「Annals of Internal Medicine」11月28日オンライン版に掲載された。

    新ガイドラインでは12歳以上の季節性アレルギー性鼻炎患者に対し、ステロイド点鼻薬を主軸とした治療が推奨されている。

    このガイドラインはアレルギー性疾患や喘息、免疫疾患を専門とする米国の2学会(AAAAIおよびACAAI)の作業部会が策定した。
    主な推奨内容は以下の通り。

    (1)12歳以上の患者に対する初期療法では、ステロイド点鼻薬と抗ヒスタミン薬の併用療法ではなくステロイド点鼻薬の単剤治療から開始する
    (2)15歳以上の患者に対する初期療法では、ロイコトリエン受容体拮抗薬よりもステロイド点鼻薬の使用が勧められる
    (3)12歳以上で中等症~重症の患者に対する初期療法では、ステロイド点鼻薬と抗ヒスタミン薬の点鼻薬の併用療法を患者に勧めてもよい

    AAAAIによると、ステロイド点鼻薬には市販薬もあるため入手しやすく、月当たりの薬代も15~20ドル(約1,700円~2,200円)程度と比較的安価だ。

    アレルギー性鼻炎に関する治験・臨床試験(新しい治療薬)情報はこちら
    郵便番号を入力すると、お近くの治験情報を全国から検索できます。

    しかし、専門家がこの薬剤を推奨している最大の理由は、季節性アレルギー性鼻炎の初期療法で使用する薬剤として、他のどの種類の薬剤よりも有効性が高いからだという。

    また、米ノースウェル・ヘルスのアレルギー・免疫の専門医であるPunita Ponda氏は、副作用が比較的少ないこともステロイド点鼻薬の利点として挙げている。

    ただし、同氏は「ステロイド点鼻薬は完璧な薬ではない。鼻の痒みや乾燥、鼻血などの副作用の可能性もある」とした上で、「適切な方法で噴霧すればこれらの副作用は軽減されるため、医師に噴霧方法を教えてもらうとよい」と助言している。

    なお、新ガイドラインは12歳以上の患者を対象とした治療に関するものであるため、12歳未満の小児患者に対する治療指針は示されていないが、Ponda氏は「ステロイド薬による成長への影響を懸念する声があり、また噴霧器の使用が難しい場合もあるため、12歳未満の患者にはステロイド点鼻薬よりも経口抗ヒスタミン薬の方が有用である可能性がある」との見解を示している。

    一方、米ニューヨーク大学(NYU)ウィンスロップ病院のLuz Fonacier氏は「ステロイド点鼻薬が奏効しない患者には、抗ヒスタミン薬の経口薬や点鼻薬のほか、ロイコトリエン受容体拮抗薬が症状の軽減に役立つ場合もある」としている。

    さらにPonda氏は、ステロイド点鼻薬にこうした薬剤を上乗せしてもアレルギー症状をコントロールできない場合には、アレルゲン免疫療法(allergy shot)も選択肢の一つとなると紹介。
    この治療法は通常、週1回のペースで6カ月間にわたってアレルゲンを注射し、その後は月1回の注射を3~5年続けるというもので、「患者にとっては相当の覚悟が必要ではあるが、根治が望める唯一の治療法だ」と説明している。

    治験に関する詳しい解説はこちら

    治験・臨床試験は新しいお薬の開発に欠かせません。治験や疾患啓発の活動を通じてより多くの方に治験の理解を深めて頂く事を目指しています。治験について知る事で治験がより身近なものになるはずです。

    治験・臨床試験についての詳しい説明

    参考情報:リンク先
    HealthDay News 2017年11月28日
    Copyright c 2017 HealthDay. All rights reserved.
    SMTによる記事情報は、治療の正確性や安全性を保証するものではありません。
    病気や症状の説明について間違いや誤解を招く表現がございましたら、こちらよりご連絡ください。
    記載記事の無断転用は禁じます。
  • ラテックスアレルギーの症状を知ろう

    天然ゴムの成分であるラテックスに対するアレルギーは珍しいものではありません。医師や歯科医からラテックスアレルギーがないかを尋ねられることもあるため、検査を受けたことがなくても、その症状を知っておきましょう。

    以下のような症状がみられる場合は要注意です。

    • 痒み、赤み、発疹、蕁麻疹などの皮膚反応。
    • 鼻、喉、目の痒み。
    • 鼻水、くしゃみ、喘鳴。

    情報元:米国歯科医師会(ADA)

    アレルギーに関する治験・臨床試験(新しい治療薬)情報はこちら
    郵便番号を入力すると、お近くの治験情報を全国から検索できます。
    治験に関する詳しい解説はこちら

