• 尿酸値が高い男性は高血圧に注意? 約2千人の会社員を対象に解析、九州大

    日本人の男性会社員は、血清尿酸値が高いほど高血圧を発症しやすい可能性のあることが、九州大学大学院病態機能内科の寒水康雄氏らの研究グループの調べで分かった。

    特に45歳以下で糖尿病がなく、HDL-コレステロール(HDL-C)値が40mg/dL以上の男性は気をつける必要があることも示された。
    詳細は「Journal of Hypertension」5月8日オンライン版に掲載された。

    高尿酸血症は高血圧患者で合併する頻度が高く、その有病率は25%から50%に上るとの報告もみられる。
    また、高尿酸血症を合併した高血圧患者では肥満やメタボリック症候群のリスクも高いとされる。

    しかし、特に若年期から中年期の日本人において、血清尿酸値が高血圧の発症にどのような影響を及ぼすのかは明らかにされていない。
    研究グループは今回、男性会社員を対象に、血清尿酸値が高血圧の発症リスクに及ぼす影響を調べる観察研究を実施した。

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    対象は、某バス・鉄道会社に勤務する18~64歳の男性会社員のうち、2009年のベースライン時に高血圧が認められなかった2,335人。
    2015年まで6年間追跡し、血清尿酸値と高血圧の発症の有無を調べた。

    その結果、追跡期間中に380人が新たに高血圧を発症した。
    対象者を血清尿酸値で4群(5.1mg/dL以下、5.2~5.8mg/dL群、5.9~6.6mg/dL群、6.7mg/dL以上)に分けて高血圧の発症リスクを比較したところ、年齢やBMI、収縮期血圧値などで調整した解析でも、血清尿酸値が高いほど高血圧リスクは上昇することが分かった(5.1mg/dL以下群と比べて、それぞれ1.34倍、1.42倍、1.65倍)。
    血清尿酸値が1mg/dL高いごとに高血圧リスクは13%上昇したという。

    また、こうした関連は、糖尿病がなく、HDL-C値が40mg/dL以上を示す40歳以下の若年男性で強いことも明らかになった。

    これらの結果を踏まえて、研究グループは「血清尿酸値が高い人は将来、高血圧を発症するリスクが高い可能性があることが分かった。
    高血圧を予防するためには、若いうちから尿酸値が上がらないように気をつける必要があるだろう」と述べている。

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    HealthDay News 2018年6月4日
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  • 肥満と睡眠呼吸障害で高血圧と糖尿病の頻度が増加 短時間睡眠との関連みられず、京都大

    肥満と睡眠呼吸障害(sleep-disordered breathing;SDB)は高血圧や糖尿病と関連し、その関連の程度には性差や閉経前後で差がみられることが、京都大学大学院呼吸器内科学の松本建氏と同大学院呼吸管理睡眠制御学特定教授の陳和夫氏らの研究グループの調べで分かった。

    7千人を超える対象者で客観的な睡眠時間とSDB〔ほとんどは閉塞性睡眠時無呼吸(obstructive sleep apnea;OSA)と考えられる〕を同時に測定し、肥満や高血圧、糖尿病との関連を調べた研究は世界初のもの。
    SDBや肥満が重症化すると睡眠時間は短縮したが、短時間睡眠自体はこれらの生活習慣病の発症と関連しない可能性も示された。
    詳細は「SLEEP」5月9日オンライン版に掲載された。

    OSAは日中の過度な眠気を引き起こすだけでなく、高血圧や糖尿病などの生活習慣病と関連する可能性があり、最近では短時間睡眠との関連も報告されている。
    また、肥満はOSAの最大の要因であるが、近年、肥満があると睡眠時間が短くなることが報告されるようになった。
    さらに、短時間睡眠は生活習慣病の原因になるとの報告もみられるが、これらの報告の睡眠時間はほとんどが自己申告によるもので、客観的な睡眠時間ではなかった。
    このように、OSAと肥満、短時間睡眠は相互に関連する可能性があるが、これら3つの要因を同時に客観的に測定し、これらの相互の関連を調べた大規模な報告はなされていない。

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    研究グループは今回、同大学と滋賀県長浜市が連携して約1万人の市民を対象に健診データの収集や解析を進めている「ながはま0次予防コホート事業」のデータを用いて、SDBの有無や程度と客観的な指標に基づく睡眠時間を測定し、SDBと短時間睡眠、肥満を同時に考慮した場合の高血圧や糖尿病との関連について検討した。

    研究では、睡眠時間は腕時計型の加速度計と睡眠日誌による客観的な指標を用いて測定し、SDBはパルオキシメーターを用いて評価した。
    2013~2016年に参加した9,850人のうち加速度計で5日間以上(平日4日以上かつ休日1日以上)測定し、パルオキシメーターで2日間以上測定し得た7,051人(71.6%)を対象に解析を行った。
    なお、中等症~重度のSDBの定義は、客観的に評価した睡眠時間で、睡眠1時間当たりの基準値に対して酸素飽和度が3%以上低下した回数が15回以上とし、肥満の定義はBMI 25kg/m2以上とした。

    その結果、睡眠時間は性や閉経前後で差はみられなかったが、治療対象となる中等症以上のSDBの頻度は男性で23.7%と高く、女性では閉経前の1.5%に対して閉経後には9.5%に上昇することが分かった。

    解析の結果、SDBや肥満が重症化すると睡眠時間は短くなることが分かった。
    また、中等症以上のSDBは男女ともに高血圧の発症頻度の上昇と関連したが(SDB正常者に対して男性3.11倍、閉経前女性3.88倍、閉経後女性1.96倍)、糖尿病に関しては、中等症以上のSDBは女性でのみ関連を示し、特に閉経前女性でその発症頻度は28.1倍と著明に上昇した(閉経後女性では3.25倍)。

    さらに、肥満は男女ともに高血圧や糖尿病と関連したが、短時間睡眠自体とこれらの生活習慣病との間には関連はみられなかった。
    なお、従来から明らかな肥満と高血圧、糖尿病の関連は約20%がSDBを間接的に媒介したものであることも分かった。

    以上の結果を踏まえ、研究グループは「今回の研究から、SDBによって睡眠時間が短縮している人がいることや、治療を要するSDBがある人は高血圧や糖尿病に注意が必要で、特に閉経前の女性では糖尿病を慎重に調べる必要がある可能性が示された。

    また、肥満と高血圧や糖尿病との関連はSDBが間接的に媒介していたことから、SDBがある肥満者の治療には減量だけでなくSDB治療を加えると有益な可能性もある。
    中でも、薬物治療の効果が不十分な高血圧や糖尿病の患者ではSDBの存在も考慮する必要がある」と結論づけている。
    調査は現在も継続中で、睡眠時間とSDBの程度やその変化が高血圧や糖尿病に与える影響を縦断的に解析する予定だという。

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    HealthDay News 2018年5月21日
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  • AIで生活習慣病リスクを高精度に予測-NTTデータら

    NTTデータとNTT(日本電信電話)は5月16日、人工知能(AI)を用いて、健診データから高血圧や糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病の発症リスクを予測するシステムを開発したと発表した。

    継続受診していない場合や受診が一定期間に限られる健診データでも予測精度は90%に達したという。実用化に向けた無償トライアルに参加する生命保険会社を募り、保険商品の開発や加入時の査定、加入後の健康改善などでの有効性を検証する予定だ。

    生保各社が販売する医療保険では、保険料を算定する際などに各種の疾病の発症リスクを予測することが不可欠となる。
    しかし、健診やレセプトデータを多量に入手し、分析する必要があるなどの課題があった。

    また、健診データの分析では、継続受診していない場合や受診期間が一定期間に限られるなど、データが不均質だったりサンプル数が少ないケースも多く、高精度な分析データを得るには限界があった。

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    そこで、NTTらはAI関連技術(商品名:corevo)の一つとして、AIに従来の「発症」「未発症」の分類による学習ではなく、生活習慣病の発症しやすさを比較するランキング学習を行わせ、データの保有期間が短い未発症者のデータも利用できる予測システムを開発した。
    NTTが保有する10万人の最長6年分の健診データで試用したところ、数年後の2型糖尿病の発症を90%の高い精度で予測できたという。

    NTTデータらは、2018年度中に生命保険会社向けのサービス提供を開始することを目指す。
    また、生活習慣病の発症リスクの予測だけでなく、糖尿病発症後の重症化予防に関する研究も進行中であり、対象疾病も拡大していく見込みだとしている。