    治験・臨床試験は新しいお薬の開発に欠かせません。治験や疾患啓発の活動を通じてより多くの方に治験の理解を深めて頂く事を目指しています。治験について知る事で治験がより身近なものになるはずです。

    治験・臨床試験についての詳しい説明

    参考情報:リンク先
    HealthDay News 2017年10月20日
    Copyright c 2017 HealthDay. All rights reserved.
    SMTによる記事情報は、治療の正確性や安全性を保証するものではありません。
    病気や症状の説明について間違いや誤解を招く表現がございましたら、こちらよりご連絡ください。
    記載記事の無断転用は禁じます。
  • 「ペニシリンアレルギー」の小児、大半は誤診や思い込み?

    安価な抗菌薬であるペニシリンに対するアレルギーがあると疑われる小児の多くは、実際にはアレルギーではないことが新たな研究で明らかになった。詳細は「Pediatrics」7月3日オンライン版に掲載されている。

     今年初めには成人でも同様の研究結果が報告されており、年齢を問わず多数の患者がペニシリンの代わりに高価な広域スペクトル抗菌薬を処方されていると考えられる。しかし、広域スペクトル抗菌薬には重い副作用のリスクがあり、薬剤耐性菌の発生にもつながるほか、家計と医療システムの双方に費用負担の増大をもたらす。

     研究を実施した米ウィスコンシン医科大学小児救急専門医のDavid Vyles氏は、「多くの症例は真のアレルギーではないと考えられるが、ペニシリンアレルギーがあるとされた場合、処方できる抗菌薬の種類は大きく制限されてしまう」と述べている。なお、米疾病対策センター(CDC)によると、米国の薬局における抗菌薬の調剤件数は2014年だけで2億6600万件を超えるという。これは米国人6人につき5件以上に相当する。

     今回の研究では、小児救急を受診し、親の申告で「ペニシリンアレルギーの既往がある」とされた4~18歳の小児597人を対象として、アレルギー症状に関する質問票に記入してもらった。親の回答によると、そのうち302人は発疹、嘔吐、下痢など低リスクのペニシリンアレルギー症状を経験したことがあった。

     これらの低リスク症状がある小児100人を対象に、標準的なアレルギー検査を実施した。これは(1)皮膚テスト、(2)微量のペニシリンを注射する皮内反応テスト、(3)厳重な医学的監視下でペニシリンを服用させる「経口負荷試験」―の3種の検査を実施するもの。その結果、全ての小児でペニシリンアレルギーの反応は認められず、ペニシリンアレルギーの記載は診療録から削除された。

     Vyles氏は、「これまでの診療でペニシリンアレルギーがあると訴える家族を多く見てきたが、本当にそうなのかと疑問を抱いてきた。また、私の子ども3人のうち2人も、誤ってペニシリンアレルギーと判定されたことがある」と話す。このような混乱が生じる理由として、ペニシリンの処方と同時期に子どもに発疹が現れることが少なくなく、その発疹がアレルギーに起因するものだと誤って判定される場合があるためだと、同氏は説明する。しかし、こうした発疹は実際には感染症に起因するものである可能性が高い。発疹を伴う感染症は多く、その治療のために抗菌薬が投与されることもある。

     本研究には関与していない小児感染症の専門家、米クリスティアナ・ケア・ヘルスシステムのStephen Eppes氏によると、一般的に10%近くの人が「自分はペニシリンアレルギーだ」と考えているが、検査をするとそのうち90%以上はアレルギーではないという。「最初から診断が誤っていたか、当初は過敏性があったものの後に消失したかのいずれかだが、前者の方が多いのではないか」と同氏は指摘する。また、ペニシリンアレルギーは遺伝するとの誤解も存在し、そのため、親がアレルギーだから子どもも同じだろうと思い込んでいる場合もある。

     今回検討した3種のアレルギー検査を実施するためには3時間ほどかかるため、受けたがらない人も多い。Vyles氏は今回の研究結果を基にして別の研究を計画しており、低リスクのペニシリンアレルギーの小児には、救急部での治療中に最初から経口負荷試験を実施できないか検討する予定だという。

    ペニシリンアレルギーに関する治験・臨床試験(新しい治療薬)情報はこちら
    郵便番号を入力すると、お近くの治験情報を全国から検索できます。

    Abstract:リンク先
    HealthDay News 2017年7月3日
    Copyright © 2017 HealthDay. All rights reserved.
    SMTによる記事情報は、治療の正確性や安全性を保証するものではありません。
    病気や症状の説明について間違いや誤解を招く表現がございましたら、こちらよりご連絡ください。
    記載記事の無断転用は禁じます。