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    HealthDay News 2018年5月28日
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  • 若年期のBMIやや高めで中年期の高血圧リスク上昇 非肥満の多い日本人でも、順天堂大

    たとえ適正体重の範囲内であっても、20歳までに体格指数(BMI)がわずかでも高まると中年期以降に高血圧になりやすい可能性があると、順天堂大学大学院スポートロジーセンターの染谷由希氏らの研究グループが「PLOS ONE」1月11日オンライン版に発表した。

    BMIが23~24の適正範囲内(日本国内ではBMI 25以上を肥満と定義)でも、BMIが20未満の人と比べて中年期に高血圧を発症するリスクは約3倍に高まることが分かった。

    欧米人では20歳までに過体重や肥満になると中年期以降の高血圧発症リスクが上昇することが知られている。
    一方で、日本人を含むアジア人は欧米人と比べて若年期の肥満率は低いが、中年期以降では適正体重でも高血圧発症率が高いことが明らかとなっている。
    日本人では中年期以降のBMI上昇が高血圧のリスク因子と考えられているが、若年期のBMIの違いによる高血圧リスクへの影響は明らかにされていない。
    染谷氏らは今回、同大学の学生を約27年間追跡したコホートデータを用いて、若年期のBMIと中年期以降の高血圧発症リスクとの関連について調査を行った。

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    対象は、同大学体育学部(現スポーツ健康科学部)の卒業生で、順天堂大学同窓生研究(Juntendo University Alumni Study)に参加した男性636人。
    在学中のBMIの記録があり、2007~2011年の追跡調査で回答した者とした。
    対象者を在学中のBMIで6つの群(20未満群、20以上21未満群、21以上22未満群、22以上23未満群、23以上24未満群、24以上群)に分けて追跡調査時の高血圧発症率との関連を調べた。
    なお、高血圧の有無は2007~2011年に行った自記式調査の結果から判定した。

    追跡期間は27年間に及んだ(17万59人年)。
    年齢中央値は在学時が22歳、追跡終了時が49歳であった。追跡期間中に120人が高血圧を発症した。

    解析の結果、BMI区分別(20未満群、20以上21未満群、21以上22未満群、22以上23未満群、23以上24未満群、24以上群)の高血圧発症率はそれぞれ9.4%、14.6%、16.1%、17.5%、30.3%、29.3%であった(傾向P<0.001)。BMI 20未満群を基準値とした各BMI群の高血圧発症ハザード比はそれぞれ1.00(基準値)、1.80(95%信頼区間0.65~4.94)、2.17(同0.83~5.64)、2.29(同0.89~5.92)、3.60(同1.37~9.47)、4.72(同1.78~12.48)であり(傾向P<0.001)、BMIが20未満の群と比べて23以上24未満群、24以上群で高血圧リスクは3~4倍に上った。
    年齢や卒業年、喫煙歴、中年期の運動習慣や食習慣を調整した解析でも同様の結果が得られた。

    若年期に適正体重でもわずかにBMIが高いと中年期に高血圧になりやすい機序について、染谷氏らは、欧米人と比べて日本人の成人はBMIが同じでも体脂肪、特に内臓脂肪量が多いことや、研究グループではこれまで、日本人は太っていなくても筋肉の効きが悪くなるインスリン抵抗性になりやすく、生活習慣病を引き起こしやすい可能性を報告していること(J Clin Endocrinol Metab 2016; 101: 3676-3684)を指摘。

    これらの結果を踏まえて、同氏らは「若年期にたとえ適正体重の範囲内であってもBMIがやや高めの人は、中年期以降の高血圧に気をつける必要がある」と述べている。

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    HealthDay News 2018年1月29日
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  • 高血圧の診断基準を130/80mmHgに引き下げ―米学会

    米国心臓病学会(ACC)と米国心臓協会(AHA)は11月13日、新たな高血圧診療ガイドラインを公表した。

    これまで高血圧の診断基準は「収縮期血圧(SBP)140mmHg以上または拡張期血圧(DBP)90mmHg以上」だったが、新ガイドラインでは「SBP130mmHg以上またはDBP80mmHg以上」に引き下げられた。
    これによって米国の成人のほぼ半数が高血圧の基準を満たすことになるという。

    新ガイドラインの血圧分類ではSBP130~139mmHgまたはDBP80~89 mmHgを「ステージ1」、血圧値がこれらを上回る場合を「ステージ2」の高血圧と定義。
    SBP120~129mmHgかつDBP80mmHg未満も「血圧上昇(elevated blood pressure)」と定義し、生活習慣の是正や3~6カ月ごとの血圧測定を含む再評価が望ましい状態としている。
    したがって、正常血圧は「SBP120mmHg未満かつDBP80mmHg未満」となる。

    さらに、降圧目標値は一律に「SBP130mmHg/DBP80mmHg未満」に設定した上で積極的に治療を行うことを推奨している。
    ただし、血圧値にかかわらず生活習慣の是正の重要性が強調されており、ガイドラインには「推奨に従うことで降圧薬の処方が急増することにはならない」との見解が示されている。

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    以前は高血圧の前段階である「高血圧前症(prehypertension)」と定義されていた「SBP130~139mmHgまたはDBP80~89mmHg」が高血圧に分類された背景について、ガイドラインの作成委員で米オレゴン健康科学大学(OHSU)のJoaquin Cigarroa氏は「血圧値がこの範囲でも、より低値の場合と比べて心筋梗塞や脳卒中、心不全、腎不全などのリスクが約2倍であるとの最新エビデンスがある」と説明している。

    ただし、ガイドラインの作成委員長で米テュレーン大学教授のPaul Whelton氏は「SBP130~139mmHgまたはDBP80~89 mmHgでも薬物療法が必要なのは既に心疾患があるか、リスク評価で10年以内に心疾患や脳卒中を発症するリスクが高いと判定された人のみ。
    この層で実際に薬物療法の対象となるのは30%程度だろう」としている。

    今回の診断基準の変更によって米国の成人における高血圧患者の割合は32%から46%に増加すると推定されている。
    特に大きな影響を受けるのは45歳未満で、高血圧患者の割合は同年齢層の男性で約3倍に、また女性では約2倍に増えるとの予測も示されている。

    生活習慣を是正するための具体策として推奨されているのは、減量や健康的な食事、減塩、カリウムが豊富な食品の摂取、運動、適度な飲酒など。
    また、血圧値を正確に測定するために少なくとも2回以上の異なる機会に2~3回測定し、平均値を求めるよう勧めている。
    また、診察室で測定すると血圧が上昇してしまう「白衣高血圧」を避けるため、家庭血圧の測定も重要であることが強調されている。

    ガイドラインの概要はAHAの年次集会(AHA 2017、11月11~15日、米アナハイム)で発表されたほか、全文が「Hypertension」と「Journal of the American College of Cardiology」の11月13日オンライン版に掲載された。

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    HealthDay News 2017年11月13日
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  • 辛い物好きは食塩の摂取量が少ない?

    辛い物を好む人は好まない人と比べて1日当たりの食塩摂取量が少なく、血圧も低いことが中国人を対象とした研究で明らかになった。

    研究を実施した中国人民解放軍第三軍医大学大坪医院高血圧・代謝疾患センター(中国)のZhiming Zhu氏らは「減塩や血圧を低下させるための介入として、辛い物の摂取を促進することが有効である可能性がある」としている。
    研究の詳細は「Hypertension」12月号に掲載された。

    食塩の摂取過多は高血圧のリスク因子であり、心血管イベントのリスクを高めることは良く知られている。
    このため、有効な減塩方法を明らかにするために数多くの研究が実施されてきた。

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    その中に、唐辛子に含まれている辛み成分であるカプサイシンに塩味を強く感じやすくさせる作用があることを示した研究があった。
    Zhu氏らはこの研究報告に着目し、辛い物を食べることで食塩の摂取量が減少するのかどうかを検証するために中国人の成人606人を対象とした研究を実施した。

    対象者の辛味に対する好みのレベルを「好む」「普通」「好まない」の三段階に分けて解析した結果、辛い物を好まない群と比べて好む群では収縮期血圧が8mmHg、拡張期血圧が5mmHg低く、1日当たりの食塩摂取量も2.5g少なかった。

    また、対象者にカプサイシンを投与して脳画像検査を実施したところ、食塩を摂取した時に活性化する領域と同じ領域〔島皮質および眼窩前頭皮質(OFC)〕の活性化が認められた。
    このことから、Zhu氏らは「辛い物を食べることで塩味への欲求が減弱するのではないか」との見方を示している。

    一方、米カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)循環器病予防医学のGregg Fonarow氏は「辛い食べ物をたくさん食べることが健康に良い影響を及ぼすのかどうかを見極めるためには、さらなる研究が必要だ」と慎重な見方を示している。

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    HealthDay News 2017年10月31日
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  • 味噌や納豆を多く食べると高血圧になりにくい? – 多目的コホート研究から –

    味噌や納豆などの大豆発酵食品を多く食べる人は血圧が上がりにくいことが、国立がんセンターなどの多目的コホート研究(JPHC Study)で分かった。一方で、豆腐などの発酵していない大豆食品の摂取量については、血圧高値となるリスクとの関連は認められなかった。詳細は「Journal of Nutrition」7月19日オンライン版に掲載された。

     良質なたんぱく質が豊富な大豆や大豆食品は、近年ではレシチンや大豆イソフラボンといった有効成分のさまざまな効果が研究されているが、これらの摂取量と血圧との関係については明らかにされていない。研究グループは今回、JPHC研究に参加した一般住民を対象に、豆腐などの大豆食品と味噌や納豆などの大豆発酵食品の摂取量と5年後の高血圧発症との関連を調べた。

     対象は、1993年に全国6地域に在住し、研究開始時点(1993~1994年)で循環器疾患の既往がなく、正常血圧だった40~69歳の男女4,165人(うち男性が926人)。対象者には研究開始時点と追跡5年の時点で血圧を測定した。大豆食品の摂取量は、食物摂取頻度調査票を用いた調査結果から推定した。なお、収縮期血圧(SBP)が130mmHg以上、拡張期血圧(DBP)が85mmHg以上あるいは降圧薬の使用を「血圧高値」と定義した。

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     対象者を大豆食品および大豆発酵食品の摂取量により3群に分けて、血圧高値となるリスクを比較したところ、大豆発酵食品の摂取量が最も少ない群に比べて最も多い群では血圧高値となるリスクが低下していた(傾向P=0.009)。こうした関連は、大豆発酵食品からの大豆イソフラボンの摂取量でも認められたが、大豆食品および大豆食品からの大豆イソフラボンの摂取量と血圧高値リスクとの間には関連は認められなかった。

     これまでの研究で、大豆や大豆食品に含まれる大豆イソフラボンには血管壁の肥厚を来す血管平滑筋細胞の増殖を抑える働きのほか、腸内細菌の作用などで「大豆イソフラボンアグリコン」に変化してエストロゲンに似た働きをすることが報告されている。

     研究グループは、大豆発酵食品にはこの大豆イソフラボンアグリコンや細胞の増殖や分化を促すとされる成分(ポリアミン)が多く含まれており、これらが血圧高値となるリスクの低下と関連した可能性があるとしている。一方で、解析時には緑黄色野菜や果物、魚といった降圧作用が期待される食品の摂取量を考慮したものの、これらの食品の影響を完全に否定することはできないとも付け加えている。

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    HealthDay News 2017年9月4日
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  • 「味噌」が血圧上昇や脳卒中に抑制的に働く可能性 日本人が長寿である一因か 広島大の研究グループ

    日本人の食生活に欠かせない「味噌」を摂取すると、食塩含有量が多いにもかかわらず血圧上昇が抑えられ、脳卒中の予防効果をもたらす可能性のあることを、広島大学名誉教授の渡邊敦光氏と同大学大学院心臓血管生理医学教授の吉栖正生氏らの研究グループがラットを用いた実験で突き止めた。研究グループは、発酵熟成の過程で産生される何らかの物質が食塩の作用を抑制している可能性を想定し、「塩分摂取量が多い日本人が長寿であるパラドックスを解明する一因となるのではないか」と述べている。詳細は「American Journal of Hypertension」7月31日オンライン版に掲載された。

     米や麦、大豆麹にして大豆と塩で発酵させて作る味噌は、昔から健康に良いものと考えられてきた。これまでの疫学研究では味噌の摂取量が多いと乳がんや早期の前立腺がん、大腸がん、肝臓がん、胃がんなどになりにくい可能性が示され、基礎研究でもその効果が証明されている。一方で、味噌の摂取は食塩の過剰摂取につながる恐れがあるとされてきたが、最近では、味噌汁の摂取頻度と血圧の間に関連は認められないとする研究報告のほか、同氏らの食塩感受性ラットを用いた実験でも味噌による塩分摂取は血圧を上昇させないことが示されている。

    脳卒中に関する治験・臨床試験(新しい治療薬)情報をsmtで検索
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     さらに、閉経後の女性では大豆イソフラボンを多く摂取すると脳卒中や心筋梗塞が抑えられることが示されているが、味噌の効果については明らかにされていない。そこで研究グループは今回、味噌の摂取による脳卒中への影響を検討するため、ラットを用いた実験を行った。

     研究グループは、脳卒中易発性高血圧自然発症ラット(SHRSP)36匹を用いて、(1)味噌由来の2.8%の食塩を含む餌(味噌群)と(2)同量の食塩を含む餌(高食塩群)、(3)0.3%の食塩を含む普通餌(低食塩群)を摂取させ、1日に3回、63日間観察し、歩行障害や異常がみられた場合には剖検してその原因を特定した。なお、このSHRSPは、低食塩群でも血圧は200mHgを超える。

     その結果、カプランマイヤー生存曲線で3群を比べたところ、味噌群および低食塩群と比べて高食塩群では生存率が有意に低下していた(それぞれP=0.02、P<0.001)。また、高食塩群では低食塩群よりも血圧が上昇し、早期から歩行障害などの脳卒中症状が現れたのに対し、味噌群の血圧は低食塩群との間に差はみられず、脳卒中による死亡率は低食塩群よりやや高かったものの有意差は得られなかった。さらに、高食塩群には大脳に大出血を生じたラットもあったが、味噌群と低食塩群には認められなかった。

     渡邊氏らは、動物実験の結果をヒトに応用するには慎重さが必要としながらも、「料理の味付けを食塩から味噌を含む発酵食品に代えることで、脳卒中の発症率がわずかでも下げられるのではないか。がんを減らし、生活習慣病を改善するには、昔ながらの『ご飯と味噌汁』の食生活を再評価することが有用かもしれない」との考えを示している。

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    HealthDay News 2017年8月16日
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  • 血圧改善のためのシンプルな7ステップ

    7個の健康的な生活習慣を続けると高血圧リスクが低減するという研究結果が、「Hypertension」6月26日オンライン版に掲載された。この研究で効果が示されたのは米国心臓協会(AHA)が提唱する“Life’s Simple 7(以下、LS7)”。LS7では、心疾患予防のためのシンプルな生活習慣の目標として「禁煙」「健康体重の維持」「健康的な食事」「身体活動の継続」「血糖値の管理」「脂質値の管理」「血圧値の管理」が挙げられている。

     研究を実施した米アラバマ大学のJohn Booth氏らは、米国の黒人を対象とした疫学研究であるジャクソン心臓研究(JHS)に参加した5,000人超を対象に、LS7の7個の健康的な生活習慣をどの程度守っているかについて評価した。2000~2004年の研究開始時、対象者には高血圧や心血管疾患はなかった。

     約8年間にわたり追跡した結果、対象者の半数が高血圧を発症した。解析の結果、健康的な生活習慣を守っている人ほど、そうでない人に比べて高血圧の発症リスクが低いことが分かった。研究開始時に健康的な生活習慣を0~1個しか守っていなかった人では81.3%が高血圧を発症したのに対して、6個を守っていた人では11.1%にとどまり、90%のリスク低減が認められた。2個のみを守っていた人であっても、0~1個の人に比べると高血圧の発症リスクは20%低かった。

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     なお、7個全てを守っていた人はいなかった。対象者の中で、若齢、女性、学歴が高卒以上、世帯収入が年間25,000ドル(約280万円)以上といった特徴を持つ人は、より健康的な生活習慣を続けている傾向があった。

     Booth氏は、「心血管の健康がわずかに改善するだけでも、高血圧の発症リスクが低減する可能性があることが分かった」と話す。米国では成人の約3割に高血圧がみられるが、白人よりも黒人で多く、黒人では男性の45%、女性の46%に及ぶ。「LS7はAHAが心血管の健康状態を把握するために取り入れているアプローチだが、アフリカ系米国人の高血圧リスクを確認するためにも利用できる」と、同氏は述べている。

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    HealthDay News 2017年7月5日
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